進化の光 フラスコの世界へ   作:混沌の魔法使い

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第5話 休息

第5話 休息

 

必死で早乙女研究所の動力を復旧した事で早乙女研究所周辺に再展開されたゲッター線バリアは、研究所内に住み着いていたアインストを滅ぼし、そして周辺に出没していたPTサイズのプラントやボーン、ナイトの進撃も防いでいた。

 

「とりあえず少し一息つけましたね」

 

設備はボロボロで、中の家財も酷い有様だが、それでも腰を下ろして休め眠ることも出来る。そう言う意味では早乙女研究所の奪還は非常に意味があった。

 

「ヴィンデル達が戻る前に話しておくが、武蔵。シャドウミラーはそこまで信用するな」

 

「文章通信でも言ってましたけど、何か理由があるんですか?」

 

ギャンランドのレモンを迎えに行っている間にしか、イングラムは武蔵にシャドウミラーと行動する上の注意点を話す事が出来なかった。ギャンランドは勿論そうだし、何よりも早乙女研究所だってレモンが来ればその中身を掌握されるだろう。アクセルとヴィンデルが戻るまでの数十分が自由に話の出来る時間だった。

 

「時間が無いから手短に説明する。エルドランドには人造人間――Wシリーズと言うデータが残されていた。そしてエキドナと呼ばれた女はヴィンデルにW-16と呼ばれていた。それで判るな?」

 

「……まさかあの人が?」

 

「ああ。恐らく人造人間だろう、それも戦闘スキルだけを与えられた……な。思い当たる節はあるだろう?」

 

イングラムの言葉に死ぬまで戦うや、自爆すると言っていたエキドナの言葉が脳裏を過ぎった武蔵は顔を歪める。

 

「それにだ。ヴィンデル・マウザーの理念は永遠に戦い続ける中での進化。永遠に戦争を続ける事が出来る機関として、Wシリーズを作成しているらしい」

 

「……そんなものの何処が進化だって言うんですか、ラウさん」

 

「さあな、私からすればそれは地獄に過ぎないが……少なくとも戦争で技術が発展したのは事実だ。それでも永遠の闘争なんてごめんこうむるがな」

 

ヴィンデルの理想の世界「永遠の闘争」は間違いなく武蔵達に受け入れられるものではない。武蔵も、イングラムも、そしてカーウァイも、平和な世界の為に戦っていたのだ。それを根底から覆す永遠の闘争など受け入れられる訳が無い。

 

「だが単独で世界を移動することが出来ない以上。俺達はシャドウミラーと行動を共にするしかない」

 

「……それは、そうですね」

 

インベーダー、アインスト、そしてイージス計画を推し進めた政府の生き残り。この世界は3つ巴になっており、そんな中で補給も移動も手段も無しで移動するのはただの自殺行為。不信感を抱いていても武蔵達はシャドウミラーと行動を共にするしかなかった。

 

「色々と思うことはあるだろう。だがそれは出来る限り顔に出すな、互いに互いを利用していると思え」

 

「……それ結構難しいですね」

 

「ああ。お前には難しいだろう……それでもだ。己を偽れ、アメリカのテスラ研に辿り着くまではな」

 

アストラナガンを使えればこんなに苦労する事は無い、だが修復段階のアストラナガンで転移するのはリスクがあり過ぎる――。それならば、シャドウミラーが保有していると言う転移装置で元の世界に戻れることを祈るしかないのだ。

 

「まぁ武蔵は深く考えずに行動してくれればいい、裏を取るのは私達でやる」

 

「むしろお前の単純さが良い方向に動くこともあるだろう」

 

「……馬鹿にされてます?」

 

「いや、そう言うことではない。生き残る為にはシャドウミラーと行動を共にするしかないが、その理念についていけるという訳ではない

。そう言う味方を増やすにはお前の方が適任だろう。俺達は行方不明者と処刑された側だ、会話が拗れる可能性がある」

 

「つまり説得しろ? と?」

 

「まぁ噛み砕けばそうなるな」

 

武蔵の朗らか性格と判りやすい正義感は人に好かれやすいという性質がある。それを上手く行かせば、生き残る為にシャドウミラーに協力している相手や、反シャドウミラーだったとしても、武蔵だけを送り出して情報収集することも出来るだろう。

 

「頼りにしているぞ、武蔵」

 

