進化の光 フラスコの世界へ   作:混沌の魔法使い

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第37話 ゲッターロボ対ゲッターロボG その3

第37話 ゲッターロボ対ゲッターロボG その3

 

ハガネとヒリュウ改がジュネーブに向かう道中。ハガネとヒリュウ改のブリーフィングルームでは、1機ずつだけ回収したドラゴンとライガーの分析結果が告げられていた

 

「何かの機体の劣化レプリカだと?」

 

『はい、構造を分析すれば間違いないと思います』

 

PTでさえ戦うことが難しかったドラゴンやライガーが劣化レプリカと聞いて、ブリーフィングルームにざわめきが広がる。

 

「他に何か判ったことはあるか? オオミヤ博士」

 

『時間がないので、絶対とは言えませんが……ドラゴンやライガーの構造をスキャンすると、飛行機の機首や尾翼らしき物が確認出来ました。ドラゴンやライガーはゲッターロボの劣化レプリカ……いえ、恐竜帝国や武蔵のように、違う時間から訪れた機体ではないか? なんて馬鹿馬鹿しい考えが正解のように思えてきますよ』

 

武蔵も恐竜帝国も同じ時代、同じ時間軸から現れている。それと同じ様に、ドラゴンやライガーの大本が別の時代から新西暦に現れていてもおかしくは無い。ロブはそう考えていた

 

「その根拠はあるのか?」

 

『フレームや、構造がゲッターロボと酷似しています。ただしゲッター炉心もゲッター合金も搭載されておらず、代わりに3つのプラズマ

ジェネレーターを搭載していて、装甲もバレリオンの物を改良したとも思われる複合装甲等、例を挙げれば切りは無いですがゲッターロボとして考えれば粗悪な劣化レプリカですが、特機として考えれば破格の性能を持っていると思われます』

 

弱点とすれば3つのジェネレーターをフル稼働して、やっと得られる高火力と高機動。その反面連続稼動には向いておらず、予備動力を搭載している可能性を考慮しても最大1時間前後……セバストポリ基地での勝利は稼動時間の限界が近かったのが大きいというのがロブの分析結果だった

 

「真っ向から当たるには危険だが、弱点らしいものは無いのか?」

 

『それなんですが、分離機構が無いにも拘らず、コックピットは3つ、それと中途半端に残されている戦闘機の部位。今映像を送りますが、そこの部位が弱点になると思います、短時間ですが機能がショートする可能性が高いと考えています』

 

機体の動きが一時的にでも止まれば、PTでも撃破出来る可能性が出てくる

 

『あとは武装の少なさでしょうか、ドラゴンは比較的多彩な武器を搭載していますが、どれも近~中距離のみ、ライガーはドリルとミサイル、それと鎖攻撃とこれも距離が短いです。チームを組めば勝率は十分にあるかと思います』

 

戦闘範囲を絞り、その能力に特化させた機体。それがドラゴンとライガーだと結論付けられた。ただし、もし本当にドラゴンとライガーがゲッターロボの改良機なのかは不明だが、ゲッター3に該当するパワー形態がある可能性もある。アイドネウス島の陥落からそれほど時間も経っていないのに、あれほどの完成度を誇る量産機……それが何故恐竜帝国との戦いで現れなかったとのかと言う疑問は残るが、恐らく既に完成している機体のデッドコピーであるとロブは分析していた。

 

『タクラマカン砂漠で現れたドラゴン、あれを分析して作られた量産型ではないか? と言うのが技術班の意見です』

 

「短時間でよくここまで分析してくれた、また判り次第連絡してくれ」

 

『了解です』

 

ロブはそう言うと通信を切る。ジュネーブまで後1時間を切っている、その間に少しでも多くの分析結果と弱点を見出そうとしているのだろう。ロブの分析結果がジュネーブに多くいるであろうドラゴンやライガーの攻略のヒントになる。そうでなければハガネとヒリュウ改と言えど、轟沈する可能性は十分にある。事実ドラゴンとライガーの戦闘力はグルンガストに匹敵していたのだ、それが複数存在すれば脅威になるのは当然の事だ。ブリーフィング終了後、イングラムの指揮でPT隊はハガネとヒリュウ改の進路を確保する為出撃していくのだった……

 

ハガネとヒリュウ改の進路を確保する為にPT隊が向かった先で、目に飛び込んで来た光景は一方的な破壊を行われたジュネーブの姿だった

 

 

 

ゲッターロボのコックピットで武蔵は強く歯を噛み締めた。ドラゴン、ライガー、ポセイドンの3機の量産型ゲッターロボに破壊しつくされているジュネーブの惨状を見てだ。

 

(良くもゲッターにこんな酷い事を……ッ!?)

