進化の光 フラスコの世界へ   作:混沌の魔法使い

308 / 400
第167話 武神装攻ダイゼンガー その4

第167話 武神装攻ダイゼンガー その4

 

ジョナサンとフィリオの2人はレーツェルの持って来たダブルGのOSの最適化作業を戦いの中も必死に続けていた。

 

「くそッ! ビアン博士の技術力が上がりすぎているッ!!」

 

「嘆いている場合かッ! 急げジョナサンッ!」

 

ダブルGの最大のパフォーマンスを発揮する為にビアンが手を加え続けたOSはジョナサンとフィリオの2人を持ってしても解析しきれないオーバーテクノロジーに等しい物になっていた。

 

「分かっています、分かっていますがDMLシステムとOSが合致しないッ!!」

 

「くそッ! ハードがOSについていかんとはッ!!」

 

ビアンが設計し、親派の所で極秘裏に作られAMのパーツに偽装されたダブルGのパーツの数々――それはビアンの設計通りに作り、設計データに記されていた必要なスペックも十分に発揮していた……しかしだ、いかにビアンの親派の研究所や工場であったとしてもビアンと同じ技術力を持っているわけではなく、自分が作成したダブルGを前提に作り上げたビアンのOSとジョナサン達が作り上げたダブルGというハードには隔絶した技術差があった。

 

「ならば初期のOSに戻して再セッティングはどうじゃ!?」

 

「駄目です! それだと30分以上かかりますッ! このままエラーを起した箇所を修正しながら微調整を加えるほうが早いッ!」

 

フィリオの叫び声にリシュウは顔を歪める。モーション開発においてはリシュウは天才的だが、機体のOSまではそこまで専門ではない。

 

「ぬう……神虎と神龍も万全ではないはず……それほど長くは持たん」

 

「ええ、あれはずっと封印されていた筈ですからね。所で……リシュウ先生、あれのパイロットはリシュウ先生のお知り合いなのですか? 格納庫のロックはともかくメインシステムはリシュウ先生でなければ解除出来ないはず」

 

ジョナサンの問いかけにリシュウが口を開く前に、ダブルGの2号機でエネルギーチャージを待っているレーツェルが口を開いた。

 

『ヴォルフ・V・ブランシュタインですね?』

 

「む……そうじゃ、古い知り合い……いや旧西暦からの盟約という奴での……じゃが今は説明している時間がない、終わったらあやつも……ぬっ! いかんッ! 参式がッ!」

 

無理矢理分離した事で爆発しながらもテスラ研の上空にやってきたGラプターが着陸――いや墜落と言う方が正しいだろう。2回、3回と跳ね動きを止めたGラプターからゼンガーが姿を見せる。1度だけGラプターに視線を向けたゼンガーが走り出すのを見てジョナサンはコンソールを操作し、ダブルGの格納庫をリフトアップする決断を下す。

 

「くっ……調整がまだ済んでいないが……ッ! ダブルGの格納庫へ続くエレベーターをリフトアップするッ!」

 

「仕方ないとは言え今のままでは稼働率15%……まともに動くかどうかッ」

 

機体とOSの齟齬はいまだ埋まらず、必死に調整を続けていたジョナサンとフィリオの努力を嘲笑うかのように今だダブルGは沈黙を続けていた。

 

「ゲッター炉心の稼働率はどうなっておるんじゃッ! 最悪炉心さえ稼動していればゲッター線バリアを展開出来るはずッ!」

 

「駄目ですッ! 炉心稼働率20……え? どうなって……30――45……60……85!? ゲッター炉心レッドゾーンからグリーンゾーン安定稼動ッ! ダブルG2号機も炉心正常稼動まであと2分ですッ!」

 

OSと同様に今まで沈黙を続けていたゲッター炉心が急速に安定稼動域まで熱量を上げる。特に1号機以上に炉心の熱が上がらず、最悪通常動力で稼動させようとしていた2号機まで炉心の熱量が上がっていると言うフィリオの報告にジョナサンは驚きの表情を浮かべた。

 

「我々の起動実験では40%が限界だったというのに……何が起きてると言うんだ、まさかこれがゲッター線の意思だというのか……」

 

武蔵の話ではゲッター線は意思を持つエネルギーだと聞いていたが、ジョナサンはそれを眉唾程度に思っていた。だが今まで安定稼動域を遥かに下回る数値で稼動と停止を繰り返していたダブルG用の大型ゲッター炉心が急に高いレベルで安定し始めれば、流石のジョナサンもゲッター線の意思の存在を信じないわけにはいかなかった。

 

「この数値ならゼンガー少佐を地下に呼ぶ必要も無い、ダブルGもリフトアップするぞッ!」

 

「ですがOSとDMLシステムの同調率がッ! これでは辛うじて上半身が動くかどうか……それにシステムダウンの危険性もありますッ!」

 

これが2号機ならば本当の緊急手段としてマニュアル操作という手段があるが、DMLシステムで稼動する1号機にとってOSとDMLシステムの同調率が低いと言うのは、動くかどうかも分からないという瀬戸際だった。

 

