歌姫と思い紡ぐデュエット   作:mintear

4 / 5
まず☆9評価ありがとうございます!!
これ本当に励みになります。
そして必須タグの件本当に申し訳ありません。
これは完全にこちらの落ち度ですので再度
指摘くださった方に感謝の意を述べさせてください。

導入部分後の最初のお話です。
ではどうぞ!!


第4話 はじめの一歩へ

事実は小説よりも奇なり

創作の巧妙に仕組まれた仕掛けより実体験の方が面白いという言葉だ。

あそこまで、音楽を捨てたといった俺が

心を少し入れ替えて接するようになった。少し前までなら絶対ありえないことだ。

そんな俺は、合同ライブ翌日の昼下がり

行きつけの羽沢喫茶店にいた。コーヒーを飲みながら、テーブルを挟んだ先にいる

同じくコーヒーを片手に持った美竹蘭に尋問を受けている最中だった…。

 

 

「ここ数日のあんたの変化は驚くものを感じるよ。

何があったの。」

 

蘭は、ギロりと俺を睨んでくる。

 

「いやー…ちょっと心境に変化があったと言いますか…もう1回頑張ってみようかなって…」

 

俺は、蘭の迫力に押されたじろぎながら返事を出す。

そういうと彼女は、ハァーと深くため息をもらす。

 

「彩斗にとってそれは良いことなんだと思うけど。

まさか湊さんと手を組むとは思いもしなかった。」

 

なんか刺がある言葉だ。俺は気になって聞いてみた。

 

「湊さんとなんか関係が?」

 

そう聞くと、ふんっとそっぽを向いて蘭は答える。

 

「別に…ただ私と気が合わないというか、」

 

これ以上聞くのはあれなので、「そっか」と話を止めた。

まあ、色々事情があるのだろう。

そうしてる中、右手にはめた腕時計を見ると

13時半を指していた。そろそろ時間か。

俺は席を立ち上がり、蘭に

 

「そろそろいくよ。挨拶しに行かなきゃ行けないんだ。」

 

と言うと、蘭は察したのか。やれやれと言った顔をしながら

 

「うん。一応忠告するけど、前みたいに走り過ぎないでね。」

 

「ああ、分かってるよ。じゃあ待たな。」

 

俺は、忠告を胸に秘めてそのまま喫茶店を出た。

 

 

「ふーん、まあ問題が起きなければ何でもいいけど。

そういえばお会計してないな。ん!?

あ…あいつコーヒー代払ってない…。ん?

と何か置いてある。」

 

彩斗がいたテーブルの端に

蘭へと書かれた3つ折りの紙があった。

蘭は3つ折りの書き置きを開くと、中から野口が出てきて

3つ折りの紙にはこう書いてあった。

 

『気を使わせてごめんな。俺の奢りだ。釣りはいらないから。』

 

「別に…気使ってなんかないし。心配なんだよ。」

 

蘭は、過去のことを思い出してしまい、忘れようと

コーヒーを飲み干す。苦いのが好きな蘭だったが

このコーヒーの味は、何故かいつもより苦く感じた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

俺は、今日2つの目的がありライブハウスcircleに来ていた。ひとつはまりな姉から給料とケーキを貰うこと

もうひとつが肝心のRoseliaの面々に会いにいくという事だ。

circleのドアを開けると、まりな姉がカウンターから俺の存在に気づき、手を振ってくる。

 

「彩斗君だ!!準備できてるよー。事務室まで行こうか」

 

「こんにちわ、まりな姉。じゃあ失礼させてもらうね。」

 

俺は、まりな姉に連れられ、事務室の中へ入る。

事務室の中の椅子に促され、座ると対面にまりな姉が座り

封筒を手渡してくる。

 

「まず、これが今回のお給料ね。オーナーも助かったって言ってて奮発したんだって。」

 

「中見てもいいかな?」

 

「いいよー。」

 

俺は封筒を受け取り、中身を見る。

諭吉がひーふーみー…3万円!?

