明日は出勤・登校という人が多いはず・・・。
皆これ読んで寝不足になってしまええええええええええええええええええええ!!
「あ、今僕の勘が囁いた」
「は?」
「優依もマミを助けにいけと囁いてるよ!」
「寝ぼけてんのか?ほむらが助けに行ってるから大丈夫だろ。そもそもマミちゃんを助けに行くよりも先に俺たちを助けてもらわないと生きて帰れないぞこれ」
ほむらに置いてけぼりにされた俺とシロべえは使い魔に見つからないように現在壁に立てかけてある大きなクッキーの物陰に隠れている。
ここで待っていればその内ほむらが魔女を倒してマミちゃんを助けてくれるだろう。
それまで俺たちは何もせずここで待機するのが得策だ。安全最優先。
それなのにシロべえが急に正気とは思えない事をほざいてくるから勘弁してほしい。
いつも通りの突拍子のない言動だが知らず知らずの内にため息がもれてしまった。
「優依太君、いつもそんな考えだから君はヘタレでダメな人間なんだ。そんなんじゃほむ杉君にマミかちゃんを取られてしまうよ。ここは腹を括って男を見せるんだ!(ダミ声)」
「いや俺、中身はともかく生物学上は女だから。てか、何で一般人の俺がベテラン魔法少女のマミちゃんを助けにいかなきゃなんないんだよ?ここはもう一人のベテランであるほむらの出番だろ。そもそも今からマミちゃんの所に向かったって間に合うわけないじゃん。道中使い魔に襲われて死ぬ未来しか見えないぞ!」
「大丈夫だよ優依太君。この僕に任せて!必ずや君をマミかちゃんの所まで導いてみせるよ!(ダミ声)」
「黙れ似非えもん。ふざけてる暇あったらここから無事生還出来る方法を考えろ」
無表情なのにドヤ顔に見える似非えもんに殺意に覚える。
ふとその顔を潰してしまえという俺の心の囁きが聞こえたが今は我慢だ。
・・何だか嫌な予感がする。
シロべえがふざける時は大概ロクな事にならないから。
それを予感させるように突然シロべえの背中にある卵みたいな模様の部分がパカッと蓋のように開く。
「気持ち悪!」
「失礼な!(ダミ声)」
そのあまりにも不気味な光景に思わず声に出してしまって怒られた。
だってマジで気持ち悪いんだぞ!?
身体に穴があるだけでも気持ち悪いのにシロべえの奴そこに尻尾を突っ込んでガサゴソ中身を弄ってて物凄く気持ち悪い!
四次元空間がそこに繋がってるのか?なんか嫌だな。
あそこから様々な(微妙な)秘密道具が出てくると思うと使う気が失せる。
あれ?そういえば背中の空間って確かグリーフシードを回収するところじゃなかったっけ?
・・マジでどうなってんのあの身体?
「『ご指定テレポーテーション』と『タイムストップウォッチ』~(ダミ声)」
シロべえの謎の身体構造に憶測が飛ぶ中、奴は背中の穴から取り出したであろうシールっぽいものと腕時計を上に掲げている。
どこからともなく某猫型ロボットが秘密道具を取り出す時のBGMが流れている気がするがそれは俺の幻聴だと思いたい。
それにしてもさっきからシロべえは某猫型ロボットのモノマネをしている。
理想だとは言ってたけどひょっとして便利な秘密道具の性能の方じゃなくてあの青タヌキのキャラを理想としているのだろうか?
「・・・・・・・」
シロえもんが道具を取り出したままじっと俺の方を見ている。
おそらく「何それ?」とか聞いてくるのを待ってるんだろうなぁ・・。やめろ。こっち見んな。
「・・・・・・・・・・・・・・」
正直取り出した道具の説明なんて聞きたくもないがシロべえは説明したいのかさっきからウズウズしてるし気持ち強めでガン見してきてうっとうしい。
・・仕方ないので聞いておくか。
どうせ今は隠れてるだけでやる事もないし。
「・・・・何それ?」
「おや?分からないのかい?それなら仕方ないな~。面倒だけど説明してあげよう!(ダミ声)」
前言撤回。やめておけば良かった。
発言がすこぶるウザくて蕁麻疹出そう。
今からでも却下出来るかな?
