暗礁宙域では三隻の母艦から光る光点が多数射出される光景は強行偵察の結果、グリーン・ノア1への強襲襲撃作戦に変更したに過ぎない。
『各機突入せよ』
『了解』
指揮官機であるナイチンゲールを操縦するシャア閣下が突入を指示を出して、オリムラ中隊の先頭に飛ぶイチカのブルーローズ改とアンとシャロのブラックローズ改が大出力の大型ビームライフルを放ちグリーン・ノア1の艦船専用ゲートの3つを同時に破壊する。
イチカ達三人の機体から使い終えた大型ビームライフルを投棄すると、イチカのブルーローズ改はビームソード付きビームライフルを装備し、アンのブラックローズ改は宇宙港内部に停泊する艦船を沈めるべく特殊弾頭のジャイアントバズーカを背負い、シャロのブラックローズ改は獲物として選んだギャン改専用の大型ビームソードを握り、肩に担ぎながら宇宙港内部へと侵攻して行く。
グリーン・ノア1の第一ゲートへの突入メンバーは、イチカのブルーローズ改を隊長機にアンとシャロにイヴのブラックローズ改が突入し、第二ゲートにはシャア閣下のナイチンゲールを隊長機にカミーユとフォウのNT専用機仕様のブラックローズ改、アポリー中尉とロベルト中尉のリックディアスが支援しながら突入し、第三ゲートにはバニング大尉のマラサイを隊長機に不死身の第四小隊の面々とウラキ中尉とキース中尉のリックディアスが支援をする様に突入する。
そして、平行してグリーン・ノア2のコロニーへの攻撃要員として、昇進したイリア大尉機のブルーローズ改2号機を隊長機にマシュマー中尉とキャラ中尉のギャン改とヴァルキリー小隊のブラックローズ改にラーディッシュのリックディアス隊の3機が軍港へと襲撃を開始していた。無論、イリア隊への砲撃支援としてムサシも暗礁宙域から出撃し、造船ドックと軍需工廠化したグリーン・ノア2への艦砲射撃を実施する予定だった。
「貰ったわよ!!」
宇宙港を進撃しながらアンのブラックローズ改が放つジャイアントバズーカの弾頭は停泊中のサラミス改のブリッジを吹き飛ばし撃沈する。
「せりゃぁぁぁ!!」
シャロのブラックローズ改もアンには負けないとビームソードを最大出力に展開し、停泊中のサラミス改を薪割りの様に真っ二つに斬り裂き撃沈。
「わっ、私だって!!」
イヴのブラックローズはドックから丸見えの待機所と指揮所の監視窓へとヘヴィマシンガンを放ち中に居る人員達を蜂の巣に射殺する。
そして、俺も最奥に停泊するバーミンガム級の戦艦にはビームライフルとファンネルを同時に放ちブリッジを蜂の巣にし、後部のスラスターは連邦軍の艦船の共通項としては機関部に直結だと知って居る為に後部に周り、ビームライフルをラックと入れ替わりに装備したジャイアントバズーカをスラスター内部へと放ち、俺達の小隊がコロニー内部へと入る頃には機関内部で大爆発を起こして第一ゲートはバーミンガム級の轟沈する大爆発に巻き込みながら炎上する。
「こちら、イチカ。
コロニー内部への侵入に成功」
『了解した。
私も間もなく合流する』
『こちら、バニングだ。
面白い物を拿捕したから、暗礁宙域の母艦に置きに戻る為に一時撤退する』
『何を拿捕した?』
『物は渡した後だったが、アナハイムの技師見習いと乗って来たシャトルだ』
『なら、尋問は任せるとしよう』
『了解した。
だが、ウラキとキースを向かわせる』
『感謝する』
そうしている間にも、宇宙港の各艦船ドックからの大爆発を察知したティターンズの基地では警報が鳴り響き、迎撃に上がるジムⅡやハイザックなどのモビルスーツ隊が襲撃をかけて来ていた。
『散開して迎撃に当たれ』
『了解』
