蒼き鋼with Silver Shinano   作:Many56

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投稿遅れてすいません‼︎
それと、これ以降も遅くなります!本当に申し訳ないです!
それと、もう一カ月以上も前ですが、竹達彩奈さん結婚おめでとうございます!6月23日のお誕生日と同時に発表とは…
ちなみに僕の誕生日も6月23日です!(どうでもいいですよね〜w)
さて、久々の本編楽しんでください!


第9話 新たなる敵

深夜

概念伝達空間

 

東屋の中には、ティーセットの置かれたテーブルの前にはハルナとコンゴウ、そしてピンクの熊のぬいぐるみ……を着たキリシマがいた。

 

コンゴウ「キリシマ、普通のメンタルモデルよりそのぬいぐるみの方がいいのか?」

 

キリシマ「い…いいい一時的なものだ!それよりもすまなかった…まさか、我々が負けるとは…」

 

コンゴウ「お前たちの戦いはモニタリングしていた。シナノが出てくることは想定の遥か外だったんだ。無理もない。コアのみとはいえ、脱出できただけでも御の字だろう。」

 

肩を落とすキリシマを尻目にコンゴウは紅茶を一口飲む。

 

コンゴウ「お前たちは相模湾に向かい、潜航待機しているマヤと合流するんだ。」

 

キリシマ「コンゴウ、待ってくれ。現在我々は、刑部蒔絵という少女に救助され、振動弾頭の開発者である刑部藤十郎の館にいる。」

 

コンゴウ「ああ、例の人類の開発している兵器か。」

 

キリシマ「本人は既に死亡しているが、何かしらの手掛かりがあるかもしれない。汚名の返上ということになってしまうが…」

 

コンゴウ「いいだろう、マヤは引き続き待機させる。」

 

キリシマ「ありがとう。では、早速行動に移る。」

 

キリシマはテーブルから飛び降りると、東屋から出て行った。

それに続き、ハルナもキリシマの後を追って東屋を出た。

 

コンゴウはそれを見送ると再び正面を向いた。

ハルナが先程まで座っていた椅子には別の女性が座っていた。

 

「面白いことになってるわね。それで、私に用があるって?」

 

コンゴウ「すまない、ナガト。お前にしか頼めないことだ。」

 

ナガト「構いませんわ。」

 

コンゴウはもう一つのティーカップに紅茶を注ぎ、ナガトに渡す。

それを受け取り一口飲むと、再びコンゴウに顔を向けた。

 

ナガト「それで、用件とは?」

 

コンゴウ「シナノが401に寝返ったのは知っているな?だから、ショウカクとズイカクを貸してほしい。」

 

ナガト「でも、それなら第2巡航艦隊を出せば問題ないと思うけれど?」

 

コンゴウ「いや、あくまで日本近海は第1巡航艦隊(我々)の管轄だ。海域強襲制圧艦が2隻もあればこと足りる。」

 

ナガト「そう、分かりました。2隻に連絡を入れておきます。」

 

コンゴウ「ああ、頼む。東洋方面統括旗艦殿…」

 

コンゴウの姿が空間から消えるとナガトはため息を一つついた。

 

ナガト「はあ、全く…」

 

カロン

 

東屋の下に鈴の音が一つ鳴った。

 

ナガト「話しは先程のとうりよ。イセ、あなたの意見を聞かせてくれるかしら?」

 

ナガトの前には大きな鈴をつけた女性がコンゴウのいた椅子に座っていた。

 

イセ「そうね、シナノが出てきたことは第1艦隊だけで処理できるレベルを超えているわ。それに、独り占めなんてズルいと思うし。」

 

ナガト「決まりね。シナノと401は第2巡航艦隊も投入して、全力を尽くして沈めますわよ!」

 

同時刻

刑部邸では、蒔絵の処分のために襲撃して来た陸軍と交戦しているハルナの姿があった。

 

戦いの最中、ハルナの中には感情が芽生えつつあった。

敵の兵を殺すのが手っ取り早い方法ではあるが、兵士を殺そうとしても蒔絵の『ダメだよ‼︎』という言葉が頭にチラついてしまい、結局手間取ってしまっていた。

また、陸軍の新型兵器『岩蟹』の出現、ダミーの蒔絵の人形もバレて本当の蒔絵も見つかり、状況は刻一刻と悪化していた。

そして、ハルナにとって最も起きて欲しくないことが起きた。

 

蒔絵「ハルハル‼︎」

 

ハルナ「ま、蒔絵⁉︎」

 

戦闘中のハルナのところに蒔絵が来てしまったのだ。

蒔絵を処分するよう指示を受けた兵士達は、もちろん照準をハルナから蒔絵の方に移す。

 

ハルナ(イヤだ!私は…蒔絵を死なせたくない‼︎)

 

ズガガガガガ

 

