けものフレンズR くびわちほー   作:禁煙ライター

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けものフレンズR くびわちほー 第07話「せるりあんくいーん」アバン・Aパート

 胡蝶の夢、という言葉がある。

 むかしむかしの、えらいヒトが語った説話だ。

 夢の中で蝶になり、ひらひらと空を飛んでいた彼は、ふと目が覚め、ヒトの身である自分を見て思うのだ。

 はたして自分は今、蝶になる夢を見ていたのか。

 それとも、今の自分が、蝶の見ている夢なのか。

 その説話は、どちらであろうと違いはない、という意味で語られたものだ。

 蝶であるときは蝶であり、ヒトであるときはヒトである。

 いずれにせよ、自分という知は変わらず存在し、形態の違いでしかないそれらに、なんら違いはないのだと。

 さすが、むかしのえらいヒトは言うことが違う。どうすればそこまで達観した考えが持てるのだろうか。

 少なくともわたしには、とてもムリだ。

 もし、自分が蝶の見る夢でしかないと知ったなら、自分の存在が足元から崩れるような感覚になって、きっとわけもわからず取り乱す。

 そして、こう願うのだ。

 夢なら覚めて、と。

 その夢から覚めた先がどちらなのか、ひとつの疑いもせずに。

 

 ― ― ―

 

「ようやく見つけたよ。セルリアンクイーン。今度は、逃げないでね。」

 かばんと名乗ったその子は、こちらを射抜くような目で見据え、そう言った。

 セルリアンクイーン。

 はじめて聞く単語だったけれど、それがいったいどういうものなのか、容易に想像できた。

 頭に浮かんだ想像に、まるで地面が抜け落ちたような感覚に襲われる。

 ぐるぐるとめぐる思考に何も言えないままでいると、シーラさんが注釈を入れるように口を挟んだ。

「セルリアンクイーン。文字通りセルリアンたちの女王で、セルリアンを自分の思い通りに操ることができる、かつてパークを危機に陥れた危険なもの、だったな。かばん。」

「はい、そうです。」

 その説明はおおよそわたしの想像していたものと同じもので、そんな、とてもおだやかではない内容を、ふたりはひどく冷静に語る。

 それが、とてもおそろしい。

 だって、ふたりのはなしがほんとうだとしたら・・・。

 何か言わなくちゃ、と思って口を開くのだけど、吐息すら漏れない。

 こえって、どうやってだすんだっけ。

 そもそも、いきって、どうやって、すうんだっけ。

 呼吸すらあやういまま、なんとか絞り出した声は、ひどくうわずって、震えていた。

 

「あ、あたしは・・・、ヒトじゃない、って、こと・・・?」

 

 口に出した瞬間、夕日に赤く染まっていたはずの景色から、色が失われる。

 聞こえていたはずの木々のざわめきが、しぃんと消え失せる。

 色と音が失われた世界で、わたしはひとりだった。

 

 あはは。

 あたし、かんちがいしてた、みたいだね。

 あたしは、ずっとじぶんのこと、ヒトだって、おもってたけど。

 それは、ヒトになったゆめを、ずっとみてただけだったんだ。

 ほんとうのあたしは、ヒトじゃなくて、

 ほんとうの、あたしは――

 

「そんなはずありません! ともえちゃんはまちがいなく、ヒトです!」

 

 その声が聞こえた瞬間、消えていた木々のざわめきが戻ってくる。

 目に映る景色が、夕日に赤く染まっていく。

 色を取り戻した目を、声の聞こえた方に向けると、

 

 そこには、わたしのたいせつなともだちがいた。

 

「イエイヌちゃん・・・。」

 イエイヌちゃんは、とても怒っていた。

 歯をむき出しにして、フーッ、フーッ、と息を漏らしながら、かばんと名乗ったその子を睨みつけている。

 ここまで激しい感情を表に出したイエイヌちゃんを見るのは、たぶん、はじめてだ。

 いつもにこにこしていて、わたしがおばかなことをしても、けっして怒らず、困ったような顔をしながら、すごく真面目に叱ってくれる。

 そんなイエイヌちゃんが、本気で怒っていた。

 

「あなた、なんですか! いきなりでてきて、わけのわからないことを!」

 イエイヌちゃんはわたしをかばうように前に出て、言葉を続ける。

「ともえちゃんは、がんばりやで、やさしくて、いつもみんなのために、なにかをしてくれるこなんです!」

 その言葉ひとつひとつが、わたしの胸に染みこんでいく。

「あたまがよくて、わたしがおもいつかないようなことも、いっぱいおもいついて、それをぜんぶ、だれかのためにやくだててて・・・!」

 記憶のない、自分が何なのかもわからないわたしだけれど、

 イエイヌちゃんはそんなわたしのために、本気で怒ってくれている。

 そんなわたしを、肯定してくれる。

 そっか。

 たとえ、あたしがヒトじゃないのだとしても。

 きっと、それだけで、

 