ウラキ中尉とキース中尉のリックディアスはコロニー内部の重力に引かれ地面へと自由落下しながらも、正確にクレイバズーカを放ちながらジムⅡへと牽制しながら撃破し、カミーユとフォウのブラックローズ改はリックディアスの二人を支援に向いながらファンネルでジムⅡを撃破し、シャア閣下のナイチンゲールとロベルト中とアポリー中尉のリックディアスは倒壊した事務所にもたれ掛かる標的に向い、俺達はジムⅡとハイザックを蹴散らしながら、シャロの案内で破壊目標へと飛んで向かったのだった。
造船ドックでは600m級の巨大戦艦が建造中だった。しかし、9割方完全していたネームシップ艦だけはドックに無い事にシャロが気付き叫ぶ。
「ムサシよりもデカイ!?」
「でも、艤装中の一隻が居ない!?」
「シャロ、マジか!?」
「間違いなわよ!!」
「だが、他の二隻は破壊する。
全機掛かれ!!」
ドック内を低空飛行しながら、建造中の残る二隻へと攻撃を開始する。アンが巨大なブリッジの周囲を周りながらジャイアントバズーカを乱射して破壊しながらも、通常弾頭だったら貫通すらも困難な装甲だったが、兎印のジャイアントバズーカの特殊弾頭は劣化ウランを芯にしながらもサーモグラフィック爆弾をそのまま弾頭化した凶悪な弾頭であり、撃ち込めば爆発と共に摂氏4000℃以上の高温で焼く弾頭だった。
「なんで、あたしはブリッジ担当なのよ!!
これでも食らいなさい!!」
シャロとイヴの二人のブラックローズは、もう一隻の建造中のモビルスーツハッチをギャン改専用のビームソードで斬り裂いたりジャイアントバズーカで吹き飛ばしながらモビルスーツデッキへと入り、内部の隔壁を斬り裂きながら内部を破壊する作戦を取りながら破壊活動に勤しんでいたのだった。
だが、イチカだけは不運だったらしく、アンがブリッジの破壊活動している頃には、艦後部のメインスラスターノズルへと向かったが、待ち構えていたのは6機のガンダムヘッドのジム・クウェルのカスタムタイプと遭遇戦となる。
「ちぃ、待ち伏せかよ!?」
ドック内の突起物に上手く隠れながらビームライフルで牽制して来るだけに厄介だが、ビームライフルの威力はジムⅡが装備するビームライフルくらいにしか威力しか無く、ブルーローズの対ビームコーティングを施したシールドを前面に押し出しながらガンダムヘッドから放たれたビームをシールドで弾き、ビームソード付きビームライフルをビームソードへと変形させながら斬り込みながらカスタム機を斬り裂き1機づつ確実に撃破して行く。
だが、ガンダムヘッドだと言う事はかなりのベテランパイロットだと推測し、ファンネルの扱いが躊躇われる高さの低い艦底とドックとの間での戦闘に引き込まれた事には相手の隊長に舌を巻く程の指揮が有っての事だと理解する。
「これだから!!」
『台湾の連邦軍から報告に有った、アクシズの新型か!?』
艦底を支える造船ドックの柱を縫うようにホバー移動しながら、ビームソード付きビームライフルをショットライフルに切り替えてガンダムヘッドのジム・クウェルへと放つが、巧みに柱を盾にしながら躱すパイロット達に苛立ちすら覚える。それでも、ツインビームサーベルを展開したフルアーマーのガンダムヘッドのジム・クウェルを蹴り飛ばし、シールドの先でコクピットを突きながらシールド裏のミサイルランチャーを放って1機を撃破する。
『グッァ!?』
『貰った!!』
「後から!?」
残り3機となりながらも、後から斬り掛かるガンダムヘッドのジム・クウェルにビームソード付きビームライフルをビームソードに変形させて投げ槍の様に投げ付けて後から斬り掛かるガンダムヘッドのジム・クウェルの胸部に刺さり、動力部に直撃したのか刺さったガンダムヘッドのジム・クウェルは爆散する。
「イチカ!!」
「アン、ブリッジの破壊は済んだのか!!」
「終わったわよ!!」
『ちぃ、増援かよ!?
