進化の光 フラスコの世界へ   作:混沌の魔法使い

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第79話 因果の鎖 その1

第79話 因果の鎖 その1

 

ホワイトスターに突入していくクロガネを見守る黒い天使――アストラナガンの中でイングラムは小さく安堵の溜め息を吐いていた。

 

「イレギュラーが多いから不安要素はあったが……何とかなったか」

 

自身を含めたイレギュラーの多さ。それは因果律の番人として覚醒した今だから判る事だった。

 

「ビアン・ゾルダークの生存、ゲッターロボと武蔵の介入、バルマーが手にした量産型ドラゴン達、そして俺」

 

本来ならばユーゼス・ゴッツオによって解けぬ枷に縛られるはずだった己がそれから解放された。そしてそれだけではなく、アストラナガンも手にした。

 

「武蔵のおかげなのだろうが……それだけではないだろう」

 

武蔵だけでは因子は足りない、クヴォレーとゲッター線、様々な要因が重なり、イングラムに枷を外すチャンスを与えたのだろうが……それでも疑問は尽きない。

 

「ネビーイームの中と言う事はジュデッカとレビ……いや、マイ・コバヤシと戦う事になるか」

 

本来ならばもっと戦闘を仕掛けて鍛え上げるつもりが、イレギュラーが余りに多く計画通りに鍛える事は出来ないでいる。

 

「念の為に俺も備えておくか」

 

ジュデッカ。そして最後の審判者であるセプタギン。それらと戦うには戦力が足りなくなるかもしれない、そう思いアストラナガンはネビーイームの中に侵入しようとしたのだが……それがイングラムにとっての不幸を呼んだ。

 

『アウレフ・バルシェムよ』

 

「がっ!?」

 

突如脳裏に響いた声と脳を掻き回すような激痛にイングラムは苦悶の声を上げた。

 

「な、何故……今更……ッ!?」

 

『万が一に備え、お前が枷を外した状態でネビーイームに戻れば再び我の手元に来るように備えておいたのだ』

 

「黙れぇッ! ユーゼス・ゴッツォッ!! 俺はお前の思い通り……などならんッ! 哀れな残留思念よッ!」

 

『その通り。今の我はネビーイームに保存されている記憶データに過ぎぬ。だがユーゼス・ゴッツォであることに変わりは無い』

 

「プログラム……風情がッ!!!」

 

『ならば貴様は人形如きと言ってやろうか?』

 

「ぐっぐうう……じ、時間が……時間が無いッ!!」

 

如何に抗おうと僅かに枷が残っている以上、イングラムは何時までもユーゼスの声に逆らう事は出来ない。そして、イングラムの精神がユーゼスに屈した時。ユーゼスはアストラナガンをその手に収めてしまう。

 

(すまん、リュウセイ。お前達の力が必要だ)

 

歯を食いしばり操縦桿を握り締める。完全なユーゼス・ゴッツォではない、その思念は確かに強力ではある。残留思念があるが為に、ユーゼスの支配を跳ね返すチャンスはイングラムの手に残されていた。

 

(これは賭けだ……リュウセイが……目覚めていれば……勝機はあるッ!)

 

『抗うな、我に従え。アウレフ・バルシェムよ』

 

「俺は……イングラムッ! イングラム・プリスケンだッ! 貴様の……ッ! 操り人形ではないッ!!」

 

血が出るほどに歯を噛み締め、イングラムはアストラナガンを操る。この枷を完全に断ち切る、最後のチャンスを逃さぬ為に……

 

 

 

 

 

ホワイトスターの多重バリアを破壊する為に中破したハガネ。機関部などのクルーを残し、ダイテツを初めとしたハガネのブリッジクルーは緊急脱出艇でクロガネへと乗り移っていた。

 

「ビアン、本当にワシがクロガネの指揮をとっていいのか?」

 

「構わない、正直な所クロガネに正規のスペースノア級の指揮技術を持つ者はいない。オペレーターやクルーの数を増員して対応していたが、それにも限界がある。ダイテツ、お前が1番適役なんだ」

 

ビアンの言葉を聞いてもダイテツの顔は渋い色を浮かべている。

 

「ワシが言いたいのは連邦の軍人に指揮されることにクロガネのクルーは不満はないのかと言うことだ」

 

ダイテツの不安の言葉にビアンは声を上げ大声で笑い出す。

 

