「なぜ・・・お前がここにいるんだ」
そう問いかけるだけで精一杯だった。
理解が追い付かない。
俺の目の前にいるそれは、
絶対に居るはずがないからだ。
そういえば、あの形は見たことがある。
"サーバルキャット"のフレンズと全く同じ形だ。
色が黒いことを除けばだが。
しかしそのサーバルキャットのフレンズは、
セルリアンが現れたときに"最後まで抵抗した"フレンズだ。
味方がどんなに減ろうとも、諦めずに戦ったフレンズだ。
それが何故、セルリアンになったのか?
しかし今はそんな場合じゃない。
一刻も早く倒さなければ、俺は殺されるだろう。
・・・もはや他のフレンズを待つ暇はない。
俺がこの手で倒さなければいけない。
「君は何のフレンズなのかな?」
「俺はヒトだ!」
「ひと?かばんちゃんのお友達かな?」
よし!何とか助かりそうだ。
このまま気を引いて襲うか・・・
「あ、でもかばんちゃんはもうヒトじゃなかった!じゃあ倒さなきゃ!」
・・・え?
"ヒトじゃない"?
それってどういう・・・
まあいいか。
今はそれどころじゃない。
どう逃げようか・・・
・・・走ってみるか。
そう考えると、俺は逆方向に全速力で走り出した。
幸い、逃げ足だけは自信がある。
多分逃げられ・・・
「狩りごっこだね!負けないんだから!」
あれ、めっちゃ速いじゃん・・・
しかも狩り"ごっこ"って・・・遊び感覚で殺されるのか俺は。
意地でも逃げてやる。
・・・数分後
息が切れてきた。
もうすぐ追い付かれそうだ・・・
いっそのこと諦めるか?・・・いや、せめてあいつを倒してから死ぬか。
という訳で俺は草むらに隠れた。
「あれ?どこにいっちゃったのかな・・・」
よし・・・少しか時間稼ぎができたぞ。
とりあえずはあいつを倒さなければいけない。
しかしどうすれば・・・
俺には武器など全くない。
あるとすれば紙飛行機・・・
そうだ!
さっきセルリアンは紙飛行機に釣られていた・・・
ならばまた同じ手を使えばいいのか!
そうして俺は紙飛行機に火を点け、セルリアンのいる方向へと投げた。
よし、これで逃げれる。
そう思った矢先だった。
セルリアンが全く釣られていなかった。
むしろすぐ近くまで・・・
俺ももう終わりか。
相手は目を光らせ、爪で引き裂かんばかりに走ってくる。
一か八か特攻しようか、そう考えていた瞬間、
セルリアンが消えた。
爆発を残して。
「え・・・」
「早く来るのですよ・・・」
「我々は待ちわびているのです・・・」
声の主は誰かわからない。
しかし、それを考えられるほどの体力はもうなかった。
今日はひとまず寝て、ジャングル地方は明日にするか・・・