工藤たちも全員揃ったところで俺は前にでる
「それじゃあ全員揃ったところで戦後会談と行きますか。それじゃあ、まずは木下から。」
「えぇ、それじゃあ、Fクラスの人には多分この後の授業と補習をあると思うのだけれど後から報告するメンバーはAクラスで受けてもらうわ。」
するときょとんとするFクラスと俺
「えっ?それ俺の命令。」
俺が昨日告げた命令の一つである
「あなたは他にもしたい命令があったんでしょ?それなら私の分を使ってもいいわ。その代わり今日と明日少し付き合ってほしいことがあるんだけど。」
「……はぁ。用事に付き合えってことか。了解っと。」
多分
「ちょっと、どういう事?」
「簡単に僕達がFクラスに教えるんだよ。まぁ、FFF団以外とか明久に理不尽に暴力を振るわない奴とか色々規制をかけた上でな。雄二と霧島が代表同士が監督していた場合のみ許可をもらっている。……まぁ結衣のためだな。さすがにあそこで勉強させたくないし。」
「……シスコン。」
「うっせ。家族の心配して何が悪い。」
少し霧島の言葉にふてくされてしまう
「それでメンバーは誰だ?」
「雄二、秀吉、明久、康太、結衣くらいか?今のところは。」
「えっ?姫路さんは?」
「明久に関節技掛ける時点で省いた。」
「……まぁ、暴力沙汰に関してはお主はとことん厳しいからのう。」
「まぁ、昔ちょっとあってな。」
少し苦笑してしまう。
「ということで次久保。」
「僕の方は終わったよ。」
すると少しショックを受けている久保の姿があった
「……。」
あ〜康太に注文していたのか
「了解。それじゃあ次は康太。」
「……久保の拒否権に使った。」
「……了解。」
それで久保は落ちこんでいるのか
「次結衣。」
「は〜い。えっと個人的なことでもいいんだよね?」
「あぁ、付き合ってとかそういうの以外ならな。」
「……それなら、木下くんのお姉ちゃんと愛ちゃんに聞きたいことがあるんだけどいいかな?」
「聞きたいこと?」
首を傾げる木下に
「うん。私は後からでいいよ。」
「えっと、それじゃあ。あとは次は俺か。それじゃあ、とりあえずAクラスへの休戦期間を6ヶ月に延長する事。」
「なっ。」
「3ヶ月後期末前だろ。さすがに勉強の追い上げ時期に試召戦争やられたら溜まったもんじゃないしな。俺以外。」
理由を告げるとすると全員が納得したようにする
ここの期末や振り分けはかなり厳しめに採点される為かなり重要なのだ
「まぁ、これは元々案にいれてなかったしな。それと俺はもう一つ使っていいんだよな?」
「……うん。」
霧島が頷くと俺はそれならと思い
「それなら、FクラスはAクラス教室に許可された奴以外入室を禁ずる。」
「「「「「「なっ。」」」」」」
「……えっ?」
「てか散々なんだよ。暴力沙汰が起こったり追いかけられたり。女子と話したからって追いかけられたりするのは。少しくらい安息の場所くらいほしいわ。」
毎回被害にあうんだよ。木下や工藤と仲がいいし。
「特に須川、横溝、島田、姫路は今のところは絶対に入れさせないからな。」
「えっ?ちょっとなんで姫路さんたちが。」
明久が抗議するが
「これは満場一致で決まったよ。このメンバーは今の所はな。明久に理不尽なことで関節技をかけたり俺にカッターナイフを投げたりする奴らなんか入室を禁じられるのは当たり前だ。ついでに破ったら、一日中、船越先生か鉄人の補習を受けてもらうから。ついでにこれも許可は得てる。」
学園長に聞いたから大丈夫だろう
「やっぱりこれがお前の目的だったか。結構理不尽なことに巻き込まれてたしな。」
「これでも軽い方だぞ。接触禁止じゃなかっただけマシだろ。まぁ、でも大体の奴らがブロックになりそうだな。」
本当にほとんどの奴らがAクラスにすら入れないと思うだろう
「まぁ、こればかりは仕方ないのう。それに少し姫路も島田もやりすぎなところはあった。だが厳しすぎると思うのじゃが。」
「ぶっちゃけるとこれほとんどのAクラスが賛同しているし、軽すぎるといった人も多いんだぞ。」
なお反対意見はどうでもいいという霧島と宮田くらいだった。
「それにちゃんと救済措置はあるし、結構軽い方だと思うぞ。」
