第23話 真実
タワーの司令室で敷島博士と隼人はその顔を歪めていた。今目の前ではインベーダーでさえも生存を許さない、高密度のゲッター線が太平洋上空を埋め尽くしていた。
「……ゲッタードラゴンⅡか」
「早乙女の最後のゲッターか、またとんでも無い物を残したもんじゃ」
行方不明になっていた武蔵が見つけてきた新しいゲッターロボ。真ゲッターとゲッターロボGを混ぜたような、新型のゲッターロボの登場で戦いは強制的に終わらされる事になった。
「ぐあああああーーーッ!!」
「ぐうううッ!!!」
武蔵と早乙女博士の悲鳴。その直後に崩壊した活火山と、タワーに走った凄まじい振動。互いのゲッター線が反発しあい、真ドラゴンとドラゴンⅡは磁石の反発のように弾き飛ばされ、互いに沈黙した。
「本来ならばとんでもない好機だと言うのに……ッ!」
「そんな事を言ってもられんじゃろ」
真ドラゴン、ドラゴンⅡから放出されたゲッター線は周囲を染め上げ、ゲッター線防御を持つタワーでさえも近づく事が出来ず。そしてインベーダーも近づけば消滅する……魔の空間の様な物が出来てしまっていた。こうなれば隼人達も、そして早乙女博士も何もすることが出来ず互いに沈黙することしか出来なかった。
「號は?」
「意識不明じゃな……真ドラゴンに反応してしまっているんじゃろ」
クジラによって回収された真ゲッターだが、號は意識不明で今も渓と凱が医務室で號の目覚めるのを待っている。
「……ドラゴンⅡの調整をしてくる。隼人、お前も懐かしい顔と話でもして来い、どうせ、このゲッター線が消えるまではワシらには何も出来ん」
「……そうさせてもらいますよ」
他に出来る事が無いのならば話でもして来いと言われ、隼人は溜め息を吐きながら司令室を後にした。1人残された敷島博士はコンソールを操作する。
「……なるほどなるほど、エネルギーが不安定なのか。だから一時的な出力は真ゲッターを上回るが、常に暴走の危機を秘めていると……ふうむ……」
ブラックゲッターが行動不能になった今……ドラゴンⅡを安定して使えるようにするのは急務だ。最も優秀なPCが揃っている司令室でドラゴンⅡの分析を続ける敷島博士はふと顔を上げた。
『……』
「おお。おおお……はっはあ、久しぶりじゃのう……早乙女」
『ああ……ドラゴンⅡを頼むぞ、敷島』
「はっははっ!! はーっはははははッ!! ワシにもついに見えたか、ハハハハッ!! ハーッハハハハハハハッ!!!」
ゲッター線に満ちた司令室で敷島博士は狂ったように笑う。ついに自分も早乙女博士と同じ視点に辿り着けたと最早思い残す事はないと言わんばかりに笑い続けているのだった……。
医務室に鳴り響く無機質な音……號の身体に付けられた心電図モニターからの音だが、その無機質で永遠と続く音は人の精神を徐々に蝕んでいく。
「先生、號はどうなるんですか?」
「……すいません。私は専門ではないので……人工呼吸器と心電図モニターを付けることしか出来ません。後で敷島博士が来られるので、それまではこのままかと……」
すいませんと頭を下げて出て行く医者に凱も渓も何も言えない。むしろ専門家ではないのに、ここまでやってくれた医者に対して文句など言えるわけがなかった。
「……凱。あたし達本当に勝てるのかな……」
「渓、どうしたんだ。急に……」
「だって見ただろ、あの化け物を……ッ!」
ゲッタービームを吸収し、ブラックゲッターを行動不能にした真ドラゴン。あんな事が出来るのならば、ゲッターロボでは勝てないのではと言う考えが脳裏を過ぎる。
「渓、考えすぎだぜ。もし本当にそんなことが出来るなら、あの外のゲッター線だって吸収してるさ。あれはきっと奥の手って奴なのさ」