 ありがとう。イエイヌちゃん。もう、じゅうぶんだよ。

 

 ――と、口にしようとしたのだけど、

「だから! ともえちゃんは、セルリアンのじょおうなんて、そんなあぶないものじゃ、」

「あ、あの! ごめんなさい! ちがいます!」

 遮るように言ったその子の様子に、口の動きが止まる。かばんと名乗ったその子は、明らかに狼狽していた。

 イエイヌちゃんのけんまくに気おされてか、さっきまでの冷静な感じはどこへやら、おどおどした声色と表情で、

「ボクが言ってるのはその子のことじゃなくて・・・。」

 言いながら、わたしの後ろにいるくびわちゃんを指さした。

 

「その、後ろの子のことなんですけど・・・。」

 

 ・・・、

 ・・・、・・・、へ?

 

 ― ― ―

 

 けものフレンズR くびわちほー 第07話「せるりあんくいーん」

 

 ― ― ―

 

 えっと。

 ちょっとまってね。いま、じょうきょうをせいりするから。

 かばんちゃんが言ったセルリアンクイーンっていうのは、あたしのことじゃなくて。

 ってことは、たぶんだけど、やっぱりあたしはヒトで。

 ひょっとしたら、かばんちゃんが自分で言ってたみたいに、ヒトのフレンズ、なのかもしれないけど、少なくともセルリアンの女王とかってものじゃあないみたい。

 考えてみれば、あたし、セルリアンに襲われたことあったしさ。

 頭を冷やしてみると、そりゃそうでしょ、という感じ。

 あはは。

 あたし、かんちがいしてたみたいだね。

 うーん。

 この場にプロングホーンちゃんがいたら、しやがせまい、なんて笑われちゃうかも。

 あははは。

 

 ・・・って、笑ってる場合じゃないって!

「ちょ、ちょっと待って! くびわちゃんはそんな危ないのじゃないよ!?」

 そう。かばんちゃんが指さしたのはくびわちゃんだ。

 つまりそれは、くびわちゃんがその、セルリアンクイーンとかいうもの、って言ってるわけだよね?

 いやいや、そんなはずないでしょ!

「そうです! くびわちゃんも、そんなきけんなものなんかじゃありません!」

 イエイヌちゃんの援護にうんうんと頷きながら、わたしは考えをまとめつつ続ける。

「くびわちゃんはすっごくいい子だよ? 物知りで、色んなことを教えてくれるし。セルリアンみたいに、フレンズさんを襲ったりもしないよ?」

 それに、と呟いて、

「さっきだって、洞窟にあった機械を使って、みんなにシーラさんの映像見せてくれたしさ。」

「何だって?」

 続けた言葉に反応したのはシーラさんだった。

 

 シーラさんは何故かすごくうろたえた様子で、きょろきょろした視線をヒョウちゃんたちに向ける。

「え、嘘でしょ? あれ、見たの? みんな?」

「みたでー。」

「みましたわ。」

「うん。みたみた。」

「はい。みました。」

「みたよ。」

 そして、みんなが声を返すにつれて、しだいに顔を赤くしていった。

 

 え? なんで?

 あれって、みんなに見せるために撮ったものじゃなかったっけ?

 そんなことを思いながら、わたしはシーラさんに問いかける。

「えっと、シーラさん? ひょっとして、あの映像、見せちゃダメだった?」

 シーラさんは赤くした顔をそのままに、ぽりぽりとほっぺをかきながら、

「えっと・・・、撮った後で気づいたんだが、普通、フレンズは機械を使えない。少なくとも私の知る限り、機械を使えるのは私を含め、数えるくらいしかいない。」

 それって、つまり・・・。

「え。それじゃあ、映像を残した意味ないんじゃ・・・、」

「だから気づいたのは撮った後なんだよ! 撮り終わって急に恥ずかしくなったから消そうと思ったんだけど・・・、どうせ見られないし、いいかなって・・・。」

 言いながら映像に残した内容と、撮り終わったときの感覚を思い出したのだろうか、後半の声は消え入りそうなくらいに小さかった。

 

 そんなシーラさんの肩に、ヒョウちゃんがにまにました笑顔で腕を回してくる。

 うっわぁ・・・、わっるい顔だぁ。

「にゃはは、なんやシーラ。ガラにもなくてれとんのか? お?」

「めずらしいこともあるものですわね。まあ、ムリもありませんけど。」

「なんたって、たいせつなかぞく、だものね?」

 リエちゃんが映像に残されていた言葉を繰り返すように言うと、シーラさんはますます顔を真っ赤にして下を向く。

「くすくす。みんな、あんまりいじめちゃかわいそうですよ?」

「わたしはシーラねえのきもちがわかって、すごくうれしかったよ?」

 可笑しそうに笑いながらフォローするメイちゃんと、きらきらしたじゅんすいな目を向けるローラちゃん。

 ローラちゃん。気持ちはわかるけど。

 それ、たぶんおいうちだとおもいます。

「・・・くっ、穴があったら入りたいというのは、こういう状況を言うのだろうな。」

 悔しそうにはがみをしながら呟くシーラさんに、ヒョウちゃんは、にまにましたわっるい顔のまま、

「あなならそこにあいとるでー。じぶんであけたあなやさかい、なんぼでもはいったらええんとちゃいますかー。」

「この・・・っ! ヒョウ! お前な!」

 がばっと身を起こしたシーラさんとヒョウちゃんが取っ組み合いをはじめる。

 あはは。

 本当にみんな、仲いいなぁ。

 

