魔法少女オレガ☆ヤンノ!?   作:かずwax

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ついにほむほむ登場です!


26話 中学生とは思えない眼光の美少女転校生

「いいですか女子の皆さん!卵の焼き加減にケチつけるような男とは交際しないように!!そして男子はくれぐれもそういう大人にならないように!!」

 

朝のSHR、憂鬱な気分で早乙女先生の失恋の愚痴を聞いている。

普段なら中学生にグチんな、職務怠慢だぞゴラァと文句を言いたい所だが今日だけは歓迎です。なんなら一日オールで付き合える自信さえある。

 

 

「あちゃー今回も駄目だったかー」

 

「だね」

 

後ろのピンクとブルー、それ間違っても先生の耳に入らないようにしろよ。こういう何気ない会話でめっちゃ傷ついたりするから。傷口に塩塗りこんでるから。

 

「・・はあ」

 

他の事で気を逸らそうとしても駄目だった。どうしても落ち着かない。既に心臓バクバクで止まらないし。

 

 

 

 

 

 

 

「あ、それと転校生を紹介しまーす」

 

「!!」

 

「暁美さーん!入ってきてー!」

 

き、きたああああああああああああああ!!

ついにきちゃったよこの時が!!

 

俺は前のめりで身構えて教室の外をガン見する。

 

ガラスの向こう側には優雅に歩くロング黒髪の女子がいた。

 

奴だ!間違いない!!

 

何気に年齢不詳のエンドレス中学生にして

「魔法少女まどか☆マギカ」九割九分九厘主人公!!

「暁美ほむら」だ!!!

 

「うわ、優依並みのすげー美人じゃん」

 

さやかがこっちに向かって話しかけてるみたいだがそれどころじゃない!

 

暴れるように動く心臓を抑えつけパニックにならないように密かに深呼吸を繰り返す。

 

油断するな俺!ほむらはクールに見えて実態は制御不能の暴走特急だ!その手腕はまどかの為なら世界を敵に回し悪魔になってしまうというカオス展開を披露する程だ!!

 

汗が流れるのを感じながらほむらが教室に入ってくるのを確認する。

 

 

 

「暁美ほむらです。よろしくお願いします」

 

 

教壇の前までやってきて自分を紹介する気ゼロの自己紹介をした後、案の定まどかを見るほむら。なんて分かりやすいんだ。

 

「・・・・・・」

 

「・・・え!?」

 

何故かこっちを見るほむらにまどかが戸惑いの声を出してるのを後ろから聞こえた。

 

何にも知らないまどかから見れば何で睨まれてんだろうと疑問に思っているだろう。

 

大方「今度こそまどか、貴女を救ってみせる」なんて思ってんだろうなほむらは。決意するのはいいけどガン見すんのは逆効果だぞ?後ろで「わたし何かしちゃったのかな優依ちゃん?」と俺に聞いてくるんですけど。

 

それにしても原作知ってる側だからほむらを見れば同情するかもと思ってたんだけど昨日の犯罪オンパレードのせいで全くそんな感情湧いてこない。むしろあんな事やっといて澄まし顔で堂々としてるその姿に戦慄すら覚える・・!顔面の皮どんだけ厚いんだ?と問い質したい。口が裂けてもしないけど。

 

 

 

そもそも今の俺は空気!

「神原優依」なんて奴はこのクラスには存在しないのだ!!

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・」

 

「優依ちゃん凄く睨まれてる気がするけど知り合いなの?」

 

「・・気のせいじゃないですかね?」

 

まどかが後ろからこっそり聞いてくるがまともに返事出来ただろうか?

 

だって現在進行形でほむらが俺の事を睨んでるんだもん。蛙を睨む蛇みたいな鋭さですよ?おかげさまで俺は涙目で震えてる。

 

 

おかしいぞ!?心なしかまどかの時より倍くらいの眼光になってる気がする!?

 

何故だ!?何故俺を睨むんだ!?まどかを見るのに邪魔にならないように机に伏せて目立たないように教科書を頭にのせていたというのに!存在を空気にしていたのに!

 

 

イレギュラーの俺を警戒してんのか?

 

やめてください!貴女が巡ってきた時間軸には俺いなかっただろうけど、貴女にとっては警戒すべき事態だろうけど、俺はただのヘタレな一般人だから!何の脅威もないモブだから!ホントに睨むの勘弁して下さい!