「そう言うことだ」

 

「……あんまり難しいのは勘弁して欲しいですね」

 

肩を竦める武蔵に苦笑するイングラムとカーウァイ。だがこの世界で恐らく一番自由に行動出来るのは武蔵だ、イングラム達の生命線を握っていると言っても過言ではない武蔵に期待を寄せるのは当然の事だった。

 

(それに……あるいは……)

 

人造人間と言えど、人の姿を持てば魂を持つことはありえない話ではない。なんせ自分がそうだったのだ、武蔵の性格ならば……非常に厳しいが、Wシリーズを離反させる事も不可能ではないかもしれない。一方的に与えられた知識に武蔵が疑問をぶつければ、あるいは自由に動く武蔵を見れば……その可能性はゼロではない。

 

「戻ったようだな、良いか? 武蔵。色々と思うことはあるだろうが、くれぐれも気をつけるように」

 

「ういっす」

 

早乙女研究所の格納庫にギャンランドが搬入されるのを見て、話を切り上げ武蔵達は今後の事を話し合うために部屋を出て、格納庫に足を向けるのだった。

 

 

 

 

「ふーん。悪くないわよね」

 

早乙女研究所の内部を把握したレモンは悪くないといいつつも、その表情は満更でもないという様子だった。武蔵の話では、早乙女研究所は旧西暦の建造物であり、その中身に大した期待を抱いていなかったのだが、蓋を開けてみればギャンランドをそのまま格納できる格納庫はあるわ、グルンガストとグルンガスト参式をメンテできるハンガーはある、さらには部品を製造出来るプラントまであった。ここまで設備が揃っているのは、今この世界ではありえないほど恵まれている。更に設備のレベルも紛れも無く一級品であったのも、レモンの機嫌を上機嫌にさせる要因だった。

 

「すいませーん。エキドナさんに呼ばれてきたんですけどー?」

 

「あら、思ったより早かったわね。武蔵、ま。とりあえずこっちに座ってちょうだい」

 

レモンに呼ばれていた武蔵はおっかなびっくりと言う感じで、レモンの隣に腰掛ける。

 

「悪いわね。忙しかったでしょう?」

 

「あーいえ、別にそう言うわけじゃないんですけどねえ……」

 

目が泳いでいる武蔵を見てレモンはくすくすと笑う。武蔵は明らかにレモンに苦手意識を持っているのが明らかで、それは大人の女性に慣れていない証でからかったりすると面白いとレモンは感じていた。

 

「ゲッターD2なんだけどね、稼動データからシュミレーションを作ってみたのよ。後で試してみてくれる?」

 

「それは良いですけど……なんでまた」

 

「ま、科学者の個人的な興味って所ね。ゲッターロボって3人乗りなんでしょ? 3人乗った時のパワーとかを見て見たいのよ」

 

旧西暦の機体である筈なのにその出力は計測不明。一体どれほどのパワーを有しているのか。レモンはそれを自身の目で見たいと感じていた。

 

「……いや、無理じゃないですかね? 死人でますよ?」

 

だが武蔵の返答は死人が出るという物だった。その言葉を聞いてレモンは最初から無理って言われているのが判っていたのか、無理強いをせず、その理由を尋ねた。

 

「やっぱり? ちなみにその無理な理由って判る?」

 

「オイラは絶対無理だと思いますよ? 正直オイラでもリミッター込みでやっと操縦出来るレベルですし……フルパワーなんて試したらどうなるかなんて火を見るより明らかじゃないですかね?」

 

「うーん……どうしても無理?」

 

「無理って言うか無謀だと思いますよ?」

 

レモンの頼みを武蔵は無理だと断言した。ゲッターD2は敷島博士のリミッターが全て正常に稼動しているからこそ、操縦出来ている。それを1つでも外せば、再び制御不能の暴れ馬になる事は明らか。それを、3人乗りでやれば制御出来ない間に死人が出るといって武蔵はNOを出した。

 

「でもシュミレーターは使わせてもらいますよ? オイラも使いこなせているとは言えないですし、良い訓練になると思います」

 

「そう? じゃあ後で感想を聞かせてね? 駄目な所はすぐ修正するから」

 

「了解です。話はそれで終わりですか?」

 

「うん。後は1つだけ、メンテの時に備えてちょっとパーツを組み込みたいのよ。良いかしら?」

 