「それでもだッ! 動かないとしてもゲッター線バリアが展開出来るのならばそれでゼンガー少佐は安全だッ! その間に我々はOSの再適合を行うんだッ!」

 

百鬼獣、インスペクターの無人機、そして妖機人が暴れまわる中ゼンガーを危険な戦場に生身のまま残すわけにはいかない。仮に起動しなくともゲッター線バリアが使えるのならばダブルG1号機の中にゼンガーを保護する事が最優先だと言いつつ、ジョナサンは複数のモニターを起動し、OSとDMLシステムの同調作業を続ける。

 

「はいッ! ダブルG1号機のリフトアップを開始しますッ!!」

 

その姿を見たフィリオはダブルG1号機のリフトアップを開始させると共にダブルG1号機のOSの適合化作業を必死の形相で始めるのだった……。

 

 

 

ダブルG1号機のコックピットに乗り込んだゼンガーは荒い呼吸を整える間も惜しみ、コックピットの中心部に置かれていた日本刀の柄のような形状をした操縦桿を手に取る。モニターに光が灯り、ダブルG1号機のメインシステムが次々と稼動を開始する。

 

「これがダブルG……俺の為だけの機体か」

 

感慨深い表情でダブルGのコックピットを見つめているゼンガーだが、地下ダブルGの格納庫では、ジョナサンとフィリオは深い溜め息と共に額の汗を拭っていた。

 

「同調率50%――何とか安定稼動域まで持っていけました……」

 

「流石フィリオだな……間に合ってくれて良かった」

 

「はい……ですが非常に不安定です……最悪の場合機能停止する危険性がありますが……」

 

「かまわん! 2号機が後1分で出撃出来るッ! そうすればサポートは十分に可能じゃッ!」

 

テスラ研が誇る研究者達がこれほど協力してもなお、ダブルGが不安定なのはある理由があった。それはダブルGの開発経緯にも大きく関係する。ゲッターパイロットとしてのゼンガーの腕前は決して高い物でなく、訓練こそ続けていたがレーツェルと異なり単独でゲッターロボを操縦出来るほど技量は上昇しなかった。決してゼンガーの機動兵器を操縦する腕前が武蔵より劣っていると言う訳ではなく、ゲッターロボの幾つ物のレバーやペダルを手動で操作しながら、己の体感を元にした機体の姿勢保持などの複数の操作を同時に並行処理する事が出来なかったのだ。むしろこれは新西暦の人間でありながら旧西暦のオールドな操縦技術を習得できたレーツェルの方が異常だと言えるだろう……しかしそんなレーツェルでさえも一流のゲッターパイロットにはなれない。ゲッターパイロットに求められる資質が余りにも多岐に渡るからだ。それならばとビアンはかつてシュトレーゼマンを口八丁で騙し、アースクレイドルとムーンクレイドルという人類の揺り篭を守る為の拠点防衛用の超大型機動兵器を作る為のプロジェクトを再開したのだ。

 

「これでは駄目だ……もっと強力な機体に仕上げなければ……ッ」

 

セプタギンへの武蔵の特攻――戦うべき時に戦えなかったという後悔、見ていることしか出来なかった無力感――可能ならばゲッターロボをベースにした新型ゲッターロボを開発出来れば良いのだが、ゲッターロボの構造はビアンを持ってしても理解しきれず1から作るのは不可能であり、そしてパイロットもいないとなればゲッターロボの形状に拘るのは得策ではないとビアンは考えた。そして最初に考えたダブルGとは異なる、新たなダブルGの再設計と再建造を始めたのだ……ゲッター炉心を搭載し、フレームから装甲までフルゲッター合金製のゲッターロボと姿は違うが、ゲッターロボの兄弟機を作ろうとしたのだ。それがダブルGであり、惜しむらくはビアンが連邦軍に追われている間に3号機と4号機の消息が不明となり、試作型のダブルGの設計図も持ち逃げされた事だろうが……その時にはまだゲッター炉心もゲッター合金もまだ実用段階ではなく、AMの延長線で設計していた物なので今のダブルGとは実は全くの別物であったり、ビアンであってしても人道に反するという事で封印された物だが、ビアン以外では理解出来ないだろうと試作型のダブルGの設計図は今も地球、いや宇宙のどこかで人の手を渡り続けていたりする……それらの複雑な製造経緯、そしてビアンの飽くなき追求心によって生まれたゼンガーの為の特殊OS――JINKI-1(ジンキ-ワン)が余りにも高性能すぎた事と、様々な場所で建造したことによるイレギュラーの修正がジョナサン達にとっても余りにも辛い難行であったのだ。だがジョナサン達はやり遂げた、ゼンガーにダブルG1号機を無事に渡す事が出来たのだ。

 

『そう……ダイナミック・ゼネラル・ガーディアン――ビアン博士が設計し我々に託したスーパーロボットだ』

 

「……ダイナミック・ ゼネラル・ガーディアン……いや、あえてその名は呼ぶまい」

 

『何?』

 

ダイナミック・ ゼネラル・ガーディアンの名は呼ぶまいと告げたゼンガーの目がカッと見開かれる。

 

