凪のあすから 〜心は海のように〜   作:白羽凪

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何だこの回。
ちょっと迷走がひどい。


第60話 光は褪せ、心はいつしか黒く

---美海side---

 

 

〜過去〜

 

今日は巴日が見れるとのことで、学校で行くことになっている。

 

...はぁ、退屈だ。憂鬱だ。面倒だ。

 

正直、今のクラスは好きじゃない。

誰かが嫌い、とか言うのではない。ただ、何も満足できるものが、面白いと思えるものがないのだ。

 

それに、中学生だ。

ある程度のことを分かり始めて、だからこそ調子に乗る時期。そういう連中は、見ていてつまらない。

そういう人間に向いてる私の目は冷たい。

影で大人ぶってるとか言われても知ったこっちゃないけどね。

 

「美海、美海。」

海上。

少しクラスの和から離れた位置で、さゆが私に耳打ちをする。

「峯岸のやつ、多分今日美海に告白するよ。」

「...そう。」

私には全く興味のない話だった。

 

どうせ受けるつもりもないし、好きになるつもりが微塵もない相手だ。適当にあしらってもいいけど、それでさえ面倒くさく感じる。

 

「男子たちってさ、ほんと馬鹿ばっかり!こういうイベントで盛り上がって、浮かれて告白なんてさ。ロマンティックなら絶対に成功するとか思ってるよ。」

 

さゆは明らかに見下したような発言をするが、それはあながち間違いでもないと思う。場面なんて飾りで、結局は心が何を思ってるかなんだと思う。

 

 

最も、私自身そんな告白を口にしたことは無いけど。

「そういえばさ、さゆは告白されたらどうするの?」

 

「私?...私は1人で生きてくって決めてるからそういうのはいらないから。誰よりも稼いで、誰よりも強く生きる。男なんていなくても、生きれる、生きてやる。」

 

私は少し驚いた。

私がこれまでさゆに何度も相談したように、さゆも私に恋愛相談をしてきた。

だから、誰のことを思ってるかを知っていた私は、この答えに戸惑う。

 

「...要さんのことは、いいの?」

「嫌いになったわけじゃないよ。...けど、あいつはいつ帰ってくるかも分からないし、それに好きな人だっている。諦めたって、しょうがないじゃん。」

そう言ったさゆの目は悲しい瞳をしていた。

 

「逆にさ、美海はなんで告白しないの?ずっとそばに居るじゃん。」

ふいに振られた質問。

 

確かに、あれから遥とはずっと一緒にいた。最近こそ、その時間は減ったが、距離が近くなったことには変わりない。

 

それでも私が告白しないのは約束があるから。

待つべき人が、海にまだいるから。

 

「約束があるからかな。私は卑怯なことはしたくない。」

あの時遥と約束した、卑怯なことをしないということ。

5年経った今でもその思いは変わらない。

 

「ふーん...。まあ、そこは美海の自由だけどさ、もし帰ってきてちゃっかり奪われてもしょうがないよ?」

「...その時は、その時かな。」

 

なんて呟いたが、ホントの気持ちはわからなかった。

 

結局、大きくなっても、遥のそばにいても、私の時間は止まったままだ。

 

 

 

それから数十分後。

 

告白に来た峯岸を軽くあしらい

 

謎の光に誘われて向かってみれば目覚めた光に会い

 

そこからまた新しい日々が始まった。

 

またいつかのような、懐かしい日々が。

 

 

 

ただ、全てが同じ様に過ごせるなんて、そんなことは起こるはずは無かった。

 

 

 

〜現在〜

 

それから数日後。

 

週末は憂鬱だ。特にやることがない。

 

という訳で私は特にあてもなく街中を歩いていた。

本当に理由なんてない。散歩みたいなものだった。

金曜日、先生から不審者が近くをうろついてるからと注意を呼びかけていたが、特にそんなことは気にしない。

 

ふと、人目のつかないところを歩いている時に、私はいくつかの影に囲まれた。

 

「...え?」

見るからに強そうな男の連中。

暴漢と呼んでいいような、そういう見た目だ。

それが、3人。

...最悪だ。まさか、不審者にこうもばったり会うなんて。

 

 

「なんだ、結構可愛いじゃねえかよぉ?あのガキにしては良い奴知ってんじゃねえか?なぁ?」

「あぁ。ちょうど食べ頃ぐらいってか?リーダー、やっちゃっていいやつっすかぁ?」

「誰にも見られてねえならな。...まあ、そういう訳だ嬢ちゃん。ちょっと遊んでもらおうか。...何、すぐ終わるさ、すぐにな。」

 

そう言って連中は悪意しかないニヤケ顔を向ける。

その下卑た視線からは厭らしい以外の何も感じなかった。

 

私は瞬時に何をされるか察して、冷静ではないもののひとつの答えにはたどり着いた。

 

...逃げなきゃ、だめだ。

 

しかし、運悪く程よい間隔で迫られてるため、逃げ道がない。

やがて、一人の男に腕を掴まれる。

 

「いや!やめて離して!!」

そう言って腕を振り回すが、握っている腕の握力は強く、到底抜け出せない。

 

「へっへ、そんな固いこと言わずによぉー?」

「じゃあ、いただきましょうかな?」

さらにもう1人の男が服を剥ぎに来た。

 

その男は私のパーカーに手をかけた。

ただ、それが抜け出す絶好の機会だった。

 

私はパーカーしか掴まれてないことを確認し、掴まれてないもう片方の腕からパーカーを脱ぎ、そのまま腕を掴んでいる方の男の腕に噛み付く。

 

「なっ!?」

「ってぇなぁ!!」

 

2人が私から離れた瞬間、私は一目散に逃げだした。

どこに行くか、なんて考える暇なんてなかった。ただ、後ろから怒号と共に追いかけられてる気配だけは確かだった。

 

走りながらずっと思い続ける。

 

誰か助けて...!

 

 

 

 

 

 

---遥side---

 

それは偶然だった。

 

こちらに帰ってきてから初めての週末。

にもかかわらず、何故かしら人通りが少ない。

俺は特に用があった訳で街に出た訳では無いが、こういう用のない日に限って何かがあるもんだと思う。

 

現に。

 

今日珍しく聞いた人の声に誘われて、外れた道を歩いていると、目の前に服が、水色のパーカーが落ちているのを確認した。

 

そのパーカーには見覚えしかない。

それに俺はすごく悪寒を感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのあと走り出したのは言うまでもない。




ネタに困ってるので
ひょっとしたら期間があくかもしれない...。
それでも、お願いします。
では、次回。

また会おうね(定期)
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