社会不適合?それがなにか?   作:扶桑畝傍

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『ふぃ~、
 ただいま~。』

『文さんっ!?
 どれだけぶん回したんですかっ!?』

『も~、ちょっとだけですよ?
 ちょっとだけ。』

『どこがですかぁっ!?
 またオーバーホールしなきゃ、
 飛べないのがちょっとですかぁあっ!?』

『まぁ、そこはまた直してよ、にとり?』

『ひゅぇええんっ!?』
 



帰還

 

仕事は、橙が根回しして、

出向の形に落ち着いた。

 

『焦るわ~。』

 

職が無くなると、

食うに困り、

車の維持整備費も捻出できない。

 

『あはは、

 それじゃぁ、紅魔館に就職しますか?』

 

『それ、俺に現代を捨てろって事でしょ?』

 

『ぁ~、そうですね。』

 

『静かだな。』

 

『そうですね~。』

 

二人して門番をしている。

美鈴が眠らない様に監視役として。

 

『ってか、

 霊夢さんや、魔理沙さんは、

 なにしてるんですかねぇ。』

 

『あ、スマホ。』

 

ネットワークを立ち上げると

 

『あ、見なかった事にします。』

 

『え?』

 

フードファイター巫女霊夢

連戦連勝記録更新!

ギネスブックにも認定!!

とか、見出しがトップ画面に出ていたからだ

 

『・・・静かですね~。』

 

『そうですね~。』

 

 

『いつつ・・・。』

 

なんなの?あんな弾幕見た事が無い

 

『それにしても、

 時止めは便利ね、

 爆発の瞬間に

 車から飛び出して、

 ハチの巣は回避できたし。』

 

さてと、ここはどこかしら?

この“元”の記憶にはない風景だし、

さっき殺した人間からの知識じゃ、

八王子のどこか?

てか、八王子ってなに?どこなの?ここ?

 

『手掛かりなしか、

 仕方ない、

 人払いを解除して、近場の人間を食べて、

 情報収集からね。』

 

かつん

 

『え?』

 

身体が動かない

 

かつん

 

『どうして。』

 

動いてよ

 

かつん

 

『やっと見つけた。』

 

『なっ!?』

 

どうしてっ!?“元”は、

取り込めば出てこれ無い筈なのにっ!?

 

『取り込めば?

 この分身程度を取り込んで、

 いい気になっていた用ね。』

 

あり得ないっ!?

“うつしみ”である私を騙せる分身なんてっ!?

 

『私をどこまでコピーしているのか

 興味はあったけど、

 ただの劣化品だったようね。』

 

『ふ、ふざけるなぁっ!!』

 

よし、拘束がとけ『ごふっ!?』

 

『あ~ぁ~、

 そんな力の使い方してたら、

 反動が一気に来るのに、

 それすら出来ないなんて。』

 

『ごぶっ?!』

 

とまらない、なにこれ

身体中の血が、中身が

ひっくり返るような感覚は・・・

 

『この力はね、繊細なの、

 毛糸を紡ぐように、

 針の穴に糸を通す程度の意識では、

 決して使いこなせないの。』

 

『いったいなにぉ。』

 

『使えれば、

 副メイド長でもやらせようかと

 思ってたのだけれど、

 駄目ね。』

 

『い、いやだ、ちかよるなぁ。』

 

『その力、“返して貰うわ”』

 

 

復元・紅魔館正面

 

『あ、また負けました。』

 

『てか、門番なのに、

 何してんだろ俺達。』

 

『魔理沙さんが飛べていたら、

 侵入は日常茶飯事でしたから、

 それが在る無しでは、

 大分違う、そう言う事でっ!?』サク

 

『な゛っ!?』

 

せっかく容態が

マシになった“うつしみ”にナイフっ!?

 

『美鈴、

 貴女、またサボってるのかしら?』

 

『いたた・・・、

 さ、咲夜さんっ!?』

 

不味いっ!?今、“うつしみ”とバレたら、

本物の美鈴さんがっ!?

 

『貴女・・・。』

 

『これはこれはメイド長、

 随分と遅いご帰還ですね、

 それでは、

 メイド長として、

 示しがつきませんね?』

 

『バトラー?

 雇った覚えは無いのだけれど?』

 

『はい、レミリアお嬢様から、

 直接雇用させていただき、

 美鈴さんと共に

 ここの門番兼、従者を務めております。』

 

『・・・人間、

 しかも、“血”を与えているのね、

 それじゃぁ、殺せないじゃない、

 美鈴、状況の説明と、

 とっとと治療して来なさい。』

 

『はっ、はぃいっ!!』

 

助かりました“兄”さん!!

 

『パチュリー様に声を掛けて下さい、

 わかっていますから。』

 

『えっ!?あ、はい。』

 

 

応接間

 

『十六夜・咲夜、

 お嬢様を長らくお待たせしてしまい、

 大変申し訳ございません・・・え?』

 

『あら?咲夜、

 戻ってたの?』

 

『あ、咲夜、おかえり~。』

 

『なななっ!?』

 

『そうだ、

 丁度3時のおやつが焼きあがるのよ、

 貴女も食べるでしょ?

 フランと一緒に作ったんだから、

 食べないはナシよ?』

 

『ナシよ?』

 

割烹着の二人から、

ナシよ?なんて言われたメイド長は、

それはそれは

幸せそうな顔で

“大量の忠誠心”を、垂れ流したそうだ。

 

 




 
小話

『あはは、
 パチュリー様にも、
 バレてたんですか。』

『そうよ、
 でも、アイツが
 貴女を生かそうと
 必死になってるのを見て
 つい、黙ってる事にしたのよ。』

『でも、私も一瞬間違えましたよ?
 こんなにもそっくりなんですから。』

『・・・ゴメンナサイ。』

『代償として、
 貴女が消えてしまうのでしょう?』

はぃ

『私も、貴女が消えない様に
 なにか策を練るわ、
 嘘じゃないからね?』

『はい、私も微力ながら
 協力させてください!!』

『~っ、はぃ、ありがとうございます。』
 
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