第205話 セレヴィス攻防戦 その1
セレヴィスで最大規模のイスルギ重工の製造拠点にもぐりこむ事に成功した武蔵達は、すぐにその眉を顰める事になった。
「さみいな……オイラ達は間に合わなかったか」
鬼の処置の後には36時間のコールドスリープが必要と聞いていた武蔵は通路に漂っている冷気に鬼への改造手術が始まっていると思ったが、コウキはそれは違うと言ってまだ間に合うと呟いた。
「気休めか?」
「いや、事実だ。ラドラ、武蔵。この部屋を見てみろ」
自分が覗き込んでいた部屋を見るように促すコウキに、武蔵とラドラも周囲を警戒しながら部屋の中を覗きこんだ。
「なんだありゃあ……?」
「……何かの部品か? これはそんなに重要な物なのか」
5cmほどの鉄のパーツがラインで流されているのを見て武蔵とラドラが首を傾げ、コウキにこれはなんだと尋ねる。
「鬼の角だ、これを人間に外科手術で埋め込む事で鬼になる」
「おいおい、落ち着いて言ってる場合じゃねえだろ……コウキ。避難している月の人が鬼になっちまうだろうが……ッ」
鬼にする為の生体パーツが流れているいるのになに冷静に言ってるんだと武蔵が声を荒げる。
「ん? 今変な声がしなかったか?」
通路の奥から鬼の声がし、武蔵達は通路の影に身を隠したが、当然声を荒げた武蔵はコウキとラドラに睨まれて身体を小さくしていた。
「気のせいだって言っただろ? さっきの声も運び込まれてる最中の人間の声に決まってる」
「そうだよな。流石にここに忍び込んでくる馬鹿はいないよな」
月の拠点であるセレヴィスに救出目的で忍び込んでくる人間などいないだろうと高を括り、武蔵達が隠れている通路を調べる事無く引き返していく鬼達の気配が無くなった所でラドラ達は通路に身を隠し、監視カメラ等の監視システムの有無の確認を始める。
「声を荒げるな、武蔵。お前は声がでかい、ここまで静まり返っているとお前の声は周囲に響きすぎる」
「すまねえ……でも「安心しろ、まだ鬼への改造手術は始まっていない。良く見てみろ」
再び部屋の中を見てみろとコウキに促され、武蔵とラドラは再び扉の小さな小窓から部屋の中を覗きこんだ。
「煙……?」
「違う、あれは蒸気だ。冷却しているのか?」
「そうだ。鬼の角は高性能の電子頭脳と同意義だ、作成した後は冷却しなければ使い物にならない。見た所……作り始めたばかり、鬼への改造手術にはまだいくらかの猶予がある」
改造手術にはまだいくらかの猶予がある」
鬼の技術に精通しているコウキだからこそ、今目の前のラインを流れている角のパーツが製造されたばかりだと分かり、時間的猶予があると武蔵とラドラへと告げる。
「使えるようになるまでどれくらい掛かる?」
「……見た所長くて2時間と言うところか、俺達なら2時間あれば十分だ。まずは民間人が運ばれている場所を見つける、次に避難と脱出だな。武蔵、ギリアムに渡されたカメラの電源を入れておけ、俺達の状況を逐一報告してる余裕はないからな」
コウキに促され武蔵は鞄から取り出したカメラの電源を入れ肩に装着し、指でOKサインを作る。
「堂々と歩けよ。下手に萎縮して動くと侵入している事がばれるからな」
「大丈夫だって、オイラ。早乙女研究所を追い出された後にもう1回忍び込んで早乙女博士の振りしてゲットマシンに乗り込んだし」
そんなことしてたのか? と呆れるラドラとコウキの視線に武蔵は誤魔化すように笑って歩き出し、コウキとラドラはそんな武蔵に呆れた表情を浮かべる。
「お前、どこに行くのか分かってるのか?」
「あ……ラドラ、コウキ。どっちに行けば良いんだ?」
出鱈目に歩き出そうとしていた武蔵にラドラは深い溜め息と共に首を左右に振り、月の連邦軍に提出されていたイスルギ重工の地図をハンドPCに呼び出し、民間人が運び込まれているであろう区画に目星を付け2人を先導して歩き出すのだった……。
