蜂のTS短編   作:飛び回る蜂

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今書いてる小説が迷走気味なので気晴らしに。 書きたいのに書けない。こんな世の中じゃ。


ちなみに一人称は
赤魔導士♂(僕)
重層騎士♂(俺)
弓手♂(私)
スカウト♀ (元男)(俺)

精神的BL、いいよね・・・

いい・・・(自問自答)



修羅場になる前に先に暴露する話

 ここはある4人パーティの冒険者の家。この家に住むのは皆現代日本から死後、転生したものしかいない。しかしその過程はここではあまり重要ではないので割愛する。

 

 

「おはよ~」

 

 

 寝ぼけ眼で目をこすりながら階段を下りてくるのは赤魔導士。見た目こそ幼く見えるが、彼の放つ魔法のダメージ効率はすさまじいの一言に尽きる。その圧倒的な火力でこのパーティのダメージソースを担っている。

 普段は深緑のローブを被っているが今は寝巻のままだ。ほんのり赤みがかった茶髪もはね放題になっている。

 

 

「おはようさん!まだ寝ぼけてんのか?」

 

 

 椅子に座って寛いでいる図体がデカいのが重装騎士。通称ヘビィ。前線の要でありタンク役を一手に担う。その堅牢さはこの町のギルドの中でも追随を許さない。

 しっかり目が覚めているように見えるが、癖の強い黒髪の寝癖が取れていないことから意外とものぐさなのが見て取れる。

 

 

「ああ、おはよう。・・・お前も寝癖が直ってないぞ。」

 

 

 同じく座ったまま鋭い切れ長の目でチラっと見て返事をする細身の男が弓手。彼の放つ弓は正確無比。視界に入っているなら虫の目だって射抜いて見せるまさしく弓の名手と呼ぶに相応しい。

 彼は黒い髪を丁寧に揃え、眼鏡を整える。身だしなみがキチッとしておりその性格が伺える。

 

 

「はよーっす。飯出来てんぞー。」

 

 

 雑に挨拶をしてキッチンから出てくるのはスカウト。この世界には回復魔法なんてものはない。つまりは斥候の腕一つがパーティ全体の生存率を左右する。その点においてスカウトの嗅覚は鋭い。予知に近いレベルの直感で罠や危険を見抜く。スレンダーな体系も適していたと言える。

 彼女はエプロンを身に纏い、肩までかかる綺麗なブラウンの髪を後ろで束ねてまとめていることから料理をしていたことが分かる。そんな彼女は前世では男だった。そう、俗に言うTS転生をしてしまった憐れな被害者でもあった。

 

 

 

 彼等は前世で友人同士であったためこの世界においても四人で組んで冒険している。そんな仲良しな彼らも初めは決して優秀な冒険者ではなかった。それどころか散々なものだった。

 

 元来気弱な赤魔導士。自分の力に過信しがちなヘビィ。プライドが高くスタンドプレーに走りがちな弓手。なぜか自分だけ女になり精神不安定に陥ったスカウト。

 

 まったくもって協調性がなく、バラバラだった彼らがやってこれたのは皆が同郷だったからだ。

 

 この世界に知人は自分たち以外にいない。誰も自分達の過去を信じてくれることはない。誰も自分達が10年以上をどこで生きてきたのかを証明することはできない。

 

 彼らがそれに気づいたとき、真に彼らの友情は固い絆で結ばれた。決して仲間を、友を見捨てないと改めて誓ったのだ。それ以降の彼らが町でも有数の「最優」の評価を得る冒険者となるまでに時間はそうかからなかった。

 

 

 

 時刻は早朝、4人の一日はスカウトの作る朝食から始まる。今日は良質な小麦を使ったパンを使った卵のサンドイッチ、オニオンスープ、牛乳ととてもご機嫌な朝食だ。

 

「この間のクエストは大変だったねー。まさかグリフォンが群れだなんて思わないよふつー・・・」

 

「あいつら普段は孤高貫く癖になんで群れてたんだろうな。3匹に群がられたときは俺死ぬかと思ったぜ?」

 

「まったくだ。もう二度とごめんだ。・・・そういえばギルドへの報告は済ませたのか?私はしてないんだが。」

 

「俺がやっといた。あの辺調査中に珍しい薬草の群生地があったから報告ついでにな。」

 

「ありがとー!」

 

「助かる。・・・本来はリーダーやってるヘビィ、お前が行くべきなんだぞ。」

 

「わ、わーってるよ。すっかり頭から抜けてたんだ・・・」

 

「気持ちはわかるけどね。僕もクエストから帰ってきて早々寝ちゃってたし。」

 

「まったく、次からはちゃんとやってくれよ?」

 

「「はーい」」

 

 他愛のない話と愚痴で朝の穏やかな時間が過ぎていく。彼らの和気藹々とした雰囲気からは確かな信頼を感じる。この家の中は自分達が自分達でいられる数少ない場所だった。

 