「ビアン博士がこの俺の為に作った機体……いわば俺の為に作られた剣……そう、名付けるなら……ダイ・ゼン・ガー……ッ!」

 

力強くそう告げるゼンガーにテスラ研地下のジョナサン達は驚きの表情を浮かべる。

 

「ダ、ダイゼンガーッ!?」

 

「なるほど……そういう略し方もあるね」

 

頭文字を取りダイゼンガーと略すのは分かるが、大きなゼンガーとも呼べる呼び名で笑っている場合では無いが、思わずフィリオ達は声を上げて笑ってしまった。

 

「笑わせるなッ!  そんなロボットで俺を倒せるかッ!!」

 

「黙れ! 貴様を……むッ!?」

 

向かってくるガルガウ改に向けてゼンガーがダイゼンガーを振り向かせた瞬間、今まで高いレベルで安定していたゲッター炉心、そしてダイゼンガーのメインシステムが完全に停止し、地下格納庫に緊急アラートが鳴り響いた。

 

「どうしたんだ!? 何故急にシステムダウンを!?フィリオ、状況はッ!?」

 

「DMLシステムの稼働率、0% ……内蔵武器、全て使用不能。ゲッター炉心機能停止ッ! 1号機は完全に機能停止状態ですッ!」

 

「な、何故じゃッ!? 何故急にこんな事になったんじゃッ!」

 

【さぁ、ここからだ。ゼンガー・ゾンボルト】

 

【我々はお前を見定めよう――悪を断つ剣よ】

 

混乱しきるジョナサン達の背後でゲッター線が人の形になり、浮き出るように早乙女博士がその姿を見せる。その視線はダイゼンガーではなく、ダイゼンガーの近くで大破した状態で残されたGラプターへと向けられていた。

 

『フン、何がダイゼンガーだ。 手も足も出んではないかッ』

 

防御の頼みの綱であるゲッター線バリアも起動せず、動力まで停止しているダイゼンガーにガルガウ改の攻撃を防ぐ術は無く、ガルガウ改のアイアンクローで胴を挟まれ持ち上げられても反撃する事は愚か逃げることも防御する事も出来なかった。

 

『固いだけの木偶に隠れた事を悔いるがいいッ!!!』

 

アイアンクローの挟む力が少しずつ上がり、ダイゼンガーの装甲とフレームが嫌な音を立て始める。

 

「ぬうっ……! まだだ、まだ俺は……俺はこんな所で死ぬわけにはッ!!」

 

柄型の操縦桿を振るうが何の反応も無く、システムの再起動すら行なわれない……それでもゼンガーは諦めず、操縦桿を強く握り締める。

 

「俺は戦うべき時に戦えず、そして裏切り救えた筈の者を見捨てて逃げた……それでも……それでも俺を信じてくれる者がいるッ! 俺に力を貸してくれる者がいるッ! その想いを、願いを! そして信頼をッ!! 俺はもう裏切る事は出来んのだッ! だからダイゼンガーよッ! 俺に、俺に力を貸してくれッ!!!」

 

DC戦争ではグレッグを救えず、グレッグの願いを裏切り、キョウスケ達を鍛えるという目的があったため敵として立ち塞がった。

そしてL5戦役ではセプタギンに特攻する武蔵を見ている事しか出来ず――そしてアースクレイドルに囚われているソフィアを助ける術も持たず――何も守れず、失い続け負け続けた男をそれでも信じている者が居る。その願いを信頼を、これ以上裏切ることは出来ないとゼンガーは吼える……だが奇蹟は起きず、ダイゼンガーは沈黙を続けガルガウ改のアイアンクローによって圧力を掛けられコックピットに紫電が走り始める。

 

『病原菌は消毒しなければな……安全で清潔な宇宙の為になぁッ!!』

 

アイアンクローでダイゼンガーを拘束したままメガスマッシャーを展開し、その砲口をダイゼンガーへと向ける。

 

『ゼンガー少佐ッ!! くっ!?』

 

『ここから狙撃するにも距離がありますねぇ……駄目元でやってみますけどッ!!!』

 

神虎の神雷の超長距離狙撃によるダイゼンガーの救出が試みられるが、レストジェミラが盾になりガルガウ改を守る。

 

『くそッ! ならこれはどうだッ!!』

 

ベルガリオンがミサイルを放つがジャマーによってミサイルはあらぬ方向に逸らされ爆発する。鉄甲鬼と戦っているコウキに支援をする余裕は無く、ゼンガーを救おうとしたことで妖機人に対して無防備になったアイビス達に水の刃と炸裂する光の矢が襲い掛かり、ガルガウ改からロックオンが外される。

 

『これで終わりだ、消え失せ……ぐあっ!?』

 

「うっぐっ! 何が……何が起きた……これは……ゲッター線……なのか?」

 

勝利を確信したヴィガジだが、突如襲ってきた衝撃に捕らえていたダイゼンガーを取り落とし、地面に叩き付けられたゼンガーも何が起こったのか困惑を隠しきれなかったが、コックピットに溢れ出した翡翠の輝きが強まるに連れ、モニターに光が灯り、ダウンしていたシステムが復旧していく……。

 

