先輩が書いた議事録は、手記じゃないですか?   作:東條九音

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開幕

先輩方が生徒会を去り、そして学園からも卒業して一ヵ月。

新し生徒会の生徒会長となった私は、ほかのメンバーたちより早く生徒会室にやって来ていました。

去年度の夜海先輩が書いた方の、議事録を探しているのですが、なかなか見つかりません。

 

「えっと、確か議事録はこの辺りに……」

 

「ミオ?なに、探して、いるの?」

 

作業する手を止めて声のする方を見ると、同級生で副会長の雪姫(ゆきひめ)月乃(つきの)こと、月ちゃんが生徒会室に入って来るところでした。

 

「ようこそ、ってのもおかしいか。今年もよろしくね、月ちゃん」

 

「ん、よろしく。で、何を、探しているの?」

 

月ちゃんが来たので小休憩をする事にしましょう。私は議事録が閉まっている棚から離れ、会長席に座りました。

 

「去年のね、夜海先輩が書いていた議事録を探しているの」

 

「見つから、ないの?」

 

荷物を置いて先程、私がいた棚の前にやって来る月ちゃん。私はうなずいて答えます。

 

「実は、雪乃(ゆきの)先輩が書いた議事録はあるのだけどね、先輩が書いた去年のやつは見つからないの。先輩、どこに仕舞っちゃったんだろう?」

 

「姉さまが、書いた?議事録は、先輩の、担当、だったよね?」

 

「私もそう思っていたんだけどね、美玖会長が引き継ぎの時に『みー君の書いた議事録、悪くはないんだけど独特すぎるから、もし参考にするなら雪乃が書いた方を参考にしてね』って、言っていたの。先輩にナイショで作り直していたみたい」

 

「作り、直して、いたのなら、先輩のは、処分したんじゃ、ない?」

 

「内容が気になって訊いたら『それは自分で見つけて、読んでみるといいよ』って。美玖さんの話ぶりだと、多分残してあるはず」

 

「私も、気になる、かも……ん~、夜海、先輩なら、棚じゃなくて……」

 

そう言って、月ちゃんは棚を見回すと一つのダンボールを指差しました。

 

「あれの、中に、仕舞って、そう」

 

指を刺された段ボールを見ると、側面に『第63代生徒会 資料・使用備品』と書かれています。

 

「アレですか…少しとどかないですね」

 

「大丈夫。脚立、あるから」

 

月ちゃんは、部屋の隅に立てかけてある脚立を持ってくると、棚の上に置かれていた箱を取り机の上に下ろします。私は月ちゃんにお礼を言って、箱を開けるとそこには捜していた議事録がありました。

 

「ほんとにあった……よくわかったね、月ちゃん」

 

「なんとなく、先輩、なら、あえて、隠すように、仕舞っていそう、だった、から」

 

「あはは、よく考えてみればそうかも」

 

「で、内容は?」

 

「んーと、それじゃあいつの話しを読んでみようか?」

 

 

 

 




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