【三次創作】HITMAN『世界線を超えて』-Alternative Edition-   作:◆xXUOeG5OIg

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 今回のお話はHITMAN「理想郷の守護者」の別アプローチとなります。


HITMAN『理想郷の守護者』Alternative

『こんばんは、47』

 

『今回の目的地は日本のとある場所にある「幻想郷」。通常の手段では中に入ることはできない、まさに秘境よ』

 

『ここは日本や世界の妖怪・怪物・怪人・神様などが住みづらくなった外の世界から避難してきた避難所のような場所。大妖怪ヤクモ・ユカリという人物が複数の賢者やハクレイノ・ミコと共同で作り出した世界なの』

 

『でも最近、彼らが言うには「幻想入り」と呼ばれる事象が多発してるみたい。私達の世界とこの幻想郷は、博麗大結界というもので物理的にも遮られていて基本的には行き来できないわ。それどころか外の世界の住人は認識することはもちろん、探しだして発見することさえできないの。でも最近ある人物がその理を突破したというわけ』

 

『その人物こそ、今回のターゲットであるマリー・パルシュ。ルーマニアの呪術研究家よ。彼女は幻想郷の存在を危険視していて、妖怪や怪物、その他UMAの類はこちらの、現実の世界にあるべきと考えてる原理主義者よ。そのため幻想郷を崩壊させるために、こちら側の世界から大量に人を流入させようと画策してるみたい。今は準備のため自分自身が幻想入りしてるそうよ』

 

『彼女は研究者にしては非常に狡猾でヤクモ・ユカリやその他の幻想郷の住人たちが自分を消そうとすると、博麗大結界に大穴が空くように呪術を仕込んでるみたい。ある種の報復装置のようなものね。ただその呪術には穴があって、幻想郷の住人以外は対象外となっているとのことよ』

 

『今回の依頼者はその管理者、ヤクモ・ユカリ。幻想郷の人間が手を出せないのであれば外部の人間に、ということのようね。私のところに直接依頼と依頼料を持ってきたのは驚いたけれど、ICAは常に中立。依頼があればこなすだけ』

 

『それに彼女曰く、こちらの世界において忘れ去られ、幻想入りした存在が大々的に外の世界に戻れば大混乱を引き起こしかねないということらしいわ。それこそ、短期間で世界のバランスが崩れかねないほどにね』

 

『47、この任務は単なる一地域の存亡だけではない、私たちの暮らす世界全てがかかっているの。確実に成功させて頂戴』

 

『準備は一任するわ』

 

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『幻想郷へようこそ、47』

 

『ここは非科学的な存在とされ、人々から忘れ去られてしまった妖怪、神、精霊、妖精、UMAなどが世界中から集まって生き延びているという、世界でもまれに見る秘境の中の秘境。幻想郷独自のルールや風習が根付く、我々の生きている世界とは似ているようで違う世界』

 

『現地は文明のレベルが一定ではなく、こちらの世界の常識が簡単には通用しない場所。人間と妖怪などが共存しているとは言っているけれど、それは薄氷の上の平和。調停役であるハクレイノ・ミコやヤクモ・ユカリをはじめとした賢者たちが常に目を光らせ、日夜動くことで維持されている世界なの』

 

『そんなわけだから、人が暮らしている地域から一歩外に出るというのは危険が伴うわ。ターゲットの事だけでなく、自分の身を守ることも忘れないでね』

 

『ターゲットのマリー・パルシュの所在については明らかになっていないわ。ただ、クライアントのヤクモ・ユカリからの情報では人間が多く暮らしている人里かその周辺、あるいは魔法の森と呼ばれる森などで目撃情報があるから、まずはそこから探すといいでしょうね』

 

『ターゲットの能力については未知数だわ。暗殺しようとしていることが露見すれば、貴方も呪術の対象にされてしまい、ターゲットに手が出せなくなるかもしれない。慎重にお願いね』

 

『幸運を祈るわ』

 

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 ICA施設の指定された場所について暫く待つと、気が付けば私は和風の家屋の、幻想郷に用意されたICAのセーフハウスの中にいた。一瞬気味の悪い空間をくぐり抜けたのだが、あれがヤクモ・ユカリの言う「スキマ」というものなのだろう。まるで魔法のように一瞬で幻想郷とやらの内側に入ったらしい。