俺は頭が混乱した。

 

「俺、2日しか働いてないんだけど…こんなにもらっていいのか?」

 

そういうと、まりな姉は改まった顔をして俺に話しかける。

 

「それは、君が本当に臨時で大変なのに頑張ったからってオーナーが言ってたんだ。後伝言でまた音響が必要になったら君の力を借りたいって。」

 

「そっか、考えとくよ。」

 

そういうと、まりな姉は目をパチパチさせていた。

 

「どうしたの?」

 

「え?だって、すぐに断るとか今回だけとか言うと思って…」

 

そういえば、このバイトをお願いされた時そう言ってたもんな俺。昨日の件で少し考え方の基準を下げたのが原因かもしれない。

 

「まあ、色々とね。それよりもうひとつの例のものは?」

 

俺は、話を入れ替えるべく、まりな姉に促す。

 

「あーチーズケーキの件ね。はいどうぞ。」

 

まりな姉は隣の机に置いてあった。保冷バックを手渡してくる。この保冷バックに煌びやかな装飾が施されたケーキ屋は、有名な店なので俺にはすぐ分かった。

 

「おー!!月猫堂の奴で間違いねえ!!ありがとうまりな姉!!」

 

子供のように目を輝かせる彩斗を見て、まりな姉は

目を細め、笑顔を浮かべる。この笑顔を見るのが好きであるかのように

 

その後、臨時要因としての契約書を貰い、念の為諸注意等を教えてもらう。それが終わり、俺はまりな姉に聞く。

 

「Roseliaって何番の部屋で練習してる?」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

まりな姉に部屋の番号を教えて貰い、角っ子の防音室まで来ていた。最初部屋番号を聞いた時は、すごい形相で何があったのかを問いつめられたが、今度説明するからと念を押した。いつかは説明しなきゃ行けないけど、ひとまずは全員に挨拶して、完全に存在を認知されてからと決めたのだった。

防音室とはいえ、演奏中であれば微量な音は聞こえるはずだが、そういった音が聞こえない。

俺は、深呼吸をしてノックし、「秋月です。失礼します。」と言って防音室の重いドアを開ける。

中には、5人全員いる訳ではなく、紫のツインテールの女の子と黒髪のロングヘアの女の子がいた。

初対面ではないが、びっくりさせられるのかなと思いつつもそういった様子はなく、紫髪の子が話しかける。

 

「あー!!本当に秋月さん来た!!改めてドラム担当の狂気の闇を纏うおおいなる…えーと…宇田川あこです!!よろしく!!」

 

狂気の闇…?あーもしかしてそういう設定の持ち主か。

棒立ちしている中、黒髪の女の子が近づいて来て

 

「改めて、は…はじめ…まして…キーボードの白金燐子です…

よろしくお願いします…!!」

 

宇田川さんとは違い、白金さんと名乗るこの子は

大人しそうな印象を感じさせる子だった。

なんというか性格が真反対だなこの2人。

ひとまず2人から自己紹介を受けたので、自分も名乗ろうとすると、後ろからガチャとドアの音がして

 

「あら、来ていたのね彩斗。」

 

振り向くと、湊さんと他の2人がそこにはいた。

 

「湊さん、遅くなってすいません。ちょっとcircleと事務の話で遅くなりました。」

 

「構わないわ。こっちから時間は指定していなかったから。先に相談しなかったこっちの落ち度よ。」

 

湊さんは、クールな佇まいでそう言った。

 

すると、後ろのいかにもギャルっぽい女の子が

 

「えっと、秋月さんだよね。友希那から話は聞いてるよ。ベース担当の今井リサでーす。リサでいいよ。」

 

手をひらひら振りながら、笑顔で挨拶してくる。

それに続いて、隣にいた子も

 

「ギター担当の氷川紗夜です。アドバイザーで参加してくださるとのことでよろしくお願いします。」

 

こちらは今井さんと違って、真面目なんだろうか頭を下げて挨拶をしてくる。

Roseliaってめっちゃ性格違う人ばかりだな。

ひとまず、自己紹介をされたからにはこっちもやらなくてはいけない。

 

「改めて、秋月彩斗です。自分に何ができるか正直ピンと来ませんが、できる限りのことをしたいと思ってます。

よろしくお願いします。」

 

そう言うと、皆がよろしく(お願いします)等の言葉を

返してくる。

すると、湊さんが改まったようにコホンを咳をして

 

「私も改めて、Roseliaのボーカルをやっている湊友希那よ。彩斗、Roseliaに力を貸してちょうだい。」

 

全員の名前を覚えたところで湊さんは早速、

 

「じゃあ休憩はこれで終わりよ。早速、練習を再開するわ。彩斗はそこの椅子で音楽を聞いてちょうだい。

じゃあ、手始めにさっきのAメロから」

 

こうして、俺を混じえた最初の練習が始まる。

何処まで俺にできるかを知るために俺は音楽を分析するところから始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




自己紹介パートですね。
そしてちょいと伏線というか主人公の過去を振りまいたと思います。それを語るのはまだ先ですが…お付き合い下さい。

どうぞよしなに
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