「じゃあまず『ご指定テレポーテーション』から説明するね!(ダミ声)」
俺が口を開くよりも先にシロべえが滑り込むように説明を始めた。
例のシールを俺が見やすいように頭の上に乗せている。
「このシールを身体に貼って行きたい場所を想像しつつ声に出して言えばテレポート出来る優れ物!これさえあればほむ杉君よりも先にマミかちゃんの所に辿りつける!(ダミ声)」
意気揚々と説明し、どさくさに紛れて俺にシールをペタッと貼ってくる。結構ベタつくなこれ。
「へー、じゃあそれで脱出しようか」
「言っとくけどこれは僕の使用許可がないと発動しないから逃げようとしても無駄だよ!(ダミ声)」
間髪入れずに俺のヘタレな考えを封殺される。
チッ。てっきりここから脱出するためのものかと思ったのにダメか。
「次に『タイムストップウォッチ』の説明するね!」
気を取り直したシロえもんが次に腕時計みたいなものを俺の腕に装着させる。
シロべえの顔そのものがデザインされた悪趣味なデザインだ。
よっぽど自己主張したいらしい。シロべえの性格がモロに出て速攻で廃棄したくなってくるなこれ。
「これはほむらの時間停止の魔法を模倣し僕が改良したものなんだ。これは僕の自慢の一つでね。意識だけ時間停止させることも可能なんだ!(ダミ声)」
「? どういう事だ?」
「ほむらの場合、時間停止してる前、もしくは発動最中に彼女に触れれば止まっていた時間は解除され、ほむらに触れられてる間だけなら動く事が出来る。便利な反面、弱点にもなる。これは君も知ってるよね?(ダミ声)」
「うん」
肯定するために首を縦に振る。
実際それでほむらがピンチになった事もあるしな。原作でもこの時間軸でも。
「だけどこの『タイムストップウォッチ』はそこを改良している。生物に触れれば時間停止は解除されるのは一緒だけどそれは身体だけで意識は時間停止したままさ(ダミ声)」
「・・・また妙な所に拘ったな・・」
「これなら時間停止の弱点でもある触れれば大丈夫の法則は崩れ去る!とても難しかったけど我ながら良い仕事が出来たと自負しているよ!(ダミ声)」
ハイテンションで説明するシロべえに呆れの視線を向ける。
そういえばマミちゃんから目を離した時は時間停止の装置を弄ってたって言ってたな。
まさかこれ作ってたんじゃないだろうか?
シロべえの妙な拘りはもはや災厄レベルになりつつある気がする。
「ただしこれはまだ試作品でね。急ピッチで作ったこともあってどこに欠陥があるか分からないんだ。例えば時間停止を発動してる途中で一部の対象が時間停止解除されちゃうとか(ダミ声)」
「いや何で俺の生死が関わってるのにそんな一か八かの物使うんだよ?ふざけんな!」
まさかの恐ろしい発言に待ったをかける。
この道具使うの聞いてる限りじゃかなりのリスキーじゃ?絶対やだ!
ていうか何だその嫌な例え!?そういうのをフラグって言うんだろうが!!
「仕方ないよ。君がマミかちゃんを救う手段なんて限られててこれくらいしか思いつかなかったんだもん(ダミ声)」
俺の内心なんてお構いなしなのかシロえもんは全く悪びれる様子がない。
「僕の考えた作戦はこうだ。まず優依太君が結界の最深部にテレポートをして、その直後に時間停止を発動させる。その間に君がマミかちゃんを魔女から遠ざけるんだ。後はほむ杉君が魔女を倒せば完了さ!(ダミ声)」
勝手に俺が行く前提で作戦内容を伝えてくる似非えもん。
もはや俺の意見なんて奴にはどうでもいい事らしく無視された。
作戦内容はそれらしいもので別に危なくなさそうだし構わないけど。
・・・ん?ちょっと待って?
