南の海の鎮守府、そこでは鎮守府に所属する艦娘達が日々深海棲艦の脅威から人々を守る為に戦い続けていた。
『敵艦発見!ーーっ、戦艦ル級2、空母ヲ級2、……!?レ級出現!繰り返す、レ級の存在を確認!』
『敵艦の艦載機がこちらに向かってきます!迎撃して下さ……きゃぁぁぁぁ!!?』
『旗艦中破!円陣を組んで旗艦を守って!』
『……不知火を怒らせたわね?』
『……譲れません』
戦艦ル級2隻とヲ級2隻でもヤバいのに、悪名高い戦艦レ級の出現。
執務室のモニター前で艦娘達が戦っている姿と無線の報告を受けた男は、静かに立ち上がるとこう言った。
「……仕方ない。艦隊少女俺、出るぞ!ーーー変、真!」
「へんしんー!」
「へんしんじゃなくてへんたいー」
「しれいかんはへんたいー」
「五月蝿いわ!」
変身、と叫んだ瞬間に男の身体を光が包む。
男性的な肉体は骨格からボキバキボキと変形していき、みるみるうちに女性特有の細く、柔らかさそうな身体へ身長も小さくなっていく。
それと同時にその身を包んでいた軍服は白から黒へと変色し、彼の瞳も鮮やかな青色へ変わり、短髪にしていた髪の毛も耳の横は首の中程まで伸び、後頭部にかけて短くなっていく前下がりのショートヘアになっている。
「艤装!」
その掛け声に周りにいた妖精達が手に持った艤装をぶん投げると、それは一切の狂いもなく彼女の足、胴体、腕へと繋がっていく。
「………ふぅ。この姿はいつまで経っても慣れないな」
右手には軍刀を、左手には銃を、そして身体に必要最低限の艤装を施した司令官ーー否、司令艦がそこには立っていた!
軍服姿にスカートを履きこなし、黒タイツを履いたその御御足はまさに美脚!!涼しげな表情を浮かべるクールビューティーを見て、これが元は男だと言って誰が信じるというのだろうか?いや、元の男の時点で中性的な容姿だった事も一つの要因かも知れないが……。
とにかく、元司令官の男で、現司令艦の娘は執務室の暖炉を改造した煙突型カタパルトにその身体をドッキングさせた。
こうなれば最早1人の艦娘としてカタパルトに弾き出されるがまま空を飛び海域に出撃する他無いだろう。
「しれいかんがんばってくださいー」
「ああ。……司令艦八咫烏。出るゾ」
これは人間の男ながらにチート艦娘に変身することができる司令官、小鳥遊 空と彼の鎮守府を舞台とした司令艦TUEEEE物語である。
「かんむすなのに、なんだおとこかー」
「俺だって遊びでやってるんじゃないんだよ!」