超高校級の魔法科高校生 彼はすべてが「ツマラナイ」 作:イルさん
ある日、国立魔法大学付属第一高等学校で激震が走った。
それは来年度入学予定者の入試試験の結果によるものだった。
それは筆記試験、七教科すべてにおいて100点満点中100点を記録したためだった。
さらに実技試験においても1位を記録したのだ。
普通ではありえない、たとえあらゆる面で日本の魔法師の頂点にたつ十師族の直系であっても、このような成績を出す受験生はこれまでいなかった。
まして、その受験生が家系により魔法の優劣が決まることの多いアマ奉仕の世界において魔法師の血を引いていない魔法師であることが教師陣にさらなる驚愕を与えた。
これは、その人物『カムクラ イズル』の存在を魔法師世界に轟かせる始まりにすぎない。
一人の少年がその家には住んでいる。
少年はかつてとある世界で人工的に生み出された希望であった。
あらゆる才能を用いることができるように、『超高校級の希望』となるように人工的に生み出された。
様々な才能を集める学園の闇によって生み出された少年はかつての記憶も本来の感情、感性、趣味も失い、新たな人格と才能を手にいれた。
その少年の名は『カムクライズル』
超高校級の希望『カムクライズル』であった。
かつての世界に絶望した彼は、ある日この世界に舞い降りた。
そして、彼の知らない『魔法』という未知の概念に遭遇した。
その世界では魔法は一部の適正のある人間のみが行使できる未知の力、そして世界を支える軍事力の一部となっていた。
彼にとって、未知の力はこれまでの彼では理解できないものであったため、魔法を行使する才能を持っていた彼は新しく見つけた『ツマラナクナイ』ものに興味を持ち、魔法を学んだ。
しかし、彼にとって魔法について理解することも実行することも容易であったため、すぐに魔法も彼にとって『ツマラナイ』ものへと変わった。
だが、同時に彼はかつての人格、すなわち彼本来の人格を取り戻し、そしてこの世に新たな『カムクライズル』が誕生した。
この世に誕生した新たな『カムクライズル』はあらゆる面でその多才な才能を用いてある人物と交流を図った。
カムクライズルはその人物が長年望んでいた望みを叶え、さらに多くの恩恵を与えた。
その人物は当初、この世界に現れたばかりのカムクライズルにこの世界や魔法について教えた。
カムクライズルにとって与えられた情報は、超高校級の才能の一部を用いればある程度手にすることのできる情報であっただろう。
しかし、以前とは違い、世界に絶望以外を見出だそうとしている新たなカムクライズルにとって他者との交流と自身の後ろ楯となる存在は必要だった。
そしてカムクライズルはある人物との交流からこの世界で新たな人生をスタートさせる。
それは結果としてカムクライズルの名をこの世界に轟かせる最初の一歩となるのだった。