「……救済措置?」
「うん。言っただろ、問題があるから結衣を隔離させるって。」
すると雄二は納得する
「なるほどな。つまり、問題がなくなれば一緒に授業を受けることができるってことか?」
「そういうことだな。一番はなくなれば解消されるってことだ。まぁ、ちょっとは懲りろって話だよ。」
「でも、ボクと雄二もよく喧嘩すると思うんだけど。」
「喧嘩と一方的な暴力は違う。」
「なるほど明確な定義だなそれ。」
「ほへ?」
首を傾げる明久に俺はため息を吐く
「まぁ、俺は終わり。宮田。」
「……それじゃあ明久くん。」
すると、名前呼びに変わっていることが気がつくのだがそこはスルーで。
「えっ?ボク。」
「うん。私のこと『うみ』って呼んでね♪」
「……えっ?それだけ。」
「うん。それとメアド交換しよ。こっちはお願いだけど。」
「うん。そのくらいなら。」
「それは後でやってくれ。次霧島。」
俺が呼ぶと
「雄二。……これから毎月月に二回デートをして。」
「……えっ?」
Fクラス、また知っていたAクラスの奴らはポカーンと口を開けている
「……やっぱり、お前、まだ諦めてなかったのか。」
しかし雄二は
「私は諦めない。ずっと雄二のことが好き。だから付き合ってって命令したかったけど。制限をつけたから。」
「その代わりにデートはちゃんと雄二がプランニングすること。デートは割り勘でもいいけど。」
「割り勘でいいのか?」
「高校生の男子に全額負担にしたら数万は出費行くぞ。それを毎月続けるのであれば割り勘は必須だぞ。」
「まぁ、せち辛いですけど高校生だから仕方ないと思いますよ〜。」
宮田は頷く。こいつ口調はなんだけど思っていたよりも常識は守っているな
「まぁ、デートのプランニング大変だから覚悟しとけよ〜。それも誘う時は雄二からな。」
「は?」
「霧島の命令なのに霧島から誘うバカがどこにいるんだよ。雄二が誘ってこそのデートだろ。」
俺はニヤニヤと雄二を見る
「お前面白がっているだろ。」
「まぁ半分はあたりだな。少し面白がっているのもあるけど。まぁ、純粋に雄二が無理やり付き合わされるのが嫌だと思ってな。」
「どういうことだ?」
「告白の手順くらい男にやらせろって話だ。」
誰にも聞こえないくらいに小さな声で言う。すると雄二は嫌そうにしているが
「お前本当いい性格しているよな。」
「生憎、雄二とも半年の付き合いはあるからな。友達のことくらいなら誰が好きなのか分かるさ。だから、ゆっくり機会を改めてゆっくり考えろ。霧島との関係を。」
俺はそうやって話を切る
「それじゃあこれにて戦後会談を終了するか。それじゃあ後は鉄人おねがいします。」
「お前は西村先生と呼べないのか。」
「まぁそんなこといいじゃないですか。問題児の雄二と明久は俺がしっかり見ておきますから。残りのFクラスの指導お願いしますよ。」
「……言われなくても分かっている。」
すると俺はニヤニヤと笑う
「それじゃあ今から我がFクラスの補習について話そうと思う。」
「……我が?」
「Fクラスは戦争に負けたことにより担任が福原先生から私に変わるそうだ。これから一年、死ぬ物狂いで勉強できるぞ。」
「「「「「何!!」」」」」
すると大勢の生徒が悲鳴をあげている
まぁ鉄人の鬼の補習は有名だからな
「ちょっと先生。木下さんの命令は認められないんじゃないの。」
「あぁ、木下があんな命令をしたのは驚いたが、それは認めている。生憎暴力は教師側でも見過ごせないのと、Aクラスの次席と主席が勉強を教えるとなればな。」
「学校の教育の方針は守っているし文句は言われることではないと思うけど。」
「……雄二と一緒にいられればそれでいい。」
「お前本当にブレないな。まぁ、お前らがどう変わるかわ俺は知らん。でも、ダチに暴力出しただけでお前らは俺の敵だ。」
声を低くすると全員が息を呑む
「それじゃあAクラスは解散していいぞ。西村先生最初に報告したメンバーは来週からAクラスで授業受けることになるけど、こっちもなるべく厳しく教えるからな。せめてBクラス並には点数をあげさせるから。結衣は小学生の範囲からやるから覚えとけよ。お前中学生の問題より小学生レベルの問題の方が解けないんだから。」