 

ゲッターロボは正義のスーパーロボットだ。それが、破壊に使われる。その事に対して強い怒りを抱いた武蔵は操縦桿を強く握り締め叫ぶ

 

「てめえ、よくもゲッターでこんな事をしてくれたなあッ! アードラーッ!!!」

 

破壊された戦車や戦闘機、頭部だけになっているゲシュペンスト等……そのどれもがゲッターロボに破壊された連邦軍の兵器だ。1部隊や2部隊ところではない、破壊された残骸の山に武蔵だけではない。リュウセイ達も強い怒りの色をその目に浮かべる。

 

「ふん、何も知らない小僧が粋がりおって、ゲッターロボGを作り上げた早乙女もまた日本を……いや、世界を乙の手中に納める為に使った。つまりこれこそが量産型ゲッターロボGの正しい使われ方じゃ」

 

「黙れ!! 早乙女博士はそんな事をしねえッ!!」

 

アードラーの言葉は武蔵の怒りを買う、だが怒りに燃える武蔵を見てアードラーは更に嘲笑うかのように言葉を投げかける。

 

「兵器とは他を圧倒する為に存在するのじゃ。ビアン・ゾルダークは優秀な男じゃったが、下らぬ理想を持っていたのが欠点じゃった」

 

「何だって!?」

 

「何だとてめえッ! もう一度言って見やがれッ!!」

 

自分の父を馬鹿にされたリューネと武蔵が怒鳴り声を上げる。

 

「この戦いに勝った方が地球圏の守護者になる……下らん、全く下らん理想じゃ。最初からDCには地球を支配する力があった。だがあの愚かな男は、敵であっても使える戦力は味方として取り入れていた……そこに隙が生まれたのじゃ、武蔵。お前のような男を引き入れ、その挙句、貴様に殺されたんじゃ」

 

アードラーは知らないが、ビアンは生存している。だがそれを武蔵は口にしない、どこで誰が聞いているかもしれないからだ……武蔵は黙り込むことしか出来ず、アードラーはそんな武蔵を見てそら見た事かと嘲笑する

 

「それみた事か、何も言えんでは無いか、真に地球人類の生存を願うのならば……下らぬ理想も思想を捨て、愚民を抹殺し、優秀な人間だけを残せば良いのだ。そうすれば地球は1つになり、異星人の脅威にも負けぬ」

 

それは強烈な選民思想……かつてのDCにあった地球圏を思う気持ちなど、アードラーの率いるDCには存在しない

 

「……ゼンガーもその理想に乗ったという事か」

 

アルトアイゼンのコックピットでキョウスケが怒りに満ちた言葉でそう呟く

 

「ゼンガー? はて、姿が見えんが……どこぞへと逃げおったようじゃな」

 

「お前のような男の下で働く事を正しい思わんからだろう、それに驚きはしない」

 

アードラーを挑発するキョウスケ。オープンチャンネルで告げられた言葉がDCの僅かな有人機にも伝わる。

 

「ふん、1兵士風情が何を言うか、ワシはDCの力を純粋に世界征服……いや粛清の為に使う。愚かな人類を殺し、1握りの優秀な人間だけを生かす、そしてワシの下に人類の力を集め、異星人共を打ち滅ぼすのじゃ」

 

「お前の下に集まる人間なんていねえッ!! くだらない夢を抱いて死にやがれッ! このくそ爺ッ!!!」

 

これ以上アードラーをしゃべらせるつもりは無い、武蔵の投げ付けたゲッタートマホークが高速でグレイストークに迫る。だがそれはダブルトマホークブーメランとライガーミサイルによって撃墜される。

 

「ヒッヒッヒ……ならば見るがいい!! ゲイムシステムとオリジナルのゲッターロボGの力をなぁッ!!!」

 

グレイストークから出撃する3機の戦闘機、そのとても戦闘機とは思えないデザインはゲッターロボとゲットマシンを連想させる。

 

「……チェンジ……ドラゴン」

 

機械的とも取れる幼い少女の声……それがゲットマシンから放たれ、上空でゲッタードラゴンに合体し降下して来る。ビアンから聞いていたが、まさかそこまではと思っていたのに、アードラーは越えてはいけない一線を越えていたのだ。大の大人でも気絶するゲッターロボ、いかに強化スーツを着ているとは言え年端も行かない少女がいつまでも耐えれるわけが無い。シャイン皇女が死んでしまう前に助けてやらなければと武蔵は更に強くゲッターロボの操縦桿を握り締める。

