気絶して入院してから3日後、ベッドの中が生暖かい事に気付き目が覚めた。無論、ベッドの中には銀髪の全裸の少女が眠っている事に俺は慌てた。
「うっなぁ!?」
「ふにゃぁあ、なんだ嫁か?」
「ラウラ、何してやがる!?」
「うむ、嫁にこうして添い寝するが良いと隊長のクラリッサから聞いて、実践している」
「さっさと出てけぇぇぇ!!」
「フッキャン!?」
シーツでラウラを巻き付け廊下に投げ捨てる。
「「「「あっ!?」」」」
だが、投げ捨てた所に廊下に居た三人に目が合い咄嗟に病室を閉めて鍵を掛けて閉じ籠る。
ドン ドン ドン
「「「い〜ち〜か〜?」」」
ドアを叩かれ、三人から呼ばれる俺には恐怖しか無い。
「なんで、ラウラは全裸なのかな?」
「シッ、シーツを剥ぎ取るな!?」
「さあ、教えて貰おうかしら?」
「隊長にいわれて…」
「やっぱり!?
あんた、開けなさい!!」
無論、廊下ではシーツを剥ぎ取られて全裸のままで正座をさせられ、二人から尋問中のラウラと鈴から開ける様に言われる俺は恐怖が遠のくのをひたすら待ったのだ。
だが、それすら許さないのが鈴だった。
部分展開したヒートソードで扉を斬り刻むとシーツに巻かれ引き摺られたラウラと妻が三人の修羅場と思ったら三人から一斉に泣かれたのだった。
「「「一夏が無事に目覚めたよ!?
ウワァァァァン」」」
「私は帰って、良いだろうか?」
「ラウラが居るのか、説明したらどうだ!!」
「そうか?」
「そうだな。
三人が泣き止んでから説明しろ!!」
三人が泣き止み、ラウラから目覚めるまでの経緯が説明された。
ラウラのシュヴァルツェア・レーゲンにはVTシステムと言うアラスカ条約で開発が禁止されているシステムが秘密裏に搭載されていたらしい。
そして、本来ならヴァルキリーの選手やブリュンヒルデの千冬姉に変化する筈が、俺やアンの居た宇宙世紀のガンダムに変化したのは謎である。
無論、白式とは相討ちだったが、後日にホワイトラビット社は束さんが調べ上げた様々な証拠を理由にドイツに謝罪と賠償を請求したが、ドイツ政府は一貫して謝罪と賠償を拒否しラウラを蜥蜴の尻尾切りの様に切り捨てたらしい。
だが、それだけでは事が終わらず、来週から始まる学年別トーナメントに観戦に日本に来ていたラウラが居た黒兎隊の隊員の全員が、ホワイトラビット社の護衛部隊と空港で鉢合わせた所でラウラの重傷について副隊長のクラリッサに説明する。しかし、激怒した若手の黒兎隊の隊員が護衛部隊の隊員に殴り掛かる乱闘騒ぎになり、黒兎隊の全員の身柄を拘束する事件になった。
無論、ドイツ政府はホワイトラビット社による黒兎隊の拘束に対して激怒し、即時に身柄の開放並びに謝罪と賠償を逆に要求してホワイトラビット社とドイツの関係が悪化する事態となる。
無論、ホワイトラビット社は要求を無視し、賠償要求の報復としてドイツへ輸出予定のIS関連商品の輸出の停止とドイツ国内での販売中止に踏み切ったのだ。
学園でも、ホワイトラビット社製の商品が、ドイツからの生徒を理由に買えなくて腹いせにホワイトラビット社からの生徒に喧嘩を売るドイツの代表候補生の生徒達と、それを買うホワイトラビット社の企業代表やテストパイロットの生徒達による乱闘騒ぎとなり、学園側はホワイトラビット社とドイツの生徒同士の争いが更に激化しない様に配慮し学年別トーナメントは中止となった。
そして、学園が懸念していた事が昨日に起こり、ドイツは輸出停止の報復処置に対して軍事行動に踏み切り、フランスにあるホワイトラビット社のフランス支社に特殊部隊で奇襲を仕掛けてフランス支社のビルを灰燼に変えてしまった。
無論、IS関連商品は全て奪われた上、社員は全員拘束されてドイツに移送されている。
無論、謝り賠償すれば許す気だった束さんがとうとう激怒し、ホワイトラビット社の私兵とも言えるIS部隊の総勢45機を救出作戦の名目で出撃する事を即決し、過去にイギリスの在日大使に宣言した通りに、新たに束さんの手により生産されたコアで量産された、流星の量産機型の流星改が生産され配備されたのだ。
流星改を積んだ45機のニンジンロケットがベルリン上空へと飛来して空挺師団の様に舞い降り、首都のベルリン市街と空港を瞬く間に制圧し、最終的には議事堂までも制圧されて一日でドイツはホワイトラビット社に無条件降伏したのだった。
