ヨロイの勇者は理不尽を許さない   作:橆諳髃

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前回の戦闘から緩く進めます!

「にしてもサブタイトルのこれはなんだ? どういった状況?」

それは見れば自ずと見れますよ! それじゃあ早速どうぞ!


11話 ヨロイの勇者はお仕置き宣告と腕試しを受ける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつのまにかどこか違う場所へと飛ばされて、そこで巻き込まれた最悪の波の対処をし終えた夜光はすぐさまファサリナと合流。

 

その際、グラスも同行していた。波も治ったところでバルバトスを解除し、一応彼女も大丈夫だったかを確認した。そこから仲間のところに合流しようとまとまり今に至る。

 

そしてファサリナの側にも2人ほど同行者がいた。1人は赤髪の男で、獲物であろう鎌を肩に担いでおり、どことなく「男の中の漢」というような感じを醸し出す青年だ。もう1人は青緑色の長髪を持ち、それを後ろで三つ編みにしていた。顔付きは絶世の美女といっても過言ではないだろう。過言ではないが……

 

(額に宝石が付いてる……あぁ、なるほど。この2人が……)

 

どうやら夜光はこの2人が何者なのか察した様である。

 

「夜光くん、お疲れ様」

 

「うん、ファサリナさんも怪我がなくて良かったよ」

 

「ふふっ、あの程度は準備運動みたいなものよ」

 

波にあったにも関わらず、何事もなくいつもの調子でいうファサリナ。

 

「へぇ〜、アンタがファサリナの嬢ちゃんが言ってた夜光か。急に波に巻き込まれたって割には全然余裕そうじゃねぇか」

 

赤髪の男がニッと笑いながら言った。

 

「あなたが夜光さんですね。初めまして。私はテリス、テリス=アレキサンドライトと申します。こちらにいるファサリナさんには助けて頂きました」

 

「まぁあれぐらいだったらいくら来ようが負ける気はしねぇが、ファサリナの嬢ちゃんが来てから他の奴の救援にも行けたんだ。被害も予想していたよりは出てねぇ様だから助かったぜ。礼を言っとく。それと俺の名前はラルクベルク=シクールってんだ。気軽にラルクで良いぜ」

 

「私もテリスとお呼びください」

 

夜光はラルクとテリスに習って自分も自己紹介をした。まぁ2人のことは前世で残っていた知識で少なからず知っていたために、本来名前を聞かなくとも分かってはいたが、それでも礼儀は通すべきだと思い自己紹介を仕返した。

 

「それにしても……ヨロイ、出したのね」

 

「あぁ……まぁあれだけ大きな振動だったら流石に分かるよね」

 

「えぇ。でも、あれは無茶な戦い方をしたわね」

 

その発言をしたファサリナさんは笑顔で言っているにも関わらず、目が笑っていなかったと言います……

 

「あっ……え、えぇっとそれは……」

 

「自分でも分かっているのね?」

 

「は、はい……」

 

「じゃあ……」

 

そう言いながらも夜光に近づいて行くファサリナ。それを見て夜光は汗をダラダラとかいていた。今まで温厚な人が急に怖いオーラを出しながら近づいて来たら、誰でも少なからずヒヤッとするだろう。今まさに夜光はそれを体験していた。

 

そしてファサリナが夜光の一歩先まで近づいて、夜光の両肩に手をかけると、夜光の耳元で……

 

「今晩お仕置き……しちゃおうかしら♡」

 

「……へっ?」

 

「ふふっ……可愛い夜光くん♡」

 

ファサリナは口を手で隠してはいるが、イタズラな笑みを浮かべている事はその場にいる誰しもが分かった。急にそう言われた夜光は少しポカンとしたが、次第に状況が飲み込めてきたのか徐々に赤面していた。

 

「なぁテリス……この2人俺達ほっといて惚気てるぜ?」

 

「そうね。でも見ていてとても微笑ましいわ」

 

「そ、そうか?」

 

「そうよ。まるで姉弟みたいだわ」

 

「ま、まぁそう見えんでも……ないか?」

 

「主ら……私の存在を忘れてはおらんか?」

 

「ん? おぉグラスの嬢ちゃんじゃねぇか! いつのまにいたんだ?」

 

「そこの夜光という奴と一緒におったわ!」

 

「そ、そうなの⁉︎ ごめんなさい……今まで気づかなかったわ」

 

「お主らな!」

 

「まぁまぁそうかっかっとすんなよ。それよりあの2人の惚気見て落ち着けって」

 

「……あれを見て誰が落ち着けると言うんじゃ?」

 

「あら、私はなんだか胸がほっこりとするわよ?」

 

「……もう何も言わぬ方がよいな」

 

その時グラスさんは何も言わない方が吉だなと……そう感じたといいます……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから少し時は経ち、夜光達はグラス達の案内で城に案内された。その道中で夜光がどこから来たのかも話して、諸々の情報交換をした。そして漸くとある和室に案内され、一同は腰を下ろした。

 

「ここは私が貰い受けている部屋じゃ。どうか寛いで欲しい。それと改めてにはなるが、今回の波に対する支援、感謝する他ない。礼を言わせてもらうぞ」

 

「あぁ、俺からも礼させてくれ。ありがとな!」

 

「今回の波は私達も初めてでうまく連携が取れていなかったの。あのままだったら消耗戦になって、最悪の場合私達がやられていたわ。そんな時にあなたたちが来てくれて本当に助かったわ! ありがとうございます‼︎」

 

グラス達がそういう中、夜光は「困ったらお互い様だろ?」と笑顔で言った。そこからは少しばかしの談笑に入ったりもした。そんななかラルクが

 

 