「……えっと、逃げたら。」
「来週の料理当番俺だから弁当も全部蒟蒻が入った料理にする。」
「……そんなぁ〜。」
なぜか蒟蒻だけが食べれない結衣はがっかりと落ち込む
「ついでに明久もノーカロリーの物ばっかりにするからな。」
「……ちゃんと受けます。」
「康太はカメラの持ちこみ許可成績が悪いとおりない可能性があるぞ。」
「……許可取れたのか?」
「約束は守るさ。学校内の取引も、風紀に違反してなければいいらしい。その代わり無償で学校側に何枚かは寄付してもらうことは前提の話になるがな。その際Aクラスにいると木下や霧島の写真とってもいいことになっているぞ。条件付きらしいが。」
「……」
すると指を上に付け足す。
「秀吉は演劇もっと上手くなりたいとは思わないか?」
「どういうことじゃ?」
「古典や現代文の有名作はよく演劇に使われる。特に文系教科は演技と関係があるんだよ。お前も演劇の時その役の気持ちを考えようとするだろ。」
「うむ。確かにそうじゃのう。」
「他にも源義経とかならお前も主役張れるんじゃないのか?」
「源義経?鎌倉時代のあの源義経かのう?」
「そうそう、諸説あるが牛若丸時代は日本史上トップ5に入る美形って言われているしな。まぁ、出っ歯の子男だったと言う供述もあるんだけど。その他にも古典だったら紫式部の源氏物語とか、お前が男性キャラを演じられそうなものが結構あるんだよなぁ。」
「本当かのう!!」
すごい食いつきを見せる秀吉に俺は苦笑いをする
「まぁ、演劇の幅を広げるために国語や社会などを学んでみるっていうのはどうださらにその時代に何が起きたのか、そこを詳しく見ていくと演劇の背景、どのようなことを思っているのか。どんなことがあったのか詳しく分かると思うぞ。」
「……お兄ちゃん人をやる気にするの本当上手いよね。」
「うん。それも事実だから断りづらいんだよね。それも勉強と呼べるかわからないのに知識が増えていくから。」
「うっせ。それで赤点回避どころか明久なんかはBクラス上位に運が良ければAクラス並に点数上げただろ?」
「そうだけどさぁ。」
俺はきっぱりと事実を告げる
「それじゃあとりあえず戦後交渉はこれにて終わりっと。勉強道具忘れるなよ。今度補習時間まできっちり教えてやるから。」
「……任せとけ。」
「分かったのじゃ。」
「まぁ、明久が何であれだけ成績が上がったのか気になってはいたからな。俺も参加させてもらうぜ。」
雄二の一言に俺は呆れてしまう
「お前霧島に教われよ。主席がワンツーマンで教えてくれるって言っているんだぞ。」
「……雄二。」
「貞操の危機を感じるんだよ。」
「いや、そうなったら木下の命令権を6ヶ月の休戦をやめてまで取り消すから。生憎押し付けられて恋人になるのは漫画やゲームでは面白いけど、実際自分や友達の身になるとしたら嫌だしな。」
生憎そう言うトラブルはもってのほかだ
「まぁ、付き合ったとなれば別だけどなそれじゃあ帰ろうぜ。」
あくびをするとすると結衣と工藤、木下がいないことに気づく
「そういやあいつらは?」
「命令権使うらしいですよ〜。何か聞きたいことがあるらしいです。」
「……あぁ、そういや言っていたな。なら待っとくか。木下と約束しているし。お前らは?」
「俺たちは一旦教室に戻る。やることがあるし。」
「んじゃまた来週な。明久バイトで帰り遅れるから。」
「う〜ん。僕も今日は久しぶりに家に帰ろうかな?もうそろそろ電気代払わないといけないから。」
「たまにはガス代と水道代も払えや。姉貴来ても知らないぞ。」
「その話はしないでよ〜。それじゃあまた明日ね。」
「それで明日は来るのか。俺明日も出かけるからな。」
「分かったよ。合鍵持って行くから大丈夫。」
「明久よ。お主本当に入り浸りすぎじゃないかの。」
と騒がしくFクラスのメンバーが出て行く
「…それじゃあ黒壁。」
「あぁ、お疲れ霧島。」
「私も帰りますね。」
「宮田もじゃあな。」
すると教室には俺しかいなくなる
俺はドリンクバーに向かいホットコーヒーをいれ少し持ってきた小説に目を通し始めた