 

 

 

≪会ってすぐ警戒されるなんて幸先悪いね。この状態で会話なんて出来るのかい?君の滲み出る不審者オーラに感服するよ≫

 

追い打ちをかける真の悪魔の辛口コメントを聞きながら、ほむらの睨み付ける攻撃に耐えるはめになった。

 

初対面がこれって心折れるわ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえねえ暁美さん。前はどこの学校だったの?」

 

「髪すごく綺麗だねー」

 

現在、暁美ほむらはスクールカースト上位陣の女子共に包囲されている。その光景を見てると去年の事を思い出し涙が出てくるな。・・・そろそろ来るか?

 

 

「ごめんなさい。ちょっと緊張しちゃったみたいで気分悪くて・・保健室に行かせてもらえるかしら?」

 

嘘つけ!昨日は元気に窃盗とストーカーやってただろうが!さも気分悪いみたいな表情しやがって!俺の方が昨日から気分悪いわ!!ほむらのせいで!

 

 

 

「鹿目まどかさん。あなたがこのクラスの保健委員よね?連れてってもらえる?保健室」

 

「へ!?」

 

上手い事女子共から逃れたほむらはまどかの所へ行き、頼みとは名ばかりの強制連行の申し出をしていた。当然まどかは驚いてる(怖がってる)。

 

有名なシーン再現くる!!大丈夫だぞまどか!ほむらは校舎裏に呼び出すわけじゃないから!!ていうかこれほむらと話すチャンスじゃん!この機会を逃すわけにはいかない!!

 

 

 

「あ、まどか!私も体調悪いから保健室一緒に行って・・・すみません!ごめんなさい!たった今元気になりましたので保健室行かなくて大丈夫です!お邪魔してすみませんでした!!」

 

俺も体調悪い事にして付いて行こうとしたが、ほむらに睨まれた。なんていうか目が「邪魔すんな殺すぞ」と語っていた気がするので即効で頭下げて平謝りで退散する方向になってしまった。中学生であんな殺し屋みたいな目をしてるってよっぽど荒んだ生活してたんだろうな。まあ武器窃盗してる時点で予想はつくが。

 

 

 

 

≪清々しい程の変わり身の速さだね。やる気あるの?いい加減にしろよドへタレが≫

 

≪ごめんなさい!!≫

 

隣にいたシロべえがドスの効いた声で語りかけてきたので思わず謝罪する。結局俺は暴走紫に連行される涙目まどかをハンカチ振りながら見送った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ほむらside

 

これが何度目か分からなくなる程時間を繰り返した。時間遡行をすると決まっていつもの同じ病室の同じベッドから始まる。

 

また失敗してしまった。一体私は何度繰り返せばいいんだろう?

 

思わずため息が出てしまう。

 

落ち込んでいる暇はない。今度こそこの時間軸でまどかを救ってみせる!

 

決意を新たに行動を開始する。

 

 

学校に行く日よりも前に武器の調達はなんとか終わった。まどかの存在も確認した。どうやらこの時間軸のまどかはまだ契約していないみたい。契約を阻止するためにもインキュベーターと接触させないようにしなければ。

 

 

 

そして再び始まる転校生としての生活。まどかとの出会い。何度も見てきた校舎、教室、クラスメイト達。何もかも同じもの。違うのは私だけ。時間がどんどんずれていく。

 

 

 

「暁美ほむらです。よろしくお願いします」

 

感傷的な考えを振り払い自己紹介をして頭を下げる。

 

「・・・え!?」

 

今度こそまどか、貴女を救ってみせる

 

 

戸惑うあの子を見つめながら心に誓った。これからまた孤独な戦いが始まる。

 

 

 

 

 

・・ん?

 

 

決意を改めて行った後に視線を戻そうとすると奇妙なものが目に入った。

 

 

 

まどかの前に座ってる子は何やってるのかしら?

 

 

 

何故机に伏せて教科書を頭から被ってるの?ここからだとかえって目立って見えるのに。

 

じっとその子を見ていると後ろの席のまどかが何か話しかけている。仲が良いみたい。ようやく少し顔を上げたので顔を確認すると驚いた。同性である私でさえ可愛いと思うくらい整った顔の女の子だった。

 

彼女は今までの時間軸で見た事が無い。おそらくイレギュラーで間違いないだろう。他の時間軸でもイレギュラーは存在していたから、そこまで警戒していないけど彼女は一体何者なの?

