私は『レイワ』! 博麗霊和! 霊夢おねーちゃんの妹!!   作:トマトルテ

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遅くなってすみません。どうぞ


五話:月の光

 豪華絢爛、されど陰鬱。

 湖を抜けた先に現れるその館は、悪魔の居城。

 血濡れた歴史を語るかのように赤く、紅いそれを。

 人々は怖れと敬意を持ってこう呼ぶ。

 

 “紅魔館”と。

 

「ようこそ、我が館へ。歓迎するわよ、霊夢、霊和。……ちょっと、霊和。久しぶりにこの私に出会えたことを喜ぶ余りに、ハグをしたくなる気持ちは分かるわ? でも、今は紅魔館の主として威厳のあるもてなしを―――ストップ! 抱き着かれたらこの館の主人なのに、登場1分で退場するはめになるの。だからステイ! ステイ!! ステーイッ!?」

 

咲夜(さくや)お姉ちゃん、ステイってどういう意味?」

「『stay(ステイ)』。滞在する、泊めてもらうの意味を持つ動詞。つまり、お嬢様は今日は泊って行かないかと言っておられるのではないのかと」

「わーい! お泊りだー! レミリアちゃん大好き!」

「咲夜! あなた分かっててやってるでしょ!?」

 

 そして、そんな陰鬱な紅魔館の中では、非常に賑やかな光景が繰り広げられていた。

 外国では親愛の念を示すためにハグをするのだと、咲夜から教わった霊和がさっそく実践を行おうとし、出落ちしてたまるかと必死で後退るレミリア。それを呆れた目で見つめる霊夢に、愉快そうに笑う咲夜。

 端的に言うと、紅魔館は今非常にカオスな状況になっていた。

 

「レミリアちゃん……私のこと嫌いなの…?」

「え? い、いや、嫌いなわけないじゃない! 嫌いな人間を家に招いたりなんてしないわ」

「レミリアちゃん…!」

「でも、抱き着いてくるのはやめなさい! また灰になっちゃうから!」

 

 避けられるせいで嫌われたのかと、捨てられた子犬のような目を見せる霊和。

 それに焦って、慰めるために駆け寄っていく姉力が高いレミリア。

 パッと笑顔になり、再び抱き着きにいく霊和。

 慌てて遠ざかるレミリア。

 そして、一番上に戻る。

 

「何やってるのかしらあの2人は……咲夜、あんたが原因だから止めなさいよ」

「…………」

「咲夜?」

「尊い」

「咲夜!?」

 

 そして、観客席に居た2人も何故だかカオスなことになっていたのだった。

 

 

 

 

「まったく……改めまして、ようこそ紅魔館へ」

「おじゃましてまーす!」

 

 その後、主の気力と体力を引き換えに平穏を取り戻した紅魔館。

 もっとも、騒動の一番の元凶は元気一杯なので、いつまた爆発するかは分からないが。

 

「霊和が来てくれるのは疑ってなかったけど、霊夢まで来たのはちょっと意外だわ。面倒くさがって来ないかと思ってたわ」

「あんたが霊和に変なことしないか見張りに来たのよ」

「失礼ね。私が客人に無礼を働くように見えるかしら?」

「隙あらば幼女をメイドにして奉仕させようとする奴の言葉は信じられないわ」

「待ちなさい。その言い方だと私が凄い変態に聞こえる」

「事実じゃない」

 

 異議ありとばかりに机を叩くレミリアに、それを頬杖を突きながら半目で睨む霊夢。

 剣呑な空気が辺りに漂うが、それを崩すのはやはりと言うべきか天然の無邪気であった。

 

「私は別にメイドさんになってもいいよ。あの服も可愛いし」

「ほら、霊和も言ってるんだからいいじゃない。せっかくだから着てみる? きっと似合うわよ。巫女服以上に」

「はあ? 霊和に一番似合うのは私とお揃…コホン。巫女服よ。博麗神社の巫女なんだからそれ以上があるわけないでしょ」

 

 バチバチと視線で火花を散らし合う霊夢とレミリア。

 しかし、それは先程とは全く方向性の違うものである。

 

「可能性を始めから放棄するなんて人間の風上にも置けないわね、霊夢。栄光を求めて、未踏の荒野へと歩みを進めて行くことこそがあるべき人の姿でなくて?」

「フン、これだから平穏を脅かす妖怪は嫌いなのよ。何も変わらないただ穏やかな日常。それこそが最も価値のあるものだってことが分からないの?」

 

「咲夜お姉ちゃん。おねーちゃん達は何を言ってるの?」

「意訳すると、お嬢様は『新しい服の方がきっと可愛いわよ』と言っていて。霊夢は『今の服が至高だから変える必要は無いわ』って言ってるわね」

「そーなんだ」

 

 何かボス戦のようなシリアスな台詞を吐いている2人だが、実態は服の話をしてるだけである。

 しかも、霊和にどっちが似合うかという話をだ。

 2人ともカリスマを無駄に使っていると言わざるを得ない。

 

「じゃあ私がお着替えすればいいんだね!」

「え?」

「へ?」

 

 しかし、そんなカリスマも鶴の一声で打ち消される。

 

