明日からまた平日...
(なう(2019/06/02 18:44:03))
---遥side---
今日は街に行く、とのことで、俺は集合場所である駅近くの公園に来ていた。まあ、徒歩できた訳では無いが。
「お、もう来てたのかよ。」
「おはよう遥。」
次に来たのは光と美海だった。まあ、同じところに居るわけだから一緒に来るとは思ってたけど。
「お前、本当に大丈夫なのかよ?」
「これが松葉杖2本の方だったら、ちょっと考えてたけどな。」
幸い、固定の幅は広くないので、今後のことを考えて、片方しかないタイプの杖にしてもらった。
「おはよー!ひーくん、はーくん、美海ちゃん!」
「おはよう、皆。」
「おはよう、皆早かったね。」
ちょうど海村勢も合流する。
時間に余裕はあるが、あまり街に行ったことがない分、切符等で戸惑う可能性も十分高い。
ちょっと時間に余裕のある方がいいだろう。
それにしても...。
「なあ光、お前おしゃれとか絶対興味ないだろ。」
「はぁ?なんでそんなこと!」
そう、こいつだけ明らかに服がテキトーだ。何故かっていつもの普段着、よく見なれた服装だからだ。
「ひーくんひーくん!お洒落は大事だよ!」
挙句の果てにまなかにまで言われる。そういうまなかの方はと言うと女の子というだけあってそこはちゃんとしっかりしていた。
では男ならテキトーかと言われればそうでもない。俺にしろ要にしろ、それなりにそこは意識しているというのは服装から分かる。
「うるせーよ!いらねえだろそんなこだわり!」
「光、それじゃモテないよ?」
「まあ、なんだ。今度俺と要でお前に合う服だのなんだの見てやるよ。」
「だからいらねえって!」
そんな不毛な言い争い(?)をしながら、俺達は駅舎内へと向かっていった。
それからして、例の問題点である、切符売り場についた。
混乱を避けるため、あえて俺は先先と進んで行った。
一応、小さい頃から何度も街には行ってるので、値段は変わらないはずだ。
「さてと...お、これだな。」
620円。時代は変われど値段は変わらずだ。
とりあえずあたふたされる前に買っておこうか。いっそ全員分でもいいな...。
切符を買おうと料金の入れ口に手を伸ばした時、別の誰かの手に触れた。
「っと、すいません...って」
「ああ、島波か。お前も街に行くのか?」
ぶつかったのは紡だった。
どうやら怪我のことについては何も言わないようだ。個人的にはそっちの方がありがたかったりはするが。
「ちょっと用があってな。」
「なるほど。せっかくだしそっちについて行ってもいいか?」
一応事の責任者は美海だが、まあ許してくれるだろう。
「人数がいてくれた方が助かる用事だから、そうしてくれたらありがたい。」
「分かった。」
と同時に、光達が駅舎内に入ってきた。
俺はあえて全員分の切符を買っておき、一人一人に配る。
「ほれ。」
「え、いいの?遥。」
ちさきが困惑しているが気にしない。まあ、ご好意ということで。
「一応こうした方が勝手がいいしな。あ、お金入らないから。」
「あ、ありがとう...。」
他一同も似たような反応だったが変に気にされる方が苦手だ。
そして俺は着いた電車へと乗り込んで行った。
電車の席の配置は2人座れるシートが向かい合う感じの部分と、横に並ぶタイプの部分と別れていた。
結局座り方は俺と美海が隣、向かいに紡が座り、通路を挟んで向こうに光と要、まなかとちさきが隣り合わせ、という座り方になった。
電車が動き出して数分。それぞれが談笑したり、菓子を食べたり、寝たりなど様々なことをしていた。
「ねぇ、遥。本当に喜んで貰えるかな...。」
突然、隣に座っていた美海が弱気で呟く。
「大丈夫だって。贈り物されて嬉しくない人間なんてそうそういない。それに、あかりさんなら美海に送って貰えるだけで嬉しいはずだぞ?」
「そうだといいんだけど...。あと、何がいいんだろう?」
うーん、これには返答に困る。
やはり長く残るものだろう。形あるものに想いを込めるのなら、その形はいつまでも残ってなければいけないはずだ。
となると何があるだろう。リングだろうか、ピアスだろうか、ネックレスだろうか。
「そうだな...。それは見てから決める、でいいと思う。けど、長く残るものの方がいいはず。」
「そっか。」
実際、選ぶのは美海だ。ならば、美海自身が見て決める。それが一番いいだろう。
「なあ、ちょっといいか?」
話が終わると同時に今度は紡が話しかけてきた。
「ん、いいけど。...待った、そっち行く。」
幸い席が向かい側なのですっと場所を移った。若干美海が不機嫌そうだが、すぐ戻るわけだしということを目で伝え、納得してもらった。
「で、なんだ?」
移動し終わった俺はもう一度聞き直す。
「ああ、...ちょっとお前のことについてもう少し知りたくなった。」
「え、何?こっち?」
俺は右手を左の頬の方に添えた。
「すまん、言い方が悪かった。その、お前の家族の話とか、まだ聞いたこと無かったから。」
なんだ、そんなことか。
それこそ、紡と最初に話した時は、深く関わるつもりなんてないと考えてたっけな。
最も、久しぶりに陸にあがってから経験した色んな事で、そんな気持ちなんて消え去った気もするけどな。
「面白い話じゃないぞ?」
「問題ない。」
...
それから俺は、紡に洗いざらい話した。
紡は表情を変えることなく頷き、また相槌を返した。
そして聞き終わって一言。
「そっか。案外俺と似たようなもんなんだな、お前も。」
との事だった。
そこで話は終わり、俺は元の位置へ戻った。
そのまま電車は進んでいく。まだまだ、街までは時間がかかりそうだ。
余談ですが私、生徒会長になりました。
ご多忙なのはそれが主です。
とりあえず今のうちにしっかり書いておきたい。
では次回。
また会おうね(定期)