変人がAクラスに降臨しました   作:孤独なバカ

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HR終了後

「黒壁くん起きて。」

と工藤の声が聞こえてくると俺は瞼をあけ目を開けるとそこには工藤と呆れたようにしている木下と久保の姿があった

少したってから俺は先生の話を聞いて寝てたのか

「……ふぁ〜悪い寝てたのか。」

「いや、自己紹介の時も寝てたから本当にびっくりしたよ。なんど起こしても起きないし。」

工藤も呆れた顔のようにしているが

「俺今日食事当番だったから弁当作ってたから朝早かったんだよ。」

「食事当番?黒壁くんって一人暮らしでしょ?」

「いや、明久と共同生活してる。あいつも一人暮らしだけど食事が塩と水と砂糖だけというカブト虫みたいな生活してたから労働と引き換えに食事代は出してやることにしたら、学校や商店街も俺の家は近いからいつのまにか住み込みやがった。」

「……それって、同棲してるっていうこと?」

木下がそんなことをいう

「意味的にはあっているけど同棲って……まぁ、同じ寮のルームメイトって感じ。あいつも一人暮らしだけどあいつの家電気以外は本当に今は契約してないし。」

「それ、本当に家だと言えるの?」

それは俺も思うけど黙っていることだから放っておこう

「まぁ、仕送りには余裕あるしな。明久みたいに趣味に全額支払うバカじゃないし、他人をひとり養えるくらいの余裕はあるから。それに家庭教師のバイトもしてるし金は有り余っているんだよ。」

「……まともだね。」

「まともじゃなければ一人暮らしなんかできないって。ところでFクラスはEとDどちらに宣戦布告した?」

すると二人が驚いたようにしている

「ちょっと何でそんなことは分かるのよ。」

「当たり前だろ。一応あいつらとほとんど一年間一緒にいたからな。……まぁ雄二のことだからDかな。あいつが確実に勝てる方を相手にするってことはありえないし。それが終わったらBかな。それでAクラスにあがってくるのが普通だろうな。」

「……いや、そんなことは。」

「ありえるさ。多分あいつらの目標は俺らだ。」

俺がきっぱり言い切ると俺はため息を吐き

「実際にあいつらには俺たちを倒せるジョーカーがあるしそれに……俺らだってこのまま見ているままじゃやられるからな。」

俺は少しだけ考え

「俺だったら試召戦争しかけるな。」

「えっ?」

「相手はCクラス。時間はFクラスがBクラスに宣戦布告したら。その代わり和平として終わらせる。」

「和平?」

「あぁ。Fクラスの試召戦争後Bクラスを攻め込ませることを条件にだ。そうすれば相手からの横取りの線もなくなる。それにさっさとBクラスとの同盟を崩壊させる。そしてその後Fクラス戦の交渉を有利にするためのアドバンテージを取るためにな。」

俺はそう一言呟くと工藤と木下が驚く

「えっ?なんで同盟しているって。」

「Bクラス代表の根本とCクラス代表の小山は付き合っているんだよ。今日の始業式で一番前が根元と小山だっただろ?」

「……誰がそんなこと覚えて。」

木下が覚えてないと言いそうだったけど

「……そうだった。」

「「「うわっ。」」」

と俺含めて三人が驚く

するとそこにはいつのまにか霧島が立っていて誰も霧島には気づいていなかったらしい

「よく覚えてたな。お前。」

「私は一度経験したことは忘れないから。」

なるほど。霧島の凄さが少しだけ分かった気がした。

「……まぁつまり多分手を結んでいるだろうから今のうちに壊してしまえばいいってことだ。元々小山は優等生ずらしなが結構えげつない手を使うからな。それならもっとえげつない手で潰してやろうと思っただけだ。」

「……性格悪い。」

すると霧島がそんなことを言い出すがそうだとは思わない

「そうか?それがこの学園の方針だから普通じゃないのか?」

「……どういうこと?」

「試召戦争って多分学力以外のところを見ているんだよ。試召戦争のルールには原則クラス対抗戦と書かれているだけであって他のクラスが協力することは認めているんだよ。だから裏をかけばB、Cのように同盟を結んだりもできるからな。それにこれ学年のことは一切触れてはいないから俺たちが3年生にだって挑めるし、逆に三年生が俺たちに試召戦争に挑まれることもある。」

