夢の向こうで見る夢を   作:大樹 紗夜

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何とか書き終えた…!
夢喰いメリー21巻読みました。ヤエちゃん強くね?

今回はヤエちゃんらしきものが出ます。


第5夜 ヒーロー基礎学

個性把握テストの翌日。午前はヒーローが教えているという点を除けば通常授業だった。

 

昼食はクックヒーローランチラッシュが作る学食。

選びきれなかったのでもちろん全種類食べきった。ぼくは選ぶことが苦手なんだ。

一緒に食べた緑谷くん達がびっくりしていたなぁ。

 

そして午後になり、ヒーロー基礎学の時間になった。

 

 

「私が~普通にドアから来たぁ!」

 

ドアを開けてオールマイトが入ってくる。

さすがNo.1ヒーローと言うべきか、彼の登場にクラス中が沸き立った。

 

「さて!!今日やるのはヒーロー基礎学!!ヒーローの素地を作るため様々な訓練を行う科目だ!!」

 

教壇に立ったオールマイトはBATTLEと書かれたカードを取り出した。

 

「早速だが、今日はコレ!戦闘訓練!!」

 

クラスの期待値が高まっていく。

戦闘訓練か…“力”を試すには丁度いい。

 

「それに伴って……こちら!

入学の前に送ってもらった個性届けと要望に沿って作られた戦闘服(コスチューム)!」

 

その言葉とともに壁から戦闘服(コスチューム)が入ったケースが出現した。

 

「着替えたら順次、グラウンドβに集まるんだ!」

 

 

 

 

 

 

着替え終わり、グラウンドβについた。

 

自分の格好は白のカッターシャツにネクタイ、そして黒のズボン。腰には数本のナイフがつけられている。

 

オールマイト曰く、格好から入ることも大切らしいが自分はいかにもヒーローらしいものより、こちらのほうがなんとなくしっくりくる。

 

「白儀くんの戦闘服(コスチューム)って、制服?」

「…その声は、緑谷くん?」

 

明るい緑のウサギみたいなマスクをした緑谷くんが話かけてきた。多分、オールマイト(憧れのヒーロー)をイメージしたんだろうなと推測する。

 

「へぇ、格好いいね。その戦闘服」

「あ、ありがとう。白儀くんは制服をイメージしたの?」

「なんとなくしっくりきたからね」

 

緑谷くんと話していると、オールマイトから説明が始まった。

 

「今回の訓練は屋内での対人戦闘訓練さ!

(ヴィラン)退治は主に屋外で見られるが、統計で言えば屋内のほうが圧倒的に凶悪敵出現率は高いんだ。

監禁・軟禁・裏商売…このヒーロー飽和社会、真に賢い敵は屋内に潜む!!

君らには『(ヴィラン)組』と『ヒーロー組』に分かれて、2対2の屋内戦闘を行ってもらう!!」

「基礎訓練もなしに?」

 

カエルの異形型個性の蛙吹という少女が質問した。

 

「その基礎を知るための訓練さ!ただし今度は入試の時と違って、ぶっ壊せばオーケーなロボじゃないのがミソだ」

 

そう答えたオールマイトにクラスの皆の質問が殺到する。

 

「勝敗のシステムはどうなります?」

「ブッ飛ばしてもいいんすか」

「また相澤先生みたいに除籍とかあるんですか?」

「分かれるとは、どのような分かれ方をすればよろしいですか?」

「このマントヤバくない?」

 

「んんん~聖徳太子ィィ!!」

 

…若干一名戦闘服の感想聞いてるだけだったが。

オールマイトはカンペを取り出し続きの説明を始めた。

 

「コンビ及び対戦相手は、一人を除いて(・・・・・・)くじだ!」

「一人を除いてですか!」

 

オールマイトの説明に飯田くんが思わず叫ぶ。

 

「A組の人数は21名。

そこで、入試一位の白儀少年は余力が残っているチームと戦ってもらう!」

 

オールマイトはあらかじめ決めていたようにぼくを見ながら言う。…そういうことか。

 

「ぼくは構いませんよ」

 

にっこり笑いながら言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

みんなの訓練が終わり、とうとうぼくの番になる。

途中の緑谷くんと爆豪くんの対戦で危ない感じになったけど、力を使うことはなかった。

 

ぼくと対戦するのは轟くんと障子くんのチームになった。

(ヴィラン)』はぼくで『ヒーロー』はあちら。

 

『『屋内対人戦闘訓練スタート!!』』

 

さぁ、楽しい夢を始めよう。

 

袖を捲った腕にナイフを走らせた。

 

 

 

 

 

 

 

入試一位の白儀響。戦闘訓練前の説明の際にあのオールマイトが気にしていた生徒の一人。

オールマイトに目をかけられていそうな生徒はもう一人いたが明らかにそこに込められた感情は異なっている。

見守ろうとしている緑谷とは違い、あれではまるで警戒するような(・・・・・・・)目付きだった。

 

何にしても、No.1ヒーローが気にするほどの何かがあるには変わりない。

俺が親父を完全否定するためには勝たなければならない相手だ。

 

開始の合図が聞こえた途端、氷結の個性を建物全体に発動した。

一筋縄では行かないかもしれないが、個性把握テストで見た白儀は炎熱系の個性ではなかったはず。

強化系にしても、氷を砕く音は障子の個性で聞こえるだろう。

 

「白儀が氷を砕いた音は聞こえたか?」

「いや…むしろ、何も聞こえない」

 

まだ氷を砕いていないのか、それとも氷を砕く事が出来ないのか。氷を砕けず身動きが取れないならチャンスだ。

凍った建物の中を走り、核がある部屋を探す。

 

扉の一つを開けるとそこに白儀はいた。だがそれよりも部屋の中の不思議な光景に目を見張った。

 

「やぁ、いらっしゃい。待っていたよ」

「なんだこれは…?!」

「キノコ、か?」

 

何故か白儀は核の隣で座ってお茶を飲んでいた。

白儀が座っている椅子はファンシーなキノコのようだ。そして椅子を中心に部屋一面にキノコが生えていた。

ここ以外の場所は氷で覆われているというのにまるで夢の世界(・・・・)を見ている気がしてくる。

 

「ぼくに任された役割は(ヴィラン)だからね。遠慮なくやらせてもらうよ」

「…っ!」

 

カップを椅子のスタンドにおき、白儀はパチンと指を鳴らす。

その瞬間、室内に生えていたキノコが集まり障子と共に身体を拘束される。もう半分の個性を咄嗟に使いそうになるが、クソ親父の顔がちらついて何もできなくなる。

 

「…これで終わりだね」

 

『『(ヴィラン)チームWIN!!』』

 

こちらを見た白儀の瞳に、俺たちは映ってないように見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 




見てくださってありがとうございます。

次は夢喰いメリーの他のキャラをちょっとだけ出す予定です。
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