社会不適合?それがなにか?   作:扶桑畝傍

21 / 21
 
『さてと、
 今日の競りは、
 まぁまぁだったかな。』

『・・・ふむ。』

『どうでしょうか?』

『まぁ、知識を増やすには良いな。』

『それはなによりです。』
 



闇と花と毒

 

季節物の花を落札し、

4トンの冷房付きトラックに積み込む

 

『暖かくなった筈なのになぁ。』

 

4月の終わりの筈なのに、

10度を割る勢いで気温が下がる

 

『ん~・・・降るかな。』

 

天気はどんよりと雲が垂れ下がり

今にも降って来そうだった

 

『傘・・・

 あ、壊れてたんだっけ、

 途中でコンビニ寄るか。』

 

 

市場から暫く、走り

近所のコンビニに着く頃には

まさに、

“バケツをひっくり返した様な雨”が

問答用無用で降って来た

 

『はぁ、今日は早仕舞いにするかぁ?』

 

雨の人通りは期待するべく物はなく

からっきしになる

 

『っと、左折左折。』

 

コンビニにトラックを止め

傘と飲み物を買う

 

『ぁ~冷てぇ、ふぃ~・・・。』

 

うん、誰?

 

『っと、すまんな、

 扉が開いていてな、

 雨宿りをさせて貰っている。』

 

腰まで届く金髪に、

紅いリボンを左にだけ付けた

黒いドレスの“美人”が座って居た

 

『・・・これから仕事なんですが?』

 

『雨宿りさせて貰ったのだ、

 そのまま手伝いぐらいはするぞ?』

 

『・・・シートベルトして貰えますか?』

 

正直、開店時間まで押している

 

『うむ、これか。』

 

かちり、

どうやら俺が付けていたのを見ていた用だ

 

『向かいながら話しましょうか。』

 

『あぁ、構わない。』

 

 

『名前は?』

 

『名前?

 あぁ、幼名は“ルーミア”

 今は、姫闇(きやみ)美亜(みあ)だ、

 訳あって、この姿だ、

 少し、幻滅したか?』

 

『・・・いえ、

 正直、奥さん以外の美人を

 隣に座らせた事なんてないんで

 幻滅と言われても。』

 

『そうなのか?

 まぁ、美人か、そう見えるのか。』

 

悲しいような嬉しいような

半々の表情をするが

“幸の薄い少女の様な”

儚さを醸し出し

 

『ふふっ。』

 

でも、納得したのか笑った

 

『さ、姫闇さん?

 着きましたよ、

 売り物をショーケースに入れますので

 中々重労働です、

 気合入れて運んでください?』

 

『勿論、任せろ。』

 

 

正直、スレンダーマッチョとでも

言うのだろうか?

4~5kgが平均の植木鉢のタイプ

30kgは有に超える大きいサイズも

“表情を変えずに

 ひょいひょいと運んでくれた”

 

『姫闇さん、鍛えてるんですね?』

 

『鍛えて?

 特にしていないのだが?』

 

『・・・まぁ、良いです、

 掃除をしつつ、

 珈琲でも淹れますね、

 流石に濡れたままではアレですので

 “妻が使っていた”服が在るので

 シャワーでも浴びて来て下さい。』

 

『シャワー?』

 

『え?』

 

『知るはずないでしょ、

 その“妖怪”が。』

 

入口に傘を差し、

姫闇さんを指差しながら

“妖怪”とその女性は言った

 

『おや、幽香ではないか、

 丁度いい、色々教えてくれないか?

 流石に“異性”に教わるには、

 困っていてな。』

 

『えっと、お知り合いですか?』

 

『えぇ、昔馴染みに近いかしら、

 それと、

 貴方の“トラック”に紛れ込んだ、

 “メディスン”も、

 出して貰えるかしら?』

 

は?トラックに紛れ込んだ?

積み込む時に、

なにか変なの積んだのか?

 

『別にさらわれてないわよ、幽香。』

 

あ、運んだ植木鉢の“ケース”から、

なんか少女が出て来た。

 

『・・・とりあえず、

 着替えと、

 開店時間なんで、

 奥に隠れて貰えますか?』

 

『『『この大雨なのに

    お客、来るの?』』』

 

言わないで

わかってるけど、

“妻”が亡くなっても、

ちゃんと続けているんだから

 

そう、“続ける事が”

私の奥さんへの贖罪になるのだから

 

 




 
小話

浴室

『てか、なんで“昔の姿”なのよ?』

『知らないよ、
 幻想郷に何かがあった、
 その影響で“こっちに飛ばされたんだ”』

『そうそう、
 危うく“スーさん”と、
 離れ離れになる所だったのよ。』

ヨー

『そぅ、ついでだし、
 全員でここにお世話になろうかしら。』

『ふむ、それもそうだな。』

『いいわね!
 ここならいろんな花々に会えるから
 嬉しいし、
 “不足気味の知識がどんどん増えるわ”』

全く、紫の奴、
なにをしでかしたのかしら?
 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。