 って、だいぶ話が脱線してしまった。

「と、ともかく! くびわちゃんはセルリアンの女王なんて、そんな危ないのじゃありません!」

 とりつくろうようにそう言って、わたしはずい、と前に出る。

 状況を上手くとりつくろえたかはわからないけど、言葉の中身については、とりつくろったものじゃない。

 少なくとも、それがわたしの、

 ・・・ううん。わたしたちの、本心だ。

 わたしはイエイヌちゃんとふたりで、かばんちゃんをまっすぐに見据えた。

 

 けれど、その当のかばんちゃんはというと、

「あはは・・・。」

 お腹を抱えて、小さく声を出して笑っていた。

 えっと、どうしたんだろう。

 ひょっとして、ヒョウちゃんたちのやりとりがよっぽど可笑しかった、とか?

 とっても楽しそうに笑うかばんちゃんに、思わず毒気を抜かれてしまう。

 イエイヌちゃんとふたりできょとんとした目を向けていると、笑いも収まってきたのか、かばんちゃんは、ふぅ、とひと息ついて、

「えっと、いろいろと、ごめんなさい。つい、気を張ってしまったみたいで。」

 ふかぶかと頭を下げてくれる。

 再び頭を上げたときそこにあったのは、とっても優しげな微笑みだった。

 

 うーん。なんというか、これって。

 こっちもいきなりの話で警戒してしまったわけだけど、ひょっとしたら、かばんちゃんもわたしたちと同じように、警戒していただけなのかも。

 どうも誤解があったみたいだけど、それを解消さえすれば、仲良くなれそうかな。

 こうして見ると、すっごく優しそうな感じの子だし。

 そんなことを考えていると、自然と、わたしもおんなじように笑顔になる。

「えっと、かばんちゃんって、呼んでいい?」

「はい。もちろんです。」

 わたしの提案に、かばんちゃんは変わらず笑顔で答えてくれる。

「ボクも、ともえさん、と呼んでも?」

「さんじゃなくて、ちゃんって呼んで! 話し方も、もっと普通に! その方が仲良くなれそうだし!」

 

 せっかく、パークではじめて会えたヒトなのだから、できればもっと仲良くなりたい。

 それにやっぱりこの子、いい子そうだし。

 そう思ってのお願いだったのだけど、かばんちゃんは何故だかびっくりした顔になって、わたしの顔をまじまじと見つめた。

 えっと、あたしのかお、なにかへんかな・・・?

 なんてことを思ったけれど、気のせいだったのかな。

 かばんちゃんはまたすぐに笑顔に戻ると、

「うん。わかったよ。ともえちゃん。」

 そう言って、また、あはは、と小さな笑い声を漏らした。

 うん。

 やっぱりかばんちゃんは、笑顔のすてきな、いい子みたいだね。

 

 さて。

 そんな感じに、少しだけうちとけることができたところで、

「えっと、セルリアンクイーン、だっけ。なんでくびわちゃんがそんなのだって思ったの?」

 あらためて、お互いに誤解をしてしまった原因について聞いてみることにした。

 わたしの質問に、かばんちゃんは口元に手を当てて考えるようにしながら、ひとり言のように呟く。

「えっと、どこから話せばいいかな・・・、」

「カバン。イチド、ラボニキテモラッタホウガ、セツメイガシヤスイヨ。」

 と、聞こえてきたのはボスの声だ。

 あれ? なんで? ボス、ここにはいないよね?

 どうしてボスの声が?

 頭に疑問を浮かべながらかばんちゃんの様子を眺めるのだけど、やっぱりよくわからない。

「ラッキーさん。・・・、うん、そうだね。」

 かばんちゃんは右手首につけた腕時計みたいなものに話しかけている。

 その腕時計みたいなものは、ほんらい文字盤がある場所に、うすぼんやり光るレンズみたいなものがついていて、それはたぶん、ボスのお腹についていたのと同じものだ。

 ひょっとしてあれは、つうしんき、みたいなものなんだろうか。

 あれを通じて、遠くにいるボスとおはなしができる、とか?

