では!どうぞ!
「衛宮くん凄いわね。どうやったら2回連続、それも全く同じ人を召喚できるの!?」
言いたくなるのはわかるが俺だってなんでこうなったかは分からない。まぁセイバーのことはよく知っているし、別に不満も何も無いしなぁ。そういう遠坂もクラスは同じだってこと分かっているのだろうか?
「して、今回は何用で召喚されたのです。聖杯の気配はしませんが…?」
セイバーがそう問いかけアーチャーも頷く。そして遠坂が1から全て包み隠すことなく話した。勿論、正義感の強いセイバーは話途中、いや冒頭からかなり怒っていたがアーチャーがそれを宥める感じで止めていた。まぁその止めていたアーチャーも話が終わったら出発しようとしていたのできっと良い奴なんだろうなと思った。
朝、いつも通りに起き、ご飯を作りセイバーと共に朝食を済ませた。相変わらずよく食べるなと感嘆しながら食器を洗い、その後は所用を済ませ、学校へ向かう。これもいつも通り桜とだ。セイバーには霊体化してもらった。これは遠坂のサーヴァントであるアーチャーの提案だ。敵は派手に魔術教会を襲っている為、こちらもいつ襲われても対処できるようにした方がいいとの意見だ。これには遠坂も快く頷いたので暫くはその処置で過ごすことになる。
学校に着いてから昼までは、現国や化学や数学等を受け、昼休憩の時に遠坂と屋上へ向かう。そして一応報告会を開く。
「私の探知には引っ掛からなかったけど、どうアーチャー。」
「はい。これは私の失態なのですが、マスターに追跡魔法が付与されておりました。今は解除済みですが、どこで一体どのようにして付与したかは不明です。」
「となると、サーヴァントが私に付与した、ということ?」
「いえ、私と同じサーヴァントなら気づかないはずはありません。なので、これは敵のマスターによる付与だと思われます。」
アーチャーの報告が本当なら相当厄介だ。基本的にサーヴァントは魔法の類には敏感だから誰が何をどういう方法でまでほぼ正確に把握出来る。それも広範囲でだ。となると、敵はサーヴァントが探知できない範囲から追跡魔法を付与した可能性があるという事だがこれも不可能だ。サーヴァントが探知できる範囲は大体半径5キロほど。そして魔道士が魔法を対象の者へ付与する際の限界は1キロほどだ。それを超えるとなると、最早サーヴァントが施したのかとも思うがサーヴァントの限界も5キロほど。つまり敵はサーヴァントすらも凌駕するマスターという事。ならそのサーヴァントはいくらほどの強さなのか…いや下手したらサーヴァントよりマスターの方が強いのかもしれないな…てかこれ以上は考えても無意味なのだと、脳が訴えかけてきているような気がしたので思考を止める。と、その時、これまで一言も話さなかったセイバーが急に何も無いところへ向かって話しかけた。
「何者です。」
一見すると何の変哲もない空間だった所が、セイバーの一言により歪みそして、そのものは姿を現した。
「流石円卓の騎士を治めていた騎士王ですね。」
「私の問いかけに答えろ。」
「これは失礼しました。ですが、素性は話せません。まぁそれではあんまりでしょう。そうですねぇ。"近頃話題の魔道士殺し"の主犯としておきましょう。」
「そうか。ならば生かしておくわけにはいきませんね。」
セイバーはそう言うと咄嗟に斬りかかった。だがその剣が敵に届くことは無かった。敵の周りには何か特別な空間でもあるのだろうか。セイバーの剣は敵によって弾かれ続ける。
「ふむ。所詮セイバークラスと言えどこの程度ですか。」
「なに…」
「そんなに怒らないでください。まぁあなた方の戦力はだいたい把握出来たのでお暇させていただきます。」
「待て!」
セイバーの呼びかけ虚しく、敵は消え去った。どうやら一瞬にして探知外へと逃げたようだ。全く、素性が知れない奴ほど恐ろしいものは無いな。
「何か収穫はあったのかマスターよ。」
「あぁ。あいつら程度ならこちらが負けることは無い。」
「そうか。ならよい。あぁ、早くあの雑種の泣き面を拝みたいものだ。」
「そう遠くない未来だ。楽しみはあとに取っておこうぞアーチャー。」
それに敵はたったの2騎のサーヴァントだけではないか。数ですら劣っているヤツらに、我らが負けるはずがない。魔術協会は、俺らが貰う。
「先程の者ですが、本当に敵のマスターなのでしょうか。」
「なっ、違うのではと言うのですか!?」
アーチャーの問いかけにセイバーは混乱の言葉を投げる。それも当然だ。俺も遠坂もさっきのやつがマスターであることに何ら違和感はなかったのだから。
「いえ、十中八九マスターでしょう。ですが、本来手の甲にある令呪が見当たらなかったのです。」
「………言われてみれば確かにそうでした。では、奴は一体…」
令呪はマスターであることの証である、とまで言われているものだから、それが見当たらなかったらそうでは無いことはほぼ確実だ。なのに、アーチャーは十中八九マスターだと言った。それは実力からなのか経験からなのか…どちらにせよ、警戒を怠る必要は全くなさそうだ。これからはますます気を引き締めていかないといけなさそうだ。さて、昼食休憩もあと5分しかない。急がなければ。
こうして俺達はこの1件によって、謎の殺戮者のことについてさらに謎が深まってしまった。
まだ展開は読めないと思いますが、後々わかるように致します!
これからもどうぞよろしくお願いします!
(*´∇`)ノ ではでは~