一夏がシャアに拾われた件について   作:ロドニー

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台湾宇宙港襲撃作戦 前編

 

 

 シンガポールにて修理の為に待機が決まったリリーマルレーンだが、艦内にはオリムラ中隊の面々は居ない。

 

 オリムラ中隊は、欧州連合船籍の大型タンカーに偽装した強襲揚陸艦に乗り込みながら発艦ポイントである台湾海峡へと向かっていたのだ。逆にガトー少佐の部隊も数隻の潜水艦へと分乗して移動しており、石垣島方面へと移動した後に発艦予定だった。

 

 

 「大佐、そろそろ台湾海峡です」

 

 ノーマルスーツ姿のイリアがブリッジから戻り、もう直ぐ台湾海峡だと報告する。無論、この味方であるジオン軍の地上残党軍の偽装した強襲揚陸艦は俺達を発艦させた後はシンガポールへと引き返す予定だが、本来搭載された中隊規模のザク・マリーナはパイロットと一緒に降ろされており、シンガポールの防衛とインド洋からマラッカ海峡を抜けて来るだろう連邦軍のマダガスカル島の基地からのモビルスーツ隊に備えて待機していた。

 

 「イリア、サンキューな。

 

 総員、コクピットにて待機し台湾海峡に入り次第、発艦する。

 

 発艦後は、ヴァルキリー小隊は先行して海上を低空から台湾の宇宙港へと侵入して侵攻し、戦闘機用ハンガーとモビルスーツ格納庫への2tクラスター爆弾による爆撃と上空警戒中の大気圏内型のセイバーフィッシュとフライマンタを即時撃墜し排除。

 

 アンとシャロに鈴は、アンを小隊長として鈴をサポートしながら滑走路へと侵入して滑走路の確保と制圧。

 

 マシュマーとキャラにイリアは俺を小隊長とする部隊で斬り込みながら大気圏離脱用の施設の制圧だ。

  

 良いか、全員死ぬなよ。

 

 各員、自機の機体に搭乗し発艦の命令が出るまでは待機せよ!!」

 

 『了解!!』

 

 隊員達がジオン式の敬礼すると走りながら自分の機体へと向かい、コクピットハッチから降ろされたワイヤーの足掛けに足を掛けてコクピットへと登り乗り込んで行く。俺もコクピットへ入りコンソールパネルを操作しながら動力へと火を入れたのだ。

 

 そして、オリムラ中隊の各機体は一斉にモノアイが光り出撃の命令を待ったのだ。

 

 

 『こちら、ブリッジ。

 

 イチカ大佐、台湾海峡に入った』

 

 「了解。モビルスーツ隊、出撃!!」

 

 『了解!!』

 

 大型タンカーに偽装した強襲揚陸艦の木製の偽装が弾けて、海上で航行しながらもカーゴベイハッチが開きカタパルトがハッチまで伸びる。先行出撃となるヴァルキリー小隊はモビルアーマー形態で2tクラスター爆弾を2発搭載している為、射出用カートに載せられてカタパルトへと繋がれて順次射出されて行く。

 

 「ジュンコ、ガザD出るわよ!!」

 

 「ケイト、ガザD行くわよ!!」

 

 

以下省略

 

 『作者、酷っ!?』

 

 ジュンコ少尉機を先頭にヴァルキリー小隊の6機が射出された次は、アンを隊長機とするアンとシャロに鈴のブラックローズ3機を一小隊とするアン小隊が各々の武装を持ち、カタパルトから順次射出される。

 

 「アン、ブラックローズ行くわよ!!」

 

 「シャーロット、ブラックローズ出るわよ!!」

 

 「リンイン、ブラックローズ改行くわよ!!」

 

 そして、俺を隊長機とした小隊も射出され、海上をホバリングしながら海上を突き進み、台湾を目指したのだ。

 

 途中、ジュンコ少尉から連邦軍のフライマンタの航空隊から発見されて襲撃を受けて全機撃墜したと報告をされ安堵するが、台湾の宇宙港は厳戒態勢に移行していると見ても良いだろ。

 

 「各機、一度海中に潜り潜行しながら向かう!!」

 

 『了解』

 

 空から向かうジュンコ少尉のヴァルキリー小隊とは別に、海中から潜行して向かったのだ。

 

 

 

 同じ頃、台湾宇宙港守備隊はイチカの予測通りに厳戒態勢に移行していた。何故なら6機のモビルスーツが急接近中だと、上空警戒中のフライマンタ一番機のツナガ軍曹からの緊急通信だった。

 

 『こちら、ツナガ。

 

 未確認のモビルアーマーらしき機体と交戦中!!』

 

 「数は幾つだ!!」

 

 『レーダーと目視で数は6機です!!

