ショックから立ち直るのに、
一日中寝込んでしまった。
よし、せめて、
衣・食・住に困らない程度の
仕事をしよう
このスマホは便利すぎる、
足りない知識を
瞬く間に埋め合わせ、
必要な情報を絞って行ける。
『さて、
服装は・・・
どうしよう。』
拠点となっている部屋を見渡すと
『確か、クローゼットだっけ、
見てみますか。』
がらっと開けると、
各々の身丈にあった洋服が揃っていた。
『・・・とりあえず、
無難なレディーススーツにしよう。』
面接にもラフな服装より、
受かる率があがる・・・らしい
『っと、ん~、
すこし胸元がきつい、かな?』
ま、兎に角
“各々に合わせた履歴書(偽造)”があるので
早速何件か受けに行こう
あの鴉に示しがつかない。
▽
2件目のファミレスにて、
さくっと採用され、
研修生として明日からホールスタッフとして、
働く事が決まった。
『いらっしゃいませにゃぁ~。』
ただ、これが原因で、
店長さんから、
“猫耳カチューシャ”を、
付けられたのは
一瞬、バレたのかと冷や汗をかいた。
そして、
あの4日目に
あの“レミリア・スカーレット”に出会ったのだ
▽
あのアイコンタクトと指さして
あぁ、用を足したいけど、
言い出せないただの幼女・・・いや、
確かに背丈は
さとり様、こいし様と、
左程変わらないとは言え、
ここまで“弱々しい吸血鬼は見た事が無い”
『では、
扉の前でお待ちしますね?』
『ぇ、えぇ。』
『今まで、どうされてたので?』
『そっちこそ。』
『あたいは、あの“お空(くう)”さんに、
先に行かれてしまったので、
追いつく事から始めてます。』
『先に?』
『この世界の“免許”を持っていたんですよ、
しかも、教員免許です。』
あ、そろそろ終わりかな?
『あの鴉が、
やっぱり、幻想郷その物に、
何かあったのね。』
そうだ、
なんの抵抗も無くこの状況に慣れつつある
これはおかしい
恐らく“かの大妖怪・八雲 紫”が、
何かしらの改変を行ったのは事実だろう
『こちらも、
情報収集を中心に活動をして行きます、
かの御仁は、
臨時の執事さんでしょうか?』
『えぇ、
従者契約しているの。』
用を終え、扉から出て来る。
『・・・なんだか、
前に会った時とは
幾分か、“明るくなられましたね”』
『どうして、そう見えるのかしら?』
『ん~、
何でしょう?
わかりません、
そう、感じたので。』
『そぅ。』
▽
そのまま連絡先を渡し、
必要に応じて交換する事を取り付けた。
『ん~、
終わった終わった、
店長、
お疲れ様ですにゃ~。』
オツカレ~
挨拶と、
タイムカード打刻をきちんと押し、
店を後にする。
『しっかし、
あの御仁、
どういう構造の魂なのやら。』
いくら人型の状態を維持していても、
妖怪としての能力は健在なので、
そう言う風に見る事も出来る。
『あれじゃぁ、
そんなに長くは無いだろうに。』
あれ?
なんで哀れみを思うのだろう?
私は妖怪、死体を運ぶ妖怪の一人、
そして死霊使いでもある、
でも、なんで?
『・・・ま、いっか。』
今日も家路につく
また明日考えよう、
“稼ぎ頭のお空さんを超える為に”
バイト増やそう
免許も取ろう
勉強しよう
来るべき時に備えて
『てか、こいしは、
なんの免許を持ってるのよ?
そもそも、
私と変わらない背丈で、
出来る事なんて。』
『え?
株取引してるから。』
は?
『無意識をちょいちょいっとすれば、
ひと月分の家賃は稼げるよ?』
『こいし様?
程々してくれないと、
法律に引っ掛かって、
ここを引き払わないと
いけなくなりますよ?』
『お燐の心配性ww
だって“無意識”なんだから、
法律に引っ掛かっからないでしょうが。』