 

 そんなてきとうな予想を立てていると、かばんちゃんはこちらに向き直って、こんな提案をしてきた。

「あの、よければ一緒に来てくれないかな? 近くにボクが住んでる場所があって、そこで、色々説明できたらと思うんだけど・・・、」

 そこで歯切れが悪くなったのは、さっきの今で、気兼ねしてしまってるからだろうか。

「・・・その、くびわちゃん、と一緒に。」

 と、申し訳なさそうな顔を見せるかばんちゃん。

 わたしとイエイヌちゃんは顔を見合わせてから、かばんちゃんの方に視線を向けて、こくりと頷く。

 そして、後ろを振り返りながら、

「くびわちゃん、いいかな?」

 声をかけてから、気づいた。

 さっきまでそこにいたハズのくびわちゃんが、いない。

 

「あれ? くびわちゃん?」

「ともえちゃん! あそこに!」

 イエイヌちゃんの指が示した方向を見ると、くびわちゃんがこちらに背を向けて走っているところだった。

 向かう先は、みつりんの茂みの方。

 それはつまり、こういうこと。

「ええ!? くびわちゃん! 待って! なんで逃げるの!?」

 くびわちゃんはわたしたちがおはなししているスキに、逃げちゃってた、ということだろう。

 ちなみにくびわちゃんは体が小さいから、あんまり走るのが得意じゃない。今もとてとてとした足取りで、けれどいっしょうけんめいに走っている。

 小さい子が、うんどうかいでがんばって走ってるみたいで、なんだかとってもいじらしかった。

 うーん、やっぱりくびわちゃんはかわいいなぁ。

 ・・・じゃなくて!

 そんなこと考えてる場合じゃ、ないってば!

「待って! くびわちゃん!」

 追いかけるために走り出しながら、くびわちゃんに声をかける。けれど、くびわちゃんはこちらを振り向いてもくれなかった。

 

 それは、仕方のないことかもしれない。

 だって、さっきのおはなしを、くびわちゃんも聞いてたのだから。

 自分が、セルリアンクイーン、っていうものかもしれない、なんて話を。

 思えばわたしは、くびわちゃんがさっきのやり取りをどう見てたかなんて、考えもしなかった。

 パークではじめて会ったヒトがいいヒトで、舞い上がってたのかもしれない。

 ・・・ううん。そうじゃない。

 きっと、わたしは自分がその、セルリアンクイーンってものじゃないってわかって、ほっとしてたんだ。

 だから、くびわちゃんがどう思ってるかなんて、考えもしなかった。

 

 ・・・うん。

 くびわちゃんに追いついたら、ちゃんと謝ろう。

 そして、くびわちゃんが嫌だと言うなら、みんなでそのまま逃げちゃおう。

 かばんちゃんにはわるいけれど、ともだちが嫌がってるのにムリにつれていくなんて、あたしにはできそうにないから。

 心の中でそう決めて、走る足にちからを込める。

 見ると、くびわちゃんの背中はすぐそこにまで迫っていた。

 

 というか、くびわちゃんはもう、走っていなかった。

 茂みに入るいっぽてまえのところで、立ち止まっている・・・どころか、見覚えのあるフレンズさんに抱きかかえられるようにされていた。

「ってぇなこらー! どこみてほっつきあるってっだらー!」

 その、いちど聞いたら忘れられないような、口のわるさ。

「ロードランナーちゃん!?」

 思わず声を上げながら、わたしはロードランナーちゃんを見る。

 ロードランナーちゃんはふーふーと息を荒げるくびわちゃんをひっしと抱きかかえ、逃がすまいとしていた。

 その体には、あちこちに葉っぱや枝をつけている。ひょっとして、いつもの調子でみつりんの中を走り回ってたのかも。

 あんなに草や木がいっぱいなのに、あぶないなぁ。

 なんてことを思いながら見ていると、

「・・・っ、・・・!」

 じたばたと暴れ出したくびわちゃんに、抱きかかえる手を離しそうになっていた。

「って、うわ! あばれんな! あたしだよあたし! みりゃわかんだろ、っていたい! まってまって! いたい! つめいたい! ひっかくのやめて! やだぁっ! うわぁん!」

「だ、だいじょうぶ!? くびわちゃん、やめてあげて! もう泣いてるから!」

 

 ロードランナーちゃんの腕の中で暴れるくびわちゃんをなんとかなだめて、ふたりを引き離す。

 くびわちゃんはひとしきり暴れて疲れたのか、もう逃げ出そうとする気配はなかった。

 もちろん、そのぎせいはおおきかった、みたいだけど。

「うぅ・・・、いたいよぉ・・・、ひどいよぉ・・・。」

 両腕に残ったひっかき傷をふーふーしながら、ロードランナーちゃんは泣きべそをかいている。

 なんともかわいそうな姿なのだけど、おかげでくびわちゃんを捕まえることができた。

「あはは。ありがと。ロードランナーちゃん。くびわちゃんを止めてくれて。」

「・・・、ったく、ちゃんとつかまえとけよなー。ほんと、なんであたしがこんなめに・・・。」

 あらためてお礼を言うと、ロードランナーちゃんはごしごしと目をこすって、うらめしげな視線を向ける。

 その視線を苦笑いしながら受け止めて、わたしはとりあえず、浮かんだ素朴な疑問を聞いてみることに――、

 