 

「……ゲッターロボG……合体完了……」

 

その声は小さかったが戦場に強く響いた。武蔵は声からシャイン皇女の姿を推測するしかなかったが、ハガネのクルーにはその少女の声で誰かが判ってしまった。

 

「今の声……! 貴様、そのドラゴンの中には!?」

 

「最高の機体に最高の素材! これがワシの切り札じゃ!」

 

極東基地からハンスによって拉致されたシャイン皇女。彼女には未来予知があるとされていたが、まさか年端も行かない少女をゲッターロボに乗せるという所業……それは人を人とも思わない行動だった

 

「あ、あのドラゴンにはシャイン皇女がッ!?」

 

ゲッターロボの殺人的加速、操縦者を度外視した戦闘力……その全てが幼いシャイン皇女に耐えられる物とは思えない、特にハガネのゲッターロボシミュレーターを使った全員がそれを理解していた。

 

「その通りじゃ、ゲッター線で稼動するドラゴンに皇女の予知能力! そしてゲイムシステムが加われば、ゲッターロボGは攻防に優れた能力を発揮する完璧な機動兵器となるッ!!」

 

ゲッター線は無限動力であり、そこに未来予知とゲイムシステムが加われば確かに究極の機動兵器になるだろう。ただし、人道的と言う観点に一切目を瞑ればと言う条件が加わるが……

 

「な、なんて事を……ッ! 年端もいかない女の子を無理やりパイロットにするなんてッ!」

 

「それが……あの男のやり方……許せないッ!」

 

アヤを初めとした女性陣がアードラーへの怒りを燃やす。

 

「イッヒヒ。どうする? 悪魔のマシンゲッターロボGを倒さなければ、お前達は全滅する。だがシャイン皇女をお前達は犠牲にすることが出来るかのう?」

 

ゲッターロボには並大抵の攻撃は通用しない、シャイン皇女を助ける所か自分達が全滅する可能性が高い。それが判っているからアードラーは挑発するように告げる

 

「……標的……確認。ダブルトマホーク展開」

 

ゲッタードラゴンの両肩から射出された2振りの戦斧を構えるゲッタードラゴン。その威圧感は凄まじく、リュウセイやキョウスケ達でさえ息を呑んだ。

 

「あのゲッターロボを完全に制御しているのか? 大人でもただでは済まず、体を壊しかねないと言うのに……と、なれば取る行動は一つのみ。最早一分一秒の猶予もありはし無い。皇女を助けることを最も最優先にする事だけだ」

 

それを過ぎればテンペストやテンザンのように発狂して死ぬ……だがゲッターロボを数分で戦闘不能にするのは不可能だ……

 

「……ゲッタードラゴンを落とすぞ」

 

「キョウスケ少尉! 聞いてなかったのか!? あのドラゴンの中には!」

 

ゲッタードラゴンを撃墜すると言ったキョウスケの言葉にライが正気かと叫ぶが、キョウスケはきっぱりと告げる

 

「……無駄口を聞いている時間は無い。全力で行く」

 

アルトアイゼンのステークがゲッタードラゴンに向けられるが、それはゲッターロボによって制された

 

「オイラに任せてくれ、ゲッターロボにはゲッターロボをぶつけるしかない」

 

「……武蔵……助けられるの?」

 

ラトゥー二の言葉に武蔵は任せておけと笑う。PTではゲッタードラゴンの出力に耐えられない、この中でゲッタードラゴンに勝機があるのはゲッターロボしか存在しない。

 

「オイラに任せな、その代わり量産型はしっかり抑えておいてくれよッ!! ゲッタートマホークッ!」

 

武蔵は力強くそう叫ぶと肩から現れたゲッタートマホークを両手に持たせ、ゲッタードラゴンへと掛けていく

 

「今助けてやるぜッ! お姫様ッ!」

 

「標的……確認……排除します」

 

上段から振り下ろされたゲッタートマホークとダブルトマホークがぶつかり、周囲に凄まじい衝撃音が響き渡る。

 

「シャイン皇女は武蔵に任せる、各員武蔵の邪魔をさせるな」

 

ジュネーブの基地を破壊していた量産型ドラゴン達がそのカメラアイを光らせ、ハガネとヒリュウ改に視線を向ける。そしてその先頭に立つのは暴走しているのか真紅にその目を光らせる量産型ドラゴン。

 