「そうかな」
「そうさ、それよりも……大将達随分と遅いな。號の様子を見に来るって言ったんだけどな」
渓が落ち込んでいるが、どう励ませば良いのか判らない凱が強引に話を変えた時。医務室の扉が開いた、その音に凱は嬉々としてそちらに視線を向けた。
「遅いですよ……あれ? 古田?」
「凱さん、渓さん! 急いできてくださいッ!! 竜馬さん達が凄い口論をしててもう止め様がないんですッ!!」
古田の悲鳴にも似た叫びに渓と凱が格納庫に向かった時。そこには死屍累々というべき光景が広がっていた。きっかけは些細な事だった、敷島博士に言われて格納庫に来た隼人だったが、そこで竜馬と話をしている武蔵を見て、隼人も加わり最初は和やかに話をしていたのだ。
「んだと!?」
「なんだ、俺が悪いって言うのか?」
「どっちもどっちだろうが……ッ」
顔を突き合わせて数分と経たないうちに怒鳴り、胸ぐらを掴むか躱すかと言うやり取りに変わり、そこから更に互いを突き飛ばすと言う風に変わり始め、それに危機感を感じた弁慶が止めに入ったのだが……。
「止めろ! 竜馬! 隼人! 武蔵さん! 言葉を交わせば分かる筈なんだ!」
「「「うるせえッ!!」」」
「てめえ……人が折角止めようとしてるのにッ!」
止めに入った筈の弁慶まで殴られた事で一気に険悪なムードが爆発し、殴り合いが始まったのだ。……他の人間に迚もでは無い拳打を繰り出し――それを防ぐ、と言う展開が繰り広げられていた。
「そろそろとめに……」
「「「「邪魔すんなぁッ!!」」」」
しかし、そんな状況もエスカレートする一方。見兼ねたステルバーのパイロット達が止に入るが……それがかえって火に油を注ぐ事になっているとは誰もが理解し得なかった。
「てめえッ! 何もしらねえ癖に我が物顔で言ってるんじゃねえッ!!」
「うっせえボケえッ! てめえだけが悲劇のヒーロー気取りかッ!! ああんッ!!」
竜馬と武蔵が顔面を腫らしながら互いを殴ったと思えば、2人の背後から隼人がその鋭い貫手を突き出す。
「俺がこの13年間、どんな思いで生きてたか、それも判らないのかッ! この脳筋共ッ!!」
「「知るかあッ!!!」」
「げぼおっ!! てめらぁッ!!!」
隼人の貫手を交わし、武蔵と竜馬の鋭い返しの拳に吹き飛ばされるが、すぐに態勢を立て直し飛び蹴りを放つ。だがその先は古田や渓達には信じられない人物だった。
「があっ!! この野郎ッ!!!」
古田に渓と凱を呼んで来いと言った張本人。弁慶までもが竜馬達と殴り合いをしていた。
「はッ! 腰抜け弁慶ッ!!!」
「んだとこらあッ!!!」
「当たるかよッ! おらッ!!」
「ごぶっ!! 弁慶ッ!!!」
「がぁッ!!」
隼人が避けた事で武蔵の横っ面に弁慶の握り拳がめり込み、激怒した武蔵の拳がアッパーカットの要領で弁慶の顎を打ち抜いた。
「親父ッ!? なにやってるのよッ!!」
口論だと聞いていたのに目の間に広がっているのは凄惨な殴り合いの現場。一瞬惚けたが、渓は慌てて殴り飛ばされてきた弁慶に駆け寄った。
「うっせえ! 邪魔すんなッ!!! うおらあッ!!」
自身を止めに入った愛娘である筈の渓でさえも突き飛ばし、弁慶は立ちあがり一番近くにいた竜馬の腹に拳を突き立てる。
「俺だってなあッ! 好きで逃げたんじゃねえッ!」
「ぐっふっ! はッ! てめえは逃げる大義名分を得て嬉しかったんじゃねえのかッ!!」
「ごっ、がっあッ!?」
竜馬は反撃で弁慶の首を掴み、腹に膝蹴りを叩き込み、距離を取って回し蹴りを弁慶の顔面に叩き込んだ。たたらを踏んだ弁慶だが、すぐに態勢を立て直し、肩から竜馬に体当たりをする。