「それなら全然大丈夫ですよ。ゲッターは出撃の度に細かいメンテが必要ですし、よろしくお願いします」

 

そう笑って格納庫を出て行く武蔵。その後姿をレモンは暫く見つめ、その姿が見えなくなると小さく溜め息を吐いた。

 

「なんか自分が汚れてる気がするわ」

 

武蔵の純粋さと言うか素直さを見ていると自分が汚れている気がするとレモンは小さく呟いた。ゲットマシンに取り付けたいといったのは、メンテ用のパーツではなく、いざと言うときにその機能を一時的にショートさせる為の物だった。

 

「ま、大人は汚いって事で許して貰うしかないわね」

 

ヴィンデルは武蔵を含めて自分達の思想に共感してくれる事がない事を判っていた。この世界から無事に脱出出来れば、その後で武蔵とゲッターD2を鹵獲するつもりだ。レモンも研究者とは言え軍属、上官であるヴィンデルの命令には逆らえない。

 

「それに……武蔵にはこっちにいて欲しいのよね」

 

格納庫からのモニターを見て、レモンは小さく笑う。

 

『武蔵か、何処に行くんだ?』

 

『どうもエキドナさん。ゲッターのシュミレーターが出来たらしいのでそれを試すんですよ』

 

『それは面白そうだな、私も着いて良いっても?』

 

『あ、それなら設定とか頼めますか? オイラじゃ判らないかもしれないんで』

 

『ああ、構わない。一緒に行こう』

 

命令を出さなければ動く事の無いエキドナから武蔵に話しかけた。それがレモンにとっては想定外であり、そしてそれでいて武蔵への興味を深める事になっていた。

 

「ああ。面白いわね……ふふ」

 

エキドナは基本的にポーカーフェイスだが、その唇の端が僅かに上がっている。そう、エキドナが微笑んでいるのだ。

 

「あの時のゲッター線かしらね、どうなるか楽しみだわ」

 

至近距離から放射されたゲッター線。それはエキドナに想定していない変化を与えた。進化を齎すエネルギーの肩書きに偽りが無く、そして命令している訳でもなく気配を殺し武蔵を監視している。つまりプログラムを超えて行動しているエキドナはレモンの目標である新人類の誕生に大きく近づいたと言っても良い、だからこそ武蔵が欲しい。武蔵がいればWシリーズ全てに自我が芽生えるかも知れない、そうすれば自分の夢に大きく一歩近づく。

 

「何を笑っている、レモン」

 

「あら、アクセルもうそんな時間?」

 

「いや、少しばかり早いが、やることも無いのでな。グルンガスト参式かグルンガスト、そのいずれかで構わない。俺に使えるように設定しておいてくれ」

 

「ええ、判ってるわよ。アクセルの感は当たるからね」

 

「ああ。そろそろ動いてくるぞ、奴らがな」

 

早乙女研究所に停泊して4日目。昨日の夜から出現しなくなったアインストにアクセルは怪訝な物を感じていた。これは嵐の前の静けさだと、そろそろ本格的に動き出してくる筈だと考えていた。

 

「それなら参式にしましょうか? シシオウブレードがないから火力は劣るけど、馬力で勝るわよ」

 

「何か適当に武器も頼む」

 

「はいはいっと、我侭な彼氏様で困るわねえ」

 

困るといっても笑みを浮かべているレモンとそんなレモンを腕組しながら見つめているが、その表情の柔らかいアクセル。いままで張り詰め続けていたシャドウミラー隊だが、武蔵やイングラム達の参加で僅かに気持ちに余裕が生まれていた。

 

「仮初の共闘でも、今は必要な事だ。何れ倒す」

 

「あら。もう敵って考えているのかしら?」

 

「ああ。あいつらは絶対に俺達の思想に共感する事はない、今は味方だが、何れ敵となる。だが……それで良い」

 

拳を握り締め闘志を明らかにするアクセルにレモンは苦笑し、グルンガスト参式の最終調整を始めるのだった……。

 

 

 

 

イングラムの姿はギャンランドの資料室にあった。イングラムが探していたのは、この世界の歴史などを記録した物を閲覧していた。身体を休める必要があることは判っていた、だがそれが判っていても、この世界の歴史を知る事は急務であった。

 