撤収するぞ!!』
残り2機になった所で、ブリッジの破壊を終えたアンがホバー移動しながらヘヴィーマシンガンを放ちながら来た所でガンダムヘッドのジム・クウェルの2機は閃光弾を放ち視界を俺達二人の奪った所で撤収する。
「ベテランだったみたいね、イチカ」
「あぁ、あいつ等は独立戦争の経験者だったみたいだな」
「そう、厄介には変わらないわね」
「だな」
接触回線でほのぼのとアンと会話をするが、アンが何かを思い出した様に言う。
「あっ、言い忘れたけど、早く離脱しないとこの艦の爆発に巻き込まれるわよ?」
「まさか、アン?」
「テッヘェ、メインスラスター内部にジャイアントバズーカを打ち込んで来ちゃった♪」
アンの一言に血の気が一気に下がり、接触回線で使ったワイヤーを急ぎ回収して、スラスターを吹かして反転する。
「アンの馬鹿!!
それを早く言え!!」
「あっ、イチカ!?
あたしに馬鹿って何よ!!」
「そのままだろ!!」
夫婦喧嘩もとい、二人は言い合いになりながらも超低空を縫うようにドックの床をスレスレに飛びながら造船ドックから急ぎ離脱する。そして、動力部ではアンが放ったジャイアントバズーカの弾頭が直撃した機関は小爆発を繰り返し、二人が造船ドックから離脱する頃には大爆発を起こして戦艦は大爆発を起こし、建造中の戦艦の大爆発によりコロニーに穴が開き、宇宙へと空気が漏れ出す。
そして、漏れ出した空気は造船ドックエリアにいた人員達を巻き込みながら開いた穴へと吸い込まれる様に宇宙へと投げ出され大量の死者を出したのは言うまでもない。無論、近くのティターンズの事務所にも被害が拡大し、2機の強奪予定のガンダムMK-Ⅱを強奪したシャア閣下達はその穴を利用して離脱する。
『イチカ大佐、目標は強奪した。
離脱する』
「了解」
と離脱しようとするが、事務所から吹き飛ばされたノーマルスーツを着た若い女性が飛ばされて居るのを発見する。
「アン、彼女だけでも回収する」
「へっ?」
アンは間抜けな声を出しながらも、この時に思ってしまう。また、イチカに助けられて墜ちた女が増えるのかと…
そう、思いながらもイチカは瞬時加速で彼女をブルーローズ改の手で優しくキャッチしてからコクピット内に引き込み回収する。
「アン、離脱する!!」
「イチカ、その女は絶対に駄目だからね!!」
「いや、普通に救助しただけなのだが?」
コロニーから離脱し、二人が騒ぐ内に救助した彼女が目覚めてしまう。
「此処は…」
「目覚めたみたいだな」
「私はコロニーに穴が開いて巻き込まれて…って、アクシズの兵士!?」
「そうだな。ノーマルスーツからティターンズのパイロットか?」
「えぇ、私はエマ・シーン中尉でガンダムMK-Ⅱのテストパイロットよ」
「俺は、アクシズのオリムラ中隊の隊長のイチカ・オリムラ大佐だ。コロニーに穴が開いて吸い込まれ掛けていた所を回収した」
「そう、死にかけた所で助けてくれた王子様って所ね。なら、私はそれに報いる為に色々とティターンズの事を話す事は約束するわね」
「その言い方だと…」
「あら、お姉さんは義理堅いのよ?」
「アン、ヘルプ!!」
「フン!!
イチカなんか、知らないわよ」
「そんな、殺生な!?」
「あら、彼女は恋人かしら?」
「いや、妻の一人だ」
「あら、妻の一人って事は複数の妻が居るって意味かしら?」
「ノーコメントで」
「ふ〜ん…(アクシズが誇る大エースで多数の妻が居ても養ってくれる最優良物件ね。なら、私はイチカ大佐の為に…)」
コクピットのシートの裏ではルンルン顔になるエマ中尉は死にそうになった所をイチカに助けられた事により、イチカを星の王子様と思いながら楽しそうにする。確かに生命のピンチに白馬に跨がり王子様に助けられたら堕ちない女性は居ないだろうが、エマ中尉は吊り橋効果によりイチカに完全に恋する乙女の様に堕ちて居るのは明らかであり、アンが危惧した様にエマ中尉はイチカを将来の旦那様と確定しながらも獲物としてロックオンしたのだった。
無論、作戦はネームシップ艦のドゴス・ギアの破壊は失敗には終わるが、二番艦と三番艦の破壊には成功する。そして、シャア閣下も2機のガンダムMK-Ⅱの強奪に成功させてアーガマに戻るのだった。