 私は改めて今回の任務のために用意された道具を確認する。暗殺者であることを隠して隠密行動をする都合上、服装はスーツ姿ではなく幻想郷でよく見られる和服にしてある。この和服はパッと見には普通の和服だが、内ポケットが多くあり拳銃などを目立たずに携行できる。また、防弾・防刃繊維も縫い込まれており見た目以上に頑丈で頼れるものらしい。

 幻想郷に持ち込んだ装備はいつもの通りシルバーボーラー、そしてワイヤーと目立ちにくい小型リモコン爆弾だ。実際のところ、どのようなシチュエーションでターゲットと接触するのか未知数なため、いくつかのパターンを想定して装備を用意した。呪術とやらのことを考えると、ターゲットを抵抗させることなく一瞬で死に至らしめる暗殺方法がベストと判断していずれの装備も選んでいる。

 外に出られるように服装を確認し終えた私は、まずターゲットに関する情報を集めることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 人里は幻想郷でも人が多く暮らす場所とのことだが、やはりニューヨークやパリ、ロンドンなどとは比較にならないほど小さい。だが、その小ささゆえに情報収集はしやすく、ターゲットを探すには好都合な場所だった。情報を集めるには人が集まるところ、ということで人里の中心部を目指して歩く。事前の資料によれば幻想郷の文明レベルは現代からおよそ100年ほど遡った段階で殆ど停滞しているとのことだ。どこか日本の京都などを思わせる建築物が多いのも、その影響が大きいのだろう。建物は高くても3階建てで多くが平屋建て。それに木造建築ばかりで、ガラス窓も少ない。

 だが、どことなく現代の雰囲気がするのはやはり幻想入りによって外の世界からもたらされたモノややってきた人による影響があるのだろう。

 

「最近人が増えた気がするよなぁ」

「ああ。人もそうだけど、外から道具が流れ着いているのが増えているらしいぞ」

 

 私は通りがかった露天商の近くで立ち話をしている二人組の会話に耳を澄ませた。

 

「特にあの貸本屋とかかなり品ぞろえが外のものになっているって」

「小鈴ちゃんの店かぁ?あそこ、やばい本が置いてあるって話だぜ?」

「そうなのか?」

「前に霊夢ちゃんたちが出入りしてたじゃないか。絶対何かあるって」

「そんなところに好き好んで入る奴もいるわけないだろう」

「いーや、俺は見たぜ。この前なんか頭巾をかぶった怪しげな格好の奴が入ってったんだよ。しかも一回や二回じゃない、結構頻繁に入っているみたいだぜ」

 

####情報を入手####

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『どうやら本を貸し出している貸本屋の鈴奈庵には最近怪しげな人間が出入りしているようね。この店はハクレイノ・ミコも目を付けている「妖魔本」が集まる場所らしいから、ひょっとするとターゲットも鈴奈庵を訪れるかもしれないわ。探してみたらどう?」

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 なるほど、幻想郷には現実の世界から忘れられたものが入って来る。魔術やそういった非科学的なものが流れてきていてもおかしくはなく、書籍は自然とそういった書店に流れ着くのだろう。さっそく私はターゲットを求めて移動を開始した。

 鈴奈庵と書かれた貸本屋はブリーフィングで確認した通りの場所にあった。

 ふと探るような視線に気が付いてそちらを見れば、本を抱えた幼い子供がこちらをじっと観察している。なぜだろうか、あの子供からはどこか普通の人間とは違う何かを感じる。こちらが見返すと、慌てたように去って行ったので、私は気を取り直して店の暖簾をくぐる。

 

「おっと、邪魔した様じゃな」

 

 暖簾をくぐった直後に、今度は眼鏡をかけた茶髪の女性と鉢合わせになった。キセルを片手に、黄緑色の紋付羽織で、下に黒の長着を着ている妙齢の女性だ。だが、外見以上に年を食ったような、そんな印象を覚える。

 

「おぬし……ふむ、ひょっとしなくても外来人か?」

「そうなるな。外からここに来たばかりだ」

「なるほどのぉ……」

 

 じろじろとこちらを観察して来るが、なんなのか。観察の目つきは案外鋭い。隠し持っているシルバーボーラーやリモコン爆弾に気が付かれないか少し気になったが、努めて表情を変えない。