「お前はいつもそうだッ! 後先考えないで行動して! あの時もそうだッ! 残された俺達がどんな気持ちだったのかも知らないでッ!!」
「それは謝っただろうがッ! いつまでもいつまでもねちねちとしつこいやろうだなッ!!」
全員が今まで溜めていた鬱憤を晴らすかのように、溜め込んでいた物を吐き出すように怒声を浴びせながら拳を、蹴りを繰り出している。
「な、なんで誰も止めないのよッ!」
「馬鹿野郎ッ! 周りが見えねえのかッ!」
あきれたように見ていたシュワルツに掴みかかった渓だが、シュワルツに言われて辺りを見ると鼻血を出してKOされている黒人や白人があちこちに転がってる。
「あ、その顔……」
「そうだよッ! 俺も止めに入ったらこの様だッ!」
シュワルツの顔面にも赤いあざがあるのを見て、シュワルツも止めに入ったのだが誰かに殴られたのが明らかだった。
「大体よッ! なんでてめえらがいて、ミチルさんが死んでるんだッ!! てめらは何をやってやがったあッ!!」
武蔵の拳と蹴りを喰らった竜馬と隼人はその場に倒れたが、突如笑いながら立ち上がった。その目は完全に据わっていて、額には青筋が浮かんでいた。
「おいおい、聞いたか? なぁ竜馬ぁ?」
「ああ、聞いたぜ、まさか武蔵にそんなことを言われるとはなあ」
くっくっくと笑い合う竜馬と隼人の笑い声が突如止まった瞬間。武蔵の身体は吹き飛んでいた。
「俺達に何もかも押し付けて勝手にくたばった野郎に言われる筋合いはねえッ!!!」
「何があったかも知らない癖に、それを言うなあッ!!」
倒れている武蔵などおかまいなしに馬乗りに乗って拳を振るう隼人。
「隼人ぉッ!」
やりすぎだと叫んで隼人を引き離そうとした弁慶だが、竜馬がその間に割り込んだ。
「はっ! 部外者は引っ込んでなぁッ!」
「がっ、部外者……部外者だとぉッ!!」
「そうだ! お前はやっぱり数合わせだったんだよ! 役立たずの腰抜けえッ!! 「て、てめえッ!!」がはあっ!」
竜馬の罵声に激昂した弁慶の拳が竜馬の顔面を真正面から打ち抜いた、だが竜馬もすぐに態勢を立て直し、弁慶の腹に蹴りを叩き込んだ。
「うるせえ! オイラだって死にたくて死んだんじゃねえッ!」
「黙ってろ! 俺達に何も言わないで勝手に逝きやがってッ!!」
互いに転がり、相手に馬乗りになる度に拳を振るいあう武蔵と隼人。格納庫は殴られた事で吹き出た鼻血や切った傷で鮮血で赤く染め上げられていた。渓が自分が殴られても止めに入ろうとした時、背後からその腕を誰かに掴まれた。
「ほうっておけ、あれがあいつらのコミュニケーションじゃ。色々思うところがあったんじゃよ」
渓の腕を掴んでいたのは呆れた表情をしている敷島博士だった。敷島博士はいつまでも変わらない馬鹿共だと笑い、巻き込まれるから離れろと声を掛ける。
「で、でも」
「ここで止めればまたいつか始まる。お互いが納得いくまで殴り合わせてやれ、ほれ、付いて来い。號の様子を見に行くぞい」
敷島博士に言われ、後ろ髪を惹かれるような思いでその場を後にする渓達だった。
「「「「うがああッ!!!」」」」
渓達がその場を後にしてから数分後、ボロボロの血塗れで示し合わしたかのように頭突きを互いに繰り出した竜馬達は4人が4人とも白目を剥いて、泡を吹きながら仰向けに倒れている所を発見され、4人とも医務室に緊急搬送される事になるのだった……。
竜馬、隼人、武蔵、弁慶の4人とも意識を失い医務室で横にされている頃。4人の意識はゲッター線の中にあった。
「なんだこれはどうなってる」
「……いや、それよりもだ。若返ってるぜッ!?」
始めてゲッター線の意思に触れた隼人と弁慶は何が起きているのか理解出来ず混乱しっぱなしだった。
「あーすっきりした」
「そうだな、もやもやがぶっ飛んだぜ」
