凪のあすから 〜心は海のように〜   作:白羽凪

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うへぇ...区切り失敗したぁ...。
次回尺伸ばす。


第21話 忘れられるわけ...

---遥side---

 

光は至さんを見かけるなりなりふり構わず殴りに行った。

 

正直、至さん弱そうだから光に負ける可能性のほうが高そうだろう。

が、思い返して欲しい。

ここは木原邸、つまり、他人がいるという事だ。

その他人が、漁師だということも。

 

勢いよく突っ込んで行った光はそのまま投げられた網に吊り上げられていった。

投げたのはもちろん、紡の祖父である。

「ほう、嵐だな...。あの子は、まるで静かな波のような目だったが....。」

 

 紡のおじいさんが出て来て、光の顎を掴んで、目を見た。完全なまでにグッドタイミングだ。

「ひーくん、大丈夫!?」

 

「光!光がいきなりそんなことするから...。」

 

「えっ?光...?もしかして、アカリの弟!?」

 至さんが驚いたような声をあげて、光に近寄る。網から這い出した光は掴みかかろうとしたが、俺が腕をつかんで止めた。

 

「久しぶりですね至さん。陸には上がってましたがこうやって話すのはもうあの頃以来ですね。」

「え!?遥君かい?大きくなったんだね。...ところで、美海には会ったのかい?」

「えぇ。というより、厄介な状況になってますね。」

「遥!てめぇそいつの知り合いかよ!なんでそうならそうって伝えなかったんだよ!」

 

光は網の中で暴れるが、俺がとりあえず抑えている。

が、ふと一瞬の緩みを見逃さなかった光はそこから網をくぐり抜けた。

 

「このやろう!!お前のせいで、アカリが責められてんだよ!お前がアカリに近づいたせいで、村の大人連中がアカリを責めてんだ!」

 

「えっ!?アカリが!?どうしてそんなことに....。」

 

 光が至さんに詰め寄っていると、紡のおじいさんが質問してきた。

 

「子作りはしとるのか?」

 

「なっ!?」

やはりうぶな光は赤面し、至さんから手を離した。

 

「こ、子作り!?」

 

「こ、子作りって......///」

 

 周りにいるマナカやチサキも赤面している。やはりそこら辺はまだまだ子供であるのだろう。

 

「やはり知らんのか...。おいそこの...遥か。お前は知っとるのか?」

 

「そうですね、一通りは知っていますよ。」

 

簡潔に言うと、陸と海のハーフはエナを持たないということである。

ずっと勉強していた分、それなりに知識もついて来ている。勉学の賜物なんだろうか?

 

それを聞いた光が赤面のまま聞いてくる。

「はぁ?何を知ってるんだよ!だいたい、子作りがなんの関係があるんだよ!」

 

激昴する光。

その質問に答えたのは俺ではなく、どこからか出てきた紡だった。

 

「その子作りが問題なんだよ。」

 

 

 

 

 

一旦場は鎮静し、今は知るもの知らないものと別れてビールケースに座って説明をしている。俺と紡と紡の祖父はこっち、それ以外が向こうだ。

 

「陸と海の違いはわかるか?陸で生まれる人間と、海で生まれる人間の違い。」

 

「えっ? それって、エナがあるかどうかじゃないの?」

 

チサキが紡の問いに答える。俺は紡の方を見て、話を聞き続ける。

 

「そうだ。でも、問題はそこじゃない。問題なのは、産まれた子供なんだ。」

 

「えっ?子供って、なんで?」

 

「ああ、俺が話す。そうだな...。俺達は、海と海の人間の間に生まれてきたろ?だからエナを持ってる。だが、それ以外の場合が今回だ。」

 

例を挙げるなら美海。美海は海の人間であるみをりさんと、陸の人間である至さんの子供だ。そして現在のところ、エナを持ってる気配はない。

 

 

「陸と海のハーフは、エナを持たないってこと?」

 

「まあ、そういう事だ。ただ...」

そう言いかけて俺は言葉を止めた。

 

水瀬の件だ。

あいつはハーフなのにも関わらずエナを持っていた。ただ、聞くところによると無条件で手に入れたというようでもないようだ。

とりあえず、今は決め打ちができるような根拠が何一つない。

だから、無闇矢鱈と公表する訳にも行かなかった。

 

「いや、何でもない。まあ、こんな所だな。」

 

その時、光がまた至さんに掴みかかった。

 

「おい、お前はあかりのことどう思ってんだよ!結婚する気あるのか!?」

 

「えっ....。僕は真剣だよ....結婚は...。」

目を背ける至さん。もう光には限界のようだった。

 

「テメエ!」

 

光は至さんを押し倒して、殴り始めた。

しかし今度は俺は止めに入ることは無かった。

 

至さんのあかりさんとの交際が遊びじゃないことは分かっている。

そしてさっき返答に困った理由。それは至って簡単。

きっと至さんはまだみをりさんのことを忘れられていない。

 

いや、忘れられるわけがない。だって、至さんより付き合いの短い俺でさえ、みをりさんを未だに忘れることが出来ないのだから。

 

 

 

 

 

...きっと、美海も同じなんだろう。

 

 

 

 




2000字切ってた(・ω・ )
とりあえず毎週金曜には手を止めるかもしれません。
ご了承ください。
では次回。

また会おうね(定期)
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