「あ、そういえばこの後時間あるか?予定ある奴いる?」

 

「んー、僕は特には。今日は休もうと思ってたし。」

 

「俺もねぇな。しいて言うなら消耗品の補充とクエスト見に掲示板行くくらいか。」

 

「私は矢の補充だがそこまで急ぎではない。何か用があるなら付き合おう。」

 

「そうか、んじゃ食いながらでいいから聞いてくれ。」

 

 彼ら一蓮托生、運命共同体。パーティは友達であり、戦友であり───

 

 

 

 

 

 

 

「お前ら全員と一回以上ヤっちゃたからこの場で報告しとくわ。」

 

「「「ブブーッ!!」」」

 

「うわ、、きったねぇ!!」

 

 

 

───「兄弟」であった

 

 

 

 

 

 

 

「なんだよお前ら。そんなに驚くことか?」

 

「お、おおおおお驚くに決まってるじゃん!!なんで言っちゃうの!!」

 

「言わずに後でバレた方が問題だろ。」

 

「だからってぇ・・・。うぅ~~~~・・・」

 

 赤魔導士の顔は真っ赤になったり真っ青になったりと慌ただしい。が、それ以上にもう二人の方が慌ただしい。

 

「それ朝言うことか!?寝起きで飯食いながら話す内容かこれ!俺がおかしいのか!?」

 

 ヘビィは頭を抱えながら汗だくになりつつ言葉を垂れ流している。うるせぇこうでもしないとお前ら出かけちゃうだろうが。

 

「すまない出来心だったんだ許してくれとは言わない憎んでくれ私が悪いんだ心の弱い私が全て悪いそうだいっそこの首差し出せば───」

 

 テーブルに突っ伏しながらブツブツと呪詛を垂れ流すのは弓手。まぁ、こいつの場合は、うん、そうなるのも仕方がなかったかもしれん。

 

 

 だがそんなことは関係ない。賽は投げられたんだ。このまま全速力で突っ切ってやる。

 

 

「うるせぇぞ男ならシャキッとしやがれ!おい弓手!鬱ってねぇで顔上げろ鬱陶しい!まったく、勇気を出してカミングアウトしたっていうのにお前らときたら・・・」

 

「ご、ごめんねスカウト。でも、どうして急にカミングアウトしたのか聞いてもいいかな?僕正直全員がそうだったなんて思ってなかったから・・・」

 

「理由?んなもん決まってんだろ。お前らが変にこじれねぇ為にだよ。一回ヤったくらいで責任だのなんだの言われたくねぇ。だから全員に共有する。恥も外聞も捨ててここでお前らとの情事の内容を全て暴露する気でいる。なに、男は下ネタで育まれる友情もある。受け入れろ。」

 

「思ったよりヤバめなこと考えていらっしゃる───!!」

 

「待て、待ってくれ、待ってくださいお願いしますスカウト様。俺は───」

 

 

 

 

 

「騒がしいぞ服装厨。ことあるごとにメイドだのバニーだの持ち出しやがって。お前のせいで数少ないスカウト用装備汚しちまったから新調する羽目になったんだぞ。理解してんのか。」

 

 

 

 

 

「神は死んだ(フッ」 ドサァ

 

「ヘビィ───!!」

 

「起こせ弓手。次は赤魔、お前だ。」

 

「ま、待ってよ。スカウト?僕らは仲間だよね?だから───」

 

 

 

 

 

「ヤってる最中にお姉ちゃん呼びをするのが仲間ならそうなんだろうな。知ってんだぞ、二人で出かけてるときに人前でそう呼んで夜ひそかに燃えてるの。シチュへのこだわりが強いのは認めるがちょっと引くわ。」

 

 

 

 

 

「ごめん弓手。ヘビィと一緒に先に逝くよ。」

 

「赤魔───!!」

 

「おま、お前もう俺と赤魔という犠牲者を出してなお止まらないというのか!鎮まり給えー!!」

 

「誰が祟り神だ誰が。まったくどいつもこいつも追いつめられて精神的に不安になってたのは分かるがよぉ、いくら女顔になったとはいえ、こんな元男の貧相な体抱くくらいなら店行けよ店。男ならおっぱい好きだろお前ら。」

 

「スカウト、君自身はそういうことに抵抗はなかったのか・・・?」

 

「んーまぁあんまり。元々恋愛ごとに興味もなかったし、体一つでお前ら助けられるなら安いもんかなって。」

 

「もっと自分の体大切にして??」

 

「・・・こうなったらヤケだ。まだ弓手のプレイ内容言ってなかったな?」

 

「おい待てやめてくれ。後生だ、頼む。」

 

「んー弓手はなぁ・・・割とガチっぽいからなぁ・・・」

 

「僕らだけ暴露されてそのままなんてあんまりでしょ!!」

 

