進化の光 フラスコの世界へ   作:混沌の魔法使い

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第43話 暴走ゲッターロボ! その1

第43話 暴走ゲッターロボ! その1

 

マイヤーの意思を継いで生きる事を決めたリリー達、彼女達の仕事は実に多岐に渡っていた。情報収集やビアンやマイヤーに賛同し口が堅いコロニーなどからの物資の補給経路の決定など、事務仕事の大半はリリーのストークの兵士とトロイエ隊の生き残りの仕事になっていた。だがこれは決して押し付けられているわけではない。今のビアン達の最大戦力は紛れも無くゲッターロボと武蔵であり、イスルギ重工が信用に値しないと判断した以上リオンやガーリオンを新造する余裕は無い。エルザムやゼンガーと言った一部のエースパイロットの戦力を充実させ、元々運用していたガーリオンやリオンは修理で騙し騙し運用しゲッターを万全にする。それが今のビアン達の出来ることであった

 

「中々大変なのですね。ユーリア」

 

「はい、そうですね。リリー中佐」

 

リリーよりも早く裏方仕事を初めていたユーリアが若輩ながらリリーの部隊……つまりトロイエ隊の先輩とも言える兵士達に指導を行っていた。メカザウルスとの戦いで足を負傷しパイロットとしての復帰が絶望的でありながらもマイヤーの意思を継いで自分に出来る最大の戦いをしようとするユーリアに反発心を抱く者はおらず、全員が素直にユーリア達の話を聞いていた

 

「さてと、そろそろですね。行きましょう、リリー中佐」

 

ユーリアの言葉にわかりましたと返事を返し、リリーはユーリアと並んでシミュレータールームに足を向ける

 

「ふう……大分なれてきたな、ゼンガー」

 

「ああ、だがまだ乗りこなしているとは到底言えんな」

 

「いやでも凄い上達振りだと思いますよ、これならお昼からのゲットマシンでの訓練も大丈夫だと思います」

 

シミュレータールームの椅子に腰掛け、汗を拭っているエルザム達にユーリアとリリーはスポーツドリンクを渡して回る。

 

「ありがとう。リリー中佐」

 

「いえ、それでどうでしょうエルザム様。ゲッターロボと言うのは」

 

旧西暦……しかも失われた時代の遺産であるゲッターロボ。その話を聞いたリリーは最初何を馬鹿なと思った物だが、ビアンやエルザムの真剣な顔を見ればそれが真実であるということは明らかだった。

 

「ほら、武蔵」

 

「どうも、いつも迷惑を掛けますね」

 

「気にするな、ゼンガー少佐もどうぞ」

 

「かたじけない」

 

スポーツドリンクで一息ついた武蔵達は大きく息を吐く。バン大佐の部隊、LB隊、トロイエ隊の生き残り。100人を越えるパイロット達だが、やはりゲットマシンに耐えれるのはバン、そしてゼンガーとエルザムの3人であった。それ以外のパイロットは最初の衝撃に耐え切れず意識を飛ばす者が多く、エースと呼ばれるパイロット達のプライドを根こそぎへし折ったのも記憶に新しい。

 

「ゲッターロボはまさに暴れ馬と呼ぶに相応しい、だが決して駄馬ではない。優秀すぎる名馬と言うべきだな、馬が人間に合わせるのではない。人間が馬に合わせるとでも言うべきマシンだ」

 

馬に例えるエルザムの口ぶり、それはリリーにとっては聞きなれた物であった。マイヤーもまた馬術を嗜み、リリーもそんなマイヤーに憧れて馬術を始めたのだ。馬に例えるエルザムの評価は確かにわかりにくい部分もあるが、リリー達には何を言いたいかと言う事は判りやすいたとえだった。

 

「車椅子でここまで来るの大変なんじゃないですか?」

 

「私のことは心配する必要は無いと前にも言ったはずだ」

 

「えーまぁ、そうなんですけど……」

 

「ちょっとした息抜きと言う奴で、私が好きでやってることだ。お前は気にしなくてもいい」

 

固い口調のユーリアにそうですかと呟く武蔵。だがユーリアがこんな事をするのは珍しく、エルザムとリリーは微笑ましい表情でユーリアを見つめているのだった……

 

 

 

 

 

DCは倒れたがビアンと個人的な付き合いのある連邦の兵器の開発などをしている工場から今の連邦の情報を集めていた。ビアンの地球を護りたいという意思に共感した者は決して少なくなく、ビアンの絶大なカリスマに惹かれ集まった者だ。口の堅さにはビアンですらも信頼を置いている、そして今連絡している男もまたビアンにとって信頼の置ける人物の1人だった。