「参式……お前が……俺を助けてくれたのか……」

 

モニターが回復した時、ゼンガーの目の前に広がったのはグルンガスト参式・タイプGから溢れ出したゲッター線がダイゼンガーを包み込んでいる光景であり、先ほどガルガウ改を弾き飛ばしたのもグルンガスト参式・タイプGから放出されたゲッター線なのだと分かった――その光景をモニターしていたフィリオ達は次々に映し出されるダイゼンガーのステータスを見て驚きに目を見開いていた。

 

「ゲッター炉心稼働率100%ッ!? テスラ研製のゲッター炉心の稼働率は最大で40%だったのに、今になって何故……」

 

「JINKI-1の適合率、DMLとの同調率共に100%ですッ! 急にどうして……」

 

「本当にゲッター線の意思があったようじゃな……」

 

今までの沈黙が嘘だったようにダイゼンガーのステータスはグリーンゾーンをマークし、最高の状態を維持していた。

 

『忌々しいゲッター線も貴様らも目障りだッ!! 今度こそトドメを刺してくれるッ!!!』

 

アイアンクローを振りかざしダイゼンガーに飛びかかろうとしたガルガウ改だったが、その間を突き抜けたドリルブーストナックルによって突進を止められる。

 

『ゼンガーッ!!! 受け取れッ!!! 貴様の武器……いや貴様の魂をッ!! 参式斬艦刀を受け取るのだッ!!!』

 

『きさまあああああああッ!!!』

 

幾度も自分の邪魔をしたスレードゲルミルとウォーダンにヴィガジは激昂し、メガスマッシャーをスレードゲルミルに向かって放つがそれが命中する前にスレードゲルミルは参式斬艦刀をダイゼンガーへと投げ渡し、自らの斬艦刀でメガスマッシャーの一撃を完全に防いでみせる。

 

「感謝するッ! ウォーダンッ!!!」

 

回転しながら飛んできた参式斬艦刀を受け取り、その切っ先をガルガウ改へ向ける。

 

『フン、 今さらそんな物を手にした所でッ!』

 

「黙れッ!  斬艦刀は我が魂の剣ッ!  これさえあれば、俺は戦えるッ!!」

 

斬艦刀を手にしただけだと嘲笑おうとしたヴィガジだったが、ゼンガーの気迫とそして参式斬艦刀を手にしたダイゼンガーの姿が巨大化して見え、思わず言葉を失った。その圧倒的な闘志、そして存在感に一瞬完全に飲み込まれたのだ。

 

「我が魂を受け継げ、 ダイゼンガーッ!! 否ッ! 武神装攻ダイゼンガーッ!!!!」

 

ゼンガーの咆哮と共にダイゼンガーの全身からゲッター線の輝きが衝撃波となってテスラ研を駆け巡る。

 

『ぶ、武神装攻だと!? 今度は何の略だッ!!!』

 

「この切っ先に一擲を成して、乾坤を賭せんッ!! 伸びろ斬艦刀ッ!!!」

 

日本刀モードだった参式斬艦刀が巨大なバスターブレードへと変形し、それと同時にダイゼンガーの全身が翡翠のオーラに包まれる。

 

『そんなこけおどし等ッ!!!』

 

「届けッ!! 雲耀の速さまでッ!!!」

 

斬艦刀を地面に叩きつけ、ガルガウ改の放ったメガスマッシャーを避けたその勢いまま天高く飛び上がったダイゼンガーは大上段に参式斬艦刀を構えガルガウ改へと急降下する。それを見たヴィガジはゲッター合金で強化された腕部ユニットを合体させ、巨大な盾を作り出しその内部でメガスマッシャーの発射態勢を取りつつ防御の姿勢に入る。

 

「チェストオオオオオ――ッ!!!」

 

『舐めるなアアアアッ!!!』

 

ヴィガジとゼンガーの裂帛の気合が込められた雄叫びが重なり、雲耀の太刀とゲッター合金の盾がぶつかり合い、矛と盾のぶつかり合いは互いに弾き飛ばすという痛みわけの形にされるが、ダイゼンガーもヴィガジも即座に姿勢を立てなおし、参式斬艦刀とアイアンクローの切っ先を互いに向ける。互いに大きなダメージは受けておらず、むしろより激しく闘志を燃やす事となった。

 

『「うおおおおおッ!!!」』

 

次の瞬間弾かれたように走り出し互いに闘志を剥き出しにし激しい咆哮を上げる。テスラ研を巡る戦いの第三幕がきって落とされるのだった……。

 

 

 

 

ダイゼンガーとガルガウ改のぶつかり合いは非常に凄まじく、斬艦刀とアイアンクローのぶつかり合いの余波だけでアステリオンとベルガリオンが大きく機体のバランスを崩す程だ。

 

「ぬおおおおッ!!!」

 

『参るッ!!!』

 

バスターブレード形態ではなく、取り回しの良い日本刀モードを振るってくるダイゼンガーとゼンガーの圧力に負けないようにヴィガジも吼え返しながらガルガウ改を駆る。

 

『チェストォッ!!』

 