アインストとインベーダーを無事殲滅したヒリュウ改はステルスシェードを展開し、武蔵達から合図があればすぐに突入出来るように補給と休息に勤めていた。
「武蔵達から映像連絡が届いたッ! 今ブリーフィングルームのモニターに写す」
セレヴィスに侵入している武蔵達からの映像連絡があったとギリアムが声を上げ、ブリーフィングルームのモニターに武蔵が身につけているカメラの映像が映し出される。
『己……『やかましい、とっとと死んでろ』げびゅあッ』
モニターに映し出されたのは、鬼の生首に武蔵が躊躇うこと無くナイフを突きたて、頭蓋を切り開く余りにも凄惨な光景だった。
「「「ふう……」」」
「ああッ!? カチーナ中尉がッ!?」
「スレイッ!? ちょっとスレイしっかりしてよッ!?」
「レフィーナ中佐も倒れたぞッ!?」
開幕グロ映像にグロ、スプラッタ耐性が低いカチーナ、スレイ、レフィーナの3人が溜め息と共に昏倒し、ブリーフィングルームは大騒ぎになった。
「少し確認してから映像を映せ、ギリアム」
「……すまん」
まさかいきなりこんな凄惨な光景が映し出されるとは想像していなかったギリアムは、カイの苦言にすまないと小さく謝罪の言葉を口にした。
「聞こえるか武蔵」
『ん?バンさんですか?おい、コウキ、ラドラ。バンさん達から連絡だぞ』
武蔵がなんでもない様子で振り返り、カメラに映し出されたのはラドラが素手で鬼の首を回転させ頚椎を破壊する光景と、コウキが鬼の口に布を詰め込み、涙目で首を左右に振る鬼に向かって銃の引き金を引く光景だった。
「……」
殺す事に余りにも躊躇いも迷いも見せない武蔵達に、ブリーフィングルームが静まり返る。なまじ鬼が人間と同じ姿をしているだけに、見た目のインパクトがありすぎて絶句してしまっていた。
「武蔵、お前達は今どこにいるんだ? 見た所マオ社ではないようだが……」
そんな中1番最初に我を取り戻したリンが見覚えのない光景にどこにいるのかと問いかける。
『あの女狐の工場だ。リン社長』
「イスルギ重工にいるの?コウキ」
民間人の保護に向かっている筈なのに何故イスルギ重工にいるのかと、ツグミが問いかける。
『シェルターが近く、鬼への改造手術が近い拠点で考えるとイスルギ重工だと当たりを付けたんだ。結果は大当たりだ、鬼の角を作るラインと民間人が運び込まれている。今はまだ処置が始まっていないが……余り時間的な猶予はない、武蔵、コウキ。こっちだ』
ラドラが2人を先導し薄暗いイスルギの通路を早足で歩き出すが、その足音はすぐに金属を蹴りつける音へと変わった。
「リオ、リオ。大丈夫だから、常務は無事だよ」
「そ、そうよね……お父様は大丈夫よね?」
自分の父がセレヴィスに避難している事を知っているリオは父であるユアンが鬼に改造されているかもしれないと顔を青くさせ、体を震わせてリョウトが大丈夫だと励ますが、リオの顔色は悪く身体も小刻みに震えている。
「リョウト、リオを医務室へ「だ、大丈夫です。キョウスケ中尉、私は大丈夫です」……分かった、だが無理はするなよ」……はい」
リオの精神状態を考え、休むように促したキョウスケだったが……リオの大丈夫と言う言葉に強く出ることは出来ず、無理をするなよと言う事に留まる。
「ラドラ少佐。民間人の居場所に目処は?」
『目処はついている。鬼化手術は36時間のコールドスリープが必要で、術後は移動させることが出来ない……それらを踏まえれば、民間人が捕らえられているのは……地下の新型が保管されているハンガーである筈だ。丁度良い、30分以内にケリを付ける。そちらも出撃準備を進めてくれ』
人が捕らえられているのは……地下の新型が保管されているハンガーである筈だ。丁度良い、30分以内にケリを付ける。そちらも出撃準備を進めてくれ』
「大丈夫なのか? 時間は無いが、そこまで焦る事はないぞ?」