「え?俺がマミちゃんを運ぶの?一人じゃ絶対無理だと思うだけど?」
思わず待ったを掛ける。
なんか聞いてる限りじゃ俺一人の作戦に聞こえるんですけど?
「この時間停止の中で活動出来るのは優依太君だけだ。だって君の因果が時間停止の対象外に設定しているからね。もし君以外に最初から時間停止が効いてない対象がいるとしたらそれは君の因果を持ってるはずさ。まあ、そんな奴いないだろうけどね!(ダミ声)」
「・・つまりそれって孤立無援って事ですか?」
「本当なら近くにいるだろうまどミとさや夫君の協力が得られればいいんだけどね。時間停止中は動けない。同じ時間停止の魔法が使えるほむ杉君ならもしかしたら動けるかもしれないけどそれはリスクの高い博打で期待しない方が良い。・・もう一人可能性があるとすればさっき現れた正体不明のジャイ杏だけど行動が読めない上にいるかどうかも分からないから除外だね(ダミ声)」
「・・・・・・」
「これは優依太君一人でやるしかない。貧弱な君の身体じゃマミかちゃんを運べるか心配だけど制限時間の十五分もあれば大丈夫だろう!(ダミ声)」
「いやいやいや!マジで触れても意識の時間停止解除出来ないの!?何でそんなややこしい事にしたんだよ!?」
「いつか君に絶対必要になると思ってね。これがあればストーカーに羽交い絞めにされても抜け出せるし、強姦魔に襲われても背後から反撃や拘束、逃亡することだって出来るんだ!(ダミ声)」
「そんな“いつか”は絶対来ないから安心しろ!ていうか、それは一体誰を想定して作られてんの!?」
「・・さあ?」
すっと目を逸らして地面を見つめている。
え?何?ひょっとして俺が想像してるよりも結構ヤバい奴なの?
「優依太君、君がマミかちゃんを救うんだ!(ダミ声)」
俺の疑惑を誤魔化すようにシロえもんが叫ぶ。
そう叫んだと同時に俺の身体に無許可で貼ったシールが熱を帯びて光り出した。
「え?ちょっと?俺行くなんて一言も言ってないんだけど!?」
「君が行くしかない!だってそのシール一人用だし、時間停止は僕にも有効なんだから!(ダミ声)」
「そこは普通、自分を除外するだろうが!?」
何で時間停止シロべえまで有効にしてんだよ!?
もうコイツの凝り性怖い!もはやマッドサイエンティストじゃねえか!
くそ!こうなったら腹を括るしかない!
パッと行ってマミちゃんを回収してパッと戻ってくればいいんだ!
覚悟を決めて脳内で救出のシュミレーションを行う。
「あ、言い忘れてたけどそのシール一回使用の使い捨てだから戻って来れないよ。危険だからマミを助けたらどこかに隠れるんだよ」
「それを早く言えええええええええええええええ!!」
腹から出た声は結界内で響き渡り、近くにいた使い魔が「ピィ!」と驚いて逃げてしまったがそんな事気にならない。
一番肝心な事を今更言われた絶望感がヤバい。
という事は俺はあの死のトラウマスポットに放り出されるって事!?
あのお菓子な空間であのニヤリと笑ったトラウマともしかしたらエンカウントするって事か!?ふざけんな!死ぬわ!
さてはシロべえ先にこの事言ったら俺が行かないと踏んで黙ってやがったな!?
お前の予想通りだよ!知ってたら絶対行かないよ!!
しかも何でそこだけ元のトーンで言ったんだ!?
どうせなら最後までキャラ貫けよ!
「くそ!」
すぐさま逃げ出したかったがあっという間に身体が光に包まれていき逃げられない事を悟る。
せめてシロべえを一発殴ろうと拳を振るも空を切ってしまった。もう光が眩しくて目を開けていられない。
「向こうに着いたらすぐに時間停止が発動されるからその間にマミかちゃんを安全な場所まで運ぶんだ!大丈夫!君なら出来る!幸運を祈るよ優依太君!(ダミ声)」
やかましいわアホ!