「ふふふ、お前でもそんなことを言うのだな。だが、その心配は不要と言うものだ。クロガネのクルーは地球を守るという目的の元に集まっている。反攻するもなどはおらんさ」

 

「大丈夫です、ダイテツ・ミナセ中佐。私達の思いも貴方達の思いも同じ、地球を守る事。ならば、仲間内で争う事はないですよ」

 

リリーの言葉にダイテツを初めとしたハガネのクルーはやっと安堵の表情を浮かべた。

 

「ではクロガネは預かる」

 

「ああ、クロガネは任せる。私もゲッターVで出るからな」

 

そう言ってブリッジを出ようとしたビアンだったが、思い出したように足を止めた。

 

「ゲッター炉心を搭載している。出力等は上がっているからリリー中佐から話を聞いてくれ、では後は頼んだ」

 

クロガネにゲッター炉心が積んであると言う爆弾発言を残し、ビアンは今度こそブリッジを後にし格納庫へと向かった。

 

「ビアン総帥に敬礼ッ!」

 

パイロットスーツに身を包んでいるバンと生き残りのLB隊、そしてトロイエ隊の面子の前に立つビアン。

 

「ここが正念場だ。各員警戒を緩めず、敵の奇襲に備えよ。では各員出撃準備ッ!」

 

「「「「了解ッ!!」」」」

 

ガーリオンやリオン、そしてアーマリオンに乗り込んでいく混成部隊。唯一残ったバンがビアンに声を掛ける。

 

「エルザム少佐達と武蔵はまだ戻っていません」

 

「……大丈夫さ、彼らは負けない。そしてこの決戦の地に来てくれる」

 

「は、私もそう信じております。彼らが負ける姿など想像も出来ませんからな」

 

バンの言葉に微笑みビアンもゲッターVに乗り込み、バンのガーリオン・レオカスタムの後を追ってホワイトスターの区画へと飛び出していくのだった。

 

 

 

 

 

ホワイトスターの防壁をエクスカリバー衝角で破壊後。低速で進んでいたクロガネとPT隊は開けた場所に出ていた。

 

「大気成分、重力、気圧……ほぼ地球と同じです」

 

「追加で言いますと細菌などのバランスも地球と同じに調整されているようです」

 

開けた場所は草原と居住区らしき建物の群れがあった。その事もあり、警戒しながら進んでいたPT隊は些か拍子抜けしたような素振りを見せていた。

 

「ここ、エアロゲイターの居住区なんだろうか……?」

 

「その割には建物が少ないし、人が住んでる気配もないわね」

 

パッと見居住エリアにしか見えずブリットの困惑した声と周囲をうかがっていたレオナの居住区とは思えないという声が広域通信でPT隊の間に響いた。

 

「なに、驚く事は無い。エアロゲイターの目的はサンプル……つまり優れたパイロットと機動兵器の回収にある。ある程度の居住性がある事、地球に条件が似ている事は想定されていた事だよ」

 

ゲッターVからビアンのこの事態は想定していたと言う通信がPT隊に告げられる。

 

「でも、ビアン博士。ここは凄く穏やかな場所でとてもホワイトスターの内部とは思えないんですけど」

 

「ああ、まるで牧場みてえだな」

 

ジャーダの牧場と言う言葉にビアンは喉を鳴らした。決して馬鹿にしているわけではない、ジャーダの観点に感心しての笑いだ。

 

「レイカーやダイテツには話していたが、エアロゲイターは既に滅亡、もしくは滅びる寸前の種族だと私は考えている。この場所は地球人のサンプルを確保するだけではない、この様な言い方をするのは不興を買うのは判っているが……エアロゲイターの男もしくは女と地球人の男女による交配実験の為の施設なのではないかな?」

 

交配実験の言葉に歳若いパイロット達は顔を赤面させ、イルム達は顔を顰めた。

 

「なんだ、地球人を猿だなんだと言っておきながら、それが目的なのか?」

 

「あくまで可能性の話だ。地球人をサンプルと言うと言う事は、遺伝子パターンなどが酷似している場合がある。戦力として利用するだけではなく、滅びかけている自分達の数を増やすと言う目的も考えられるという話だ」

 

「聞いていて、気分の良い話じゃないわね」

 

「あくまで可能性の話さ、だが……この感じを見る限りでは……私の仮説はあながち間違いではないように思えるよ。そら、見てみたまえ。お出迎えだ」

 