敵陣にたった3人で乗り込んでいる武蔵達を心配し、カイが焦る事はないと言うが武蔵達はハンガーの上の手すりに足を既にかけていた。
『いやあ、心配してくれるのはありがたいんですけどね……ここまで来るのに大分時間掛けちゃったんですよ』
『セキュリテイが中々強固だったからな』
手すりに足を掛けている武蔵は背中に背負っていた日本刀を抜き、コウキとラドラは鬼から奪い取ったであろうマシンガンにカートリッジを装填している。
「強行突破する気か!? 止めろ、無謀が過ぎるぞッ!!」
『言っただろうカイ、時間を掛けすぎた。それに地図に無いハンガーを探すのに大分手間取ってな……まぁ民間人が運ばれているのを見てここを見つけたから、時間を掛けたのは無駄では無かったんだが……』
ここを見つけたから時間を掛けたのは無駄では無かったんだが……』
『民間人を鬼にする訳には行かないし、勿論鬼の製造プラントを残すつもりも無い』
コウキが取り出した筒状の物体に、キョウスケ達がぎょっとした表情を浮かべる。
「まさか爆薬を使うつもりか!?」
「こ、コウキ博士ぇッ!? 死ぬよ!? 死んじゃうよッ!? スレイッ!! スレイってばッ!! 起きてッ!!」
すぐ外が宇宙空間なのに爆薬を使おうとしているコウキに、ヒリュウ改のブリーフィングルームが大騒ぎになる。
『コウキ』
そんな中武蔵がコウキを呼び、止めるのかと思いきや……。
『オイラにもくんねぇ?』
『ついでだ、俺も貰っておこう』
『しょうがない奴らだな、破壊工作なら爆弾を持ち込むのは基本だぞ?』
「「「どんな基本だッ!!」」」
思わずキョウスケ達がそう叫び、止めろ、考え直せと叫ぶが幸か不幸か、画面にノイズが走り始めキョウスケ達の声は武蔵達には届かず、そして武蔵達の声もキョウスケ達には届かない。3人同時に投げた爆薬が炸裂し、凄まじい爆発を引き起こし、鬼達が右往左往する中を武蔵達がハンガーの手すりを飛び越え10m近い高さから鬼に強襲を仕掛けるのを見て、キョウスケ達は今後何があっても武蔵、コウキ、ラドラの3人を一緒に行動させない事を誓った。
「出撃準備だッ! ここまで派手に動いてるんだッ! すぐに百鬼帝国もインスペクターも動き出すぞッ!」
セレヴィスから警報が鳴り響くのを聞いて我に帰ったキョウスケの怒声で、ブリーフィングルームにいたパイロット達は次々と格納庫に向かって走り出すのだった……。
手術台に拘束されている4人の男女――その中の1人はリオの父親であるユアン・メイロンだった……身体を太い皮のベルトで拘束され、それでも身体を捻って拘束から逃げようとするその姿を見て、朱王鬼は楽しくて楽しくてしょうがないと言う笑みを浮かべる。
「そう怖がる事はないだろう? 素晴らしい知恵と力を授けてやると言うんだ。感謝して欲しいくらいだよ」
口に猿轡を噛まされているユアン達は唸り声のような声をあげ、芋虫のように身体を捻じる事しか出来ずその姿を見た朱王鬼はサディステックな笑みを浮かべる。
「手術を開始……な、なんだッ!?」
手術を開始しろと部下の鬼に朱王鬼が命令を出そうとした瞬間、凄まじい爆発音が響き、それから少し遅れて振動が手術室を襲い朱王鬼達がバランスを崩してその場に倒れ込み、鬼化手術の器具も転倒し火花を散らした。
「ちっ、手術は一時中断する。何があったのか確認して来い」
「りょ、了解ッ!!」
不機嫌そうな朱王鬼の命令に手術室にいた鬼は手術着のまま部屋を飛び出した。
「玄、何があった?」
『鼠が潜り込んでおったようじゃな……ワシもすぐ其方へ行く、手術室に運び込んだ人間に術を掛けて操り人形にしておけ』
玄王鬼の指示に朱王鬼は頷き、その手を怪しく光らせながらユアン達に歩みを向ける。
「良かったね、君達を助けに来てくれた勇敢な人間がいたようだ。人間は甘いからね、人質を助けに来るって言うのは僕達も分かっていたさ。だから僕達は何もしなかった」