身体を引っ張られる感覚に腹いせ紛れに抵抗するも虚しい努力で終わってしまいそのまま引っ張られていく。
抵抗をやめ、そのまま身を任ているとまばゆい光が徐々に消えていく。
ようやくきちんと目を開けられるようになったので開けてみるとそこには正直見たくもなかったお菓子で彩られた世界が広がっていた。
認めたくないがここは最深部で間違いない。だとすればどこかにマミちゃんがいるはず!
! マミちゃんいた!探さなくてもすぐそこに!
!? ひいいいいいいいいいいいいいいい!
トラウマさんもしっかりいるじゃないですか!!
結界の中央部にマミちゃんはいたので探す必要すらない。
しかしすぐそばにあの「俺のトラウマ」もいらっしゃったため慌てて近くのお菓子の物陰に隠れる。少し経って様子を伺うも動く様子がない。
周りの様子を気にしつつ腕に付けてある悪趣味な時計を見てみる。
起動中と表示されておりしっかり時間停止が発動してるのか俺以外の全てはピクリとも動かない。
悪趣味シロべえ腕時計の口の中に数字がカウントダウン式で徐々に減りつつある。
これが時間停止の発動目安らしい。おそらくゼロになったら解除されるだろう。
腕時計の仕組みをしっかり確認した後、そっと隠れていたお菓子の物陰から出て様子を見るとマミちゃんは魔法少女に変身しており、「俺のトラウマ」さんもマジなトラウマの黒い第二形態を出している。
※ややこしいし「元なぎさちゃん」とでも呼んでおこう。
マミちゃんと元なぎさちゃんの距離が近い。ていうかほぼ距離ゼロと言ってもいい。
光景から察するにどうやらマミる一歩手前だったようだ。
うおおおおおおおおおおおおお!
危ねえええええええええええええええええ!!
シロべえの勘って侮れないな!この距離だとほむらが間に合うとは思えないし。
だって元なぎさちゃん大きな口開けてるし、マミちゃんだってその大きな口に向かって駆けてるみたいで・・。
え・・・・・・?
ていうか・・・え・・・?マミちゃん何してんの?
何で自分からマミりに行ってんの!?
俺の目に映る光景は今にも元なぎさちゃんにマミられそうになっているマミちゃん。
何故かマミちゃんは武器であるマスケット銃を持っていないどころか自分から元なぎさちゃんに近づいたように見える。
それはまるで自分からマミって下さい・・・と。
今の光景は原作通り不意を突かれてマミられそうになってるようには思えない。
ひょっとしてマミちゃん人生が辛くなって自らマミられに行ったのか?
最近何だか様子がおかしかったし・・・。
・・・・・・・・・・。
えええええええええええええええええええ!?
嘘だろマミちゃん!?とうとう人生が嫌になったのか!?
豆腐メンタルだと思ってたけどこれはいよいよヤバくなってきたな!
ここから脱出したらカウンセリングに連れて行こう!
とてもじゃないけど俺の手には負えない!
と、ともかく今はマミちゃんを連れて隠れなきゃ!
時間制限もあるし考えてる暇もない。
ちらっと腕時計を確認して慎重にマミちゃんの方に近づくも違和感に気づく。
ん?マミちゃん手に何か握ってる?
彼女が伸ばした手にあるそれは無機質な人型の人形でなんだか見覚えがある。どこで見たんだ?
必死に思い出そうと頭を捻っているとあることを思い出した。
! あ!これ「身代わり君」だ!あの時はお世話になりました!
そうマミちゃんが握っているのはほむらのピンチの時に使ったあの「身代わり君」だった。懐かしい。
・・何でマミちゃんがそんなもの持ってんの?
マジマジとマミちゃんの持っている身代わり君を見るも前に見た時と違って胸のボタンがあった所に穴が空いてあった。
うわぁ・・胸の穴を見るといつぞやの俺(身代わり君)串刺し事件を思いだすな。
あれはマジでトラウマになってしまって今でもたまに夢で見る程だ。
そういえば結局あの俺(身代わり君)は串刺しになったあとどうなったのだろうか?
魔女の結界と一緒に消えたと思うが実は今マミちゃんが握ってるそれと同一のものだったりして・・?