 

疑問が尽きずしばらくその子を見ていると何故か涙目で震え始めた。怯えてるのかしら?ただ疑問に思って見ていただけなのに・・。

 

 

 

 

まどかと二人きりになるため保健委員のあの子を体調が悪い事を理由に連れ出そうとしたとき、あのイレギュラーの女の子が話に入ってきたかと思うと急に謝罪して逃げてしまった。私としても話がしたかったし好都合だと思って彼女を見ていたのだけどいなくなってしまっては仕方ない。彼女の事はまどかに聞けばいいし、忠告を優先しなければ。

 

 

「・・あの暁美さん」

 

「ほむらでいいわ」

 

「ほむら・・ちゃん、ええと」

 

保健室に向かう廊下で私の後ろを歩くまどかが何か話そうとしどろもどろになっている。今聞いておいた方が良さそうね。

 

 

「さっき割り込んできた子と友達なの?」

 

「割り込んできた?・・ひょっとして優依ちゃん?」

 

「優依っていうの?」

 

「うん、神原優依ちゃんって言うんだ。可愛くてとっても面白いんだよ!ほむらちゃんと同じで転校生なんだ。一年生の時に転校してきたの」

 

「・・・そう」

 

『神原優依』、私と同じ転校生。

 

イレギュラーであるため気に留めておく必要はあるけどとても臆病そうだったからそこまで警戒する必要はないわね。

 

神原優依に関してはそう結論づける。

 

 

話のきっかけを掴んだのかまどかが色々話しかけてくるが今回連れ出したのは契約しないように忠告するため。私は意を決して彼女の方を振り向く。

 

 

「鹿目まどか」

 

「は、はい!」

 

「貴女は自分の人生が尊いと思う?自分の家族や友達のこと大切にしてる?」

 

「・・・え?」

 

「どうなの?」

 

「・・もちろん大切だと思ってるよ?家族も友達もみんな大好きだもん!」

 

「本当に?」

 

「ほんとだよ!」

 

初めは質問の意図が分からず戸惑っていたまどかだが、やがて胸を張って笑顔できっぱりと断言した。

 

やっぱりまどかはまどかなのね・・

 

「・・そう、もしそれが本当なら、今とは違う自分になろうだなんて絶対思わない事ね。さもなければ全てを失う事になる」

 

「え?」

 

「貴女は鹿目まどかのままでいればいい。今まで通りこれからも」

 

泣きそうになる顔を隠すように背を向けて再び歩き出す。

 

「ほむらちゃん・・?」

 

背後からまどかの戸惑った声が聞こえたが振り向かない。振り向いてはいけない。そのまま泣いてしまいそうだから。

 

今度こそ、今度こそまどかを救う。

 

私はそう自分に強く言い聞かせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、分からんて」

 

先ほどの有名廊下シーンのやり取りを見た感想がこれ。屋上でシロべえと一緒にシロべえクオリティ「どこでも中継テレビ」なるストーカーが愛用しそうなもので一部始終覗き見してました。犯罪じゃないです断じて。必要な事なんですよ。

 

 

それにしてもプライバシーかなぐり捨ててるガラス張りの廊下でよくあんな会話出来るな。噂ではこの学校ってどっかの刑務所モデルにしてるそうじゃないですか?俺達は囚人なのか?

 

「事情を知っていれば言ってる事を理解できるけど鹿目まどかの立場なら難しいだろうね」

 

「俺だったら何言ってんだコイツ?と思って病院紹介するかもしれない。それにしてもまどか堂々と大好きって言い切るなんてマジ天使だわ」

 

「確かにね。性能は悪魔だけどそれに目を瞑れば天使だよ。・・・優依、わざとほむらが自分を話題に出したことに触れるの避けてるね?良かったんじゃないのかい?へタレのせいで初接触失敗したけど向こうは少なからず君に興味があるみたいだ。ほむらの最優先であるまどかも君の事褒めていたし今のところは悪い印象じゃなさそうだ」

 

「・・分かってるけど怖いんですよ」

 

テレビを見ながら各々の意見を言い合う。今屋上は俺達以外誰もいないし、仮に誰か来てもシロべえは見えないので見つかる心配はない。

 

 

 

 

今までの観察結果でほむらについて分かっている事は少ない。現段階で彼女について分かっているのは欠陥コミュニケーション能力と陥没した語彙力の持ち主という事、そして時空をまたいでのぼっちという事だけだ。

 

・・・ベテランになると皆共通してぼっちになるのか?