ゲッターVが指を居住エリアの奥へと向ける。空からは無数の機体が姿を現していた、だがそれはエアロゲイターの機体ではなかった。リオンやガーリオン、そしてバレリオンを初めとした地球側の機動兵器の姿だった。

 

「アーマードモジュール! どうしてこんな所にッ!?」

 

今までエアロゲイターが使用していた無人機ではなく、アーマードモジュールの登場にPT隊に驚愕が広がっていく。

 

「先に要塞内へ侵入した部隊でしょうか……?」

 

「ラッセルッ! 馬鹿言ってんじゃねえよ、あたし達が最初で最後の突入隊だ。先に突入した部隊なんて居るわけねえ」

 

「で、では! もしかしたら、敵に捕らえられていた部隊なのかも……」

 

エアロゲイターとの交戦で行方不明になった部隊は決して少なくは無い。今姿を見せたのはエアロゲイターに拉致された部隊なのではとラッセルが告げるとバンが沈鬱そうな声でそれを認めた。

 

「この識別コードは確かにDCの物……だ。だが、すでに登録は抹消されている」

 

登録が抹消された識別コード。MIAや撃墜されたはずの部隊の識別コードだとバンは怒りに満ちた声で呟いた。

 

「おいおい、それってまさか……」

 

「最悪の予想通りになったと言うことか……」

 

「我らの敵はエアロゲイターに捕らえられ、彼らの尖兵と化した同胞達というわけだ……ッ!」

 

「じゃ、じゃああの人達を助けないと!」

 

「今ならまだ何とかなるんじゃないでしょうか!?」

 

「不可能だよ、諦めたまえ」

 

その言葉に助けるべきだとクスハやリオを初めとした若いパイロットの声が響いたが、それはビアンの不可能だと言う声と言う声に遮られた。

 

「おい、ビアンのおっさん! どういうことだ!?」

 

「簡単だよ、こうして送り出されてきたという事は既に洗脳処理が完了していると言うことだ。つまり、もう人の姿をしてはおるまい。ゲッターVに搭載している生体センサーは僅かに生命反応を感知しているが……とても生きた人間の反応ではない」

 

その言葉にビアンの話を聞いていた全員が絶句した、今目の前で戦闘の入ろうとしているアーマードモジュールの正体が判ってしまったから……。

 

「親父……それは」

 

「言うな、リューネ。私達に出来る事は哀れむ事ではない、そして同情する事でもない。彼らの呪われた生を終わらせてやる事だ」

 

もうあのパイロットを救う事が出来ないという重い空気がPT隊のメンバーの間に広がっていく、そしてそれがエアロゲイターの戦術なのだと判っていても怒りに唇を噛み締めざるをえなかった。

 

「薄々は予想していたが、いざ現実を目の前にすると……」

 

「気にするな、敵は敵として処理するだけだ」

 

リボルビングバンカーのカートリッジを交換するアルトアイゼン・改からの淡々とした指示。僅かな反発の反応が返ってくるが、それでもキョウスケは淡々と指示を続ける。

 

「相手に同情して、撃墜されればあいつらの二の舞だ。それが嫌ならば、戦うしかない」

 

同情すれば死ぬのは自分達だと言うキョウスケの言葉。だがそれは嘘偽りの無い真実でもあった。

 

「……ドライね、キョウスケ。大丈夫?」

 

業と悪役めいた事を言うキョウスケに接触通信でエクセレンが大丈夫と尋ねる。どれだけ怒りを感じていても冷静であろうとするキョウスケ、だが接触通信で聞こえてくるアルトアイゼン・改のコックピットからは唇を噛み締める音と拳を握り締める音がヴァイスリッターのコックピットに響いていた。

 

「そう考えなければ、怒りを飲み込めん……ッ」

 

「……そうね、私達で終わらせて上げましょう。望んでいない戦いを強いられているあの人達を……」

 

レールガンやミサイルポットの展開をするアーマードモジュール、その生気の無い反応にエクセレンは沈鬱そうに目を伏せ、それでも戦う為にヴァイスリッターの操縦桿を強く握り締めるのだった。

 

 

 

 

 

ホワイトスターの内部でキョウスケ達の戦いが始まろうとしている頃。ホワイトスターから定期的に出撃してくる無人機と戦っているヒリュウ改を初めとした連邦艦隊に武蔵達はやっと合流していた。