 

「久しぶりだな。キサブロー」

 

『そうじゃな、ただでは死なんと思っておったが……生きていたか、ビアン・ゾルダーク』

 

かつてEOTI機関、そしてテスラ研に在籍していた科学者、キサブロー・アズマにビアンは連絡を取っていた。

 

『それで急に連絡してきて何のつもりじゃ?』

 

「なに、少しばかり面倒事を引き受けて貰えないかと思ってな」

 

ビアンの言葉にキサブローは楽しそうに笑う、袂は分かったがキサブローはビアンの事を嫌っているわけではなかった。

 

『それでワシに何をしろと言うんじゃ?』

 

「テスラ研に送って欲しい物がある。お前のネットワークなら不可能ではないだろう?」

 

『ジョナサンにか、多少面倒じゃが引き受けた。送り先はモガミ重工にしておいてくれ、そこならワシの顔が効く』

 

面倒事と承知して引き受けてくれたキサブローにビアンは感謝した。ルートを何個も経由してテスラ研に届けることも考えたが、今は少しでも早い段階でこの技術をテスラ研にも共有して欲しいと考えていた。

 

「それで異世界からの機体の修理はどんな様子だ?」

 

『まずまずと言う所じゃ』

 

キサブローがビアンと袂を分かったのは異世界から現れた機体の修理をする為だった。ビアンも大破したその機体を見ていて修理の手伝いの為の機材も融通していた為、世間話と言う感じで進捗具合を尋ねた。

 

「……ネビーイーム攻略には間に合いそうか?」

 

『悪いが無理じゃな、仮に修理が間に合ったとしてもパイロットがおらん』

 

キサブローの言葉にビアンは残念そうにそうかと呟いた。連邦が計画しているエアロゲイターへの反抗作戦「オペレーションSRW」の情報をビアンも手にしている。可能ならばキサブローの修理している特機にも参加して欲しかったが、流石にそれは虫が良すぎたようだ。

 

『すまんの』

 

「いや、私の方が無理を言った。キサブローは悪くない、それに私も今ある特機の修理をしている。それを何とか間に合わせてみよう」

 

ある特機……その言いかたにキサブローの目が光る。スーパーロボットが好きなのはビアンもキサブローも同じだ、こういう言い方をすればキサブローは食いついてくると判っていた。

 

『どんな特機なんじゃ?』

 

「旧西暦から現れた特機だ。その名も「ゲッターロボ」と言う、今からその試験運転を行うから興味があれば成層圏の近くを確認していてくれ、ではな」

 

ビアンはそう言うと通信を切る。もう少し話をしたい気持ちもあったがスーパーロボットは登場こそ命、それを台無しにするつもりはビアンには無かった。

 

「さてとテスラ研に炉心を取り除いたジャガーとベアー、それとプロトゲッターの一部パーツ……これだけあればテスラ研ならば新しい技術を確立するだろう」

 

脅威はエアロゲイターだけではない。地下の早乙女研究所で見た異形、それらが現れる可能性は高い。そうなる前に地球全体の戦力の底上げは必要不可欠だ。表立って動けないが、それならそれでやりようはいくらでもある。

 

「ダブルG、お前も間に合わせてみせる」

 

開発段階であったダブルG。本来ならばこれもテスラ研に送る予定だった。だがゲッターの解析で得た情報で新しく図面を引き直す事を決めた以上それをテスラ研に丸投げするわけにはいかないと判断したビアンによってダブルGはバンの地下基地での建造が始められていた 

 

「ロア、今の話を聞いたか」

 

『ああ……やはり私だけではなく、他の世界の住人も現れているようだ』

 

キサブローの言葉に何も居ない無人の空間から声が響く、その声の主こそがキサブローがビアンと袂を分かつ事になる原因となった存在、「戦士ロア」の言葉だった

 

「ゲッターロボは知っておるのか?」

 

『勿論知っている、その強さもその恐ろしさもな。私は味方として戦ったが……ゲッターロボは神にも、悪魔にもなりうる存在だ』

 

「神にも……悪魔にもか……間に合わぬのが口惜しいな」

 

振り返ったキサブローの視線の先には今だ修理の終わらぬ1体の特機……「コンパチブルカイザー」の姿があるのだった…… 

 

「ではこれよりゲットマシンを用いたテストを行う。武蔵君、ゼンガー、エルザムも細心の注意を払って実験を行って欲しい」

 

『了解です、この強化スーツのデータも取っておきます』

 

『……了解しました』

 

『よっし! じゃあ行きます! ゲットマシン発進ッ!!!』

 