「……なるほど、大体判った」

 

ここ最近の作戦などは知ることが出来なかったが、それでもイングラムが求めていた物はあった。

 

「ゾヴォークか……良く切り抜けたものだ」

 

星間連合国家「ゾヴォーク」正直軍事力や兵の数ではバルマーを圧倒的に超えると言っても良い、そんな相手に良くこの世界の連邦は勝利できたなと感心する。

 

「いや、待てよ……逆か」

 

バルマーと戦い消耗し、バルマーが目的としていた地球の支配に来たと言う可能性もある。

 

「大前提から違うのか……?」

 

この世界にゲッターロボが存在した可能性もある。そうなれば、ゲッターエンペラーも存在していたかもしれない。

 

「敵対した異星人は壊滅寸前だったのか? いや、もしそうならば……」

 

何らかの痕跡がある筈だ。浅間山に早乙女研究所が出現した……それはもしかしたらこの世界にゲッターロボが存在したと言う証左ではないのか? だからこそインベーダーも活動時間に限界こそあれど、この世界で活動出来ている。

 

「……他にも調べることがあるかも知れないな」

 

この世界で何が起きたのかを知ることも大事だが、この世界で発見された壁画なども手に入るのならば調べる必要があるかもしれない。

 

「ゲッターロボが存在していたと仮定して……」

 

ゲッターロボが存在し、ゲッターエンペラーがいればバルマーとゾヴォークが壊滅寸前になっていたと考える。そうなれば、地球が勝利できた理由も多少苦しいが納得出来る。

 

「そうなれば、ゲシュペンストで抗えたとのも納得出来る」

 

ゲッターロボによって壊滅寸前になり、ゲッター線のあるかもしれない地球を支配し、ゲッター線を手にしようとしたバルマー。

 

それを知り、ゲッター線を奪おうとしたゾヴォーク。

 

そこで鉢合わせになり互いに戦争を仕掛けた

 

互いに疲弊し合い、それから地球に来て戦争を仕掛けた……。

 

だが疲弊しているからゲシュペンストでも対抗できた……。

 

「……色々と引っかかる部分があるな……」

 

詳しい情報はやはり閲覧制限で見る事は出来ないが、それでも量産型ゲシュペンストが主力の時代にゾヴォークに勝てるか? と考えるとそれは不可能だ。ゲッターに壊滅寸前にされていたと考えても、やはり納得出来ない部分が余りにも多すぎる。

 

「地球が切り抜けられる要因があった……のか?」

 

この世界はイングラムの知る新西暦とは余りにも違う歴史を歩んでいる。考察するしかないが、それでも違和感と言う物は付き纏う。

 

(……やはりもう少し情報が欲しい)

 

シャドウミラーの反乱……これは判らない訳ではない、武器を捨てバリアで地球を護ると言うのは危険すぎる。

 

イージス計画……これはイングラムの記憶にもある。かつて遠い未来で、己が霊帝に敗れた後に辿り着いた世界……そこもイージス計画を進めていた。

 

「……アースクレイドルはどうなっている」

 

もしもだ、もしも……この世界にメイガスがあるとすれば、それを掌握しなければ最悪の展開になりかねない。

 

「既に滅んでいると聞くが……あれが取り込まれているとなると厄介だぞ」

 

インベーダー、アインスト、そのどちらの手に渡っても大変なことになる。既に滅んでいると聞いているが、それが完全な廃墟となっているのか、それとも中身が生きているのか……それとも既にインベーダーかアインストのいずれかに寄生されているかもしれないと考えるとイングラムの顔は曇り、その顔には強い不安の色が浮かんでいた。

 

「ちっ、知れば知るほど不安が募るな」

 

因果律の番人としての記憶とすり合わせれる事件が多ければ多いほど、不安要素が多くなる。しかしヴィンデル達の事をそこまで信用している訳ではない以上自分達の情報は出来るだけ切りたくない、だが向こうの情報は欲しい。そう言う面では今のヴィンデル達とイングラム達の考えは合致していた。自分の手札を隠しつつ、多くの相手の手札を知りたい。

 

「イングラム、何か判ったか?」

 

「あまり嬉しくない事しか判ってないがな、どうした?」

 

「ああ、ヴィンデルと話していたんだが……当面の目的はここで装備を整えて、早急に日本を出るという事になりそうだ」

 