ゲッター線の輝きを全身に纏い、恐ろしい速度で踏み込んでくるダイゼンガーの姿に咄嗟に両腕のアイアンクローを合体させた盾で防御に入る。

 

「ぬうっ!?」

 

防御してもなおコックピットにまで響いて来る衝撃に思わずヴィガジは呻き声を上げる。そしてそれと同時に困惑を隠しきれなかった……同じゲッター合金製の武装を使っているはずなのに何故、自分の機体にはゲッター線の輝きが宿らないのか、自分とゼンガーでは何が違うのかと困惑を隠しきれなかった。

 

「喰らえッ!!」

 

だが困惑ばかりもしていられない。監査官として、そして地球人よりも上位の種族として下等な野蛮人に負ける訳には行かないと言う強烈なプライドを支えにして、ヴィガジはダイゼンガーとの戦いのみに意識を集中させる。アイアンクロー、火炎放射ではない、いままで1度も使わなかった背部ウィングからのビームによる不意打ちをダイゼンガーに向かって放つ。

 

『甘いッ!!! そのような逃げの一撃などッ!!』

 

「これは戦略的一手というのだッ!」

 

バリアでビームが弾かれるというのはヴィガジにも分かっている。だがバリアによって弾かれたビームが目晦ましとなる筈だと、ゲッター合金で強化された尾を槍のように打ち出すガルガウ改――だがその切っ先はダイゼンガーに触れる前に斬艦刀の一閃によって斬り飛ばされる。

 

『言った筈だッ! 逃げの攻撃などこの俺には届かんとなッ! ぬっ!』

 

尾を切り落とし返す刀でガルガウ改を切り裂こうとしたダイゼンガーだったが、その動きは転移してきたレストジェミラが組み付いた事でとめられる。

 

「言った筈だ戦略だとなッ!! 今度こそ死ねッ! ゼンガー・ゾンボルトッ!!!」

 

受領した機体を自ら破壊するなど今までのヴィガジでは考えられない行動だった。しかしこれ以上後の無いヴィガジに形振り構っている余裕など無く、テスラ研を奪還されれば、もっと言えばダイゼンガーを見落としていた段階でヴィガジの査察官としての能力にウェンドロは疑問視を抱く筈だ。目に見えた成果――ダイゼンガーを破壊し、搭載されている高性能なゲッター炉心を手にしなければ処分が待っていると分かっているヴィガジは下等な地球人と見下している相手に不意打ち、騙しうちと己のプライドを完全に捨てて勝利する為の一手を講じた。四肢に2体ずつのレストジェミラが組み付いては流石のダイゼンガーも動きを封じられる。動きが止まればメガスマッシャーを確実に当てられる。

 

「今度こそ終わりだッ!!」

 

『くっ!! ぬうおおおおッ!!』

 

手足に組み付いているレストジェミラを振り解こうにも、フルパワーで組み付いているレストジェミラは全力で抵抗しており、メガスマッシャーが発射される前に振り解くのはダイゼンガーを持ってしても単騎では不可能だ。

 

「何ぃッ!?」

 

メガスマッシャーが発射される瞬間――漆黒の影がダイゼンガーとガルガウ改を覆い、そこから発射されたビームがダイゼンガーの手足を封じていたレストジェミラだけをピンポイントで撃ち抜き、ダイゼンガーの隣に漆黒の特機が降り立った。

 

「くっ! あれもダイゼンガーとやらかッ!」

 

レストジェミラによる拘束が無力化され、ヴィガジは苛立った様子でメガスマッシャーの発射を諦め、ダイゼンガーの隣に立つダブルGの2号機を睨みつけながら叫んだ。

 

『そう、ダイナミック・ ゼネラル・ガーディアンの2号機……名付けて、アウセンザイター……ッ!』

 

マントを翻しながら告げられた言葉が翻訳され、モニターに映し出されるがその文字を見てヴィガジは怒りのまま、拳をモニターに叩きつけた。

 

「『穴馬』だと? また翻訳機が壊れたのかッ!?」

 

穴馬の言葉の意味が判らないヴィガジは翻訳機が壊れたのだと思い込み、怒りを露にするがその内面は恐ろしいほどに冷静だった。

 

(どうする、どうする……ッ)

 

ダブルG――ダイゼンガーとアウセンザイターの力は間違いなくガルガウ改を越えている。それら2体を相手に単騎で戦うのは不可能だと認めざるをえなかった……だからこそ自分がとるべき手段が1つしかない事を理解し、屈辱と怒りにその唇を強く噛み締めた……高性能のゲッター線で動くダブルGの戦闘データをホワイトスターへ持ち帰る――それが自分が成すべき事だ。

 

(出来るのか? 今の俺に……)

 

規格外の性能を持つダイゼンガーとアウセンザイターと戦い、戦闘データを十分に取得し、無事に脱出する……言葉にするのは簡単だが、その余りにも無茶な戦いに望むには今の消耗しきったガルガウ改と自分では無理だと認めざるをえない。だが無様に何の情報も得れずに逃げることも出来ないとヴィガジは葛藤する――戦場での迷いは己の死へ繋がる……だが今回に限っては勝利の女神はヴィガジへと微笑んだ。

 

