凪のあすから 〜心は海のように〜   作:白羽凪

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やっとこさ本編やで


第76話 白い闇の中へ

---遥side---

 

「どういうことだ?急いで帰ってこいって。分かったからせめて理由だけは教えてくれ。」

美海の願いとだけあって聞き入れるつもりだが、それなりの理由は欲しい。

 

「あっ、うん、まだどうなるかは分からないけど...

 

 

 

帰ってきたの、千夏ちゃんが!」

 

 

---美海side---

 

今日は一段と早く目が覚めた。

休日だからもう少し休みたかったけど、いつもよりどこか冷たい寝起きに、完全に目が覚めてしまったみたいだ。

 

リビングに向かうと、パパが新聞を読んでいた。あかちゃんはまだ起きていないようだ。

「あれ?おはよう美海。えらく早いね。」

「なんか目が覚めちゃって...。ねえパパ、ちょっと今日寒い...というか冷たくない?」

 

「んー、どうだろう?いつも通りだと思うけど...。」

 

パパは何も感じてないようだった。

ただ、これが、エナがあるかないかが理由なら...どうだろう?

私には、エナがある。

だからいた仕方がない気もするけど...。

 

海が...気になる。

 

「ねぇパパ、私ちょっと散歩行ってくるね。」

「ん?ああ。朝ごはんまでには戻っておいでね?」

「わかってるよ。...それじゃ。」

 

 

外に出ると、やっぱりどこか冷たさを感じた。

それに...海の様子がちょっとおかしい。

どこか...巴日の日に感じた時のような...。

 

私は少し早足で、海の方へと向かった。

 

 

「一応ついた...けど...。」

とりあえず着いたが、特に何もおかしなことは無い。私は専門家じゃないから、細かい事がどこで起こっているのかなんてのも知らない。

 

気のせいかな...。

 

そう思って踵を返そうとした瞬間、謎の光が海を覆った。

 

えっ?

 

私は咄嗟に目をつぶる。

 

 

 

 

そして再び目を開けた先に、そこに一人の少女が倒れていた。

絶対に見間違えるはずのない、私の大切な人。

 

 

「ちなつ...ちゃん...?」

 

 

それは5年前の、あの日と同じで...。

 

 

 

 

---遥side---

 

急ぐ。ただ急ぐ。

 

始発電車に飛び乗り、俺はただその身を案じていた。

 

 

水瀬が、打ち上げられた。

 

 

まだ目は覚めてないらしいが、心臓は動いているらしい。

 

普通なら、どんな顔して会えばいいか分からないだろう。

ただ今は、ただ会いたい、と、その気持ちだけが俺の体を支配していた。

 

 

 

 

鷲大師駅へつくと、俺は荷物を近くのコインロッカーにしまい込み、そのまま走って海へと向かった。

海に来てとしか言われなかったが、美海が大体どこにいるかは想像がつく。

俺はひたすらそこを目指して走った。

 

 

海辺に着く。

氷が張っているちょうど上、光を見つけたあの日とほぼ変わらない場所くらいだろうか。

美海はだれかを抱えて座っていた。

 

ということは...

 

「美海!!」

俺は落ち着くことが出来ず大声をあげる。

しかしその大声が歓喜のものだったかどうかは、俺は知らない。

 

「あっ、遥!」

美海はこちらを振り向き、そしてまた元の姿勢に戻る。

 

俺は歩いて近づいていく。すると美海が今何をしているのか、そこに誰がいるのかが見えてくる。

 

 

 

 

美海の膝に乗っていたのは、あの日と変わらない水瀬だった。

 

 

「本当に...帰ってきたんだな。水瀬...。」

俺はそうとしか言えなかった。

 

心の底の方から湧き出てくる沢山の感情。5年前のあの日のこと。伝えられなかった想い。複雑な全てが、俺の中で蠢いている。

 

余計なことを言ってしまえば、どこかでそれらが漏れるようで。

 

だから俺は、それ以上は何も言えなかった。

 

「まだ目は...覚めてないのか?」

電話を受けてから1時間ほど経ったが、まだ目を開けていない。

 

「うん。電話をかけた時と同じ状態。ずっとこのまま。」

美海が首を横に振る。どうやらこればかりはどうしようもないと諦めているようだ。

 

「そうか...。どうする?これから。なんなら今から大悟先生に連絡するのもありだけど...。」

と言ったところで俺は言葉を濁す。その理由を、美海は汲み取ってくれた。

 

「まあ、そうだよね。光が検査を受けた時も、特に何もなかったから、多分今回も影響、そんなにないんだと思う。」

「あぁ、まだ一回しかこのケースがなかったから確定は出来ないな、とは思ったんだけど、あったとしてが想像出来ないんだよな...。」

 

とりあえずは様子見だな、ということで、俺と美海はここで待つことにした。

 

「ところで美海、なんであんな時間に電話かけたんだ?」

「うん...朝目が覚めた時にね、ちょっと冷たいなって感じたの。今はそうでも無いけど。それで海を見に来たら、この状況。」

「なるほどな...。」

 

しかし、美海が言ったように冷たさを感じられない。おそらく、今の間で何かあったと思われる。

 

「んで、その冷たさを感じなくなったのがどれくらいだ?」

「千夏ちゃんを発見した時。...わかるよね、巴日の日のこと。あの日みたいに海が光ったの。それも今回は前より強く。」

 

つまり、そこが起点だった、と見て間違いなさそうだ。

 

 

 

 

「ん...。」

 

「「!?」」

 

そうこう話している内に、水瀬の意識が戻った。

「おい水瀬!」

「千夏ちゃん!」

 

「...んん、おはよう、美海ちゃん。それと...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すいません、そこの人、誰ですか?」

 

 

 

 




ひねりが欲しい。
もうそろそろ浮上出来んくなりそう。
まあ、頑張る。

また会おうね(定期)
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