 

『武蔵君! そして教導隊の皆さん! 早くヒリュウ改へ着艦してください! この場の戦闘は私達に任せて、突入班の応援の為の補給と休息を行ってくださいッ!』

 

連邦艦隊が追い込まれているのを見て、即座に応援に入ろうとした。だがそれを制したのは、レフィーナを初めとした連邦艦隊の戦艦の艦長達の声だった。

 

『ここで消耗をしてどうする!』

 

『貴方達の戦いはここではないッ!』

 

『ここは私達の戦場だ! 敵の本丸で戦う事が出来ないが、それでも己のやるべき事は弁えている』

 

ここは自分達に任せて休息をと言う声に武蔵達は何も言えず、格納庫を開放したヒリュウ改へと着艦する。

 

「今から補給と破損部分の簡易修復を始めますッ! 僅かな時間でもいいので休息してください!」

 

「仮眠室はこちらです」

 

あれよあれよと言う間に武蔵達は仮眠室に押し込まれていた。

 

「ちょっと予想外なんですけど」

 

「今ここにいる者全員が自分に出来る戦いに全力を尽くしているんだ。それに、今のこの状態でホワイトスターに乗り込んだとしても……」

 

「足手纏いになる。キョウスケ達が持ちこたえてくれている事を信じて、少しばかり休ませて貰おう」

 

肉体的な疲労は勿論、精神的な疲労も蓄積している。それになによりも、ゲッターロボを初めとした搭乗機が中破していては、このまま乗り込んでも的か盾になる事しか出来ない。ここは応急処置でも構わないから修理を済ませ、そして休息を取るべきだとゼンガー達は判断していた。

 

「……武蔵、あの化け物はどうなった?」

 

「えっとなんか青い髭のロボットに助けられながら何とか倒せました。アクセルさんって言うパイロットで……ギリアムさん、どうかしました?」

 

「あ、いや、なんでもない。すまないが、経口食糧を取ってくれるか?」

 

僅かに動揺した素振りを見せたギリアムだが、誤魔化すように仮眠室に用意されていた経口食糧を武蔵に取るように頼む。

 

「どうぞ、ゼンガーさん達もどうぞ」

 

全員に経口食糧を配り、武蔵自身もキャップを外して口をつける。

 

「……なんともいえない味ですね。これ……」

 

「栄養価だけを取る物だからな、味は良くないさ……だがこれでも昔よりは大分マシだよな。ラドラ」

 

「……あれなら生肉を齧っていた方がマシだ」

 

昔の経口食糧はもっと酷かったと笑いあうラドラとカイ。それを見ながらゼンガーとエルザムも経口食糧を口にして眉を顰めている。

 

「これが終わったら、皆でパーティだな」

 

「あ、それならオイラ。潜って貝とか採ってきますよ」

 

「む、それなら俺は釣りだな」

 

「はははッ! それは良いな。俺も楽しみだよ」

 

全員で笑いあい、仮眠室のベッドに横になる。寝るわけではない、目を閉じて身体を休めているだけでもかなり楽になるからだ。

 

「補給と修理は済んでいるか?」

 

「はい、大丈夫ですが、もう少し休んでいてくれても大丈夫ですよ」

 

「いや、キョウスケ達が戦っているのに休む事は出来ん」

 

「それに気が緩むのが怖い、補給も修理も済んでいるのならば出撃準備をする」

 

カイからまず機体に乗り込み、それに続いてゼンガー、エルザム、ギリアム、ラドラも機体に乗り込んでいく、そして最後にベアー号に乗り込んだ武蔵はその瞬間に妙な違和感を感じていた。

 

(……兄弟、そっか、そうなんだよな)

 

乗り込んだだけで感じる一体感、そして張り詰めた空気――それに武蔵は言葉に出来ない何かを感じ取っていた。

 

『武蔵君、どうかしたのか?』

 

「いえ、なんでもないです。行きましょう、リュウセイ達が待ってますから」

 

エルザムの心配そうな声に何でもないですよと明るい声で返事を返し、ゲッターロボに乗り込みエルザム達から僅かに遅れてヒリュウ改から出撃する。

 

「ここからか、急ごう。ここまで戦闘の音が響いている」

 

「ああ、嫌な予感がする」

 

クロガネが抉じ開けたホワイトスターの風穴からホワイトスター内部に侵入する武蔵達。周囲を警戒しながらホワイトスター内部を進む武蔵達だったが――。

 