 

昨日の犯罪も考慮するとガチの地雷案件だよなーほむらは。

 

 

・・・どうしよう・・・?

ほむらを魔法少女として見れない!

まどかという帝を奉り、夷敵インキュベーターを根絶やしするため暗躍する過激派尊王攘夷浪士にしか見えない!!

 

こんな奴にどうやって接触すればいいんだ!?

 

頭を抱えてうなだれてしまう。

 

 

 

「ツンデレ装ったヤンデレストーカーな魔法少女とか性質が悪い。まどかも大変だよなー。マジで同情するわ。知らぬが仏って本当だった」

 

「・・・・・」

 

思わず愚痴が出てきてしまう。シロべえは無言だったが聞いて欲しいだけなので構わず続ける。

 

「ほむらも少し杏子を見習ってくんないかな?だってアイツ正統派ツンデレだし。ただ一方的に執着して知らない間に病んでいくなんて怖すぎる。俺そういうとこ無関係で良かった。まあ病んでんのはほむらだけで他はまともなのが幸いかな?ヤンデレって一人でも厄介なのにこれ以上増えたらどうしようもないもん」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「シロべえ?」

 

さっきから俯いてるシロべえにさすがの俺も心配になってきて声を掛けるが無反応。どうしたんだ一体?

 

 

 

 

 

「優依」

 

「・・・なんですか?」

 

しばらく無言のままだったが何かを決心したような声を出し、ゆっくり顔をこちらに向ける。その様子には並々ならぬ決意を感じたためたじろいでしまう。

 

 

「世の中には知らない方が良い事もあるんだよ。・・・負けないでね」

 

「何が!?」

 

何故か励まされてしまった。どういう事!?

 

 

 

しかしこれだけでは終わらない。シロべえの話は続く。

 

 

 

「もういっその事、開きなおって赤と黄色みたいに紫も攻略するのはどうだい?」

 

「はあ!?」

 

最初から理解出来ないが更に何を言ってるのか理解できない。こいつ頭おかしくなったのか!?

 

「君なら成功する可能性が高い。上手くいけば生存率は上がるし彼女たちは君の言いなりだ。血生臭いバトルロワイヤルが勃発するデメリットはあるけどそれはさっさとトンズラすれば良いだけの話さ。地の果てまで追っかけてくるだろうけど逃げ切る勝算はあるから問題ない」

 

「だから何の話してんの!?」

 

訳が分からないマシンガントークだが一つだけ分かる事がある。コイツ今腹黒い事言ってるのは間違いなさそうだ。なんか道徳的にやっちゃいけない事提案してないか?

 

「理解できないなら仕方ないけど覚えておいてね?危険があるけどこれは僕たちにとって一番確実で生存率が高い提案だと思うよ。まあ君の事だから指示なんてしなくても無意識でやらかしてるだろうから後はどう手綱を握るかが課題だね」

 

 

「・・・・・」

 

インキュベーターの怖い部分を見た気がする。この事に関してはもう触れないでおいた方がいいかも。

 

「何にせよ暁美ほむらと接触出来なければ意味がない。学校にいる内に話しておこう。次はちゃんとやってよね?」

 

「・・頑張りまーす」

 

「うん、頑張ってね優依。僕の生存のために」

 

「・・・・・・」

 

 

他人事だなこの野郎

 

取りあえず早いとこほむらと話しなきゃな。・・ちゃんと話せるだろうか?

 

 

 

不安な胸中で俺は澄み渡った青空を見上げた。




ほむほむついに登場しました!
ホントに登場しただけですけどね・・
優依ちゃんがへタレ全開で会話してません

今のところほむほむは優依ちゃんにそこまでの悪い印象は持ってないです!
ここからどうなるかは優依ちゃん次第!

そしてシロべえの不気味な計画も始動する・・かもしれません!
まあ彼も生きるのに必死という事ですw

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