ふたつのステラ   作:ねことも

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オリ主(ふーちゃん)が、ディオと邂逅する回。
  


意地悪な子はおことわり

それから数日後、ソラはジョースター家の庭にいた。

バラが咲いている庭で、ソラは魚のぬいぐるみ(エクレシア仲間のリエ特製)を

もってトコトコと歩いている。

 

(あら、またきたのね)

「うん!」

 

エクレシアは動植物と意思疎通ができる体質だ。

ソラは、(無意識な)移動魔法でジョースター家に現れると、必ずここに咲いている花々と話している。使用人達は忙しなく働いており、ジョナサンも学校に行ってたりする事が多いため、必然とそうなってしまうのだ。

 

(ジョナサン様がダニーと話しているのを聞いたわ。

「ステラ」って名前になったのね。おめでとう)

 

「ふぅ~、あんがとー」

 

ソラは葉っぱを掴んで、あたかも握手するように揺らす。

 

(ねぇ、ステラ…このお屋敷の人達はいい人ばかりだけど、

一人だけ気を許してはいけない人がいるわ)

 

「あい?」

 

バラの言葉を聞いて、ソラは首を傾げる。

 

 

(その人の名前は【ディオ】。危険な香りがする子よ。

貴女はその子に近づいちゃダメ…)

 

 

バラがその人物に近づくなと忠告する。

その時、ソラの背後に気配がした。

 

「おや…ここにいたんだね」

「あ、おじたん」

 

ソラが振り返ると、ジョースター卿が立っていた。

人の良さそうな笑みを零して、さあおいでと両手を広げる。

ジョナサンのお父さん、優しいおじちゃんだと分かり、ソラも嬉しそうに近寄ろうとするが、すぐ後ろにいる別の人物を見て途中で足を止めた。

 

金髪の綺麗な顔立ちの少年。

しかし、ソラには彼から身体に纏わりつく黒い霧がでている事に目を丸くする。

 

「もやもや…」

「ん? どうしたんだい…」

 

ジョースター卿が不思議そうに尋ねると、ソラは後ろにいる少年におのずと目を向けている事にすぐに気づいて、ああ…と納得したのか頷く。

 

「そうか…ステラ、君はこの子と会うのが初めてだったね。

この子の名前はディオ。私のもう一人の息子だよ」

 

「はじめまして。君がステラなんだね。

僕はディオ…よろしくね」

 

人当りのよさそうな笑みを浮かべて、手を差し出すディオ。

しかし、ソラは不安そうにぬいぐるみをぎゅっと両手で握って、彼の手を握ろうとしない。

 

「あはは…そんなに怖がらなくていいのに」

 

「大丈夫だ。ディオ。この子は初めての人だから緊張しているのさ。

ゆっくりと相手の事を解っていけばいい」

 

苦笑して肩を竦めるディオ。

ジョースター卿も同じく笑って、彼に優しくアドバイスをする。

 

「旦那様、そろそろお出かけの時間です」

「ああ…それじゃあ、ディオ。仲良くするんだよ」

「お気をつけて」

 

ジョースター卿が馬車に乗ったのを見届けると、ディオはソラの方へ再び振り返る。

その表情は先程の爽やかなものとは異なり、人を見下したような笑みへ変化していた。

 

「お前が噂の妖精とはな…どこからどう見てもただのそこらにいるガキじゃあないか」

 

ソラは幼いながらも感じた。

このお兄ちゃんは、意地悪な人なんだな…と。

 

「まあいい。お前が、ジョナサンの心の支えになっているのはお見通しなんだ。

あいつを堕落させるためには、お前を遠ざけないといけない…この意味わかるか?」

 

「にーたん、おいたするん?」

 

「ほぉ…ちびの癖にやけに物分かりはいいな。その通りだ。

あいつを孤立させるために、お前は今日から俺と一緒に行動するんだ。

さあ、この手をとれ」

 

そう言って、ソラの小さい手を握ろうとしたその瞬間……

 

 

 バチッ、バチバチ!

 

「なっ…!」

 

 

手が見えない《何か》に阻まれ、感電したように痺れる。

手を抑えて蹲るディオを、ソラはむっとした顔で見つめている。

 

「にーたん、おいたすんの、めっ!」

「くっ…お前、何を…」

「ふーたん、おいたのにーたん、やっ! じょーちゃんとこいきゅ!」

 

そう言うと、ソラはトコトコと歩いて庭園の奥へと逃げていった。

 

 

 

【意地悪な子はおことわり】

 

 

 

何事が起きたのかまだ理解できないまま、ディオは起き上がると、庭園にいるソラを

追いかけた。子どもの足の速度は遅い。すぐに追いつくと思っていたが…広い庭園を

くまなく調べても、彼女の姿はどこにもなかった。

 

「くそっ…どこへいった…!」

 

徐々に腹が立ち、近くに咲いているバラをくしゃっと握りつぶした。

先程の手を見ると、若干赤みを帯びている。

 

あの現象は何だったんだ?

あたかも、あの幼児を守るように透明なバリアーが張られたようにも見えた。

 

「まさか…本当に…妖精なのか? あの子ども…」

 

俄かに信じがたい事に、ディオは混乱している頭を手を抑えた。

 

 

 

【To Be Continued… ⇒】

  




そして、ディオの悪巧みが失敗に終わった回。

  
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