「ヒャーっハハハハハハアッ!! ボーナスキャラがこんなにいるぜえええええッ!!! これだけ倒せば、俺が世界一だああッ!!」

 

ゲイムシステムによって既に精神が崩壊し、ゲームと現実の区別が付かなくなったテンザン・ナカジマなのだった……

 

 

 

 

ヒリュウ改のブリッジでレフィーナは思わず親指を噛んだ。ジュネーブに辿り着くまでに出た量産型ドラゴン、ライガーの分析結果はそのとおりであり、機体同士の結合部を狙えば一時的に機能が麻痺することが判明した。だが、タクラマカン砂漠にはいなかった第3の量産型が厄介な存在だった

 

「!!!」

 

「っくっ!?」

 

両手の指の先から放たれるネット……それに絡め取られたヒュッケバインMK-Ⅱがじりじりとポセイドンの方に引き寄せられる。電磁ネットや熱を放つネットではない、だがPTを簡単に絡め取りそして引き寄せるポセイドンの膂力は想定を超えていた

 

「ブリット君ッ!」

 

弐式が割り込んでポセイドンのネットを切り裂くが、ドラゴンが放った4つのトマホークが弐式の装甲を切り裂く

 

「っきゃあッ!!」

 

「ク、クスハッ!!」

 

庇われたこともあり、ビームサーベルで飛んできたトマホークを切り裂き、弐式が態勢を立て直す時間を稼ぐヒュッケバインMK-Ⅱだが、状況は依然悪いままだ

 

「……あの新型が厄介ですな」

 

「そうですね。その機能ゆえに量産数が少ないようですが、厳しいです」

 

前回出撃しなかったのはやはり生産難易度なのだろう、正念場のジュネーブで投入されたポセイドンは外見通りの強固な装甲と、指先から放つネット、首の装甲が展開され、そこから放たれるPTを吹き飛ばすほどの暴風。そして背中に背負っている巨大なミサイル……明らかに支援型のその機体が混じるだけで、ドラゴンとライガーの脅威度は格段に跳ね上がる。

 

「主砲、副砲の照準を合わせてください。あの巨体ならば、機動力は低いはず」

 

その発想は決して間違いではない。だが、この乱戦であり、そしてライガーと言う機動力に優れた機体が多い中。果たして狙い通りに行くだろうか? 仮にショーンならばまずは対空砲塔と対空ミサイルでライガーの動きを阻害し、対地ミサイルでポセイドンを狙う。

 

「……いえ、待ってください。対地ミサイルと対空ミサイルに切り替えてください」

 

「了解です。対地ミサイル、対空ミサイル発射準備」

 

自分で言う前に気付いたかとショーンは笑みを浮かべ、命令を復唱する。人にいわれて気付くのではなく、自分で考えて気付くこと、それが経験の浅いレフィーナには何よりも必要なことだ。

 

(しかし、状況は悪いですな……)

 

ゲッタードラゴンとゲッターロボが対決しているが、やはり地力の差が大きい

 

「ぐっ! まだまだぁッ!!」

 

「……攻撃……予測」

 

ゲッターロボの攻撃はゲッタードラゴンには当たらず、そして反撃の一撃で手痛いダメージを受けている

 

「くっ! これならどうだッ! チェンジッ!! ゲッター2ッ!!」

 

「……チェンジ……ライガー」

 

ゲッターロボとゲッタードラゴンが同時に爆ぜ、全く違う姿へとなり互いの武器であるドリルでの鍔迫り合いを繰り広げる

 

「ぐっ……うっうっ……」

 

「……粉砕します」

 

だがドリルの回転力にも差があるのか、ゲッター2が押し負け、細身のライガーのドリルがゲッター2の胴体に迫る

 

「オープンゲットッ!!! チェンジ! ゲッター3ッ!!!」

 

命中の前に再び戦闘機に分裂しそのドリルをかわすゲッター2。ライガーの後ろでゲッター3にチェンジし、その伸縮自在の両腕でゲッターライガーを捕えようとする。

 

「……オープン……ゲット」

 

「ちいっ!!」

 

だがそれよりも早く、ライガーは戦闘機に分離し、ゲッター3の攻撃をすり抜けるように回避する

 

「……チェンジ……ポセイドン……ゲッター……サイクロン」

 

「ぐっ! ぬおおおおおおッ!?」

 

ポセイドンに合体し、足のバーニアで空を飛びながら放たれた凄まじい暴風がゲッター3を上空に巻き上げる。

 

「……オープンゲット……チェンジ……ドラゴン……」

 

