『くそっ、
どこに行った?』
辺りを見渡すが見当たらない
『まぁいい、
一旦解除するか。』
必ず“未来予知の力”
“うつし”てあげるんだから!
『当分、来れないな。』
『そうね、
色々お店があったけど。』
助手席にレミリア、
後ろに、傷の手当を進める
美鈴とフラン
『それにしてもお姉さま?
随分とその従者と
仲がよろしいのですね?』
『へぁっ!?
ななな!?なにを言っているのよっ!!』
『へぇ~、こう言うおじさんが
タイプなんですかお嬢様。』
『美鈴!!』
『っと、
3人とも、
ちょいと不味そうだ。』
バックミラーに
ずっとついて来る妙な車が一台居る。
『尾行、まさか?』
『あぁ、さっきの奴だ、
家がバレるのは不味い、
高速で距離を稼ぐ、
レミリアは、
橙に協力要請、
フランと、美鈴が合流したけど、
手負いで倒せる相手ではないと。』
普段は出さない速度を出し、
躊躇することなく、高速に乗り込む。
『ちょっ?!』
『早くっ!!』
『従者さん、すいません、
巻き込んでしまって。』
『美鈴さんが謝る必要はないですよ、
それだけボロボロになっても、
フランお嬢様を守って来たんでしょう?』
『え?いま、お嬢様って。』
『え?レミリアお嬢様?
フランお嬢様で呼び間違えて無いですよね?』
『ほんと、貴方って変ね、
身内は、妹様って呼ぶのよ。』
『あぁ、でも、
俺は所詮臨時ですから
妹様よりは、
フランお嬢様の方が
役職上、妥当かと。』
がばっとアクセルを踏み込み、
一気に100km/hに加速する
あり得ない事が起きているからだ
“必ず十数台は走っている首都高速”に
一台も車やトラックが居ないのだから。
『フランお嬢様、
弾幕は使える状態ですか?』
『え?はぃっ!?
で、でも、
お腹空いちゃて、
もう弾幕がだせないの、
ごめんなさい。』
『仕方ない、
“兄”
フランに血を分けてあげなさい。』
この高速運転中にかっ!?
『私もハンドルを持つわ、
指示して頂戴。』
険しい表情でも、何とかしなきゃと、
姉らしい顔をしてる。
『お姉さまが弾幕で
反撃すれば良いんじゃないの?』
『それがね、
こっち来てから、
レミリアお嬢様は使いたくても使えない状態なんだ、
自身の維持に全力を使っているんだ、
フランお嬢様と条件は一緒ではないんだ。』
『お姉さまっ!?』
『安心なさい、
消えたりなんて絶対しないわよ、
でも、弾幕も、能力も使えない、
ただの女の子なの、
だからお願い、
フラン、力を貸して。』
『わかったわ、
でも、
いいの?』
『なにが?』
『お姉さまの好きな人なんでしょ?』
『ちょっ?!』
『あはは、フランお嬢様、
申し訳ございません
冗談は
“終わってから願います”』
レミリアの手を跳ね除け、
ハンドルを握り直す。
速度は120km/hに達し
エンジンも、車も悲鳴を挙げる。
所詮、軽、高速向けに作られていない。
遂に、後ろの奴から、
“弾幕”が撃ち出され始めた。