「いかん! 散開しろッ!!」

 

「あぶねえッ!?」

 

「今のは……」

 

「ゲッタービーム……だな」

 

隊列を組んで進んでいた武蔵達の前方から空間を焼き払ったのは紛れも無いゲッタービームの輝きだった。

 

「ビアン総帥か……やはり苦戦しているようだな」

 

「急ごう、遅れた分を取り返さなくては」

 

月面に残り遅れた分を取り返そうというギリアムの言葉に頷き、再びホワイトスター内部を進む武蔵達の前に熱源が1つ現れ、警戒する武蔵達の前に現れたのは、その場にあってはならない機体の姿だった。

 

「あ、R-GUNッ!? なんで、あれはオイラが壊したはずじゃ」

 

「……エアロゲイターの複製か?」

 

「何にせよ、敵ならば破壊するまでだッ!」

 

好戦的なラドラがビームクローをR-GUNに向けた時。R-GUNは両手を上げ、降参の素振りを見せながら広域通信を繋げて来た。

 

『待って私は敵じゃないわ、ヴィレッタ・バディム。マオ社のスタッフよ』

 

敵じゃないと告げるヴィレッタだが、R-GUNに乗っている事もあり、敵じゃないと言ってもそれをはいそうですかと言って信じる事は出来ないでいた。

 

「何故マオ社のスタッフがここにいる?」

 

『私はヒリュウ改と共に統合軍との戦いに参加した後、リン社長の命令で単独でエアロゲイターの調査任務を遂行していた……そしてその道中でエアロゲイターに捕まり、ここに投獄されていたの』

 

「クロガネの襲撃で牢が壊れたという事か……」

 

「一応筋書きは通っているが……」

 

クロガネの攻撃はホワイトスターの内部を破壊している、その中には確保した地球人を閉じ込めておく区画らしきものもあった。一応話の筋は通っている。

 

「だがそのR-GUNは何なんだ? 何故それを選んだ?」

 

『脱出するのに必要だったのよ、調べた所おかしな所もなかったからこれに乗って脱出する事にしたら、貴方達に出会ったの』

 

「疑わしくはある、だが今は戦力が欲しい。お前の言い分を信じよう」

 

「いや、ラドラ。そこまで言わなくても、味方だぜ?」

 

「武蔵、お前は甘い。人間は笑顔で人を殺す、まず疑って掛かるべきだ」

 

既にヴィレッタを信用している武蔵にラドラの鋭い言葉が向けられる。武蔵はゲッターロボに乗ったまま、ゼンガー達の機体を見るが、ゼンガー達も同じ考えなのか黙り込んだまま警戒する素振りを見せている。

 

『……貴方の言うことは最もだ。でも、私の目的はエアロゲイターによる災厄を止めること……信じろというのが難しいのは判っているわ……だから私の行動に疑いが生じたのなら……いつでも私を撃って構わないわ』

 

疑わしいと思うのならば、スパイだと思うのならばいつでも撃ってくれて構わないというヴィレッタの言葉に、ギリアムがゼンガー達を説得するように前に出る。

 

「ここで押し問答を繰り返しても仕方あるまい、今は味方が欲しい。彼女を信用しても良いだろう。それに今は時間がない」

 

奥から響いてくる戦闘の音はより激しさを増している。ここで時間を掛けている場合ではないと言われ、ヴィレッタに対する詰問は終わり。再び武蔵達はホワイトスターの内部を目指す、そして開けた場所に出たとき――武蔵達の目の前に広がっていたのは想像を絶する光景だった。

 

「ぐ、グオオオオオオオオッ!!!」

 

「「「!?」」」

 

獣のような咆哮を上げるアストラナガン、そしてアストラナガンに破壊された異形のライガーの残骸と破壊し尽くされた荒廃した大地が武蔵達の目の前に広がっているのだった……。

 

 

 

第80話 因果の鎖 その2へ続く

 

 




インセクトケージはアストラナガン(暴走)とのバトルに変更。これも全部ウルトラマン大好きおじさんの仕業なんだッ! あ、ちなみにあんまり役に立たないけど赤いおばさんも出てくる予定です。まぁトラウマシャドーを使っても、自分がトラウマを植え付けられる結果になると思いますけどねッ!それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします。

視点が変わる時にそのキャラの視点と言う事を表記するべきか

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