「えっと、ロードランナーちゃん、どうしてこ、」

「ちょっとまったー!」

 聞いてみることにしたのだけど、とつぜんの大声に遮られてしまう。

 見ると、がさがさと音を立てながら、フレンズさんが茂みの中から出てくるところだった。

「はなしはきかせてもらいました! ここはこのわたしにすべてまかせてもらいましょう!」

 ・・・、

 ・・・、・・・だれ?

「センちゃーん、くうきよもうよー。」

 そしてまた、今度はのんびりとした声を上げながら、別のフレンズさんが茂みの中から現れる。

 ふたりとも、はじめて見るフレンズさんだった。

 ふたりの内ひとり、声の大きいフレンズさんは、がばっと腕を広げながら、また大きな声を上げる。

「なにをいっているのですかアルマーさん! こうして、じたいがこんめいをきわめたいま! たんていであるわたしがうごかず、だれがうごくというのですか!」

「たしかにこんめいをきわめてるけどー。それはどっちかというとセンちゃんのせいかなー。」

「もう、なにがなんだか・・・。」

「あはは・・・、一個ずつ、整理しよっか。」

 色々なことが起こり過ぎてこんらんするわたしに、いつの間にか近くに来ていたかばんちゃんが、くすくすと笑いながらそう言った。

 

 ― ― ―

 

「えっと、オオセンザンコウさんとオオアルマジロさんは、どうしてここに?」

「ふっふっふ・・・、おおきななぞをかぎあてる、たんていのきゅうかくをなめないでいただきましょう。」

「センちゃんはこういってるけどー、ほんとうはただ、おもしろそうだからついてきただけだよねー。」

「もう、危ないことになるかもしれないからって、言ったのに。仕方ないなぁ。」

 話を聞くと、ふたりのフレンズさんはどうもかばんちゃんの知り合いであるらしかった。

 声の大きなフレンズさんが、オオセンザンコウのセンちゃんで、のんびりとした感じのフレンズさんが、オオアルマジロのアルマーちゃん。

 センちゃんはきらきらした金色のショートヘアにウロコのついた帽子をかぶっていて、ワイシャツの上にうす桃色のカーディガンを着ている。

 ブレスレットやスカート、長いしっぽにも大きなウロコがたくさんついていて、なんだか南国のくだものみたいな感じ。

 ちょっと変わったアイドル衣装みたいな雰囲気で、とってもかわいらしい。

 

 アルマーちゃんもセンちゃんとおそろいの帽子をかぶっているのだけど、髪は黒のセミロングで、ふたりで並ぶと髪の色のコントラストがすごく映える。

 ワイシャツの上にオレンジ色のカーディガンを着ていて、下は黄色のミニスカート。

 肩やひじ、ひざにはウロコのついたプロテクターをつけていて、まるでこれからローラースケートで遊ぶみたいな、すごくアクティブな印象だ。

 もっとも、アルマーちゃん自身はとても落ち着いた感じの子みたいだった。のんびりした表情で、けれどちゅういぶかく周囲を観察していた。

 さすがは、『たんてい』の『じょしゅ』といったところだろう。

 

 そう。探偵。

 ふたりは『たんてい』を仕事にしているみたいで、センちゃんが『たんてい』、アルマーちゃんが『じょしゅ』とのことだった。

 つい、今日のお昼まで、かばんちゃんの依頼で調査をしていたのだそうだ。

 ふたりがいったい何を調べていたのか、聞いてみたのだけど、センちゃんいわく、

「たんていには、しゅひぎむがありますから、それはおしえられません!」

 とのこと。

 気になるけど、そう言われちゃったら仕方がないかな。

 それに、こっちの話も確認しておかないと、だしさ。

 

 そう思い、わたしはロードランナーちゃんに向き直る。

「えっと、ロードランナーちゃんは、どうして?」

「っ、んだよ、いちゃわりーかよ!」

 わたしの質問に、ロードランナーちゃんはいつもの調子で返してくる。

「悪くないけど・・・、ひょっとして、あれからずっと、ついて来てくれてたの?」

「へんっ! てめーらだけだとふあんだからな!」

 どうも、そういうことみたい。

 でも、そうならそうと言ってくれればよかったのに。せっかくついて来てくれてるなら、一緒になっておはなしとか、色々できたと思うんだけどな。

 まあ、ロードランナーちゃんは意地っ張りな子だから、そんな提案してもたぶん、いつもの憎まれ口で返してくるんだろうけど。

 

