一夏がシャアに拾われた件について   作:ロドニー

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カミーユの両親の死 前編

 

 

 ガンダムMK-Ⅱの強奪とグリーン・ノアへの襲撃はドゴス・ギアの破壊には失敗したのものの作戦は概ね成功だと言えた。ガンダムMK-Ⅱの1号機はムサシのモビルスーツデッキへと運ばれてメカニックチーフの束さんが連日徹夜での解析に勤しんでいた。

 

 「やっぱり、アナハイムから情報が流れてるかも…」

 

 キーボードをタッピングしながらモニターにはニナさんから送られて来たGP計画のモビルスーツの図面が全て表示されており、見比べる様に図面に起したガンダムMK-Ⅱの全身の内部フレームに当たるムーバブルフレーム技術の原形となったGP計画の機体で表に出る事が無かったRX-78-GP03-Sの試作ガンダム3号機のステイメンとブルーローズの原型機となったRX-78-GP05の試作ガンダム5号機のブルーローズ辺りの内部フレームのムーバブルフレームを参考にして開発していたのを突き止めていたが、何故アナハイムからティターンズにムーバブルフレームの技術が漏れたかは謎だった。

 

 「謎を解く鍵は、あの見習いの技士だね…」

 

 と束さんは呟きながら兎印の自白剤の入った注射器を自身の豊満な胸の谷間へと押し込むと立ち上がり、移動する為にランチを用意させてムサシから移動してラーディッシュで尋問中のバニング大尉の元へと向かったのだった。

 

 

 同じ頃のムサシの尋問室では、正妻で妊娠中の鈴とアンにシャロの三人が腕を組みながら睨みエマ中尉へと尋問中だったが、ティターンズに関しては知っている情報は全て話したのだが、三人の表情は全く優れないのは正妻の鈴に認めて貰いたいと健気に頑張りながら話す姿勢のイチカに恋する乙女化したエマ中尉の頬を赤らめながら話す姿に額に手を宛てながら呆れるしか無かったからだった。

  

 鈴からしたら、妻達の中で最高齢なのはシーマ閣下がソロモンにて土下座しながら謝り本当の年齢を暴露した35歳であり30代に近いのはシーマ閣下を除き、とうとう鈴が折れて妻入りを認めたジュンコ少尉が24歳、ケイト少尉が22歳とヴァルキリー小隊のメンバーがジュンコ少尉が最高年齢以外はケイト少尉と同い年だったぐらいだろうかと思う。無論、婚約ではあるが最低年齢はミネバ様であり、長女の千秋と同い年の8歳は頭が痛い問題だった。

 

 そして、エマ中尉の年齢はケイト少尉と同じ22歳で女真っ盛りの年齢だった。

 

 「全く、あたしは妊婦だからあんまりイライラしたくないのだけど?」

 

 「あれ?

 

 鈴は、今は何ヶ月なの?」

 

 「アン、あんたねぇ女なんだから少しは学びなさいよね。もう少しで、安定期の5ヶ月よ」

 

 「羨ましいなぁ。

 

 私も十代の内には欲しいわね。

 

 で、どっちなの?」

 

 「イチカには言ってないけど、診断結果は女の子らしいわよ」

 

 「あらやだ。このままだと、私達とイチカの子供は全員が娘になりそうね」

 

 「シャロ、それはフラグだからやめなさい」

 

 「そうね…」

 

 「あっ、あの…」

 

 と尋問から鈴達三人のママさん会議にいつの間にか会話の内容が変わり、ママさん会議の会話に付いて行けず空気化したエマ中尉だった。

 

 

 こんな会話をムサシでしていた頃、束さんはラーディッシュへランチを使い移動して乗艦、見習い技師を尋問している尋問室へと足を運ぶ。

 

 「バニング大尉、尋問は進んでいるのかな?」

 

 「これは、ムサシのメカニックチーフの束大尉」

 

 「う〜ん、この様子だと全く尋問は進んでないかな?」

 

 「恥ずかしながら、コイツは捕縛されてからは黙っている事を決め込んでましてな…」

 

 「ふ〜ん…」

 

 「なんだよ。

 

 女が俺を尋問しようってのかよ」

 

 「色々と喋ってくんないと束さん的には困るんだよねぇ。だから、エッい!!」

 

 「グッァ!?」

 

 「束大尉!?」

 

 胸の谷間から出した兎印の自白剤入りの注射器を取り出してツカツカと彼の裏へと歩き、見習い技師の首に刺して注射する。無論、自白剤の効果は亡国機業をモルモットもとい相手に使っており実証済みである。

 

 そして、兎印の自白剤の効果は的面で見習い技師は自身の意思に関係なくべらべらと喋り出して必要な情報を全て知ることになる。

 

