あぁまあええわ(よくない)
---遥side---
そうして俺は4人の前に姿を現した。光と要はいつから?みたいな。美海の隣の子は誰だこいつ?みたいな。そして、美海はすごく驚いた表情をしていた。
そしてそのまま俺の方に突進してくる。
...暴力的な何かなら、されてもしょうがないな。
そう思って俺は俺に向かってくるものを受け止めることにした。
案の定、美海に足を蹴られ、思い切り体当たりされた。
そしてそのまま美海は話し出した。
「何で急にいなくなったの!?...何で急に...。」
そう言って少し泣きそうな目をして下を向く。
何故急にいなくなったか。これは簡単だ。逃げ出していたのである。
会えば会うほどみをりさんがいないことが身にしみてきて辛くて。
また失うんじゃないかって。
あれから数年たった今だって向き合いきれていない。だが、今美海と会って分かった。こうやって痛みは少しずつ溶けていくことを。だから結局、逃げてはならないのだと。
少しよろけた俺は立て直し、美海の頭に手をポンっと置いた。
「ごめんな美海。...それより、何で学校に行ってないんだ?こんなこと知られたら至さんは...。」
「それはあの女が...。」
「ああ、美海の言ってるあの女、ってのは光の姉さんだよ。」
そう言って光の方を顎でくいっと指した。
あかりさんからは前回事情を聞いているので間違いはない。
そう聞いた美海は連れの子と一緒に光の方へ向かい足を蹴り、腹に頭突きを入れた。そのまま光は足を抑えて悶絶する。
うわぁ...あれは痛いやつだ。
満足したのかふたりはくるっと振り返って帰りだした。
と、角に差しかかる前に美海がこっちを振り向いて行った。
「また、会ってくれる?」
「ああ、いつでもな。」
ええ、会いますとも。
俺自身も、少しは大人になる時だろうから。あの日のことと向き合うために、また会いますとも。
因みにだが。
これから後は質問攻めだった。とりあえず理由は伏せて、昔からの知り合い、ということで誤魔化しておいた。光は不服そうだったが要が
抑えてくれて何とかなった。
そして帰りのHRを迎えた。どうやらお船引きについての話があるらしい。今年はお船引きは中止と、汐鹿生では連絡があったはずだが...。
「え~では~おじょしさまを作る勇士をつのりたいと思います。今年のお船引きは中止になったんだけどね。僕は、学校でやりたいと思っているんだよ」
なるほど、そう来たか。
「え~、中止なら中止でいいじゃんか」
「そうよ~」
「やる意味ねえだろ」
色々とブーイングが飛び交う。がそんな中で波中の生徒でない生徒の手が2人分上がっているのが見えた。
1人は紡、そしてもう1人は水瀬だった。
意外だな...水瀬の方は。
もちろん俺としては参加する気はあるので手を挙げる。
「おおっ!有志が3人も!他にはいないかな~、おや、マナカちゃんも参加ですね。おや、それに光君も、おお! 海っこは全員かい?」
見回すと光もちさきも要もまなかも手を挙げていた。
そして結局この7人で、やる事になった。
そのままHRが終わったあと俺達は外に向かい、おじょしさまを作るための木を集め始めた。因みに2班に別れており、ちさき、要、光は別作業をしている。ここにいるのはそれ以外だ。
「そう言えば、紡君はどうして参加したの?」
作業片手にまなかが紡に質問する。だが、返答したのはその紡の近くにいた水瀬だった。
「紡君のおじいちゃんは漁師なの。だからきっとそれだと思う。あ、初めましてだよね向井戸さん。こうやって面と向かって話すのは。」
初めまして、とまなかもがちがちになりながら返す。そして水瀬とまなかは互いに自己紹介を始めた。
そんな中、紡は表情変えずに話し出した。
「別にそれだけじゃないけどな、千夏。俺は海が好きなんだよ。普通に。船の上からだと、たまに光の屈折で白い屋根が見えてさ、綺麗なんだ。あと、ぬくみ雪とか見てみたいし、他にも知りたいことはある。でも、実物は見たことないんだよな。」
「本当に紡君は海が好きだよね。」
「ずっと見てきたからな。」
「そういえば、紡君と千夏ちゃんは、どういう関係なの?」
二人の間を割ってまなかが再び質問する。
確かに俺も少しは気になってたが。
「普通に、昔からの知り合い。『友達でしょ?』まあ、そんなところ...。」
意外にも紡が押されていた。かなりレアな光景である。
そろそろ俺も会話に混ざりたかったのでそうすることにした。
「そういえば水瀬、お前は何で希望したんだ?」
そう言って水瀬に話を振る。
「え、私?私は...普通に海が好きだから、かな。親がどう、とかじゃなく、普通に紡と同じように海が好きだから。ただそれだけ。」
そうして4人での談笑(及び作業)は進んでいき、時間は5時を示した。
「う~ん、海村の子はそろそろ帰らないとね。続きは明日だよ」
そう言って先生がやってくる。
とはいえいつもの戦法を取っているので俺個人は5時帰りじゃなくてもいいのだが、さすがに全員一緒に帰れる日に一人行動するのはよくない。
というわけで今日は大人しく帰ることにした。
帰り際、道を歩いていた際、要が何かに気づいて立ち止まる。
「あれ?あれってアカリさんじゃない?」
「え?誰の車だ?」
俺も向こうを見る。あかりさんは車の助手席に乗っていた。運転者は...多分、至さんだ。
状況が悪い。なにせ全員揃っている状態だ。
光に認知されると特に危なっかしいことしないで下さいね至さん、あかりさん...。
そんな俺の願いは虚しく、あかりさんは至さんへと不意打ちのキスをかましたのだった。
GWも後半。とりあえずストック貯めとかなきゃ...(使命感)
因みに物語は前半です。
ふぇぇ...頑張ゆ
では次回。
また会おうね(定期)
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追記
15話が先に出てしまったので一旦消して再UPします。
本当にすいません