「そういえば夜光の坊主がヨロイの勇者っていうのは分かったし、別世界からいきなり飛ばされたっていうのもわかったんだけどよ……そのヨロイっていうのはどういう意味なんだ? 普通に兵士が身に纏う鎧とは訳が違うんだろ?」

 

ラルクの意見に、実際に夜光の戦いを見ていないテリスも同意した。

 

「確かに。ヨロイという言葉だけを聞いたならば、普通に身に纏う方の鎧を思い浮かべると思う。だが俺のは」

 

そう言いながら夜光は鉄血メイスを取り出した。その際に謎の音声が鳴ったことについては、ラルクとテリスは驚いていた。

 

「身に纏うだけじゃなくてこんな風に、ヨロイに付随している武器をも出すことが出来る。まぁほぼほぼ鎧なんて纏ったことはないが」

 

(そもそも今は武器の類しか顕現出来ないはずだし……)

 

多分レベルの問題もあるだろうが、そこは武器の熟練度が上がったら普通に纏えるはずだし、今のところ武器だけでも問題はないはずだ。

 

「へぇ〜、それが夜光の坊主の武器か」

 

「これはあくまでとあるヨロイの武器を顕現しているに過ぎない。他にも色々あるが、レベルの問題とかでそれもまだ少ない」

 

「という事は……他にも武器が出せるのですか?」

 

テリスの問いに夜光は頷いて答えて、バルバトス専用太刀を顕現した。

 

「本当にマジなんだな。なぁ、試しにその鈍器の方を持っても良いか?」

 

「構わないが……重いぞ?」

 

「俺だって力の方は自信あるからな。夜光の坊主でも持てるなら俺にだって持てるだろうよ!」

 

そう言いながらラルクは鉄血メイスを夜光から片手で受け取ろうとした。だがそれが間違いであった……

 

「っ⁉︎」

 

座った状態でメイスを持ったために普段よりも踏ん張れなかったのもあるが、そもそも両手で持ったとしてもそのままの姿勢を維持して持てるかどうかなのだ。片手で持とうとしたら尚更である。

 

「おっと……危ない危ない」

 

とっさの判断で夜光が支えた為、畳が傷付かずに済んだ。

 

「ラルク……ここは私の私室だが?」

 

「い、いやこれは……あまりにも夜光の坊主の武器が重かったから……」

 

「人のせいにするでないわ。全く……」

 

「悪い悪い。それじゃあその刀は……同じくらい重いのか?」

 

「これはメイスよりも重くはないが、両手で持った方が良いな」

 

「分かった。今度は慎重に扱うからよ」

 

「……」

 

グラスはそれ以上言うのはやめたようだ。ラルクは、今度は楽観視しないように両手で持った。

 

「うぉっ⁉︎ メイスほどじゃねぇがそれなりに重いな。返すぜ」

 

ラルクは夜光に武器を返す。それを受け取った夜光は、どちらともヨロイの腕輪に戻した。

 

「にしてもそれって便利だよな? 武器とかが出し入れできるし何よりも盗まれる心配もないし、まぁあんな重い武器を持とうと思う変わり者なんて夜光の坊主ぐらいだが」

 

「そんなに重い?」

 

「えっ?」

 

「えっ?」

 

一瞬夜光とラルクの頭上をハテナが飛び交った。

 

「ま、まさか夜光の坊主は重さを感じていないのか?」

 

「いや? それなりの重さは感じているが?」

 

「なのに軽々しく待てんのか?」

 

「まぁ……鍛え方が違うというか……?」

 

「……ま、まぁいいや。それよりよ、いろんな武器があるって事は、俺の武器と同じ鎌もあるのか?」

 

「いや、まだ鎌の部類は[武器がアンロックされました]……は?」

 

「おいおい……今の何だよ?」

 

「新しい武器が解放されたらしい」

 

「こ、このタイミングでですか⁉︎」

 

「そのようだな。で、何が出たかな?」

 

夜光は自分のステータスを展開してヨロイの腕輪が何を新しく解放したのかを見る。新しいものは大体色が変わって見える。

 

(Wシリーズ……新しい項目だな。武器は……ビームサイズか。デスサイズの武器がなんで今?)

 

武器がアンロックされる時は大体レベルが上がった時や、使っている武器の熟練度が上がった時である。しかしながら稀に、何かの条件を満たした時にもアンロックされるようで、今回はラルクが夜光の武器を持った事で発現したようだ。

 

「新しく鎌の武器が追加されてる」

 

「へぇ〜……なら丁度いいな」

 

「そうか……ん? 何が丁度いいんだ?」

 

「なぁに、ただ夜光の坊主と腕試しがしたくなってな。ファサリナの嬢ちゃんはさっきの波で実際に実力は見て、ハッキリ言ってそこらにいる冒険者とは強さが出鱈目だし、俺がもしファサリナの嬢ちゃんと戦ったとしても良くて数分耐えれるかだと感じてな」

 

「そんなファサリナの嬢ちゃんが、夜光の坊主の方が自分より強いって言うからよ。実際に夜光の坊主がどんな戦い方するのかも気になってたところだし、しかもさっき見せたように違う武器も扱えるって言うじゃねぇか! なら俺の鎌と、夜光の坊主がさっき手に入れた鎌……どっちが強いのかって事でよ。いっちょ受けてくれよ!」

 

「……はぁ」

 

意気揚々に言うラルクに対し、夜光はその勢いで迫られた為か呆気にとられたような返事しか消える事が出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回、ラルクと夜光が鎌同士でぶつかり合います。

「それにしても結局お仕置きって……俺何されるの?」

「ふふっ……ヒ・ミ・ツ♡」

「えぇ〜……」

以上、軽い惚気空間を作る2人……
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