そしてゲットマシンはアメリカから飛び立つ、その方角は日本。ジュネーブ壊滅に続き、エアロゲイターの襲撃がある可能性を考慮し、エアロゲイターと戦うだけの能力を持つハガネ、そしてヒリュウ改が狙われる事を考えてのテストフライトをアメリカではなく、日本上空で行う事を決めたのだ。

 

「よし、ではバン大佐。我々も行くぞ」

 

「了解です! クロガネ出航ッ!」

 

そしてクロガネもまたアメリカを発つ、地球を護ると言うビアンの意思によって……そしてその決断がハガネとヒリュウ改を救う事になる事をビアンも武蔵達も知る由もないのだった……

 

 

 

 

地球連邦軍極東支部伊豆基地にハガネとヒリュウ改が向かっていた。その理由はやはりブライアン・ミッドクリッド臨時大統領がエアロゲイターとの戦いを決断、そしてノーマンが最高司令に就任した事が大きいだろう。

 

「オペレーションSRW」の推定戦力差は6:1です」

 

伊豆基地では連日連夜オペレーションSRWに向けての会議が行われていた。地球圏の命運を分ける戦いであり失敗は許されない。作戦開始までに可能な限り緻密な計画を立てる事をレイカー達は考えていた、戦力の差は明らか。それを何処まで覆せるかが重要なポイントとなっていた。

 

「リオンシリーズの生産作業はどうなっている?」

 

「現在、イスルギ重工の各工場にて急ピッチで進行中です」

 

サカエの言葉にレイカーは小さく溜め息を吐いた。地球を護る戦いに、連邦に反旗を翻したDCの主力機体を使う事になるとは何と言う皮肉なのだろうか

 

「EOT特別審議会の横槍さえなければリオンシリーズに合わせて、相当数の量産型ゲシュペンストMKーⅡを量産出来ていたのですが……」

 

リオンは空を飛べるという利点はあるが、それでも耐久力が低い機体だ。可能ならば熟練と呼べるパイロットにはゲシュペンストMK-Ⅱを回し、リオンを支援に回すと言うのが最善の策だが、現状ではその必要数を生産出来るかと言う問題が大きかった。

 

「ない物ねだりをしても仕方あるまい。現状では、より多くの生産ラインを確保できるリオンの量産を優先させる」

 

量産型ゲシュペンストMK-Ⅱの量産も平行して行うがやはり生産ラインの都合上、よりおおくの機体を確保できるのはリオンになるだろう。

 

「……DCや統合軍の兵器が我が方の戦力の中核を為すとは……皮肉な話ですね」

 

「そうだな。だが、恐らくビアン博士やマイヤー総司令は今のような事態を見越していたのだろう」

 

反乱こそ起こしたが、やはりビアンもマイヤーも地球圏の未来を本気で案じていたと言う事だ。そうでなければマオ社よりも遥かに規模の大きいイスルギ重工にAMの生産ラインを確保させるような真似はしなかっただろう。

 

「司令、ハガネとヒリュウ改が当基地へと帰還しました」

 

「分かった。直ちに修理と補給作業を開始せよ」

 

伊豆基地のドッグに着水するハガネとヒリュウ改の姿を見ながらレイカーは命令を告げる。連邦側でできる事は可能な限り行うつもりだ

 

「クロガネとゲッターロボの目撃情報は?」

 

「……ジュネーブでの戦いを最後にゲッターロボの目撃情報はありません」

 

「そうか……これも完全に後手に回ったな」

 

巴武蔵は友好的であった、だがその手を弾いたのは連邦だ。それを今更協力を求めて、果たして武蔵がうんと頷いてくれるのか?それがレイカー達の不安となっていた。

 

「やはり早い段階で保護するべきでしたね」

 

「今更いってもどうにもなるまい」

 

恐竜帝国との戦い、ジュネーブでのDCとの戦い、そのどちらも中核を為していたゲッターロボ。オペレーションSRWの前に何とか協力を漕ぎ着ける事が出来ればいいが……レイカーは司令席に腰掛ける

 

「ゲッターロボ、クロガネの捜索も平行して行え、ただし攻撃することは禁じる。交渉及び説得を最優先だ」

 

残り14日の間になんとしても武蔵の協力を得る、その為に伊豆基地の偵察部隊は連日連夜、ゲッターロボとクロガネの姿を探して飛び回っている。

 

「司令。イングラム少佐から面会希望が出ています」

 

「……通してくれ」

 

SRX計画の責任者であるイングラムの面会希望となれば断ることも出来ず、司令室に通してくれとオペレーターに返事を返す。それから5分後にイングラムが司令室に現れる

 