・・・なんてな。
は!こんなくだらない事考えてる場合じゃない!!
早くマミちゃんをここから連れ出して隠れなきゃ!!
慌ててマミちゃんの肩に触れると時間停止が解除されたのかダラリと力なく俺の方に倒れこんできた。
「うぉ!?お、おも・・!?」
予想以上の重量だったため支えきれずマミちゃん共々地面に倒れこむ。
天国のような柔らかさと地獄のような圧が俺に襲い掛かってくるが命からがら這いつくばって身体をそこから抜け出すことに成功する。
「はあはあ・・死ぬかと思った・・!」
倒れ込んで息を整える。
チラッと横目を向けると俺の傍には倒れたまま動かないマミちゃんがいる。
ホント何で意識だけ時間を停止させちゃうんだよ!?
ほむらの魔法と同じく触れれば元に戻るようにすれば良かったじゃん!
グチグチ不満を垂れるも発動してしまった以上は仕方がない。
息が整ったので渋々マミちゃんの腹回りに腕を回して近くのお菓子の物陰までずるずると引きずりながら運んでいく。
回した腹の感触は思ったよりもプ二プ二していたがこれは本人に言わない方が良いだろう。
じゃないと俺の頬に真っ赤な紅葉が咲きそうだ。
「はあ・・はあ・・よいしょ・・う!ちょっと休憩!」
呼吸がかなり荒くなってきて体力の限界が近い事を悟ったのですぐに立ち止まって体力の回復を待つ。
後どれくらい時間が残っているのか確認するため腕時計を見ると表示された数字は後、九分になっていた。
これは少し急いだほうが良いだろう。
再び腕をマミちゃんに回して引きずっていく。
よし!もうすぐ物陰に到着しそうだ!
「それにしても元なぎさちゃん思ったより大きいな。・・・・ん?」
運んでる最中に何気なく見上げた第二形態の元なぎさちゃんをに違和感を感じる。
何ていうか・・さっき、まばたきしなかった?
気のせい・・気のせいだよね?
恐る恐るもう一度見上げると目が俺たちのいる方向に顔を向けた気がする。
いやいやいやいやいやいやいや!
気のせい!絶対気のせい!!
今感じている恐怖が俺にそんな幻覚を見せているだけなんだ!
「そうだ幻覚だ。シロべえが作った道具なんだから欠陥なんてあるわけ・・」
最後にもう一度確認するため見上げる。
“!”
「・・・・・・・・」
元なぎさちゃんがグッと俺の方に身体を向けてニンマリ笑いながら舌なめずりをしていた。
シロえもおおおおおおおおおおおおん!!
欠陥品です!
これとんでもない欠陥品ですうううううううううううううううう!!
途中で時間停止解除されるかもとか言ってたと思うけどよりにもよって元なぎさちゃんの時間が動いちゃってますよおおおおおおおおおおお!?
あわわわわわわわわわ!どうしよう!?
慌てて腕時計を見ると時間停止の解除まであと七分ある。
その間俺はマミちゃんを抱えたまま元なぎさちゃんから逃げなければならない。
しかも時間が止まってるから誰も動かないし俺が触れても意識は止まったままだから助けも期待出来ない。
動けるのは俺と元なぎさちゃんだけ。
ひょっとしたら途中で誰かの時間が戻るかもしれないが期待出来ない。
つまり今ここは逃げ場のない元なぎさちゃんのやりたい放題な狩り場という訳だ。
何というクソゲー!!なんだこの鬼畜な難易度は!?
こちとらマミちゃん抱えたままだというのに!
最悪だああああああああああああああああああああああああ!!
「!」
げ!もう目の前まで来てる!逃げる事すら出来なかった!
至近距離でニヤリと笑う元なぎさちゃんの大きな目に俺が映った。
元なぎさちゃんが大きく口を開いてそのまま俺たちに覆いかぶさろうとしている。
いやああああああああああああああああああ!!
マミらないでええええええええええええええ!!
優依ちゃん(シロえもんのせいで)大ピンチ!
ホントロクでもないものばかり作りますね彼w