【【カカカカカッ!!】】

 

『おいおいおい……あいつら合体しやがったぞ』

 

『うーむこれは僕も想定外ですねぇ……』

 

弓と槍の妖機人が合体し咆哮を上げる。すると今までの戦いで破壊された無人機や、百鬼獣の残骸が動き出す姿を見てヴィガジはこれが自分が生き残り、そしてダイゼンガーとアウセンザイターの戦闘データを得るただ1つの方法だと判断し、査察官としては到底褒められた物では無いが異形の化け物を利用する為にダイゼンガーとアウセンザイターへ攻撃を仕掛けながら少しずつガルガウ改の立ち位置を変え、いつでも転移出来るように準備を始めるのだった……。

 

 

 

 

 

妖機人の一種である鋳人は己の肉体を持たぬ妖機人だ。それ故に己の肉体を得る事に並々ならぬ執着がある、強い肉体を求め、寄生する事を最優先とする鋳人にとってダイゼンガー、アウセンザイターの姿は何よりも魅力的で己の肉体にしたいと思う物であった。だが弓と槍の姿では勝てない、その素晴らしき肉体を手にする事が出来ないと本能的に悟った2体の鋳人は躊躇う事無く合体し、己の肉体を強化することを選択したのだ。それが6本の腕に4本の足、そして2つの頭部を持つ妖機人シュウの姿だった。

 

【【ウォオオオオオッ!!!】】

 

ダイゼンガーとアウセンザイターを己の肉体とするべく、シュウはテスラ研の敷地を破壊しながらダイゼンガーとアウセンザイターへと襲い掛かる。

 

「ぬうっ!! 面妖な」

 

合体したといえば聞こえは良いが、無理矢理2つの肉体を1つにしたシュウの身体は整合性が無く、今にも崩壊しそうな動く屍のような形相を呈していた。しかしそれでもゼンガーを圧倒する凄まじい闘志を、そして纏わり付くような執着をゼンガーは感じ取っていった。

 

【【ウォオオオオッ!!!】】

 

ゲッター線による高出力、そして純度の高いゲッター合金の守りを持ってしても容易く切り裂くその力にゼンガーは驚きに目を見開く、だが戸惑いは一瞬であり、妖機人シュウにその意識を向ける。

 

「それでいてこの力ッ!! レーツェルッ! インスペクターは任せるぞッ!」

 

シュウを相手にしながらガルガウ改と戦うのは不可能だと判断し、肩口からの体当たりでシュウを弾き飛ばし、アウセンザイターから引き離す。

 

『任されたッ! 気をつけろよ、ゼンガーっ!』

 

ここまで追詰めたヴィガジをみすみす逃すわけには行かないとゼンガーはシュウは自分が相手をすると告げ、アウセンザイターを行かせ自らはシュウの前に立ち塞がる。

 

「俺が相手だ、化け物」

 

【グルルルウウ、ウォオオオオオッ!!!】

 

斬艦刀とシュウが手にしている2本の中華刀がぶつかり合い、凄まじい火花を散らす……だがゼンガーは目の前の刀だけに意識を向けかけ、弓矢の切っ先がダイゼンガーへの頭部へ向けられている事に気づき、切り払うと同時に地面を蹴ってダイゼンガーを後退させる。

 

「うっぐっ!」

 

シュウの放った矢はゲッター線バリアを突き破り、ダイゼンガーの肩へと突き刺さる。しかし恐れるべきなのはその破壊力ではなく、肩に突き刺さった矢が紐状になり、ダイゼンガーの内部に侵入しようとした事だった。

 

「いかんッ!」

 

慌てて肩に突き刺さった矢を引き抜き、投げ捨てるとそれは空中で鋳人となり、地響きと共に着地する。

 

「ますます面妖なッ!」

 

シュウの放った矢が命中した岩、格納庫、破壊された百鬼獣、そしてインスペクターの無人機は次々と鋳人へとその姿を変え、手にした武器を打ち鳴らす。

 

「……本能のみの獣だが……強い」

 

武器を打ち鳴らす姿は威嚇行動だ。だがそれを行ないながらも4本の腕は弓を引き絞りダイゼンガーへの狙撃を続けている。バスターブレードモードでは立ち回りが悪いと日本刀モードへ戻し飛んでくる矢をダイゼンガーは的確に切り払い、打ち落とす。

 

【シャアアッ!!!】

 

「来るかッ!!」

 

矢を放つと同時に飛びかかって来たシュウの上段からの切り下ろしを下から切り払うと同時にダイゼンガーは前に踏み出し、固く握り締めた拳を叩きつける。

 

【カカカカーッ!!!】

 

「ちえいッ!!!」

 

しかしシュウもただでやられはしない、殴り飛ばされながら4本の腕から矢を放ち、ダイゼンガーの追撃を防ぐと同時に自らが体勢を立て直す時間を稼いで見せた。

 

【カアアアアアーッ!!!!】

 

「おおおおおおッ!!!」

 