「随分とお疲れのようですね。レイカー司令」

 

「まぁな……それでイングラム少佐。何の用件だ?」

 

敬礼をするイングラムにわざわざ面会を頼んだ理由は何だ? と問いかけるレイカー。ハガネとヒリュウ改のPTには補給と修理を命じている、こうして直接尋ねてきた理由は何だ? レイカーがそう切り出すとイングラムは小さく笑った。

 

「SRXチームの最終運用のテストの許可を」

 

SRX計画の最終段階のテスト……その言葉にサカエが眉を吊り上げる。

 

「イングラム少佐、それは些か早急ではないではないか? プラスパーツの装着も始めたばかりだ。まず、プラスパーツに慣れてからでも遅くはあるまい」

 

「それでは14日の猶予に間に合わない可能性があります。レイカー司令、許可を」

 

ここまでイングラムが強気に出ることは珍しい。レイカーは少し考える素振りを見せてからイングラムに問いかける。

 

「SRX計画の機体には替えが利かない、もちろんパイロットもだ。それでも大丈夫といえるのか?」

 

「はい。恐竜帝国との戦い、DCとの戦いであいつらならやれると確信しています」

 

即座の返答。それだけイングラムには自信があるのだろう……それに短い間とは言え、ハガネにはゲッターロボも乗っていたらしい。あの理解不能な合体構造もSRX計画に何かの参考になったのかもしれないとレイカーは判断しイングラムに許可を出した。だがこの決断をレイカーは後に悔いる事となるのだった……

 

 

 

 

 

連邦の偵察機の主流となるメッサーでは侵入出来ない超高高度にクロガネの姿はあった。元々外宇宙航行用のクロガネだから平気だが他の機体では耐え切れないはずの高度……だがゲットマシンは平気そうに空を飛んでいる

 

「ゲットマシンの凄まじさは理解していたと思っていたが、こうして見ると理解したつもりだったようだな」

 

ベアー号が一番生き生きと動いているが、イーグル、ジャガー号も戦闘機に見えない形状とは思えない姿の割りには良い動きをしている。

 

「ゼンガー少佐、エルザム少佐。問題はありませんか?」

 

クロガネのオペレーター席のユーリアが通信でそう問いかける

 

『イーグル号、ゼンガーだ。俺のほうは問題ない、急旋回、急制動、急加速、そのどちらも異常は感じられない』

 

『こちらジャガー号、エルザムだ。私の方も問題は無い、ただシミュレーターよりも性能が高く感じるが十分許容範囲だ』

 

新型炉心を搭載しているジャガー号のエルザムが若干疲弊しているが、それでも十分乗りこなしていると言えるだろう。

 

「武蔵君、ベアー号の調子はどうだ?」

 

『調子が良すぎるくらいですね、全然問題ありません』

 

新型炉心を積んでいるのはジャガーとベアーの2機だけだ。ゼンガーは初めて実際のゲットマシンに乗ることを考えイーグル号にしたが、その判断はどうやら間違いではないようだ

 

「では次のテストに入る。合体を始めてくれ」

 

しかし問題はここからだ。飛ばすことが出来ても合体が出来ないのでは3人揃った意味が無い、最悪の場合クロガネに搭載したネットを射出する準備をしてから、合体テストを始めてくれと指示を出す。

 

『チェンジ……ッ! ゲッターッ! ワンッ!!!』

 

急加速に一瞬ゼンガーが言葉に詰まったが、それでも加速を続け、その背後からジャガーとベアーが合体してゲッター1になる。

 

「ゼンガーの心拍数、血圧はどうなっている」

 

「心拍数、血圧共に正常です。ただ若干の興奮状態です」

 

若干の興奮状態と言うが初めてのゲッターの合体で意識を飛ばさず、そして軽度の興奮状態で済めば十分御の字だ。

 

「ターゲットドローンを飛ばす。好きに撃墜してくれ」

 

クロガネから射出されたドローンにゲッター1は一瞬で間合いを積め、両腕の側面の刃で切り裂いた。

 

『ゲッタートマホークッ!!』

 

肩から射出されたゲッタートマホークを振るい、残りのドローンも撃墜する姿を見ればゲッター1自体は問題ないだろう

 

「よし、続けてゲッター2、ゲッター3の合体テストを行うが、ゲッター2、ゲッター3の戦闘テストは後日にする」

 

ゲッター2・ゲッター3はライガー・ポセイドンと異なり飛行能力を持たないゲッターだ。上空で合体し、墜落する前に更に合体とそれなりに無茶振りはしているが。武蔵からすればそれくらい出来なければゲッター乗りとは言えないので、もちろんGOを出す