「えっ?」

「ルールをよく見ろよ。同学年でしか宣戦布告できないとは一言も書かれてはいないぞ。まぁ経験差とか含めたら誰も俺たちは攻める気もないけどな。」

するとルールを見返す木下たちに俺はため息を吐く

「ルールはちゃんと見とけよ。結構このルールは抜け穴があるからな。そこに取り付いた試召戦争が決着をつけた戦争もいくつかあったらしいし、このルールの中でどんな戦争が起きるのかを予測する必要がある必要がある。臨機応変に状況に対応することも戦略を考えるのも授業の一環ってことだ。だから試召戦争が容認されてるんだろ。授業では学べないものを学ぶ。そうでなければこのシステムは了承されない。ただ勉強意識の促進ならば他にも取り組めることができるしな。」

そういやホームルーム終わったら今日は昼休みだったな

俺は弁当を取り出し飯を食べようとするととんとんと肩を叩かれる

すると霧島が真剣な顔をして

「……さっきのCクラス攻めについて詳しく聞かせて。」

するとニヤリと笑ってしまう。

「了解。まぁ、飯食いながらでいいか?」

「……分かった。」

と霧島は弁当を広げる。

俺たちは席に座ると弁当を広げる。

「そんじゃ、理由はさっきも言った通り横取りを防ぐためにも。同盟を崩すのにもFクラス戦を優勢に進めることに必要なんだよ。……正直にいうけどFクラスは100%俺たちには今のままでは勝てない。けどある条件を満たした場合それが可能になる。」

俺は弁当をつなみながら近くのノートバソコンでWordを話しながらメモを取る。

まぁ行儀は悪いけど仕方はないだろう

「一つ。まずは教科の指定。これは単純に保体になったら負けるってだけの簡単なことだ。土屋康太。いやこの場合はムッツリーニか。康太の保体は一度もトップから降りたことのない。」

「…愛子と黒壁でも厳しい?」

「厳しいっていうより単純に特化型なんだよ。俺は文系、工藤は全教科Aクラス上位レベルだけど、あいつの場合勉強のほぼ全部を保険体育につぎ込んでる。俺はスポーツや健康が出れば強いけど単純にあいつは保体自体が強いからな。俺なんか叶うどころか相手にすらならない。保体に関してはこの二学年では康太は無敵だ。唯一対抗できるのが工藤なんだが、康太に確実に勝てるとすれば600点はいる。それに一度も保体では一位を明け渡したことがないという実績を持っている。……多分これから霧島が討ち取られる可能性が一番高い相手になるだろうな。」

俺はため息を吐く。あいつのその努力を少しでも他に回せばFクラスではないと思う。

「そして二つ目は一騎討ちに持って来られた場合。康太には確実に負けるとしてそして明久と姫路に関しては確実に勝てるのは俺の文系くらいだ。特に明久は観察処分者で二学年では一番日本史と世界史は300点以上だ。あいつも理系は弱いけど一緒に住み始めてからは点数が上がって何とか100点は取れるようになっている。正直、俺が苦手教科と当たったり世界史だったら正直勝てるか分からないな。結構俺も召喚獣の扱い。姫路は一時は次席だっただろ?俺は最初の頃は10位〜8位辺りだったし、結果的に伸び始めたのは二学期始まったあたりだろ。だから久保も文系以外は勝てる見込みはないだろ。俺の場合腕輪がちょっとぶっ壊れ性能だから勝てるとは思うけど。でも腕輪は理系科目何教科は持っているはずだ。」

確か数学はかなり良かったはずだ。俺とは違い理系有利のオールラウンダーってところか。

「そしてラスト。あまり考えたくはないが、Bクラス、Cクラス、DクラスにAクラスを攻めさせ、漁夫の利を狙うやり方。」

「……えっ?」

「まぁ、これは俺ならこうするってことだ。まぁ。雄二は俺みたいに非道な作戦をしないとは思うけど。まぁ俺ならこうするな。試召戦争は長期化するとテストを受ける機会が増えストレスも溜まっていく。そして疲労が蓄積したところで潰すのが一番勝率が高い。」

「……」

「まぁ、今回多分ないとは思うがBクラスを生かした戦術を取ってくるのは確かだ。だからさらに面倒くさいことになる前にも、俺たちはCクラスを味方側へ引っこ抜くか、Bクラスを潰してしまったほうがいい。」