ブライの命令もあったが、嗜虐趣味のある朱王鬼が今まで何もしなかったのはもう1つの理由があった。
「君達の中に僕の術に操られた人間がいれば、助けに来たはずの人間はどう思うだろう? 鬼になってしまった、もう殺すしかない。そう、君達は助けに来たはずの人間達によって殺されるのさ」
「むーッ! むううう――ッ!!」
「ああ、良いね。その恐怖と絶望に染められた瞳……僕が大好きな物だよ」
朱王鬼がユアン達の恐怖を煽る様に今から自分が何をするのか、そしてユアン達がどうなるのかと楽しそうに語り、恐怖に暴れだすユアンを見て恍惚の表情を浮かべた朱王鬼がその手をユアンの額に触れようとした時――手術室の扉が勢いよく開き、帽子を被った恰幅の良い鬼が姿を見せた。
「報告しますッ! 人間が3人侵入し破壊工作を繰り返していますッ!」
「一々そんな事を報告しなくていいッ! さっさとその侵入者を殺しに行けッ!」
自分の楽しみを邪魔された事に朱王鬼が激昂する。だが報告に来た鬼は動く事無く、帽子の鍔の下で視線を動かし手術室に囚われている人間を確認にしている。
「さっさと殺しに行けと言っているだろうッ! この愚図がッ! なっ!? き、貴様はッ!?」
朱王鬼が激昂し、手術台の上のメスを投げ付けるが報告に来た鬼は頭を下げる事でメスを避け、帽子が手術室の壁にメスで縫い付けられ帽子を被っていた鬼の――いや、武蔵の顔が露になり、姿勢を低くした武蔵はそのまま肩を突き出し朱王鬼に向かって突進する。
「オラァッ!!!」
「ごぼおッ!?」
常人を遥かに越えた脚力から繰り出された突進を朱王鬼は回避する事が出来ず、武蔵と手術室の壁に挟まれて潰れた蛙のような声を上げ、崩れ落ちかけた朱王鬼の髪を掴んで武蔵が無理矢理立ち上がらせる。
「よう、会いたかったぜ。朱王鬼……まぁ、言いたい事は山ほどあるが……こいつはてめえが苦しめた月に住んでる人達の分だッ!!」
怒号と共に繰り出された武蔵の右拳が朱王鬼の顔面を捉え、呻き声を上げて朱王鬼の身体が壁に叩きつけられ武蔵の方へ跳ね返ってくる。
「これはクエルボさんの分ッ!!!」
「げぼぉッ!?」
跳ね返って来た所を待ち構えていた武蔵の左ストレートが放たれ再び朱王鬼は吹き飛んで壁に叩きつけられる。
「あ、あが……」
鬼と言えど遠慮も何もない全力の武蔵の暴力に耐えれる訳がなく……いや、鬼だからこそ武蔵の鉄拳に2発耐える事が出来たのだ。これが生身の人間ならば最初の一発で頭蓋骨が砕けて絶命しているのは言うまでもない。
「助けに来た、他に連れ去られた者は」
「い、いないっ! わ、私達4人だけだ」
「もうじきヒリュウ改がくる。逃げるぞッ」
ユアン達の拘束をナイフで切り裂き、ラドラが逃げるぞと言うとユアン達は武蔵に視線を向けたが、鬼の形相の武蔵を見て何も言えずラドラに先導されて手術室から逃げ出していく。その姿を横目で見てみた武蔵は一瞬安堵の表情を浮かべたが、再び右拳を渾身の力で握りこんだ。
「こいつはオウカさんの分ッ!!!」
「がはぁッ!?」
だがたった2発で武蔵の怒りが収まる訳が無く、全体重を乗せた打ち下ろしの拳が朱王鬼の顔面に叩き込まれ、生々しい水の音と何かが砕けた音が手術室に響き渡る。
「これはラトゥーニの分ッ!!!」
鼻の骨が砕けた朱王鬼の顔面は自らの鼻血で真紅に染まり、意識も朦朧としているがお構いなしに武蔵は握りこんだ右拳を突き上げる。
「こいつはゼオラの分ッ!!!」
アッパーで顎を打ち抜かれた朱王鬼はその衝撃で手術室の天井に叩きつけられ、脱力した状態で落ちてくるのを武蔵は右拳を引いて待ち構える。
「これがアラドの分だッ!!!」
飛び込むようにして全体重を乗せた渾身の右ストレートが朱王鬼の顔面に捉え、骨が砕ける音を手術室に響かせながら武蔵は右拳を振りぬいて朱王鬼を手術台に叩きつける。
「あ、あがが……げぼッ! ごぼッ!?」