 なんて思っていると、やっぱりというか。

 ロードランナーちゃんは「それに、」と区切るように言って、いじわるっぽい顔をくびわちゃんの方に向けながら、

「このちっこいのがまた、だれかにめーわくかけてるかもしんないしー。」

 そんな、いつもの憎まれ口をたたく。

 またいつものケンカがはじまりそう、なんて思いながらくびわちゃんを見るのだけど、くびわちゃんは買い言葉を返さなかった。

「・・・、ぁ、・・・っ、」

 口を開けて何かを言いたそうにするのだけど、またすぐに口を閉じて、そのまま黙ってしまう。

「・・・んだよ、ちょーしくるうなー。」

 ロードランナーちゃんは頭の後ろをかきながら、ぼやくように言う。

 その顔に浮かぶのは、呆れたような、けれど、どこか心配そうな表情だ。

 

「おめーよぉ。かんじんなとこで、びびってんじゃねーよ。」

「・・・、」

「ずっとだまってるわけにゃ、いかねーだろが。」

 その言葉は、どういう意味だろうか。

 たしかにくびわちゃんはさっきから黙ったままなのだけど、それだけの意味じゃないような。

 うーん、と考えてみるんだけど、わたしにはよくわからない。

 でも、くびわちゃんにはどうにも刺さったみたいで、閉じたままだった口を小さく開いて、声を漏らした。

「・・・ぃ。」

「なんだよ。きこえねー。いいたいことがあんなら、はっきりいえっつーの。」

「・・・くそばーど、おせっかい。」

「へんっ、そのちょーしだよ。」

 はっきりと聞こえたくびわちゃんの声に、ロードランナーちゃんはにやりと笑う。そしてその顔のまま、

「んで、どーすんだ? いくのか? にげんのか? ここでにげたら、これからあたしはおめーのこと、みじんこくそびびり、ってよんでや、」

「いく。」

「・・・ったく、さいしょっからそーいえっつーんだよ。」

 おはなしの途中でくいぎみに返されたのに、ロードランナーちゃんはどこかうれしそうな顔をしていた。

 

 うーん。

 なんだか、置いてけぼりになっちゃった感じ。

 ひょっとして、こうやで別れる前に、ふたりは何か、秘密のおはなしでもしてたんだろうか。

 わたしもイエイヌちゃんも、あのときは疲れてすぐに寝ちゃったし、ひょっとしたらその後で、ふたりは会ってたのかも。

 ・・・まあ、しんぎのほどは気になるけど、今は聞かなくてもいいことかな。

 くびわちゃんも行くって言ってくれたし、とりあえず、結果オーライだろう。

 

「なるほど。」

 となりから聞こえた声に視線を向けると、かばんちゃんが真面目な顔でロードランナーちゃんを見ていた。

「かばんちゃん? 何がなるほどなの?」

「あ、いえ。なんでも。えっと、ロードランナーさん。こうやで会ったフレンズさんたちから、ことづてを頼まれてるんですが・・・、」

「あん? だれからだよ。」

 話しかけられたロードランナーちゃんは、かばんちゃんに視線だけを向けながら、ぶっきらぼうな声を返す。

「チーターさんからは、頑張るのよ、と。」

「へんっ、いわれなくてもがんばるっつーの。」

 と、チーターちゃんからのことづてには、はいはい、といった様子で、

「それからプロングホーンさんからは、あんまり無茶はするなよ、だそうです。」

「はい! むちゃなんてしません! ありがとうございます! プロングホーンさまぁ!」

 と、プロングホーンちゃんからのことづてには、目をきらきらさせながら、お返事をした。

 あいかわらず、みごとなてのひらがえしである。

 

「・・・ごますり、くそばーど。」

「あぁ!? んだとみじんこくそびびりぃ!」

 ぽつりとこぼしたくびわちゃんの声に、ロードランナーちゃんはいつものように食って掛かる。

 それは、うみべからこうやまで、飽きるほどに見た光景だ。

 いつもなら、やれやれ、と思わずため息をつきたくなるような光景なんだけど、今はそのいつもどおりの姿が、とてもありがたい。

 なんだかようやく、わるいゆめから抜け出せたような気分だ。

 しぜんと、小さく開いた口から、笑い声が漏れだした。

「あはは。ふたりとも、ケンカしないの。」

 言いながら、わたしはかばんちゃんの方に向き直ると、ロードランナーちゃんを手のひらで示して聞いてみる。

「あの子も連れて行っていいかな? たぶん、ほっといてもついて来ちゃいそうだし。」

「あはは・・・、そうみたいだね。」

 かばんちゃんは口元に手を当てて、可笑しそうに笑いながら、こんなことを言ってきた。

「うん。大丈夫。バスにはまだまだいっぱい乗れるから。」

・・・へ? バス?