戦艦であるギャンランドならばすぐにでも日本を出ることが出来る。それが出来ない理由とすれば、日本はアインストの巣窟になっていると言う事が大きいだろう。

 

「強行突破ができない理由があるのだな?」

 

「ああ。海際は大型アインストが陣取っていて、強行突破しようものならば蜂の巣だ」

 

「なるほど、その大型アインストとやらを撃墜して、その上で太平洋に出る訳か」

 

「そう言うことだ、そして早乙女研究所を出れば補給も休息も出来ない」

 

「……絶望的だな。全く」

 

補給も出来ず、身体を休めることも出来ず。逃走を続ける……それは恐ろしいまでのストレスを与えるだろう。何時補足され、襲われるかと言う恐怖。そしてインベーダーもいる以上逃げることも出来ず挟み撃ちで撃墜される可能性がある。

 

「出発は2日後を予定している」

 

「それまで敵の襲撃がないとは言い切れんか……」

 

ゲッター線バリアでアインストの進撃を防いでいるが、ゲッター線バリアの存在を知り、何時までもアインストが手をこまねいているとは思えない。このバリアを突破出来る大型のアインストが送り出される可能性もある。

 

「調べ物を切り上げろという事か」

 

「そう言うことだ、後は……」

 

カーウァイは周囲を確認してから、イングラムに近づき小声で呟く。

 

(機体を見ておけ、細工されている)

 

「判ったら少し休んでおけ、早乙女研究所を出れば休むことなど出来ないのだからな」

 

カーウァイは資料室を出て行く、イングラムは手にしていたフォルダを棚に戻し頭を振る。

 

(まさかそこまで動くか……想定より早いな)

 

テスラ研に辿り着くまでは味方だと考えていたが、思ったよりも早いなと内心で顔を歪める。

 

「狸と狸の騙しあいか……なるほど、飽きる事はなさそうだ」

 

例え協力し合っていても敵同士、心を休める事など出来るわけがないかと肩を竦め、イングラムは資料室を出て、格納庫に足を向ける。自分の命を預ける半身が知らぬうちに手を加えられていると聞いてジッとしていられる訳などなかった。アインストとインベーダーに追われながら、互いを疑い続けるギャンランドに乗る……。

 

「辛い物だな」

 

ハガネではありえなかった事に苦笑し、イングラムは早足でその場を後にするのだった……。

 

 

浅間山に進む量産型ゲシュペンストMK-Ⅱやガーリオン、リオンを初めとしたPTとAMの混成部隊。その先頭を進むのは巨大な日本刀を腰に携えた特機だった。

 

「全ては……静寂なる……世界の為に……」

 

背中にドリルを持ち、赤と青の装甲を持つ巨大な特機は全身を蔦に浸食され、胸部に赤黒いコアを生成しながら、足を引きずるようにして進む。

 

「進化の光を我が手に……全ては新たな世界の……為に」

 

進路にある崩壊したPTにグラスやボーンが寄生し、新たなアインストへと転生し、新たな世界を望む破壊の尖兵となり歩み続ける。

 

「我は……悪を断つ……剣なり……」

 

昇ってくる朝日に照らされた特機はギャンランドにもある「グルンガスト参式」。そしてそのパイロットはアースクレイドルにインベーダー、アインスト襲撃時に最後まで殿を務め、そしてベーオウルフに撃墜された「ゼンガー・ゾンボルト」グルンガスト参式はアインスト・グルンガスト参式へと変貌し、そしてそのパイロットの「ゼンガー・ゾンボルト」もまたアインストへと変貌していた。地響きを立てながら進む参式はその姿を異形へと変貌させながら進む、進化の源……ゲッターロボをその手中へと納める為に……。

 

 

 

第6話 堕ちた剣神/狂う孤狼 その1へ続く

 

 




と言う訳でアインスト側のボスその2は「アインスト・参式(変貌中)」になります。これがそのうちにアインスト・○○という感じで完全に変化する予定です。何故ボスをアインストにしたかって?それは勿論「ウォーダン」とバトルさせる為ですよ! 極めて近く限りなく遠い世界編は基本的に負けイベントを続けます。戦力増えない、補給できない、味方がいない(ギャンランド)とこれだけのハードモードでは勝利するのは難しい状態になると思います。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします。

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

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