「本当にあなたの作戦酷いわね。」

すると木下がそんなことを言い出すけど

「あのな。それほどFクラス俺たちとFクラスの戦力差は離れているんだ。だから勝つとするならば俺なら躊躇なく相手の嫌がることをする。」

今すぐとなると俺たちはそれほどにも有利に運ぶことができる。姫路や康太や明久がいても埋まらない差がある

「まぁ、でも今朝ので確信した。多分一騎討ちを仕掛けてくる。」

「……どういうこと?」

「霧島と雄二と幼馴染だからだ。多分高校ではあまり話している姿は見たことないけど、でも知り合いで意識的に離している可能性が高い。雄二と付き合い長いから大体思考は分かるし多分それは確実だ。」

それにあいつの目的を少し分かったし少しだけ協力してやろう

「まぁ、だから霧島の弱点を知っているだろうし、勝率が高い。それにトラブルで康太に霧島をぶつけられると面倒臭いことになるだろ。それに明久も試験召喚システムで観察処分者だから操作技術では勝てない。つまり完全に負ける確率が一番高いのが一騎打ちだ。それプラスBとDに手を組まれたら手の打ちようがない。だから強引でもCクラスを引き抜く。Bクラスへ攻め込めさせたら一番いい。まぁ、これは俺の考えだからあいつがFクラスが動かないのであれば、その時は考えようだな。」

「……そう。」

と一通り説明し終えると少しだけ悩んだようにしている

てか気づかなかったけど地味に木下と工藤は俺の話を聞いていたんだよなぁ。

「工藤と木下は俺の予想はどう思う?」

「う〜ん。私はそんなに脅威だとは思わないけど……黒壁くんの予想は外れたところ見たことがないから。」

「ボクは中学校からの付き合いだけど、その土屋くんはボクでも勝てないの?」

「厳しいな。あいつは保体では無敵っていうほど強い。まぁ、色仕掛けが弱点くらいか。エロに関する抵抗にはとことんないからな。昔のお前みたいに。」

「……なんのことかな?」

すると話したら怒るよと言いたげにジト目を向けられるがしれっと受け流し少し考える

というのも元々中学時代はこんなに明るいキャラじゃなかったので転校してきた直後は俺でも気づかなかったほどだったし

「まぁ、なるべく得意分野で戦わせないのがベストだな。」

「それならDクラス戦後にこっちからFクラスに攻め込むっていうのは?」

木下がそういうけど

「却下だ。召喚獣の扱いは難しいし、俺らは一対一の簡単な試合しかやったことがない。試験召喚戦争を一度仕掛けているあいつら相手に俺たちが不利になるだけだ。それにテストが俺たちが受けたのは振り分け試験なのも少しきつい。」

「……どういうこと?」

「多分先生の差が出る。特に姫路は田中先生や数学の船越先生のテストを受けたら余裕で400こえるだろ?」

「なるほど、先生の特徴を使って差を埋める方法もあるのね。」

「正解だ。俺たちが今回受けた先生は基本点数の採点が厳しい先生ばかりだ。それが振り分け試験が難しいとされている一つの理由だ。」

実際今回も採点が厳しい先生が多かったしな

振り分け試験はキチンとしたクラスの判別をつけるために問題は厳しく採点する必要がある

それだから成績差がはっきりするのだ

「……黒壁。もし、FクラスがBクラスに宣戦布告した時使者になってくれる?」

すると霧島がそんなことを言い出す。俺は頷き

「了解。Cクラスでいいか?」

「うん。今日の自習の時に説明する。戦後交渉も自由にしていい。」

「ちょ、代表?」

「……いや、さすがにそれは度がすぎるんじゃーねーのか?さすがに霧島がやったほうがいいだろ。」

俺と木下はさすがに反対する。ここまでいくとさすがに独裁になるしな。

「…私はCクラスに興味ないから。」

あっ。そういうことか

「ならちょっと戦争方式も変えていいか?小山の性格からいえば確実にBクラスを攻めさせることができるんだが。」

「……うん。黒壁に任せる。その代わり、Fクラスの戦後交渉に一つだけ命令できる権利が欲しい。」

「……」

なるほど、霧島の目的はそういうことか

「了解した。その程度だったら多分なんとかなる。」

「……そう。」

すると珍しく笑顔を見せる霧島に少し笑ってしまう

なるほどそういうことか。

俺は食べ終わった弁当をしまうと俺はインターネットを開き戦争のシュミレーターのプログラムを始める

さて楽しい戦争の時間の始まりだ


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