 

 ― ― ―

 

 みつりんの中を歩き、ローラちゃんと会った広場に戻ると、空はだいぶ薄暗くなっていた。

 もうそろそろ、日も完全に落ちる頃だろう。

 『いせき』に向かう道とは反対の方、わたしたちがお昼にやってきた道の手前には、かばんちゃんの言っていた『バス』があった。

「へー。これが・・・、バス?」

 思わず疑問形になってしまったのは、そのバスがわたしが知っているバスとはちょっと違う感じだったからだ。

 車体は運転席と客席が分かれるような形をしている。トレーラーみたいな感じ、と言えばわかりやすいかな。

 全身をヒョウ柄でカラーリングされていて、運転席の屋根にはネコ科のどうぶつみたいな大きなお耳がついている。

 なんだかとってもかわいい感じ。

「もう、だいぶ暗くなってきたね。みんな乗って。出発しよう。」

 かばんちゃんはそう言って運転席に乗り込む。

 かばんちゃん、車の運転もできるんだね。すごいなぁ。

「むふー。いちどのってみたいとおもっていたのです!」

「センちゃん。だんさがあるからー、きをつけてねー?」

 センちゃんとアルマーちゃんは楽しそうに後ろの客席の方に乗り込んでいく。わたしたちも続かないと。

 

 でも、その前に。

「あんたらにはえらいめーわく、かけてしもうたな。」

「そんな、迷惑だなんて。みんなと一緒にいれて、とっても楽しかったよ?」

 一緒に広場に戻ってきたヒョウちゃんたちが、お見送りをしてくれるみたいだった。

 ヒョウちゃんはわたしの素直な感想に、少し照れくさそうに笑う。

「にゃはは。さわがしいんがウチらのとりえやからな。また、いつでもみつりんにおいでや。」

「そうですわね。わたくしたちいちどう、こころよりおまちしております。」

「きがねなくあそびにくるといいのよ。みつりんは、あそぶところもいっぱいあるんだから。」

「こんどはかわあそびなんてどうですか? わたしとリエちゃんでおよぎ、おしえますよ?」

 クロちゃんも、リエちゃんも、メイちゃんも、すごくあったかい笑顔を見せてくれた。

「ともえさん・・・。ありがとう。」

 そして、ローラちゃん。

 ローラちゃんは少し涙ぐむような表情で、わたしの顔をまっすぐ見る。お礼を言われるようなことなんて何もしてないのだけど、そう言ってくれる気持ちは素直に嬉しかった。

「さんじゃなくて。今度会うときは、ともえちゃんって、呼んでね?」

「うん・・・、うん。ありがとう・・・、ほんとに、ありがとね・・・。」

 ぐすぐすと泣き出してしまったローラちゃんの頭を、となりにいたシーラさんがぽんぽんと撫でる。

 

「ローラたちが世話になったようだ。私からも礼を言わせてくれ。」

「そんな、あたしは何もしてないし・・・、お礼なら、がんばったイエイヌちゃんと、くびわちゃんに。」

 わたしがそう言うと、となりにいたイエイヌちゃんは苦笑交じりに言う。

「わたしこそなにもしていませんよ。ローラさんをゆうきづけた、ともえちゃんのおかげです。」

 くびわちゃんもこくこくと頷く。

 それこそ、そんなことないと思うのだけど。

 イエイヌちゃんはがんばってたたかってくれたし、くびわちゃんが機械を動かしてくれなかったら、シーラさんの姿を見て、ローラちゃんが元気になることもなかったしさ。

 そんなことを思いながら、ふたりを見ていると、

「そうか。キミも、成長したのだな。」

 シーラさんがいきなりそんなことを言ってきた。

 その言葉は誰に対して言ったものなんだろう。目をそらしていたから、よくわからない。

「なんでもない。ただの独り言だ。」

 疑問に思ってきょとんとした目を向けると、シーラさんはそう言って、くつくつと笑った。

「必ず、またこの密林に来てくれ。そのときには、色々と話をしようじゃないか。ヒトの話は興味深いからな。歓迎するぞ。」

「あはは。あたしじゃ、シーラさんが楽しんでくれるようなおはなし、できないかもだけどね。」

 

 そうして、みんなとのお別れをすませて、わたしたちもバスに乗り込んだ。

「ラッキーさん。ラボまでの運転、お願いしてもいいかな。」

「ワカッタヨ。カバンハ、ユックリヤスンデテネ。」

「ありがとう。暗いから、気をつけてね。」

「マカセテ。」

 運転席の方から、かばんちゃんとボスのおはなしが聞こえてくる。そのおはなしの内容から、さっきてきとうに考えた予想は違ってたのかな、と思う。

 ボスはこの車の運転だってできる。ってことは、ボスは遠くにいるわけじゃなくて、近くにいるということ。なら、かばんちゃんの持ってる腕時計みたいなもの、あれがボスなんだろう。