「そーだ!そーだ!横暴だ!」

 

「まーいっか、これで公平だし。」

 

「やめてくr───」

 

 

 

 

「プレイ自体は普通だったけど、終わった後前世の名前で呼んでくれっていいながら泣いてたもんなぁ。んでそれを俺が抱きしめながら頭撫でてた。時折「母さん」って言ってたのはこう、何とも言えなかった。」

 

「正直、悪い気分ではなかった。母性ってああいうもんなんだな。」

 

 

 

 

 

「───アッ!」

 

「弓手が死んだ!」

 

「この・・・人格者!」

 

「ありがとう。さて、まだまだ続くよ暴露大会。2週目行くぞ。」

 

「「・・・え?」」

 

「ちなみに弓手が行為に及んだのは本当に心折れそうになった先の一回だけだ。お前達は・・・分かるな?」

 

「「ヒエッ」」

 

 

 

 

「赤魔、背中の裾を引っ張るのをその日の合図みたいにするのはやめてくれ。直接言ってくれた方がまだマシだ。」

 

「ヘビィ、正直お前は少し乱暴だし上手いとはいえん。もう少し気遣って欲しい。」

 

「赤魔、抱きしめてくるのはかわいらしいと思うが、その、胸を吸うのはだな・・・」

 

「ヘビィ、外でしようとするのはやめてくれ。マジでやめてくれ。俺としてはスリルよりホラーの方が強い。」

 

「「もうやめて。しぬ。」」

 

「完全に突っ伏してしまったな。・・・私もシてしまっておいてなんだが随分負担をかけたな。すまない。」

 

「割とその辺は気にしてない。別に痛いわけじゃないし。問題はそこじゃないんだ。」

 

「というと?」

 

「危険日ずらすのには本当に苦労した。こいつら間隔が結構早いんだわ。」

 

「あぁそういう・・・」

 

「ごめんなさい・・・」

 

「悪かった・・・」

 

「まぁ、なんだ。こういうのを暴露して許される関係ってのは本当に恵まれてると思う。俺はいい友達に恵まれたよ。」

 

「終わったの・・・?」

 

「ああ、終わったんだ・・・!」

 

「表情も相まって戦争明けみたいだな。正直笑える。」

 

「いくら弓手でもその発言は許しかねるよ・・・!」

 

「先に言っておくがお前ら以外に抱かれたことはないぞ。ビッチと言われてもしょうがねぇさ。でもお前ら以外にこの体は絶対に触れさせねぇ。」

 

 

 

 

「まぁ、なんだ。お前達なら、いいかって。」

 

 

 

「「「ハァー・・・」」」

 

 

 

「なにため息ついてんだ。嫌ならこんなTS男抱いてねぇでさっさと女作ってこい。見てくれは悪くねぇんだからより取り見取りだろ最優冒険者共。な?さぁ、話は終わりだ。もう早朝とは言えない時間だし出かけるぞ。」

 

「この流れで?スカウトのその辺の度胸はどうなってるの?鋼の冒険者心なの?」

 

「男らしすぎんだろ・・・」

 

「その方が後腐れないだろ。さっさと飯食っていくぞ。」

 

「まぁこれからのことはこれから考えるか。」

 

「あんなことカミングアウトしておいてこの空気だもん。今までとあんまり変わらなそうだよね。」

 

 

 

 

 

(とは言ったけどねぇ・・・)

 

 

【目ェ覚ませボケ。テメェが戦わなきゃみんな死ぬんだよ!!】

 

【お前がいるからみんな助かったんだ。誇れよ赤魔。】

 

 

 

 

(あの時一番不安定だったはずのスカウトがよぉ・・・)

 

 

【お前が前にいるからみんな安心できるんだ。最高だ。カッコいいぜお前。】

 

 

 

 

(・・・いつも心折れそうなときに傍にいてくれんたんだ。)

 

 

【大丈夫だ。お前は落ち着いて狙え。俺が守る。敵だけを見てろ。】

 

 

 

 

 

【・・・分かる。分かるよ。つれぇよな。】

 

【親も、知り合いも、友達も、恋人も】

 

【みーんないねぇんだもん。苦しいよな・・・】

 

【大丈夫だよ。俺はここにいる。だから、お願いだから・・・】

 

【逝かないでくれ・・・】

 

 

 

 

 

 

((好きになるに決まってる・・・))

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな中、弓手は独り言ちる。

 

(スカウトより男心を知っていて寛容で、家事も出来て、斥候の任務も出来て・・・)

 

(はたしてこの世にそんな人間は存在するか・・・?既に私達ズブズブだぞ。)

 

(いや、やめよう。私の勝手な考えで皆を混乱させたくない。)

 

(・・・いつか、本当に、好きになってしまいそうだ・・・)

 

 

 




TSした友達好きになっちゃう男友達シチュいいよね・・・

いい・・・(再自問自答。)

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