 無論、傍で見ていたバニング大尉は台湾で降伏した時の事を思い出し、何とも締まらない話ではあるが腹か減っていたが為に美味そうな匂いと温かいカツ丼の誘惑に釣られて素直に話していたから使われなかったと安堵しながらも、もしも目の前の彼の様に話さないで居たらと思うだけで鳥肌が立ち、束大尉の怖さを実感したのだった。

 

 そして、捕虜の彼の話を纏めるとティターンズのバスク大佐がアクシズとアナハイムが繋がりがあるだろうと睨み、捕縛された見習い技師はアナハイムへと送り込んだティターンズの基となった組織のスパイであり、GP計画の前から図面の写しや破棄された内部フレームを廃棄業者に見せかけた仲間に送ったりしてティターンズへと回していたらしい。無論、アンマンにも複数のスパイが居たらしくてグリーン・ノア襲撃もティターンズのスパイにより事前から察知されていた事を意味しており、破壊目標だったネームシップ艦のドゴス・ギアを逃したのは必然だったと言えたのだった。

 

 そして、尋問した内容の報告書を尋問室で数分で纏めた束さんは会議中の俺とシャア閣下にメールで送るのだった。無論、バニング大尉は束さんのハイスペックぶりに呆れたのは言うまでもない。

 

 アーガマの会議室には、シャア閣下を中心にムサシのオリムラ中隊の隊長のイチカ大佐やアーガマの艦長のブライト艦長やラーディッシュの艦長のヘンケンにエゥーゴの元指導者でアクシズの下部組織になってからはエゥーゴの総司令官になったブレックス中将と捕虜を尋問中のバニング大尉を除く指揮官級の士官が会議室へと集まり会議をしていた。

 

 「グリーン・ノアから離脱した例の戦艦は、木星圏から帰還中のジュピトリスに向かったと…」

 

 シャアは密かに追尾させた偵察衛星からの情報を全員に話ながら説明する。

 

 「シャア閣下、良いかな?」

 

 「イチカくん、どうした?」

 

 「大気圏突入前に遭遇した可変型のモビルスーツは多分、ジュピトリスからのモビルスーツかも知れない」

 

 「なるほど、イチカくんから報告を受けた可変型のモビルスーツの事だね」

 

 「はい、束大尉が映像から解析した結果ですが、地球圏よりも重力が重い木星圏ならば変形時の推力は必要だと言ってましたから」

 

 ティターンズを支援する組織に木星圏のコロニーが絡んでいた可能性に驚愕しながらも、パイロットがニュータイプだった事をイチカは説明し、そのパイロットのみが危険だと説きながら木星圏では無くてそのパイロットだろうと指摘し、指揮官級の士官達はそのパイロットの動向を警戒する事を決める。そして、ブレックス中将は強奪して来たガンダムMK-Ⅱの粗方の解析結果を求める。

 

「イチカ大佐、宜しいかな?」

 

 「はい、ブレックス閣下」

 

 「強奪したガンダムMK-Ⅱの解析結果はどうだね?」

 

 「はい、同じくメカニックチーフの束大尉の解析結果ですが、内部フレームのムーバブルフレームの技術自体はアナハイムからティターンズへと流れた技術で間違いないとの見解と装甲だけは旧式のガンダムタイプで見られたガンダリウム合金αを使用していた事までは解析済だと報告にありました」

 

 「やはり、試作機は試作だったと言う事だな。シャア閣下は、どう思われますかな?」

 

 「先程、束大尉のメールでの報告からではアナハイムにスパイが入り込んでいたとある。ならば、装甲材の開発は無理だったからガンダリウム合金αを使用した可能性があるが、イチカくんが言う木星帰りのパイロットの機体はガンダリウム合金α以上の硬度が有ったのだろ?」

 

 「はい、俺の機体に使われていたガンダリウム合金複合材と同等の硬度と軽さがあると回収した左腕から解っているので、旧ジオン製のグレネードやマシンガンでは歯が立たない可能性があります」

 

 「では、アクシズ製の新型のグレネードではどうだね?」

 

 「確実性は分かりませんが、改良型なら多少はマシな程度だとしか…」

 

 そんな会議の最中にアーガマの警報が鳴り、士官達はざわめくがシャア閣下とブレックス中将が一喝して静まる。

 

 そして、俺とシャア閣下にブレックス中将やブライト艦長とヘンケン艦長はアーガマのブリッジへと向い、ブリッジへと入ると3機のハイザックと強奪時に居なかったガンダムMK-Ⅱの3号機が白旗を掲げてアーガマのカタパルトへと来たのだ。

 

 『シャア・アズナブル中将並びにブレックス中将に渡したい親書を持参したわ!!』

 