 

「いや、すまんの。少し気になっての」

「そうか」

 

 やがて、女性は裾をひるがえして店を出て行った。先程の子供と言い、幻想郷においては外来人というのは目立つのだろうか?何やら得体のしれない感覚を覚えながらも、私は先客の女性を避けて店内に入る。

 ひとまずターゲットが来るのを待つことにして、手近な本を手に取って品定めをするふりをする。アガサ・クリスQ…?アガサ・クリスティーのようなペンネームだ。狙っているのだろうか、それとも偶然なのだろうか。『全て妖怪の仕業なのか?』と表題のついた本は、どうやら推理小説らしい。ペンネームとジャンルから推測すると、幻想郷の外のことをかなり知っている人間が書いたのだろうか。それに、読まれた回数が多いためか中古品のような外見の本が多い中でもこれと同じ作家の書いた本は妙に新しい。

 

「何かお探しですか?」

「ああ、すまない。この本は他の本と少し違うと思ってな」

「はい、ウチで製本しているベストセラーですからね!外から入ってきた本もありますけど、今一番売れているのは阿…じゃなくってQの書いた推理小説なんですよ。おすすめです」

「なるほど、では頂こうか」

「はい、ありがとうございます!」

 

 ひとまず「全て妖怪の仕業なのか」を購入すると、私は店内を見て回りながらターゲットを待つ。ターゲットらしき人物はどうやら頻繁にここを訪れているようなので、ここで網を張っていれば確実にかかる筈。それでもだめならば他の場所を当たるしかあるまい。

 本棚を眺め、時折読むふりをしながら待つこと20分余り、何人かの客が出入りしていったが、やがてフードを被った風体がどちらかといえば和風の幻想郷らしからぬ人物が入ってきた。

 

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『いたわね、あれがマリー・パルシュ。この地に混乱をもたらそうとしている呪術研究家よ』

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 私は怪しまれないように本棚を挟んで会話を聞くことにした。風体としては幻想郷の人間ではあるが、相手が私をこの幻想郷の住人ではないということを見破ってくるかもしれない。慎重になって当然であった。

 

「あ、いらっしゃいませ!」

「お邪魔するわよ。やっぱりここの品ぞろえはいいわ。外だとなかなか手に入らない本が多く手に入るんだもの」

「ごひいきにしていただいてありがとうございます!そうそう、以前仰っていた本なんですが、探してみたら奥の方にあったんですよ」

「あら本当に?嬉しいわぁ、妖魔本はレアものだからほんと助かるわ」

「ちょっと霊夢さんには内緒ですけどね…」

「ますます気になるわ。見せて頂戴」

 

####アプローチを発見####

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『なるほど、ターゲットは幻想郷に行きついた妖魔本というものに興味を抱いているようね。幻想郷に害をなそうとしている人間がその幻想郷の特性にあやかるとは皮肉だけれど。ターゲットが興味を持つ物があるなら、それを利用できるかもしれないわね』

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 私はそっとリモコン爆弾を取り出して手の中に忍ばせる。今回持ち込んでいるのは殺傷範囲はやや狭いが小型で薄く目立たないタイプだ。それこそ、袋の中で積み重なっている本の間に挟まっても、ほとんど目立たないようなもの。

 私は怪しまれないように、視界を意識しながらターゲット同じ本棚の列に進む。ターゲットを眺めながらも徐々に距離を詰めていく。残り数メートル。話に夢中になっているターゲットと店主らしき少女はこちらに注意をあまり払ってはいない。横目にターゲットの積み上げた本を観察すると、何冊かの本は草臥れており、あるいは表装が膨れ上がっているものが見える。これならば仕込むことができる。

 

「あら、これは前はなかったのものね」

「はい。少し前に入荷したものです。多分外の世界のものだと思いますよ」

「……あらあら、相当古いものみたいね。もう100年近くも前の書籍なんてレアだわ」

「似たようなのなら、ええっと…こっちに」

 

 今だ。本棚に目が向いた隙に、そっとリモコン爆弾を滑り込ませる。すこし嵩が増してしまったが、よく見なければわからない誤差の範囲だろう。

 

 

####アプローチ完了####

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『うまく仕込むことに成功したわね。あとは、タイミングを見て決めてしまいましょう』