竜巻に囚われ動くことの出来ないゲッター3。その間にゲッタードラゴンにチェンジし、頭部をゲッター3に向ける。

 

「ゲッター……ビーム」

 

「くそッ! オープンゲットッ!! チェンジゲッタァアアアーッ! ワンッ!!!」

 

ゲッタービームを分離することで回避し、ゲッター1にチェンジすると同時に基地の上に着地する。この間の攻防は僅か1分にも満たない……凄まじいまでの分離と合体の応酬だ。

 

「支援は無理そうですね」

 

「ですな」

 

ゲッターロボとゲッタードラゴンの戦いに割り込めば、1分と持たずに破壊されるだろう。武蔵だからこそ耐える事が出来ているが、これがPTならばと思うとゾッとする。

 

「艦長。今のうちに敵戦艦のカタパルトの破壊を」

 

「……ですね。これ以上量産型ドラゴンやライガーを戦場に出されては困ります」

 

無人機しか運用していないのは、量産型ドラゴンやライガーのAIの問題なのだろう。だが僅かにいるガーリオンやリオンは明らかに防衛機だ、そう簡単に旗艦を落とすことは出来ないが、格納庫だけでも潰しておくべきだと判断しヒリュウ改はその砲塔をストークやライノセラスに向けるのだった……

 

 

 

 

ジュネーブが戦闘に入っている頃。バン大佐が率いる、突入班はジュネーブ内部の連邦の基地への侵入に成功していた

 

「α1、基地内部を最短通路で進むのは不可能だ。各員散開し、通路を探せ」

 

『『『了解』』』

 

12名の突入班は3人1組になり、散開して基地の捜索を始める。

 

「やれやれ、無駄になってしまったな」

 

「総帥、そんな事はありません。途中までは最短通路で進む事が出来ました」

 

誰か基地に残っていると予測していたバン達だが、実際は既に基地は放棄されていた。それゆえの散開命令だ

 

「っと、状況はかなり不味いな」

 

あちこちが崩壊し、通路が塞がれている。時間を掛けずに最深部にまで辿り着き、ゲッターのデータを抜き出したいビアンにとって今の状況は極めて不味いものになっていた

 

「最悪の場合、引き返すことも考慮してください」

 

「……仕方あるまい」

 

ここまで突入して手ぶらで帰ると言うのはビアンにとっては苦渋の決断だが、それも仕方ないと肩を竦めたとき、蛍の様な緑の光が周囲に満ちた、それはまるで鬼火のようにビアンを囲うように漂っている。

 

「む?」

 

「どうしましたか? 総帥」

 

視界を過ぎる緑の閃光を見つけ、ビアンの目がそれを追う。だがバンはそれに気付かないようで怪訝そうな顔をしている

 

「見えないのか? バン大佐」

 

「……なにがでしょうか?」

 

「私も何も見えませんが?」

 

バン大佐とLB兵には見えていない緑の光。それは紛れも無くゲッター線の輝きだ……

 

(これも導きか……神か、悪魔かは知らんが乗ってやろうじゃないか)

 

どうせこのままでは目的地には辿り着けない。それならばこの鬼火のような光についていってやろうじゃないかとビアンは笑う

 

「バン大佐、βチームとγチームを呼び戻してくれ」

 

「は……しかし総帥」

 

「私を信じてくれ、必ず最深部に辿り着ける」

 

ビアンの強い言葉と目にバンは何も言う事が出来ず、判りましたと返事を返し散会していたβとγチームを呼び戻す。合流してくる僅かな時間の間にもゲッター線の輝きはその光を増していく、それはついて来いと言わんばかりの光の奔流……ゲッター線は意思を持つ、そんな馬鹿らしい考えを持っていたが、その光を見て自分をまるでどこかに導こうとしているように感じた。そこが地獄だろうが、ビアンは前に進むと決めた。武蔵に助けられ、武蔵を助けると決めた今、それが例えどんな茨の道であろうがビアンは前に進むと決めていた

 

「行くぞ、遅れずについて来いッ!!」

 

部下が誰1人ゲッター線の輝きを見れない中、眩いばかりのゲッター線に導かれるようにジュネーブの地下へ向かって走り出すのだった……

 

 

 

第38話 ゲッターロボ対ゲッターロボG その4へ続く

 

 




次回は武蔵の視点をメインにして、ゲッタードラゴン(ゲイムシステム)との戦いを書いていこうと思います。書き始めた最初から、一番書きたかったシーンもありますので、気合を入れて執筆して行こうと思います。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

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