 かばんちゃん、あの腕時計みたいなものを、ラッキーさん、って呼んでたし。ボスのせいしきめいしょうは、たしか、ラッキービースト、って、いうんだったよね。

 つまり、あの腕時計みたいなものは、たぶんボスの本体で、理由はわからないけど、壊れちゃったボスをああいう形に修理して、一緒にいる、ということなのかな。

 そんなことを考えている内に、発車の準備はすんだようだ。ぶろろろ、というエンジン音と共にバスが動き出す。

 笑顔で手を振るみんなに、わたしたちは客席の窓から身を乗り出して手を振り返す。

 今まで通ってきたちほーももちろん、そうなんだけど、

 また来たいな、と心から思う。

 広場の周りをぐるりと回って、バスはお昼にわたしたちが通ってきた道へと入っていった。

 

 ― ― ―

 

 バスはあっという間にみつりんを抜けて、今はこうやとのさかいめを走っている。みつりんの外側をぐるっと回ると、かばんちゃんが住んでいる『らぼ』に着くみたいだった。

 わたしは今日あったことを思い返しながら、スケッチブックにクレヨンをはしらせる。

 スケッチブックの6ページ目には、きらきらとサンドスターのかけらが舞う中で、楽しそうにおしゃべりをしているヒョウちゃん、クロちゃん、リエちゃん、メイちゃん、ローラちゃん、そしてシーラさんを描いた。

 きらきらしたサンドスターの様子をクレヨンで再現するのはなかなか難しかったけど、われながら良く描けたと思う。

 おえかきのできに満足しながら、目の前に掲げてむふふと笑っていると、正面の席に座っているイエイヌちゃんの姿が目に映る。

「イエイヌちゃん・・・? どうしたの?」

 イエイヌちゃんは何故だか、すごく元気のない顔をしていた。

 ぴこぴこしたおみみも、ふさふさのしっぽも、しゅんと垂れ下がっていて、ごきげんメーターはゼロ、といった感じに見える。

 

 ひょっとして、さっきかばんちゃんに対して怒ったことを気にしてるのだろうか。

 そう思って、声をかけてみるのだけど、

「イエイヌちゃん。さっきのはさ、仕方ないよ。お互いに誤解してただけなんだから。あんまり気にしちゃダメだよ。」

「くぅん・・・、そういうことでは、ないのですが・・・。」

 どうも、当てが外れたみたいだ。イエイヌちゃんは心配そうな顔で運転席の方を見る。

 その視線の先には、とうぜん、かばんちゃんがいる。

 わたしは、うーん、と考えながら、思っていることをそのまま口にする。

「なら、くびわちゃんのこと? それこそ、心配ないと思うけど。かばんちゃんもいいヒトみたいだし。あぶないことにはならないと思うよ?」

 くびわちゃんはわたしたちから少し離れた席に座っている。その対面にはロードランナーちゃん。ふたりとも疲れていたのか、バスの揺れのせいかわからないけど、くぅくぅと寝息を立てていた。

 運転席の近くにはセンちゃんとアルマーちゃんが寄り添うように座っていて、ふたりもまた穏やかな顔で眠っている。

 

 なんとなく、ほっこりした気分でその姿を眺めていると、

「ほんとうに、そうなのでしょうか・・・?」

 イエイヌちゃんはとても心配そうな顔で、そんなことを言ってきた。

「イエイヌちゃん・・・、それって、どういう・・・、」

 いつも前向きなイエイヌちゃんらしくない台詞に、おどろいて聞き返す。

 イエイヌちゃんは警戒するようにしっぽとおみみを立てて、こう言った。

 

「わたしは、あのヒト、あまりしんようできません。」

 

 ― ― ―

 

フレンズ紹介~オオセンザンコウ~

 

 センちゃんはりんこー目センザンコウ科センザンコウ属の哺乳類、オオセンザンコウのフレンズだよ!

 センザンコウの仲間はいろいろいるんだけど、オオセンザンコウはその中でもいちばんおっきい体をしてるんだよ!

 背伸びをしたら、だいたいあたしと同じくらい、かな? けっこうおっきいよね!

 

 体はまつぼっくりとか、パイナップルみたいなギザギザのウロコで覆われていて、これは体毛が変化したものなんだって!

 そのウロコはすっごい硬くって、丸まって防御を固めたら、ライオンの攻撃でもびくともしないみたい! すっごいよね!

 ウロコは硬いだけじゃなくって、ギザギザしてるから攻撃にも使うことができるんだよ! 長いしっぽにもウロコがついてるから、それを振り回して攻撃するんだって!

 

 子どもの内はまだウロコがそんなに硬くないんだけど、まんがいち襲われても、おしりから臭い匂いのぶんぴつ液を出して、身を守るんだって!

 あと、子どもの内はお母さんにおぶってもらって移動するみたい!

 センちゃんもなんだか子供っぽいから、ひょっとしたらアルマーちゃんにおぶってもらったり、してるのかもね!

 

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