 無論、ムサシのカタパルトには警戒要員としてアンとシャロの駆るブラックローズ改がロングレンジスナイパーライフルを装備してカタパルトから狙いを定めており、攻撃すれば狙撃する体制で待機する。

 

 「イチカくん、出迎えに行ってくれるか?」

 

 シャア閣下に言われ、ノーマルスーツに着替えてモビルスーツデッキへと向かうとティターンズのノーマルスーツを着た女性がガンダムMK-Ⅱから降りて来てモビルスーツデッキ内へと入る。エアロックに入りヘルメットを取った俺は彼女からビンタをされるのだった。

 

 「白いゲルググのパイロットのイチカ、久しぶりね」

 

 ビッシン

 

 「いきなり、ビンタは酷くないか?

 

 アレックスのパイロットのクリスティーナさん?」

 

 「そうかしら?

 

 ア・バオア・クーの戦いで、アレックスの頭部だけを破壊して手加減されて生かされた事は忘れないわよ?

 

 それに、勝手に二人して行方不明になったんだから男として責任は取りなさいよ」

 

 「勝手に言ってろ。

 

 新兵みたく、ど素人の動きのガンダムを落としても嬉しくないし、勝手に死なれても嫌なだけだ」

 

 そう言いながらも、俺とクリスは独立戦争の末期のア・バオア・クーの戦いで第一波のモビルスーツ隊に居たRX-78-NT1のガンダムアレックスのパイロットがクリスだった。無論、彼女は動きからしてテストパイロットなのが丸分かりな動きでぎこち無く、さっさと頭部だけを破壊して撃墜した。

 

 だが、話は終わらず撃墜後に流れ弾で死なすと後味が悪くて、暗礁宙域までアレックスを引き込み捕虜として扱いながらも落とされた仲間の予備の弾薬の管理をさせなから、俺とアンの二人のゲルググの補給の手伝いをさせていたが、俺達二人が追撃艦隊へと特攻攻撃に出て行方不明になった事に怒りを感じているだけだったのだ。

 

 無論、彼女は救助されて元隊復帰をして、ジオンの白い流星に落とされても生還したパイロットとして時の人となり、ティターンズへとスカウトされてグリーン・ノアへと配属となりガンダムMK-Ⅱのテストパイロットをしていたらしい。

 

 そして、クリスをブリッジに案内する。

 

 「コレが親書です」

 

 「む…」

 

 クリスから親書を受け取ったシャア閣下は親書を開封して読むが、眉間に皺を寄せながらブレックス閣下へと親書を渡す。

 

 「なっ、破廉恥な!?」

 

 「閣下、俺も読んでも?」

 

 「イチカ大佐も読むと良い」

 

 俺もブレックス閣下から親書を受け取り内容を読むと余りにも酷過ぎる内容に親書をグシャリと握り潰す。三人の眉間に皺が寄る光景にクリスは頭にクエッションマークを浮かべ首を傾げる。

 

 「クリス、内容は見たか?」

 

 「見てないわ」

 

 「なら、読んでみろ」

 

 グシャリと握り潰した親書をクリスに渡し、親書を読ませる。無論、クリスも信じられないと驚愕した表情になる。

 

 「なっ、何なの!?

 

 こんな内容、軍隊でやる事じゃないわ!?」

 

 「クリス、これがティターンズのやり方だ」

 

 「そっ、そんな!?」

 

 クリスに30バンチ事件で犠牲になった民間人の末路を写したコロニー内の映像やティターンズによる女性の元ジオン兵をレイプしてから宇宙空間へと投げ捨てる映像を見せ、クリスもティターンズに居る事に間違いだと気付く。

 

 「イチカ、私はアクシズ側に着くわ」

  

 「そうか…なら、見張りのハイザックをどうにか出来るか?」

 

 「無理ね。

 

 でも、イチカなら手立てはあるんじゃない?」

 

 「判るか?」

 

 「どうせ、僚機の蒼いゲルググのアンでも近くに待機させてるでしょ?」

 

 「なら、話は簡単だな。

 

 アン、シャロ、ハイザックを殺れ」

 

 『『了解、イチカ』』

 

 二人への命令を下すと同時にアーガマのカタパルトに待機する3機のハイザックはムサシのカタパルトで狙撃する為に待機していた二人のブラックローズから放たれたビームによりコクピットを狙撃されて撃墜されたのだった。

 

 しかし、ハイザックを撃墜して直ぐにアーガマのカタパルトからブリッジの会話を偶然にも聞いていたカミーユが自機のブラックローズ改に乗り、カプセルに人質にされているカミーユの両親や近所のファの両親などの数十名を救助すべく飛び出したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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