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「それじゃあ、また来るわね」

「ええ、ありがとうございましたー!」

 

 買い物を終えたのか、ターゲットは手にした袋に本を詰めて鈴奈庵を出て行った。私も鈴奈庵を出て尾行することにした。

 時刻は午後を少し回ったあたり。人里は人が多い時間帯であるので、人ごみに紛れながらも追跡をするのは楽なものであった。ターゲットの行き先は不明だが、鈴奈庵で何らかの妖魔本か何かを仕入れたということはそれを持って帰る可能性がある。拠点かあるいはそういったものを保管する場所か。いずれにしても、丁度良い場所に向かってくれるとありがたいところだ。

 ターゲットは人里の中心部を離れ、魔法の森と呼ばれる森の方へと向かっていく。ここは人体に害のある菌糸類が多く、呼吸するだけで体調を崩すような危険な場所であるとされている。だが、ターゲットは何らかの備えがあるのか、足を止めることなく人里と森を結ぶ道を歩いていく。流石に追跡しているとばれやすくなったので、私は道のわきにある木や背の高い草に隠れながら追いかけ続けた。

 20分ほど歩いたころだろうか。森の入り口が見えてきたところでターゲットはわき道にそれていく。どうやら森の中に用事があるというわけではなく、森の近くに何らかの拠点があるようだ。

 

「?」

 

 しかし、ここで奇妙な事態が起こった。ターゲットを追跡しようと歩き続けているのだが、どうにも景色が一向に変わらない。まっすぐ歩いている筈であるのに、気が付けば同じ場所に出てきているようだ。

 

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『47、どうやらそこには結界が張られていて、ターゲット以外は近寄れないか、あるいは前に進めないようにしてあるようね。無理に前に進むと勘づかれるかもしれないわ』

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 なるほど、目には見えないが、この幻想郷を囲う結界とやらと同じ原理の障壁があるということなのか。

 だが、逆に言えばターゲットがこの先にいるということの確証に繋がる。覗かれては困ることをやっていると、周囲に対して喧伝しているようなものだ。それに、結界といっても物理的に遮断しているわけではないようで、実際のところ前方からは風が流れてきている。つまり、通れないのは人間や妖怪たちだけということだ。どれほどターゲットとの距離があるかは不明だが、試してみる価値はある。そして私は取り出したリモコンのスイッチを押し込んだ。

 

 

ドガーン!ドーン!

 

 

 直後に爆発音。仕掛けた爆弾は一つだけの筈だったが、どうやら何かに連鎖的に爆発が起こっているようだ。

 それにしても、今回は幸運だったとしか言えない。これが電波なども遮断する様なものだったらどうにもならないだろう。例えば、物理的な壁であったならば電波が遮断された可能性がある。だが、呪術研究家であるターゲットは幻想郷の人間を想定するあまり、科学による攻撃への備えを疎かにしてしまったようだ。

 

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『生体反応の消失を確認、ターゲットは死亡したわ。さあ、騒ぎになる前にそこから脱出して』

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 結界も消滅したようなので、出来れば死体などを確認したいところであるが、この爆発で人が集まってくるかもしれない。ターゲットの死亡はどうやら確認されているようなので、私はこのまま退散するとしよう。

 

「あらあら、派手にやりましたわね」

 

 いつの間にか、私の傍らに日傘を差した女性が悠然と佇んでいた。咄嗟にシルバーボーラーを抜いた。気配もなく、音もなく、降ってわいたかのように現れたこともそうだが、そして私の行った暗殺をまるで見ていたような口ぶりだ。場合によっては、口封じをしなくては。だが、女性は向けられる銃口を気にも留めず、胡散臭げな笑みを浮かべるばかりだった。

 

「何者だ…」

「私は八雲紫。貴方方に依頼を出したモノですわ」

 

 ヤクモ・ユカリ、確かに依頼主だ。敵意もないため、ひとまずシルバーボーラーを下す。

 

「マリー・パルシュは無事に始末されましたわ。幻想郷を代表して、お礼申し上げます」

「それが依頼だったからな」

「あら、つれない御方。でも、余計な欲を持たないのは嬉しいですわ。貴方が自分の意思で幻想郷に害をなすことがないとわかったのですから」

 