殴り合いをして気分をリフレッシュさせた武蔵と竜馬は腕を組んで笑いあっていた。
「んで、ゲッター線め。俺達に何を見せる……」
「……や、止めろ……俺達にそれを見せるなあッ!」
余裕そうな表情をしていた竜馬が突如震えだし、隼人が頭を抱えて蹲った。
「何が……」
『次はライガーだッ! 行くぜ、竜馬、ミチルさん』
『おう!』
『ええッ! いつでもOKよッ!!』
それは竜馬達の関係が壊れた一幕だった。自身のトラウマとも言える光景に竜馬も隼人も顔を青褪めさせ、冷や汗を流しながらその場に膝をついた。
「おい! 竜馬、隼人しっかりしろ!」
「待て、何だこれ……おい、こいつが……こんなふざけたもんが、真実だって言うのかよぉッ!!」
竜馬と隼人に声を掛けていた弁慶の背後で武蔵の怒声が響き、3人が顔を上げるとそこには受け入れ難い過去の現実が映し出されていた。
『ああ、うぐっ、あああーーッ!!!』
『キシャアアアアーーーッ!!!』
「「「「ッ!?」」」」
突如苦しみだしたミチルの腹を突き破り、無数のインベーダーが姿を現したのだ。
『うっ……ぐっ!!』
「「「「ミチルさんッ!!!」」」」
届かないと判っていても、ミチルの名を叫ばずにいられなかった。ミチルは苦しみながら素手でガラスケースを叩き割り、緊急合体解除のレバーを引いた。
『……』
それは竜馬と隼人をインベーダーに襲わせないための、そして自分が人間のまま死ぬ為の行動だった。押し潰される中ミチルは驚くほどに柔らかい笑みを浮かべミチルは炎の中に消えていった……
『……うう、うおおおおッ! よくも、よくもやってくれたなッ! 許さん、許さんぞインベダアアアーアーーッ!!』
場面が突如変わり、息絶えたミチルの前で号泣する早乙女博士の姿に変わった。
『……必ず、必ずや、お前達……うがああッ!! お、己ッ! ミチルだけではなく、このワシまでもッ!!』
ミチルの遺体から飛び出したインベーダーが早乙女博士を貫き、その身体に融合していく。
『ぐ、ぐううッ! わ、ワシは……お前の思いとおりになどならんぞ……決して……決しては屈しはしないッ! ……竜馬ぁッ! 隼人ぉッ! 弁慶がいるッ! 必ずや、必ずや……あいつらがミチルの敵を討ってくれる!! 貴様らの思いとおりになど、何一つするものかあッ!!』
そう叫んだ早乙女博士はハンドガンを自らのこめかみに当て引き金を引いた。だが早乙女博士は死ぬ事さえも許されず、インベーダーに浸食され蘇った。
『死ねぬか……ならば、ならばぁッ! ぐううっ! ワシは希望を残すッ! うぐっ、うがああああッ!!! 貴様らなんぞにワシの希望を食わせてなるものかあッ!!』
「こ、これが真実だったのか……」
「嘘だろ……早乙女のジジイ……」
ミチルの死後早乙女博士がおかしくなったと竜馬と隼人は感じていた。だがそれは、既にインベーダーに侵食されていたからこそのものだった。そしてインベーダーはゲッター線に強い適性を持つ竜馬と隼人を喰らおうとし、博士はそれをさせんが為に竜馬と隼人を争わせ、そして2人が自分に近づかないようにした。余りに不器用、そして余りにも説明不足。それでも早乙女博士は……早乙女賢という男は竜馬達を護ろうとした、そして自分がインベーダーに食われ、自我を失った時のカウンターまでも用意していたのだ。
「……くそったれ、んなもん見せるんじゃねえ」
「ああ、そうだな。知りたくなかった……」
「そうだな。俺も知りたくなかったぜ、竜馬、隼人」
憎んでいた早乙女博士が最後まで自分達を護ろうとしていた。そして自分達ならば成し遂げてくれると信じ、自分を倒させる為のゲッターを作り出した。
