凪のあすから 〜心は海のように〜   作:白羽凪

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2日空いただけなのにだいぶ空いた気がする...。


第41話 変わりだす空

---遥side---

 

水瀬との1件も収まり、美海の方も綺麗に片付いた。

そして足の方も杖が取れるくらいまで回復したある日のこと。

 

...。

どうも様子がおかしい。

朝、目覚めた俺はその寝起きの冷たさに違和感を感じた。

起き上がってカーテンを開ける。そこでは雪が降っていた。

 

そして今は、夏なのである。

 

俺はとりあえず外に出てみた。

肌で感じたが、どうやらこれはぬくみ雪とみて間違いないようだ。

 

 

 

 

【え~、続いては陸の天気です────】

それから時間が経ち、今は俺と水瀬と保さんの3人で朝食をとっている。

夏帆さんは昨夜遅番だったのでまだ寝ており、居候の身というのもあり、今日の朝食は俺作だ。

 

まあ、そんなどうでもいい情報は誰も気にすることは無く、テレビの天気予報同様、こっちの会話もぬくみ雪についての話だった。

 

「なあ、水瀬。陸でぬくみ雪って普通降るもんなのか?」

「いや、今回が初めてだと思うけど...。父さん、昔こんなことあった?」

「...確か、ない。いつしか夏帆がいつかは異変がどう、とか言ってたんだが、それが近いのかもしれんな。」

 

異変。

 

海でぬくみ雪が降り出した頃から度々言われてきた分だろう。海の気温などが少しずつおかしくなっていくのと同様に、陸にも少しずつ影響が出てきているようだ。

 

流石に、そろそろウロコ様も何か動きそうな気がするが...。

「...ん?ああ、そうだ遥君。ちょっと頼まれてもらっていいか?」

「なんです?」

 

保さんからの呼びかけに俺は手を止めた。

「潮留さんのところに渡す書類まだ出てないの思い出してな。...悪いが、道中に届けてくれるか?」

 

「分かりました。」

「あ、私も行くね。...いいよね?」

「全然。」

 

幸いこの家の朝は早いので、向こうで少しゆっくりする分だけの時間もありそうだ。

そんなわけで、俺は朝食を済まし、水瀬と一緒に少し早めに家を出た。

 

 

 

潮留家近くへ着くと、美海が何かせっせか働いていた。

見る限り、雪でなにか作ってみるみたいだが...。

こう一生懸命せっせか作ってると、邪魔するのが辛くなる。

 

「どうする?行く?」

「どうするったって...邪魔しないように行くか。」

と言った頃ぐらいだろうか。

美海の作品はどうやら完成したらしく、家の中へと入っていった。

それを見て俺達は家の方へ向かった。

 

ピンポーン、とインターホンを一回ならす。

数秒後、ドアを開けたのは手に何かを持った美海だった。

その近くには光とあかりさんもいる。

 

「あ、遥、千夏ちゃん、おはよう。...これ、何を作ったか分かる?さっきから光、雪だるまとしか言わないから...。」

美海がガッカリした目で光を見る。

 

「どう考えても雪だるまだろ?ところでお前ら、朝から何の用だよ。」

 

「ああ。保さん...水瀬のお父さんから潮留さんのとこへ渡しておいて欲しいって言われたものがあってな。届けに来た。それと、美海のこれってどう見たって...。」

 

「ウミウシ...だよね?」

 

一旦区切って堂々と言い切ってやろうとしたが横にいた水瀬に先を越されてしまった。

「...だろうな。お前ほんとに海の人間か?」

「うるっせえな!」

 

因みに正解はウミウシだったらしく、美海はひとりでにウンウン頷いていた。

 

「遥くん、それ受け取っておこうか。」

ちょうど会話が終わったあたりであかりさんが本題に入ってくれた。

「あ、お願いします。」

そう言って俺はあかりさんに荷物を手渡す。

 

「ああ、そうだ美海。そのウミウシだけど...。」

受け取った荷物をわかりやすい場所に置いた後に、あかりさんは雪ウミウシにカイワレを2本刺した。

「こうした方が、もっとウミウシっぽいかな。」

 

どうやらその一手はだいぶ好評だったらしく、美海はずっと嬉しそうにニコニコしていた。

 

しかし、ちょっとだけ表情をくもらせる。

「パパが帰るまで、残ってるかな...。」

 

...冷蔵庫じゃいかんのか?

 

 

 

立ち寄った潮留家で予定通り少しゆっくりした後に光と合流し、いつもと変わらない時間ぐらいで学校に向かった。

 

が、今日は珍しいことにちさき、要、まなかの3人が先に学校に来ていた。着いた時間はいつもと同じなので、明らかに向こうが早い。

 

「どうしたんだお前ら?えらい早いな。」

「あ、おはよう。...えっと、大人達が大事な話し合いがあるから先に行きなさいって言って...。」

 

ふむ、だいたい予想通りだ。

 

この異変が起こったことが関係するかは知らないが、いずれこうなりそうな気はしていた。色々と知ったからな。だが、今日起こった話し合いで何が決められるのかまでは、俺もまだ知らない。

 

「...遥?」

ずっと下を向いて考えてたせいか、気にかけられたようだ。

「ん?ああ。気にすんな。それより行くぞ。」

とりあえずこの場で立ち止まっても仕方が無い。

今は何も考えないように教室へ向かった。

 

 

 

 

 

何かとても嫌な予感から逃れるために。




1期の中の起承転結の中で転ですかね。
40話で転。
....(^ω^)ニコニコ
では次回。

また会おうね(定期)
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