変人がAクラスに降臨しました   作:孤独なバカ

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学校が終わり買い物に行った後に俺は自宅に着くと家にはすでに電灯がついていて明るくなっている

明久はすでに帰って来ているらしい。まぁ灯がついているから分かるのだけども

俺は鍵を開ける

「お兄ちゃんおかえり〜。」

「ゴフっ。」

すると義理の妹の林結衣が抱きついてくる

「春斗。おかえり。」

明久がぐうだらとゲームをしながら

「……」

とりあえず色々ツッコミどころが多すぎるけど

「結衣。お前今週の飯当番な。」

多分今日から住むだろう住民に俺は一言声をかけた

 

「それで、言いたいことが何個かあるんだけどさ。」

飯を食べながら俺は結衣をみて

「お前一週間どこに住んでいたんだよ。」

俺は結衣をジト目で見つめる。というのも試験表には林結衣という名前が記載されており、相変わらず得意な家庭科だけはトップの780点をとってたからな

振り分け試験から一週間は経っているので一週間前からこっちに来ていることになるんだがその間連絡もせずにどこに行っていたのかが気になった

「えっと、電気だけ通っている空き家があったからこっそり侵入してそこで寝泊まりしてた。」

「……おい。それ、完全に不法侵入だろ。」

ジト目で結衣を見るけど

「ううん。マンションの家主さんが道に迷っている私を引き連れてお兄ちゃんの家が見つかるまでここに住みなって言ってくれたの。ここの家の家主は家賃と電気代は払っているだけで月に一回帰ってくればいい方だから泊まってもいいよって言ってくれたの。」

「……それ絶対僕の家だよね。」

「逆にお前じゃなければ誰なのか知りたいわ。」

いや。本当にそうなんだよ。明久の家には大型家具が少しあるくらいで今じゃほとんどが俺の家に直帰し明久の部屋は作られているほど俺の家は明久の住処になっている。

「それとお前誰かに聞くって発想はなかったのか?」

「お父さんが住所を渡してくれたんだけど漢字読めなくて。」

「お前文月町一丁目でどこが読めないってお前まさかぶんげつって読んだな?」

「なんで分かったの?」

「いや。なんとなく。お前のバカさならありえると思っただけ。」

「いや〜それほどでも。」

「「褒めてないから。」」

と呆れながら俺は妹の作った鯖の味噌煮を食べるけど

……勉強できないくせになんでこんなに料理はうまいんだ。こいつ。

俺は首をかしげると

「でも、春斗に妹っていたんだね。」

「まぁ。義理だけどな。まぁ見た通りバカすぎる奴だし時々ボーとした奴だけど仲良くしてやってくれ。」

「うん。これから私もここに住むからよろしくね。明久くん。」

とニコっと笑う結衣に顔を赤くする明久。まぁ、気持ちは分かる

こいつはバカであること以外は本当に女子としたらほぼ完璧に近い

料理もでき見かけも普通にいい。

まぁ、よくスカウトに引っかかるほどだった

ただ本当にバカすぎるだけなのだ。

どこまでバカなのかというと、……数学以外は全部赤点という意味不明な記録を出したことがある

文月学園は進学校でありながら基本問題がなければ大体の生徒は受け入れる学校だ

てか数学は普通にできるのになんで他の教科ができないんだよ

「とりあえずDクラス勝利おめでとうな。まぁ、施設の交換も何もしなかったらしいけど。」

「あれ?もう知っているんだ。」

「お兄ちゃんは大会とか争うもの本気で勝ちにくるから。よくゲームの大会で全国大会に行くほどの実力者だし。」

「えっ?そうなの?」

「私に勝てるのってお兄くらいじゃない?」

「あのな、何年前の話をしているんだよ。俺がゲーマーだったのは中二の時ぐらいだろ。」

「いや。勉強もできて野球もエースで4番、完璧な優等生に見せかけて家じゃ最低限度しか勉強せずにゲームとアニメばっかりだったじゃん。」

「えっ?」

「明久くんは知らないんだ。私たちの中で一番猫かぶっているのはどう考えてもお兄ちゃんだよ。鬼畜でドSで愛ちゃんからかってばっかりで。」

「……お前、俺のことをそう思ってたんだな。」

俺が呆れてしまうけど

「事実でしょ?」

「事実だよね?」

「まぁ、事実だな。」

誰もが認めるドSだしな。

「てか工藤こっちいるぞ。Aクラスに。」

「あっ。そういえば愛ちゃんも引っ越すって言ってたけど文月だったんだ。」

「はぁ、調べとけよそんなの。てかお前まだ地図記号を読めないのかよ。お前はもっと勉強しろ。」

「うぅ。あっ。でも最近小学校6年生レベルの漢字テストを50点取れるようになったよ。」

「……お前はまだそれくらいのレベルなのか。」

呆れる俺に軽くため息を吐く。

「いや、じゃあ1600年に起こった関ヶ原の戦いで最初は西軍についていたが途中で裏切り東軍がついてたことがきっかけで東軍に優勢になった。裏切った人物と各軍の総大将を答えろ」

「……総大将ってなに?」

……こいつ本当に文月に入らせても良かったのか?

「……お前だから近所の中学生におバカのお姉ちゃんって言われるんだろうが。」

「ちょっと。お兄リアリティの高い嘘つかないでよ。」

「悪い。近所の小学生だったか?」

「「……人違いです。」」

「……お前ら本当に言われたことがあるのか?」

結衣はまだしも明久も言われたことがあるとは

「まぁいい。次はBクラス戦なんだろ?せっかくだから勉強に付き合おうか?」

「あれ?試召戦争のことってお兄に話したっけ?」

「いや。調べれば出てくるだろ。久保に確認してもらったんだよ。俺たちも試召戦争を仕掛けるつもりだし。」

「「えっ?」」

「俺たちはCクラスに攻める予定なんだよ。Fクラスが仕掛けると同時に俺らも出る予定。」

「それ本当?」

「本当、本当。」

まぁ模擬戦だけどもな

「俺が霧島と話し合って決めたことだ。Fクラスにとっても朗報じゃないのか?」

「……なんで?」

「いや、根本と小山って付き合ってるし、代表同士が付き合っているなんて同盟もいいところだろ?」

「「っ!!」

すると一瞬で顔を曇らせる二人に俺はため息を吐く

「あれ?知らなかったのか?」

「「うん。」」

「……珍しいな。あいつが情報収集を怠るなんて。」

俺はため息を吐き

「雄二に伝えておいてくれ。貸し1ってな。」

「本当に雄二に貸しを作れるのって春斗くらいしかいないよね。」

俺がため息を吐くと俺は晩飯を食べ終わる

「んじゃ先に部屋戻るから。今日くらいは勉強しとけよ。参考書はいつもの場所にあるから。」

「うげっ。」

「明久くん頑張って。」

「何他人事みたいに振舞っているの?多分林さんもだよ。」

「えぇ〜それなら数学するから一緒に勉強しよう。それとわたしのことは。」

「……俺邪魔だな。」

俺は寝室にあくびをしながら向かう。さて布石は打ったし、

次の手はどうする?雄二。


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