凪のあすから 〜心は海のように〜   作:白羽凪

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予定どうりには進んでる


第84話 動き出す時、かの約束

---遥side---

 

ところで、今は夏休みとかそういうものではない。

今日はドがつくほど平日。学校も仕事もフル稼働である。

 

つまりまあ、美海も千夏も現在学校なわけであって、保さんも夏帆さんも仕事に行ってるのである。

俺はと言うと、こうして鷲大師に帰ってるわけなのだが、大学がない訳では無い。

 

前半、極限までコマを詰めたおかげで余裕が出来ているが、実の所もうほとんど使い果たしてしまっている。

そろそろ戻らなければいけないという状況だが、俺はまだ鷲大師でやらなければいけないことがある。

 

 

というわけで俺は自分のゼミの先生に電話をする。

 

俺の居る大学は少々特殊で、大体の委任はゼミの先生にある。

それこそ紡なんて、ゼミの先生同伴でこっちに来てるわけだから、なんの躊躇いもなく入れるわけだ。もちろん、調査尽くしの日々だが。

 

じゃあ俺はどうするか、と言ったところの電話だ。

 

「もしもし先生ですか?」

「あん?ああ、お前か。単位ならまだ安全圏内だぞ。けどまあ、そろそろ帰ってくるべきなんじゃないか?」

「まあ、そうなんですけどね...。」

 

瞬間、先生は俺の反応に食らいつく。

流石は心理学の先生なだけあって、俺の感情はすっかり読まれていた。

 

「ふむ、まだ居たい、ということかな。しかしこればかりはずっと休まれるとこっちも単位出せないぞ?」

「分かってます。けど、あと1ヶ月ほど何とかなりませんかね...?」

 

数秒の沈黙の後、先生は答える。

「そうだな。じゃあ、帰ってこなくていいから2つの課題を与える。それの出来で単位に影響させる、それでいいか?」

「お願いします。」

「1つ目。論文書いてこい。とびきり長いやつ、ああ、もちろん心理にまつわるものでな。そうだな...お前の専攻したい部分を見つけるいい機会だし、色々と考えてみろ。提出は1ヶ月後、いいな?」

 

「それで、もうひとつは?」

「ああ、ちょっとお前、あいつの研究手伝ってこい。ほら、お前の同級がいるゼミ、結構遊びに行ってんだろ?ついでだから何かしてこい。アポは取っておくから。...それに、お前が残りたい理由、そことかなり関係があるはずだろ?」

 

全く持ってその通りだ。

むしろ、後ろからGOサインを出されている方が楽になれる。

この言葉は普通に有難かった。

 

「まあ、お前さんも海村出身って言ってたしな?気になるよな、地元のこと。というわけで2つ目の課題だ。いいか?普通の生徒だったら許されない事だからな?」

「はい、ありがとうございます。」

 

「うん、よろしい。じゃあ、存分にやってきたまえ。」

 

電話はそこで切れた。

 

 

 

 

 

 

さて、電話であった通り、俺は海を見に来ていた。

 

実際のところ、昨日保さんと話してた時に、少しいつもとは違う風を感じていた。だいたい、こういう時は海に何かあったと相場が決まっている。

 

しかし、特に海に変化は見られない。当然のことかもしれないが。

それに、調査組は今現在は来てないみたいだ。その場に放置されている調査器具のいくつかからそれは判断できる。

 

さてと...。

とはいえモニター等は回収が簡単ではないので、テントの中にしまってあった。なるほど、これを見れば潮の流れとかが分かるわけだ。

 

俺でも起動できるかと思い、失礼ながらあちこと触ると、運のよいことに電源がついた。

 

数秒して、モニターにいくつもの色、矢印が映し出される。

その中に、「?」の文字で記された箇所がいくつかあった。

 

「ふむ...、これはつまり...?」

 

 

「何してるの?不法侵入は犯罪だよ?」

 

「!?」

 

はっと振り返る。とはいえ、だいたい予想はついていた。声は聞き覚えしかないからな。

 

なあ、そうだろ?

 

 

...要。

 

「おはよう。遥。」

「おう、目が覚めたか。」

 

そうとしか返せない。

毎度のことだが、どこから話せばいいかわからないからな。

 

「...なるほど、けっこう時間、経ったんだね。あれから何年過ぎた?」

 

しかし、要は例外。

頭はちゃんと切れるし、理解も早い。

光みたいにいちいちな説明をしなくて済むのは正直助かる。

 

「5年。あれから5年、ずっとお前らは眠ってた。」

「...そう。そしてやっぱり、遥は眠ってないんだね。」

 

 

これもまた答えにくい言葉だ。

一緒に過ごしていた仲間だ。自分が抜けがけしていたのを、はいそうです。で済ませていいものなのか?

 

でも、真実は真実だ。ねじ曲げることは出来ない。

オマケに仕方が無さすぎる。俺は病院で眠ってた訳だし。

 

「ああ、色々あったが、俺はここに残った。眠れる状況でもなかったしな...。それと...ちさきも。」

「そっか。ちさき、飛び込んでこなかったんだね。」

「ああ、そうだ。お前のいた船は、どうなったんだ?俺、あの時病院で寝てたからさっぱりでな。」

「分かった。色々話す前に一旦...服、貸してもらっていいかな?」

「ああ、ちょっと待っとけ。」

 

流石に服は手元に持ち合わせていなかったので、とりあえず着ていた上着を渡し、俺は全速力で取りに行った。

 

 

 

10分後。

 

「はぁ...はぁ...、これでいいか?」

「うん、サイズも問題なさそうだし。」

 

ったく...、家に中学ん時くらいの服が残っててよかったよほんと。

 

「んで、これからお前どうするんだ?別に鷲大師見てってもいいとは思うけど...。」

「...。」

 

要は下を向いていた。その表情は伺えない。

 

「...要?」

「ねぇ、遥。約束、覚えてる?」

「約束って...。」

 

 

顔を上げた要は笑ってなかった。

「お船引の前に、遥に伝えた約束。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちさきには、ちゃんと答えを出した?」

 




ここからのシナリオがアバウトすぎる。
もっと練らなきゃ。
寝るな、練れ。
寝るな、錬れ。

おやすみ。

また会おうね(定期)
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