校門の前に人だかりが出来ていた。
その人たちはカメラやマイクなどの撮影機材を持っている。誰かに取材しようとしているのだろうか?
校門前に群れを為しているのでかなり邪魔になっている。
ぼくより前の方にいた雄英の生徒にインタビューを仕掛けているのを見ながら、こっそり横を通り抜けた。
悪いけどわざわざ付き合うものじゃない。
通り抜けたその時、ここにいるはずのない炎を見たような気がした。
「意外だね…
HRが始まる前に昨日の戦闘訓練の講評を相澤先生が話す。
ぼくとしては、“力”の確認と
…かなり強い
「さて、そろそろHRの本題に移る。急で悪いが君らに…」
相澤先生が何やら不穏な雰囲気を出しながら言う。
「学級委員長を決めてもらう」
「学校っぽいの来たー!」
その言葉に盛り上がるクラスメイトたち。ヒーローを志す者にとっては人の前に立つことは貴重な経験になるのだろう。クラスのほとんどが立候補していた。
「静粛にしたまえ!!」
飯田くんが次々と立候補するクラスメイトたちに対して声を上げる。
「多を牽引する責任重大な仕事だぞ!やりたい者がやれるものではないだろう!」
そう言いながらも彼の手は高くそそりたっている。
投票の意見を出したはいいものの、彼もやっぱり学級委員長になりたいんだね。
結果は緑谷くんが3票、八百万さんが2票となり、委員長は緑谷くんになった。
「僕3票ーー!?」
緑谷くんが驚いてる様子を見ながら、マスコミの中に紛れた彼を探す。…何か仕掛けるなら昼休み頃かな?
「白儀くんは誰に入れたの?」
昼休みになり、緑谷くんたちと食堂でご飯をながら談笑していた。ちなみに今日はコンビニのおにぎり全種類がぼくの昼食である。
「あぁ、ぼくは誰にも入れてないよ」
「え?空票にしたの!?」
「誰が選ばれてもいいかなって。それに…」
おにぎりの最後の一口を食べる。ちょっと急がないといけないかな。
「それに?」
「何か一つを選ぶのは苦手なんだ」
全てのおにぎりを食べ終えた。緑谷くんたちには悪いけど先に食堂を後にする。
『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外へ避難してください』
食堂から出た後、けたたましいサイレンと共に避難勧告のアナウンスが響く。食堂にいた生徒たちは我先にと出入り口に殺到していった。
その光景を横目に見ながら、ぼくは
職員室から一人の男がこちらに歩いてくる。
マスコミ陣の侵入があり、今職員室に先生は誰もいないはずだ。…つまり今なら学校の情報を手に入れることが容易になる。
白儀は廊下の半ばで足を止めた。
男は白儀に気付いていないのか、ただ真っ直ぐにこちらに向かって足を進める。
「そっちの生活を楽しんでいるようだね」
「…」
すれ違いざまに男に話し掛ける。
白儀が話し掛けたことに動揺した様子はなく、男は静かに立ち止まった。
「君が隠密行動に選ばれるなんて驚いたよ」
その男は大人しそうな見た目をしているのに、どこか燃え盛る炎のような凶悪な雰囲気があった。見た目とは真逆な私服を着た姿は明らかに学校の関係者ではない。
その容姿は学校の生徒たちとあまり歳は離れていないように見えた。
男は白儀の言葉にニヤリと口元を歪ませた。
「発ッ、俺らの神様が学生生活してるほうが驚くと思うがな」
「ぼくは皆が夢を叶える瞬間を、出来るだけ近くで見たいからね」
特徴的な笑い声をあげ男は皮肉げに口を開いた。
互いに顔は進行方向に向けたまま会話は続く。
「
…イカれてるぜ」
「ぼくは
人間が叶えきれなかった思いを置いていく
目覚めたら人間は忘れてしまうけれど、ぼくはずっと
一度くらいぼくも、人が夢を叶えられるという
…例え、その為にこの世界がどうなってしまおうとも。
「…俺は俺の好きなようにやらせてもらうぜ?
…この意味は、分かるよな?」
声のトーンを落とし脅すように、いや
彼は人が置いていった“破壊”の夢。何かを破壊することが彼の役割であり存在意義である。
今は力が足りないが、いつか
慈悲深い
「構わないよ。ぼくは全ての夢を叶えたいからね。その対象は君達も例外はない」
ぼくが用意した
「火火ッ…つくづくイカれた神様だぜ」
そう言って男はその場を離れた。
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光と炎の夢魔。破壊することが彼の存在意義である。
今回は神様にもらった人の姿で登場。見た目は夢喰いメリーで彼の器だった秋柳貴照。結構暴れているらしい。
次回、USJ!夢喰いメリーのキャラがさらに出ます!
…戦闘描写どうしよう。