ご注文はうさぎですか?シスターズライフ!! 作:しゅみタロス
ナギ「花火大会?」
ラビットハウスで昼食をとっていたメンバー。ココアが見せたポスターに視線が行く。
ココア「夏の大イベントの花火大会を皆で見ようよ!!」
目を輝かせるココア。モカもナギを誘う。
モカ「楽しそうですね、ナギ君もどうかしら?」
ナギ「楽しそうですね、俺も見ますよ」
リゼ「場所は当然ラビットハウスだよな」
ナギ「昔はいつもラビットハウスから見てたもんな」
チノ「それなら浴衣を用意しましょう」
ナギ「リゼはどうする?」
リゼ「私の浴衣が見たいのか?」
ナギ「俺は見たいと思う」
リゼ「兄貴が見たいと思うなら着る」
ナギ「楽しみにしてるよ」
ココア「千夜ちゃんやシャロちゃんも誘おうよ」
モカ「きっと楽しいと思うわ♡」
タカヒロ「花火大会か、その時期なら俺も忘れちゃ困るな」
ナギ「タカヒロおじさん、もしかして‥‥‥」
タカヒロ「花火を見るならごちそうは当然、俺が料理を担当する。任せなさい」
ナギ「タカヒロおじさん、期待してます」
ナギ「開催日は?」
ココア「明後日だよ」
ナギ「決まりだな!!」
リゼ(今夜なら‥‥‥私の想い、聞いてくれるかも‥‥‥)
リゼは淡い期待を抱いていた。
チノ「それよりもあの人どうしますか?」
青山「‥‥‥」
バーボンのロックを手に動かなくなってる青山さんがいた。
ナギ「青山さん‥‥‥ごゆっくり」
ナギは青山さんの横に酔い止めと花火大会のメモを置いてラビットハウスを後にした。
翌日 リゼの自室
リゼ「着てみたけど‥‥‥慣れないなあ‥‥‥」
鏡の前で悩むリゼ、納得のいかない自分の姿に不安を募らせる。
リゼ「印象を変えたら、兄さんもきっと‥‥‥」
そしてリゼは髪をを解く。
リゼ「これで、女の子らしく見えるかな?」
その一方でナギは書店にいた。今週の電〇萌王を購入しに来たのだが新刊コーナーで一冊の雑誌に手を伸ばす。
ナギ「花火大会の女の子のシチュエーションか‥‥‥」
リア充専門雑誌を立ち読みしていた。そしてナギはふと思う。
ナギ「あの時の答え、今なら伝えられるかもしれない‥‥‥」
ナギもまた、リゼの想いと向き合おうとしていた。
兄妹が想いを重ねようと動く中、その時はすぐに訪れた。
花火大会当日 PM6:00 ラビットハウス
千夜・シャロ「こんばんはー」
ココア「ようこそ、花火大会へ!!」
千夜「兄様はまだですか?」
ココア「今向かってる、もうすぐ着くよ」
青山「ウォッカ追加お願~い」
天々座の家
ナギ「お待たせ、行こうか」
リゼ「待たせないでよね、兄さん」
ナギ「‥‥‥」
ナギはリゼの浴衣姿に息を呑んだ。
ナギ「可愛い‥‥‥な」
リゼ「早く行こうよ、みんな待ってるよ」
ナギはリゼの手を掴んでラビットハウスへと向かった。
PM7:00
ナギ「夏休み!!バンザーイ!!」
ラビットハウスに集まったナギたちはジュースを手に花火開始まで料理に舌づつみを打っていた。ホットサンドにミートボールスパゲティと大皿のスクランブルエッグ。チーズサラダもあれば揚げたてのフライドポテトとターキーと至れり尽くせりだった。ナギはフライドポテトを食べながら自分の中で覚悟を決める。
ナギ(伝えるんだ、俺の想い‥‥‥)
モカ「ナギ君、どうかされましたか?」
ナギ「多分‥‥‥兄妹でいられるのは、これで最後だと思うんだ‥‥‥関係的に俺はもう、兄さんじゃないと思う」
モカはその言葉の意味を察してナギの頭を撫でる。
モカ「ナギ君、応援するわ」
ナギ「ありがとうございます」
ココア「そろそろ花火打ち上げまで5分だよ、外に集合ーーーー!!」
千夜「兄様、一緒にどうですか?」
シャロ「もちろん、お兄ちゃんは私と一緒に見るよね♪」
ココア「ずる~い、お兄ちゃんと見るのは私だよ」
リゼ「ど、ドロボウ猫!!今夜は私が兄貴と一緒に見る予定だぞ」
チノ「どうしてこの四人はナギ兄さんの隣を狙うんでしょうか‥‥‥」
4人「どっちにするか、選んでください!!」
ナギは少し頭を悩ませるが事情も事情なのではっきりと答えた。
ナギ「リゼ、一緒に見よう!!」
リゼは目を輝かせてナギに駆け寄る。
ナギ「俺はリゼとバルコニーから見るよ。皆、ごめん」
シャロ「負けちゃったか‥‥‥」
千夜「でも兄様が選んだからには何も言いませんよ」
ココア「お兄ちゃん、楽しんでね♪」
チノ「皆さん、外に出ますよ!!」
そしてバルコニーへと向かったナギとリゼ。ナギは時計を見てカウントする。
ナギ「5秒前、4、3、2、1」
カウントと同時に、花火が上がり、空は輝き始めた。
赤や青、紫に黄金色に染め上げる瞬間に兄妹二人は嬉しそうに見上げる。
ナギ「綺麗だな、リゼと見ることが出来て良かった」
リゼ「私も、今年の花火を兄さんと見れてよかった」
ナギ(今なら‥‥‥きっと話せる、あの時の答え)
すると突然、リゼはナギの手をギュっと握る。
ナギ「何か言いたそうだな、どうした?」
リゼ「ねえ、兄さんは今の私がどう見えてるの?」
ナギは考えは同じだったことを知ってリゼに尋ねる。
ナギ「今の俺は、リゼの兄だ」
花火が大きく打ち上がると同時にナギはリゼの肩を自分に寄せる。
ナギ「自分は今まで逃げていた。リゼがもし‥‥‥俺と今以上の関係になったら、もう兄妹に戻る事が出来なくなる。血は違っていても、俺は受け入れる事が出来なかった。でも、ようやく自分で受け入れる事が出来た。だからリゼに問いたい。兄妹の関係を捨てて‥‥‥
俺の恋人になってくれないか?」
リゼ「もちろんだよ、私を、兄さんの恋人にして」
その言葉を聞いたナギはリゼの身体を抱きしめた。
ナギ「よろしく、リゼ」
リゼ「よろしく、ナギ君」
花火を眺めながら二人は唇を重ねる。ナギは身体が熱くなっていた。
リゼ「大好きだよ‥‥‥」
そして二人を祝福する様にハートの花火が打ち上がった。
チノ「ナギ兄さん、リゼさん、お幸せに」
その様子を見たチノは音を立てずに二人を見届けて去っていった。
青山「テキーラもう一杯~」
タカヒロ「青山先生、そろそろやめた方が良いと思いますが‥‥‥」
青山「大丈夫zzzzz」
タカヒロ「今日は飲みすぎたね、青山先生」
そしてナギは出会う事になる。かつて共に戦った、戦友の息子と。