 

 クソ、ヒヤマ!!』

 

 通信から僚機のヒヤマ曹長が撃墜されたらしい。

 

 「直ぐに警報を鳴らせ!!」

 

 指揮官のヤマシタ少佐は叫び、台湾宇宙港に警報が鳴り響くが、ツナガ軍曹からの通信は切れており、レーダーからも味方のフライマンタ隊の7機の光点はLOSTと表記され撃墜されたと思ったのだ。

 

 そして、管制塔から見えたのは低空から侵入してくるのは純白の6機のモビルアーマー。

 

 「もう、来やがった!?」

 

 叫ぶ間もなく、駐機場のハンガーやモビルスーツの格納庫に爆弾が落とされ炎上していく光景と爆弾の種類がクラスター爆弾だったのか、爆弾の爆発や爆風で人が手足をもぎ取られながら即死したり、倒れたモビルスーツの下敷きになる地獄の光景を目に焼き付けた後、低空で飛び回るモビルアーマーが管制塔に放たれたミサイルがコンクリートを砕き内部で爆発すると、俺の意識は此処で終わりを告げたのだった。

 

 

 「サラ、管制塔をやったけど良いの?」

 

 「サクラ、管制塔はレーダーで監視してるから破壊よ」

 

 モビルスーツ格納庫にクラスター爆弾をお見舞いして、僚機のサラは管制塔をミサイルで破壊した後に冷たく言い放つ。無論、ミサイルの直撃した管制塔からは火だるまに成りながら飛び降りる女性管制官や爆風で屋外へと飛ばされ、地面へと真っ逆さまに落ちる管制官など多数の死者が出ていたが今は戦争なのだと意識を切り替えたのだ。

 

 『各機、上空警戒と飛ぶ事が出来た、セイバーフィッシュとフライマンタを撃墜するわよ!』

 

 「「了解」」

 

 小隊長のジュンコからの通信には了解と答えるが、妻子持ちの大佐にジュンコがお熱いのはどうかと思う私。

 

 「サラ、仕方無いわ」

 

 「サクラは?」

 

 「スキ在れば、大佐の子種は欲しいわね」

 

 「アンタもかい!?」

 

 サクラもだった。いや、私達のヴァルキリー小隊の隊員全員と言いたい。確かにイチカ大佐は、女性隊員から見たらかなりの優良物件だった。だが、一年戦争からの僚機でパートナーのアン中佐や結成時からの隊員でアクシズでは教官を努めたシャーロット中佐。そして、厨房では中華鍋を毎日振るいながらも、パイロットに転向した正妻の鈴音大尉はイチカ大佐の幼馴染らしい。

 

 そんな、三人の仲に私達は割り込む勇気などないが、中尉に昇進したイリア中尉は噂の聞く所によると正妻の鈴音大尉に土下座するほど大佐を慕っており、妻の一員として末席に加えて欲しいと嘆願して認めて貰ったらしい。

 

 そして、イリア中尉はメカニックチーフの束大尉から幾つかの球体を触らされて反応した球体を貰い、腕輪にしたそれをブルーローズ二号機に接続しているらしい。

 

 「羨ましいわね…」

 

 「だね…」

 

 私とサラが思うに、ジュンコとケイトは近い内に鈴音大尉に接触して妻の一員に加えてと許しを嘆願するだろうと思うが、それ等を許す私達では無い。嘆願するなら二人を拘束して一緒にいや、私達のヴァルキリー小隊の隊員全員で嘆願してやろうと思い、大佐には大人の女性の魅力をたっぷりと味わって貰いたいと思うと、何故か下腹部とお股がキュンキュンと疼くのだった。

 

 

 

 そして、二人が話ながら考えている内に上空の連邦軍の航空隊は一掃しており、6機の私の小隊は上空警戒と慌てて出撃して来たモビルスーツ隊へと急降下による襲撃を繰り返したのだった。

 

 

 

 ヴァルキリー小隊の強襲が上手く行くと確信しながら、滑走路へと侵入を果たした私達は海岸線を監視するジム改の2機とジムキャノン1機を発見する。

 

 「アン、あたしが斬り込んでも構わないかな?」

 

 「斬り込む!?

 

 発見されたら、集中砲火の良い的よ?」

 

 「アンの意見には賛成よ。ジム改の90ミリマシンガンは脅威度は低いわ。でも、ジムキャノンの240ミリ無反動砲の直撃は当たり所によるけど脅威よ?」

 

 アンとシャロは経験談から、あたしが斬り込むのは反対だった。確かに、あたしは大尉の階級を貰いながらも戦闘には素人同然の新兵と同じだった。でも、いち早く一夏の役に立ちたい気持ちも強かったし、増えた娘達を守れる強い母親にも成りたかった。

 

 だから、戦場慣れを必要だとアンとシャロは反対する。

 

 「仕方無いわね。

 

 シャロ、ヘヴィマシンガンで支援しながら鈴の突撃を援護射撃するわよ」

 

 「えっ?