二本の中華刀を1つにした巨大な青龍刀とバスターブレードへとその形状を変えた参式斬艦刀がぶつかり合い周囲に凄まじい轟音を響かせる。2つの凄まじい力のぶつかり合いは周囲に斬撃の後を刻みつけ、大地を深く抉り、ダイゼンガーとシュウの姿を巻き上がった砂煙が覆い隠す。

 

【カカカッ!!】

 

「ぬうんッ!!!」

 

砂煙からほぼ同時に飛び出したダイゼンガーとシュウの手には何時の間にか再び日本刀、そして2振りの中華刀が握られており、互いに閃光にしか見えぬ超神速の剣撃が何度も何度もぶつかり合った。

 

【ヒャーハハハッ!!】

 

「すまんが俺はこいつで手一杯だッ! これ以外はそちらで何とかしてくれッ!!!」

 

剣撃とシュウはダイゼンガーで防げる。だがシュウの放つ矢によって増える鋳人には対処が出来んと叫ぶゼンガーは自分に出来る事としてシュウを残骸から引き離しに掛かる。だがその間に放たれた矢によって破壊された機体の残骸は鋳人へとその姿を変えていた。

 

『おい、あたしはこんな化け物なんてきいてないぞ』

 

『そうですね。僕も知りませんでしたよ、いやいやしかし参りましたねぇ……お嬢さん方武器はまだありますか?』

 

『す、すみません、もう体当たりするくらいしか……』

 

『流石にここまでの連続戦闘は想定していない』

 

百鬼獣、無人機と戦い続け、そして今度は増え続ける鋳人を相手をするには今のゼンガー達には余りにも厳しかった。連戦に次ぐ連戦、そして敵は無尽蔵に送り込まれ、テスラ研を守る必要もある。バロンとフェイの2人が加わってもなお戦力は足りず、この乱戦を利用して動いたのヴィガジだけではなかった。

 

『くそがあッ! 逃げるなあッ!!!』

 

【……ッ】

 

ワンオフの高性能電子頭脳を有している鉄甲鬼は今の自分ではコウキに勝てないと判断し、乱戦に紛れて撤退することを選択し、その後姿にコウキの激昂が向けられるが鉄甲鬼は振り返ることなく離脱する。

 

『ちいっ!! くそがあッ!! 貴様らが邪魔をしてくれたからだッ!』

 

コウキは暴言を吐きながらも今の状況で鉄甲鬼を追う事は出来ないと分かっており、両手に斧を装備した轟破・鉄甲鬼が鋳人の群れに襲い掛かり、その手にした斧で両断し引き裂き破壊する。元がスクラップなだけあり、耐久力は無いに等しいが、その代りに攻撃力が余りにも高く、容易に倒せるにも関わらず、どうしても攻めるのに二の足を踏んでしまう。

 

『どうした? アウセンザイターとやら、攻めてこないのか?』

 

『悪いがそんな挑発に乗るほど私は馬鹿ではない』

 

攻撃する事を止め、アイアンクローを合体させた盾を構え完全に防御に入ったガルガウ改の守りを突破するにはアウセンザイターでも容易ではなく、その上無人機と鋳人の群れに囲まれているのではアウセンザイターの機動力も十分に生かしきれないでいた。

 

『……来たか』

 

そんな中沈黙を保っていたスレードゲルミルのコックピットの中のウォーダンが顔を上げた。その視線の先には雲を引き裂く翡翠の流星の姿があった。

 

『ゲッタァァアアアアッ!! ビィィイイイイムッ!!!!』」

 

やっとの思いで包囲網を抜けて来たゲッターD2が頭部からゲッタービームを発射し、鋳人を薙ぎ払い地響きを立ててガルガウ改の前に着地する。

 

『武蔵君、来てくれたのかッ!』

 

『遅くなってすいません、レーツェルさんッ! こいつはオイラが相手をするからゼンガーさんの方へッ!』

 

妖機人シュウの連続攻撃に押されているダイゼンガーを見て、武蔵が其方の支援に向かうようにレーツェルに声を掛ける。

 

『しかし』

 

『大丈夫ですよ、もう皆も来ますから』

 

『サイフラァアアアアシュッ!!!』

 

『サイコブラスタァァ――ッ!!!』

 

先行して来たのは武蔵だけではない、サイバスターとヴァルシオーネがテスラ研の上空へとその姿を現すと同時に翡翠と桃色の輝きが周囲を染め上げ、生き残っていた百鬼獣や鋳人が次々と爆発する。その姿を見てレーツェルはアウセンザイターを反転させダイゼンガーの元へと走らせる。

 

『よお久しぶりだな怪獣野郎ッ!! てめえが殺した人達の敵討ちだッ! らくに死ねると思うなよッ!! ダブルトマホークッ!!!』

 

そして武蔵はサイフラッシュとサイコブラスターで全身に細かいダメージを負ったガルガウ改を見据え、ゲッターD2の両手にダブルトマホークを握らせる。

 

『ちいっ! この上ゲッターロボと戦うなど冗談ではないぞッ! な、なぜ転移できないッ!!?』

 

武蔵の本気の殺気に当てられたヴィガジは転移での逃亡を試みるが、何故か転移出来ずうろたえるヴィガジの叫び声を無視して飛びかかったゲッターD2のダブルトマホークがゲッター合金で強化されたアイアンクローを紙屑か何かのように容易く引き裂いた。