 

「オープンゲットッ!」

 

ゲッター1からゲットマシンに分離すると同時にペダルを踏み込み、操縦桿を上げて急上昇する。全身にかかる重圧、だがこれこそがゲットマシンと言える。ベアー号よりも大分遅れて上昇してくるイーグル号とジャガー号。僅かにジャガー号の方が早いが、やはり武蔵の操縦に行き成りはついて来れない様だ。

 

『武蔵君、行くぞ』

 

「了解、いつでもどうぞ」

 

ジャガー号が反転し加速すると同時にベアー号も急降下させる。その後を慌ててついてくるイーグル号。

 

『チェンジッ! ゲッター2ッ!!』

 

急制動をかけたジャガー号と背後から追突してきたイーグル号の衝撃。だがそれ自体は武蔵にとって慣れ親しんだ感覚なので驚く事も苦しむことも無い、むしろ隼人とリョウに比べれば優しい位だと武蔵は感じていた。

 

『大丈夫か?』

 

「全然大丈夫ですよ、続けてください」

 

ゲッター2が爆ぜ再びゲットマシンとなる。ゲッターロボでの合体で一番重要なのは、どんな姿勢、どんな体勢でも合体出来る事にある。ゼンガーとエルザムに其れを求めるのは酷だが、それでも最初の自分よりかは遥かに動きがいいと武蔵はベアー号のコックピットで笑う

 

「チェンジッ! ゲッタースリーッ!!」

 

ジャガー号とイーグル号の軸が重なった瞬間にベアー号を加速させゲッター3へとチェンジする。

 

『ぐっ、なるほど、これくらいやれなければ意味がないと言うことか』

 

『殆ど一瞬だな』

 

リョウと隼人が乗っているときの感覚よりも少し遅れたが、ゼンガーやエルザムよりも早いタイミングで合体する。その衝撃はかなりの物だったようだが、2人とも意識を飛ばさなかったことに武蔵は安堵し、再びゲットマシンへと分離する。

 

「じゃあもう少しだけ飛行練習をしておきましょうか」

 

急制動と急加速、それと急旋回を重点的にと武蔵は告げ、日本と中国大陸の中間点でのゲットマシンの訓練を続けようとしたのだが

 

『待て! この周辺に重力震反応! 大型飛行物体が転移して来るぞッ!』

 

ビアンの言葉に飛行訓練を中止し、再びゲッター1へと合体する。そして僅かな時間差と共にクロガネとゲッター1を囲うように現れる、まるで蕾のような巨大な戦艦の数々と虫のような機動兵器軍の姿。

 

「これは……まさか、敵なのか!」

 

武蔵にとっては初見の戦艦であり、思わず困惑した声を上げる。

 

『エアロゲイターの戦艦だ! ついに本格的に侵攻を始めたかッ! ゼンガー! やれるか!』

 

『問題ない! 眼前に立ち塞がる敵は全て打ち砕くのみッ!!!』

 

ゲッタートマホークを構えるゲッター1、だがクロガネとゲッター1の周辺を囲む戦艦……フラワーの数は4機。そのうち3機が急降下していく、その降下予想地を調べたユーリアの悲鳴のような報告がブリッジに響き渡る。

 

「総帥! フラワーは北京上空に向かって降下中ッ!!」

 

「市街地だと!? くそっ! 主砲、副砲照準合わせッ! クロガネの船首を押さえているフラワー撃墜と共に本艦は北京へと降下する! 各員奮闘せよッ!!」

 

北京でのハガネ、ヒリュウ改とのエアロゲイターとの戦いが幕を開ける1時間前。クロガネとゲッターロボのエアロゲイターとの初戦闘が幕を開けるのだった……

 

 

第44話 暴走ゲッターロボ! その2へ続く

 

 




今回の話は戦闘への導入回ですね、次回は裏切りの銃口のハガネやヒリュウサイドの話から書いていこうと思います。新西暦ゲッターチーム(仮)が結成されていますが、ゼンガーは零式のオーバーホールが終わるまで、エルザムはヒュッケバインMK-Ⅱの改修が終わるまでの臨時パイロットなので、このイベントが終われば再び武蔵のみになりますのでご了承願います。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

あ、それとスパロボDD始めました

手持ちのSSR

ゲッタービーム
オウルはーガー
ヘルアンドヘブン
サンダースピア
NT連続攻撃
クロスレンジアタック
マルチプルコンバット
V-MAX


高貴なる祈り
今も残る笑顔

です。

ブラックゲッターを最大改造目指して頑張ってます。

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

  • サイドまたは視点は必要
  • 今のままで良い
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