蒔絵に向けて無数の銃弾が撃ち放たれた。

しかし、蒔絵には1発たりとも直撃しなかった。

ハルナが全てクラインフィールドで防ぎきったのだ。

 

ハルナ「蒔絵、逃げろと言ったじゃないか。」

 

蒔絵「イヤだ‼︎ハルハルは友達だから!ハルハルはアレを作ったこと許してくれなくても…それでも友達!友達を見捨てるなんて、そんなのできない‼︎」

 

ハルナ「蒔絵…」

 

このやり取りのをしている間にも外から無数の銃弾や砲撃が加えられている。

 

ハルナ(クソ、残りのナノマテリアルも少ないしクラインフィールドも持ちそうにない。このままではジリ貧だ。)

 

キリシマ(私がこんな姿でなければ…こんな奴らあっという間に蹴散らしてやるのに…このままではお荷物じゃないか!)

 

ハルナ(守れないのか?私には…?誰でもいいから力を貸してくれ!誰か…助けてくれ‼︎)

 

ドゴン‼︎ドゴン‼︎ドゴオォォン‼︎

 

ハルナ・キリシマ「⁉︎」

急に鈍い爆発音が響いてきた。

勿論、砲弾を撃たれたわけではない。

辺りに目をやると岩蟹が次々と粉々に爆発四散していく。

 

ガラガラガラガラガラ…

 

直後、その間を走り抜ける黒い戦車が見えた。

 

兵士「な、なんだ⁉︎」「センチュリオン⁉︎」

 

ダダダダダダダダダ!

 

兵士「うわっ」「急に…体が…」

 

戦車は機銃を乱射して、次々と兵士なぎ倒していく。

同時に戦車から青いセーラー服を着た少女が飛び出し、同じように岩蟹を次々と破壊していく。

周りの岩蟹があらかた片付くと戦車のキューポラからロリータファッションの少女が出てきた。

 

ハルナ「401…シナノ…⁉︎」

 

シナノ「何をしているの、ハルナ?」

 

ハルナ「私は蒔絵を…友達を守っていたところだ。」

 

シナノ「そう、手伝うよ。」

 

蒔絵「ねえ、さっき何撃ってたの?」

 

シナノ「強めの麻酔弾。30分もすれば動けるようになる。」

 

戦車の無限軌道は岩蟹の方には向かっていき、残りの敵を蹴散らしていく。

 

 

 

オペレーター「ダメです、もう状況を維持出来ません!」

 

ドゴォ‼︎

 

潰れた岩蟹の上にはイオナが立っていた。

 

オペレーター「メ、メンタルモデル…‼︎退避だ!退避‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

数時間後

シナノ甲板

 

ハルナ「401、シナノ、どうして私達助けてくれたんだ?」

 

シナノ「助けてって声が聞こえたから。元々、危なそうだったしね。」

 

ハルナ「!…そうか…私が…」

 

キリシマ「フン!401、シナノ、今回ばかりは礼を言うが、私が万全の状態であればあんな奴ら…」

 

シナノ・イオナ「誰⁉︎」

 

キリシマ「キリシマだ‼︎」

 

シナノ「ああ、そうだった。蒔絵ちゃんにはオモチャされていた上に、動けること隠そうとした割にはすぐバレてたね。体が変わると演算能力が落ちるのかな?フフフ。」

 

キリシマ「んな⁉︎」

 

クスクスと笑いながらシナノは続けた。

 

シナノ「ハルナはコートがないとヘナヘナになっちゃうんだね、知らなかった。」

 

ハルナ「見ていたのか?」

 

シナノ「うん。」

 

ハルナ「全く。それでどこに向かうんだ?」

 

シナノ「硫黄島、本拠地だって。」

 

 

 

 

 

 

 

同時刻

青ヶ島沖

 

摩天楼の様な巨大艦橋が海上にそびえ立っていた。

大戦艦フソウだ。

それに続くように、重巡トネ、チクマ、さらに大量の駆逐艦がいる。

 

フソウ「かかってきなさい、シナノ、401!私がペシャンコにしてやるんだから!」

 

トネ「フソウ、うるさい。なんで私がこんなのと組まないといけないのよ⁉︎」

 

チクマ「まあまあ。でも、臨時で艦隊が編成されるなんて珍しいですね。」

 

トネ「ええ、対シナノ・401偵察臨時艦隊…こんなチビっこいのが旗艦なのはどうかと思うけど、不確定要素が多すぎるからでしょうね。特に、シナノは戦闘中に急に現れたとしか言いようがなかったそうだし。」

 

フソウ「誰がチビよ‼︎メンタルモデルはともかく、艦橋はあなた達よりずっと高いんだから‼︎」

 

トネ「ああ、違法建築ね。」

 

フソウ「誰が違法建築よ‼︎」

 

チクマ「喧嘩はよしてください!」

 

フソウ「まあいいわ。とっとと情報手に入れてぶっ倒すわよ!」

 

 




追伸
新キャラの設定は追い追い書いていきます

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