 優雅に扇子で口元を隠す彼女は、未だ煙が上がるターゲットのアジトの方へと向けられている。一切の油断のない、冷たい目をしている。

 

「なぜここに?」

「後始末のため、ですわ。幻想郷を滅ぼしかねない知識や技術をまとめたものを彼女は保有していた。これは管理者たる私が責任もって始末する。これは管理者としての当然の務め、ですわ」

「……」

 

 なるほど、ターゲットのアジトにはこの幻想郷の存続を危うくする品々や呪術用品が多くあるのだろう。それが第三者の手に渡ることを避けたいということか。

 だが、正論を言っているようだが、どうにも浮かべている笑みが胡散臭げだ。嘘は言っていないようだが、かと言って本音というわけでもあるまい。だが、私にとってはあまり関係の無い話だ。私はこの幻想郷の人間ではなく、外の世界の、現実の世界の人間なのだから。

 

「貴方のお仕事はここまでとなりますね」

「ああ。あとはここから帰還するだけだ」

「それでしたら、このまま幻想郷の外に送り出して差し上げますわ。貴方方の組織の家に送り出しますので、そのまま動かないで……」

 

 そうして再び私はスキマに飲まれた。と思った次の瞬間にはICA施設の一部屋に戻ってきている。

 まるで夢のような任務であった。だが、それなりの時間が経過しており、何より鈴奈庵で手に入れた「全て妖怪の仕業なのか」という読み本の存在が現実であったことを如実に物語っていた。しばらくそれを見つめていたが、私はダイアナに報告を行うべく部屋を出ることにした。

 

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---2日後

 

 

 

「……いるんでしょ、出てきなさい」

 

「あら、気づかれていたのかしら?」

 

「ふんっ、しつこく見られていちゃおちおち酔えもしないわよ。で、何?」

 

「それは霊夢が一番分かっているのではなくて?この私に聞きたいことは何か」

 

「……一昨日の『火事』の件。アレ、アンタが何かしたの?」

 

「ただの『火事』、そういうことですわよ」

 

「巫女の勘をなめんじゃないわよ。で、人里の長老は愚か私や他の人間にも見分も入らせず後始末しているなんて、どういうつもり?おまけに明らかに火事ってレベルじゃないのに、火事と押し通すの?」

 

「どういうつもりも何も、幻想郷の為にとしたことですわ」

 

「わざわざ天狗や他の妖怪にまで口止めしてまでも、隠すべきことなの?それに藍が動き回って何かしていたようだけど?」

 

「あらあら、耳が早いこと。これは困ってしまいますわ」

 

「答えなさいよ」

 

「……霊夢、一つ言っておきますわ。世の中には知らないままの方がよいことの方が多い。今回の件はそれなの」

 

「はぐらかして……っ!まあ、どうせもう動いても無駄なんでしょうね」

 

「ふふっ……物分かりの良い子は嫌いではありませんわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミッションコンプリート

 

評価:☆ ☆ ☆ ☆ ☆:サイレントアサシン

 

・幻想郷のベストセラー  +1000 『鈴奈庵でアガサ・クリスQの著書を購入する』

・人里に紛れる人外たち  +1000 『人里で二ッ岩マミゾウ、子狐の2人を見つける』

・季節外れの大花火    +5000 『呪術道具もろともターゲットを爆死させる』

・オーバー・ザ・フェンス +3000 『ターゲットをターゲットの張った結界の外側から暗殺する』

 

 

 

 




 意外と苦労した東方projectとのクロスオーバーとなりました。
 あまりクロスオーバー要素を出せなかったのが個人的には残念ですね…もっとうまくクロスさせることが出来ればよいのですが、まだ精進が足りないようです。
 東方は鈴奈庵や茨城歌仙なども読んでいるのですが、やはりと言いますか、幻想郷は意外と怖くて闇が深い場所なのかもしれませんね。紙一重のバランスというか、一件綺麗に見えるけれど実際のところはとても残酷な面があったり。それもまた魅力の一つでもありますよね…世界観についての妄想が滾ります。

 次回は別アプローチでもいいかなと思っていますが、私の方でクロスオーバー先を決めて行き先にしてみようかなと考えております。具体的には言えませんが、ちょっとした山登りと肝試しになりますね。

 筆がのった方が先に投稿できるかなと思います。それでは次回をお楽しみに。
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