顔は原型を留めていないほどに潰れ、手術用の機械に叩き付けられた朱王鬼の手足は曲がってはならない方向に曲がっていたが、まだ朱王鬼は虫の息だが生きていた。
「まだ生きてやがるか、しぶとい野郎だ」
血反吐を吐き、顔は別人のように膨れ上がっている朱王鬼の襟首を掴んだ武蔵は左腕1本で朱王鬼を持ち上げ、右手に握った刀の切っ先を朱王鬼に向けた。
「や、やまめえ」
命乞いをする朱王鬼に何の暖かさも見せない冷たい視線を向けた武蔵は、刀で朱王鬼の首を跳ねようとし……朱王鬼を掴んでいた手を離して地面を蹴って距離を取った。
「朱ッ! 朱ッ! 無事かッ!? 己ッ!」
「ちいっ!?」
自身の半身とも言える朱王鬼の気配が弱くなった事を察し、手術室に駆け込んできた玄王鬼の妨害を受け朱王鬼にトドメを刺す事は出来ず、玄王鬼の放った雷を避けた際に拘束していた朱王鬼を逃がしてしまった武蔵は舌打ちと共に煙玉を投げ、手術室から飛び出した。
「コウキ、ラドラッ! すまねえッ! トドメを刺し損ねたッ!」
『仕方あるまい、それよりも急いで合流しろッ!』
「分かってるッ!!」
ラドラと通信機で話をしながら武蔵は立ち塞がる鬼達を切り倒しながら、ラドラ達と合流する為にイスルギ重工から脱する為に暗い通路を駆け抜けていくのだった……。
「朱、朱よッ! 大丈夫かッ!」
「げ、玄……あ、ああ……だい、大丈夫だ……それよりも……あいつらの好きにさせるわけには……ッ! 大帝の怨敵をこの場で殺すんだッ!」
「朱……その通りだッ! 行くぞッ! 生身の内にあいつを、巴武蔵を殺すのだッ!」
瀕死の重傷を負いながらもブライの為に戦うと言う朱王鬼に玄王鬼は頷き、瀕死の朱王鬼に肩を貸し朱王鬼と玄王鬼が固定されているハンガーへと向かう。
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セレヴィスの方向からの戦闘音はメキボス達の元へと響いていた。
「インベーダーとアインストの小競り合いを利用して一気に乗り込んできたのかよ、無茶するな」
無人機からの戦闘報告はメキボス達も把握していたが、それを利用して月まで来たという事には驚きを隠しきれない表情を浮かべていた。
「どうする? メキボス」
「いかねぇ訳にはいかねえだろ? 形だけでもよ」
「……」
「なんか言えよッ! シカログッ!」
「ダーリンは宗教で喋っちゃいけないんだから無茶言わないでよッ! 喋ってるのなんかあたいだって殆ど見たことないんだからねッ!」
「……そうだったのかよ、それくらい言えよ、シカログ。とりあえず、ムーンクレイドルは防衛の為に出る。だがセレヴィスは鬼に任せる、それで良いよな?」
「あたいもダーリンも賛成だよ。それで行こう」
ウェンドロとブライとの盟約によって援軍に行かざるを得ないメキボス達は、重い腰をあげ出撃準備を整え、無人機を引き連れセレヴィスへと出撃する。……今、月を掛けた決戦の幕が切って落とされるのだった……。
第206話 セレヴィス攻防戦 その2へ続く
思ったより書きたい感じが出せなかったのが無念ですが、今出来る全力は出してみました。やっぱりバイオとかメタルギアの雰囲気を小説で書くのは難しかったですが、出来る範囲でやり遂げることが出来たと思うので今回はこれで納得していただけると幸いです。
次回はコウキの戦闘から入っていこうと思いますので、次回の更新もどうかよろしくお願いします。
PS
スパロボDDのサンタがチャ
無事に六花サンタをお迎えできました。
視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか
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サイドまたは視点は必要
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今のままで良い