季節の空に、見た幻想   作:北上キリナ

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俺と識姉ちゃん ~俺と姉 その1~

日々の喧騒。日に日に溜まっていく鬱憤や不安。

そんな溜まるに溜まった、負の感情を、俺はお姉ちゃんに甘えることで解消していくことにした。

 

「…寂しいの? わかった、一緒にいよ?」

 

俺のお姉ちゃんの季空識。

何時もながらふわふわとしていてるけど、根はしっかりもの。

 

「…別に寂しいなんて言ってないが」

 

「強がらないで。ずっと一人だったんでしょ?」

 

「…まぁ、そうだったけどさ」

 

強がって咄嗟に嘘を付くが、お姉ちゃんの前では嘘が通用しない。

それどころか、普段あまり見られないところでさえも、お見通しなのだ。

 

「強がらないで、素直になってね?」

 

「…ん。」

 

「はい、よくできました」

 

頭を撫でられながら、「おいで」と膝に誘導される。

そして、膝枕をさせてもらう。

 

「キミはほんと、甘えん坊さんだね」

 

「…お姉ちゃんに甘えないと生きていけないぐらい辛いんだよ」

 

「ふふっ、調子いいこと言っちゃって。」

 

お姉ちゃんの手は温かく、ふわふわとしている。

…天使の羽毛のような軟らかさだ。

 

 お姉ちゃんに甘えるときは、膝枕をしてもらいながら日々の出来事を話す。

辛かったこと、うれしかったこと。悲しかったことや、怒ったこと。

そんな、日常で起きたことを、一つ一つ、時間を掛けて話すのだ。

 

「…俺はちゃんと、頑張ったんだ。 …けど、アイツには届かなかった。」

 

「キミは一人で抱え込み過ぎなんだよ。…私を頼って、とは言わないけれど、誰か二人と話し合って解決しよう?」

 

「…うん。」

 

時に、俺の問題に対して口を出すことがある。

そんな時のお姉ちゃんは、親身になって解決への道しるべを示してくれる。

どんなときでも一生懸命聞いてくれるお姉ちゃんだが、この時だけはイケメンなのである。

 

…そして、別れの時間はいつの間にか、来てしまうのだ。

 

「…そろそろ夕飯だし、止めにするよ。」

 

「うん…じゃあ、最後にハグ。 ね?」

 

「…はいはい。」

 

優しく、お姉ちゃんを抱き締める。

…"もう大丈夫"という確認と、"ありがとう"の感謝の意味をこめて。

 

「いつでも、お姉ちゃんに甘えていいんだからね。胸の中と膝は、空けとくから。」

 

「…わかってる、ありがとう。」

 

全てに対して、甘えさせてくれる。

そんなお姉ちゃんに感謝しながら、また日常へと戻っていくのだ。

 

日常へと戻れば、負の感情を出さずにはいられないであろう。

…けれど、お姉ちゃんが居れば何でもできる。

生きる活力、とまではいかないが、日々の支えになっているとは言える。

…本当に、ありがたいものだ。

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