 

 斬り込んでも良いの?」

 

 「そうね。

 

 アンと私は中距離主体の装備だから、近接戦闘は任せるわよ」

 

 シャロがそう言うと、シャロのブラックローズのバックパックに装着されたラックからヘヴィマシンガンへと装備を切り替えてヘヴィマシンガンを握り、アンもジャイアントバズーカを担ぐと海中から一気に浮上の準備を淡々と進める。

 

 「行くわよ!!」

 

 アンの号令にあたしもブラックローズに装備された、二本のヒートソードを両手で抜き浮上すると、スラスターを全開にしながらジム改へと斬り込む。無論、アンとシャロはあたしから離れない様に左右を固める様にスラスターを吹かしながらマシンガンとジャイアントバズーカを放ち、ジム改とジムキャノンへと牽制射撃をする。

 

 『なっ、こっちからも襲撃だと!?』

 

 「遅いわよ!!」

 

 1機のジム改へと一気に接近して、ヒートソードを振り、両腕と腰辺りを斬り裂きながら、ホバー移動して過ぎ去る。後ろでは斬られたジム改は上半身と下半身が泣き別れて、地面に上半身が落下すると爆発して四散したのだ。無論、残りの2機はアンがジャイアントバズーカを頭部とコクピットの間辺りに直撃して撃破し、シャロはヘヴィマシンガンを浴びせて蜂の巣にして撃破する。

 

 「このまま、モビルスーツ隊を駆逐しながら滑走路を押さえるわよ!!

 

 シャロ、鈴行くわよ!!」

 

 アンが叫びながら、ブラックローズをホバー移動しながら走り回り、新たな獲物のハイザックへとジャイアントバズーカを浴びせる。

 

 「了解!!」

 

 シャロもヘヴィマシンガンを放ち、アンとあたしを援護射撃しながら、格納庫から出て来たガンタンクへとシュルムファストを放ち撃破する。

 

 「あたしだって!!」

 

 そして、あたしもホバー移動しながらスラスターを吹かして格納庫の脇から現れた重装型ガンキャノンへと接近してヒートソードをコクピットへと突き刺して蹴り飛ばすと後ろに居たザクタンクへと倒れて巻き込みながら爆発して撃破していたのだった。

 

 「鈴、2機同時撃破って…」

 

 「まぁ、ザクタンクだからね…」

 

 「確かに、あれコクピット丸出しの作業用だったわね…」

 

 爆発に巻き込まれてやられた、ザクタンクに辛口な感想を述べる二人は懐かしさ半分、呆れ半分の顔をしているが、格納庫からマシンガンを放ち牽制するハイザックとジム改数機に足止めを食らう。

 

 しかし、一番接近していたあたしは、シールドを前面に出しながらハイザックへとシールドをぶつけながら体当たりをかまして押し倒すと、ヒートソードをジム改へと投げて頭部へと突き刺す。これで、あたしが持つヒートソードは無くなるのだが、腰のアーマーのラックに固定されていたマシンガンを抜くと格納庫内へとマシンガンを放ち、モビルスーツ用ハンガーでモビルスーツのジム改に乗込もうとするパイロットを銃殺する。

 

 無論、コクピットは開いたままだったらしくてジム改のコクピットはズタズタになり出撃が不能となる。そして、格納庫内にいるメカニック達はパニックになり逃げようとするが、シャロが止めに投げ込んだ二個のグレネードによりメカニック達はモビルスーツの爆発に巻き込まれてバラバラの遺体へと早変わりしたのだ。

 

 「鈴、これが戦場よ」

 

 「やっぱり、あたしも戦場を舐めていたわ。シャロ、惨いことやらせてゴメン」

 

  「地上での戦闘は慣れてるから大丈夫よ」

 

  「シャロが言った様に戦場は残酷な物だと、覚えて置いてね。敢えて、こうしたのは自分達がこう成るかも知れない意味をいち早く覚えて欲しかったからだから」

 

 「…」

 

 「さぁ、滑走路を制圧するわよ!!」

 

 

 あたしは、アンとシャロにこれが戦場だと教わり、新たな戦場へと向かったのだった。

 

 だけど、これが娘達を守れる意味が在るならと割り切れないでいる、あたしも心では重く伸し掛かって居たのは事実だった。

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