無論、ドイツの無条件降伏を知った、イギリスの王家はセシリアの一件でドイツの様な悪夢に成らなかった事を女王のエリザベス三世は安堵していたらしい。
そして、束さんはホワイトラビット社とドイツとの停戦協定を結ぶ為に中立のスイスに飛び立ち、ドイツがホワイトラビット社に支払う損害賠償は、第一次世界大戦後に結んだヴェルサイユ条約並の多額の賠償請求とISコアの全て没収だろうと思い、ドイツには厳しくなるだろうと各国の上層部は見ているらしい。
そして、話を戻すがラウラはドイツから切り捨てられた為にホワイトラビット社の社長秘書のクロエが双子の実の姉だった事もあり保護者として引き取り、拘束されていた黒兎隊もドイツの敗戦でパスポートが失効して帰る場所を失い、ホワイトラビット社の私兵部隊へ入隊して、ブラックラビット隊と名前を変えて新型の流星改が与えられたのだ。
無論、ラウラもレーゲンのコアに替えた流星改を与えられ、ブラックラビット隊の副隊長に降格した上で入隊した。
「…と言う訳だ」
「そうだったんだな…」
ラウラの説明が終わり、シャーロットが抱えていた書類を俺に手渡し説明する。
多分、白式の事だろう。
「それと、イチカの白式は大破して修理が不可能だと社長から聞いたわ。イチカがサインすれば代わりの機体を開発するって、社長からの伝言よ」
「修理不能か…」
シャーロットから渡された、ホワイトラビット社の『青薔薇計画』と書かれた分厚い書類には元の図面だろう、モビルスーツの正式機体番号が書かれていた。
『RX-78-GP-05 ガンダム試作五号機 BLUEROSE』
そして、別書類に書かれていた設計図はジオン仕様で俺の専用機として再設計された機体名は、奇跡を冠する花言葉の元なる植物の名前が、モビルスーツ名で書かれていた。
『AGX-05 ブルーローズ』
無論、設計者が女性スタッフが中心だった事もあり、ガトー少佐がオーストラリアのトリントン基地から強奪し、アクシズに持ち帰ったRX-78-GP-02サイサリスと共に来た設計主任のニナ・パープルトンが亡命した際に所持していた最後のGPシリーズの機体のRX-78-GP-05ブルーローズの設計図を元にアクシズの工廠との協力の元で基礎設計と装備の設計を済ませたニュータイプ専用の試作機だった。
武装も特殊でビームライフルと一体化したビームソードを装備した専用のビームライフル、腰にマウントされたビームサーベル、両肩に装備された大型スラスター兼ビーム砲内蔵の2基のファンネルを装備としている。
無論、バックパックは高出力のスラスターを装備した物としてアクシズのモビルスーツでは最高の加速力を有していた。
外装は、製作指示を出したシャア大佐の指示により回収されたイチカ専用のゲルググを元に改装されたリゲルグ改に扮して隠蔽され、隠すのが容易なシーマ艦隊の旗艦にアン専用でブルーローズと同仕様のリゲルグ改と共に保管されている。
説明はさて置き、イチカの専用機ブルーローズの仕様はビーム兵器に変更したビームライフルとビームソード一体のビームソード付きビームライフルと腕に内蔵されたビームガン兼ビームサーベル、非固定部位には大型スラスター兼ビーム砲内蔵のファンネルとし、ウイングスラスターには展開装甲が内蔵され、三世代が主流の中ではビーム兵器搭載の意味では第五世代機に分類される機体仕様だった。
無論、束さんのやり過ぎ感が丸出しと、ブルーローズを知ったら各国の技術屋が泣くだろうと大いに予想が出来る内容だった。
「やり過ぎじゃね?」
「あたしも、そう思うわね…」
鈴と共に束さんに呆れながらも、書類にサインしてシャーロットに渡す。そして、サインした事を知った束さんにより
『臨海学校までに仕上げるから、楽しみにしてて』
と連絡が入り、四人でため息を吐くのだった。
「なぁ、ラウラは何で、俺を嫁と呼ぶんだ?」
囁かな質問だった。
「尊敬する人物には、嫁と呼ぶんだと隊長から言われたが?」
「色んな意味で、間違っているわよ!!」
「そうなのか?」
アンがツッコミをいれ、それを聞いた鈴はダッシュで病室から出て行き、ホワイトラビット社のアリーナで訓練中のクラリッサが鈴により粛清されて、クラリッサからの悲鳴が木霊したらしい。