 

『ば、馬鹿な、何故ゲッター合金製の武器が』

 

『はっ! 教えてやるよッ! ゲッターロボは正義のスーパーロボットだ!! 悪党が使う偽物のゲッター合金なんかなぁッ!! ゲッターにとっちゃあなんの障害にもなりゃしねえんだよッ!!!』

 

武蔵の一喝とダブルトマホークの一撃が真っ直ぐにガルガウ改のコックピットに向かって振るわれ、避けられない死が目前に迫りヴィガジが引き攣った声を上げた瞬間、ガルガウ改は転移した。だが完全にダブルトマホークを避ける事は出来ず胸部から下が両断され、ヴィガジ自身もコックピットが爆発した事で、全身に酷い傷を負った瀕死の状態でネビーイームへと転移した。

 

『ゼンガーッ! モードをプフェールトに切り換えろ!』

 

ランツェ・カノーネをシュウへ向かって乱射し、シュウをダイゼンガーから引き離しながらレーツェルがゼンガーに向かって叫んだ。

 

「ッ! 承知ッ!!」

 

コンソールを操作し、レーツェルが起動しろと言ったプフェールトモードを起動する。

 

『行くぞ、友よッ!! 今こそダブルGの、いや我々の真の力を見せる時ッ!!』

 

「応ッ!!」

 

アウゼンザイターの投げ捨てたマントを空中で受け取り、それを背中に装着したダイゼンガーは人型から馬へと変形したアウセンザイターに飛び乗り、妖機人シュウへと突進する。

 

「ぬおおおおおッ!!!」

 

【【カカカカカッ!!!】】

 

ダイゼンガーとアウセンザイターを寄越せと言わんばかりに笑いながらシュウは弓矢を放ち続ける。だが刺さればそこから妖機人になる弓矢をゼンガーが2度も受ける訳が無く、日本刀モードの参式斬艦刀を振るいそれを打ち落とし続ける。

 

『見せてみろゼンガーッ! お前の新たな剣をッ! お前の力をッ!!!』

 

ゼンガーとレーツェルの邪魔はさせぬと鋳人達を斬艦刀で両断し、シュウへと突き進むダイゼンガーを見つめるスレードゲルミル。そしてウォーダン……ここで攻撃すれば確実にゼンガーを倒す事が出来る。だがウォーダンはそれをせず、自分が越えるべきオリジナルであるゼンガーの新たな剣、ダイゼンガーの動きを一瞬たりとも見逃さんと言わんばかりに真剣な眼差しを向ける。

 

「吼えろダイゼンガーッ! 武神の如くッ!!」

 

『駆けろトロンベッ! その名の如くッ!!!』

 

【ウォオオオオオッ!!!】

 

真っ直ぐに突っ込んでくるダイゼンガーとアウセンザイターに向かってシュウもまた巨大な中華刀を振りかぶり、ダイゼンガーとアウセンザイターを切り裂かんと横薙ぎの一閃を放った。だがその一閃は急加速したアウセンザイターによって避けられ、カウンターで斬艦刀の一閃がシュウの胴体を捉える。

 

【【!?!?】】

 

抉りこむような一閃がシュウの身体を切り裂きながら、その身体を上空へと打ち上げる。

 

「奥義ッ! 斬艦刀ッ! 逸騎刀閃ッ!!!」

 

裂帛の気合と共に振るわれた一閃はシュウの身体を更に上空へと打ち上げ、全身を切り裂かれた妖機人シュウはテスラ研のはるか上空で爆発四散する。

 

『ふっ! 我等に……』

 

「断てぬ物無しッ!!!」

 

ガルガウ改、百鬼獣鉄甲鬼、そして妖機人シュウ――テスラ研に現れた強大な敵は全て倒すか退けた。だがテスラ研を取り囲んでいる百鬼獣、無人機は依然健在であり、ダイゼンガーは縦横無尽に戦場を駆け抜け参式斬艦刀を振るう。

 

「斬艦刀逸騎刀閃――しかと見届けた。ゼンガー、お前との決着はまた何れ」

 

すべてを見届けたウォーダンはハガネ、ヒリュウ改、クロガネ、シロガネがテスラ研の上空へと現れると同時にテスラ研を後にするのだった……

 

 

 

第168話 武神装攻ダイゼンガー その5へ続く

 

 




かなり長くなりましたが、次回でダイゼンガーの話は終わりです。そしてその次はプランタジネットとここもオリジナル要素ましましで行こうと思います。色々とやりたい事があるので多くは語りませんがダイテツがどうなるのか楽しみにしていてください。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします。


スパロボ無料ガチャで出たSSR

ディストーションアタックS×2
クロスオメガの主人公機の金色になるSSR1枚
ファンネル(サザビー)
拡散メガ粒子砲(サザビー)
プログレッシブナイフ連続攻撃(エヴァ2号機)
ランページゴースト





これで神引きしてるからFGOで爆死してる? って思い出す混沌の魔法使いです。

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

  • サイドまたは視点は必要
  • 今のままで良い
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。