「そうだな、だけど1つだけは言える事があるぜ……全部何もかもインベーダーが原因だ。終わらせる、ここで終わらせようぜ。竜馬、隼人、弁慶」
「「「おうッ!」」」
包帯に傷テープ塗れの顔と身体で4人は笑った。ここに本当の意味でゲッターチームが蘇った瞬間だった……。
「そうと決まれば、まずは腹ごしらえだよな」
「ったりめえだ! 食わなきゃ戦えねえッ!」
「いちち、この野郎。人をあんだけぶん殴っておいて飯かよッ!」
「なんだ、弁慶は食わないのか?」
「食うわッ! 腹一杯食うに決まってるだろう!」
「全身痛いから肩かせ武蔵」
「オイラだっていてえよッ! 手加減無しで殴りやがってッ!」
「全くだ」
「そう言うお前だってめちゃくちゃしてるからな?」
互いに肩を貸しながら笑みを浮かべて歩く4人の姿は先ほどまで殺し合いかと思うほどに殴り合っていたとは思えないほどに、和やかもので楽しそうなものだった。互いに何を食う? とか話ながら歩く姿に格納庫での争いを見ていたタワーの職員は何ともいえない顔をして、竜馬達を見送るのだった……。
マグマの中で胎児のように丸くなる真ドラゴン。その中でも純度の高いゲッター線に包まれた一室に早乙女博士の姿はあった。
『お父様、もうすぐ終わるわ』
『お疲れ様。父さん』
「ワシを迎えに来たか、達人、ミチル……だがまだ終わりではない」
インベーダーは純度の高いゲッター線の中では活動できない。今はコーウェンもスティンガーも、そして早乙女博士の中に巣食うインベーダーも活動を休止していた。
『判ってるわ、竜馬君達があとは継いでくれる』
『父さんの見出した希望は間違いじゃないんだ』
「当たり前よ、この世界で竜馬達こそがワシの希望、ワシの最後の切り札よ」
インベーダーに食われ、正常な思考が出来なくなりながらも希望は残してきた。その為に竜馬達に酷い苦しみを与えたが、それでも守る事は出来たと早乙女博士は笑う。
『あと何時間かしら?』
「そうじゃな、明日の明朝までじゃろうなぁ」
早乙女研究所の一室を思わせるその部屋の中で早乙女博士はリクライニングチェアに背中を預け、普段の狂気に満ちた仮面ではなく、穏やかな、武蔵達も良く知る早乙女賢の姿になっていた。
『じゃあ、話をしよう。最後までね』
『そうね、そうしましょう。お父様』
「ああ、そうじゃな、そうしよう」
ゆっくりとリクライニングチェアを動かしながら早乙女博士は穏やかに笑う。ドラゴンⅡの調整が終われば、この高密度のゲッター線は消える。そうなれば、後はもう早乙女博士は死ぬしかない、だがそれはただ死ぬのではない。人類への未来を、希望を残して、この苦しみと騙し続ける生に終わりを告げる時が来たのだ……そう思うと早乙女博士に恐怖は無く、ゲッター線の使徒となり迎えに来てくれた愛する息子と娘と話を続けるのだった。自身の終わりがもうすぐ側に迫っているのが、嘘のように驚くほどに安らかで、そして安堵に満ちた表情で夜明けが来るのを待ち続けているのだった……。
第24話 決戦前夜
次回は穏やかな話にしたいと思います。旧友達が揃い、穏やかなときを過ごす最後の時間と言う感じですね。これが終われば世界最後の日編も完結、OG2へ入って行こうと思います。それでは明日の18時の更新もどうかよろしくお願いします。
視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか
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サイドまたは視点は必要
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今のままで良い