ランダークルセイド 〜探偵扇ガ谷國彦と幻想忌憚〜 作:896
そこで彼女は何をするのだろうか?
僭越ながら、言葉を借りさせて頂こう。
幸福の便りというものは、
待っている時には
決して来ないものだ。
- 太宰治 -
…まぁ、そんな所だ。
「号外!号外だよぉ!造船に携わっていた
マイヘルベック氏の館が全焼!家族、使用人ともに死亡!娘のソフィア様は行方不明に!」と新聞屋は騒ぎながら、号外を手際よく配っていく外をを見ながら彼らは話していた。
「いや〜、凄い騒ぎようだね〜…『お雇い
外国人家全焼、1人娘は行方不明に…』賊の
仕業だとか、過激な反政府組織だとか…」
そんな軽い調子で
「はぁ…幻堂…やめてくれ、タダでさえ煩いのが更に煩くなる…頭痛がするぞ全く…」
コメカミを抑えるように茶色のラウンドスーツ、白いズボン、黒いソフトハットに紅いリボンを付けた男性は言った。
「ふむ…
と幻堂と呼ばれた青年は國彦と呼んだ男性の
影に隠れた少女に話題を振った。
「あの…幻堂さんは私を苛めているのですかッ⁈」と黄土色のハンチング帽に青緑色の
ジャケットにショートパンツを着こなした
少女は少し訝しむ様子で幻堂を見上げた。
「ハッハッ…折角の綺麗な顔を“はんちんぐ帽”で隠してたら勿体無いですよ、ソフィアさん♪」そう言うや否や幻堂はソフィアに不釣り合いであろう大きめの帽子をパッ、と持ち上げた。
「え、ちょっと⁈」ソフィアが驚くと同時に
彼女の美しい栗色の髪と青色の瞳が晒されることとなった…
「ンンッ…ソフィー、別にここなら良いじゃないか…ズズッ…苦い…」と國彦は額にシワを寄せてながらコーヒーを啜った。
「國彦よ…砂糖もミルクも入れとらんコーヒーを飲んで苦いのは当たり前じゃ…」と
言いながら
赤い眼鏡を首から下げた白髪の少年が片手に盆を持ちながら彼らが座っている席へと近付いて来た。
「ほれ、ソフィアちゃんはほっとけーき
幻堂君は紅茶だったか…お待たせしました」
と言いながら盆の中にあった料理を彼らの前に置いた。
「「マスター(さん)ありがとう(ございます)」」と幻堂とソフィアは少年に言った。
「あんまり、人前で髪を見せるのは好きじゃないんですけど…」と呟きながらもソフィアは幸せそうにホットケーキを頬張った。
そんなソフィアの年相応らしい姿を見ながら
國彦はマスターこう言った。
「例の『魔本事件』に繋がる証拠…
というか関係のある事件を解決した所だ。」
「ほう?お前さんが前から追っていた『魔本事件』に関する事件ねぇ…是非とも聞かせていただきたいものだ」とカウンター席の長椅子に腰掛けるとマスターはカラカラと笑いながら言った。
「まぁ、其れが対価としてアンタは情報を
くれているからな。答えない訳にはいかないだろうさ」とニヤリとしながら國彦は返答した。
「さて…アレは俺と幻堂がソフィアと初めて会った時に遡るな…」
静寂と洋風の料理を提供するモダンな喫茶店
これは怪異専門探偵
ハイ、てことで作者の白狼さんッス
久々に小説書いて満足ッス、中々愛着が湧くキャラが作れたノデ絵が下手くそですが頑張って描きたいなぁ…といったところッス
そんな感じでここまでお読みくださった方々、助言・人物作成の協力してくれた友人に感謝を…