「だって、似合うかにどうかなんて着てみないと分からないよ?」

「それはそうだけど……」

「そうよ、そうよ。霊和の言うとおりだわ。というわけで咲夜!」

「ありったけの服を用意するのですね? かしこまりました」

 

 予想外の方向からの援護に、レミリアはチャンスとばかりに動きを開始し、霊夢は反対したいけど霊和の笑みを曇らせたくないと葛藤する。その間に、咲夜があっという間に服の準備を整えてしまう。ここまでされれば流石の霊夢も、止めることは出来ない。

 

「ぐ……霊和、いいの? 今の服も似合ってるわよ」

「うん。私もおねーちゃんとのお揃いが一番! でも、他の服を着るのもきっと楽しいよ!」

「……そう。それなら私が選んであげるわ。とびっきり可愛いやつをね」

 

 まさか、姉とお揃いは本当は嫌だったのかと内心で戦々恐々としていた霊夢だが、満面の笑みでお揃いが一番と言われたことでホッと息をはく。ついでにニヤニヤとした顔で見守っていたレミリアには、霊和に見えないようにこっそりと弾幕を飛ばしておくのだった。

 

「霊和、ここはいつもと違うロングスカートなんてどう?」

「えー、動きづらそう。それに咲夜お姉ちゃんだって短いよー?」

「私の場合は仕込んでるナイフを取り出しやすいようにするためよ。ほら、こんな感じに」

「んー……でも裾を踏んづけちゃいそう」

「ドジっ子メイド……いや、でも霊和が怪我をするのは…くっ、悩みどころね」

 

 裾をたくし上げてかなり際どい角度でナイフを見せる咲夜に、ブツブツとあーでもないこーでもないと悩む霊夢。そして、そんな様子を不思議そうな顔で見つめる霊和。

 やはり、今日の紅魔館は混沌の運命から逃れられないらしい。

 

「フフフ、あの霊夢がこんな面白いことになるなんてね」

 

 そして、今度はその混沌の外から楽し気に観客気分で見守るレミリア。

 後は、この様子を肴に優雅にワインでも傾けていればいいし、今度の宴会の時にこれをネタに霊夢を弄ってやってもいい。

 と、最初はそんな軽い気持ちで見守っていたレミリアだったが。

 

「はい、霊和。服を脱がすから万歳しなさい」

「バンザーイ!」

「霊夢、ここに猫耳カチューシャがあるのだけど」

「…ッ! も、ものは試しって言うし、せっかく持ってきた咲夜にも悪いし、ちょっとつけてみない、霊和?」

「ネコさん? 別にいいよー」

 

 ワイワイキャッキャッと楽しそうにする3人を見て、プルプルと震えてくる。

 楽しそうにしている中、自分だけが除け者にされているのが嫌なのもあるが、それ以上に重大な事実がレミリアを震わせていた。

 

「妹の着せ替えとか……私、やったことない!」

 

 早い話が、姉妹で服を選ぶ2人が羨ましかったのだ。

 この世に吸血鬼として生を受けて500年。

 だというのに、余りにも姉妹でのコミュニケーションが少ない。

 これは由々しき事態であり、早急に解決しなければならぬとレミリアの脳内会議で即座に判決が下される。

 

「こうしちゃいられないわ…! フラン、フラーン! お姉様と一緒にお着替えしましょー!!」

 

 なので、愛しの妹を探すために見た目相応の子供らしく駆け出していく。

 そして。

 

「お姉様と一緒とか、噂されると恥ずかしいし……」

 

 愛しの妹からの冷たい言葉で無事死亡したのだった。

 後にレミリアは語る。

 心臓に杭を打たれる痛みはきっとあんな感じ、と。

 

 

 

 

 

「神は死んだ」

「ただ単に妹にフラれただけで大げさね」

 

 心底絶望した様子で、机に突っ伏したレミリアに霊夢は呆れた目を向けながら出されたクッキーを齧る。

 しかし、続けられた、道連れを求めるアンデッドのような言葉に身を震わすこととなる。

 

「……その言葉、霊和が反抗期を迎えた時にも言えるか見ものね」

「へ、平気に決まってるでしょ。そもそも反抗期は子供の成長のためには必要なものだし? むしろ、来て当然だからダメージなんて受けないし、ちゃんと成長してくれてる証拠だから嬉しいぐらいだし? だから私は嫌われないし、傷つかない。はい、論破」

「とんでもなく早口での説明、感謝するわ」

 

 これでもかとばかりに、完全完璧な理論武装を身に着けながら霊夢が言う。

 もっとも、その言葉が震えているせいで説得力がまるでないのが玉に瑕であるが。

 

「ところで、その霊和はどこに行ったのかしら? 咲夜の姿もないし」

「紅魔館の名所巡りとか言って、地図を持った咲夜が連れてったわよ」

「しまった! せっかく今日のために徹夜でお手製の地図を描いてたのに…ッ」

 

 やられたとばかりに頭を抱えるレミリア。

 実は今日のために、レクリエーションとして『紅魔館冒険ツアー』なるものを考えていたのだ。

 しかし、それも妹からの拒絶という絶望の底に浸っていたために逃してしまった。

 このレミリア、一生の不覚とばかりにへこむ彼女に、霊夢は今日何度目かもわからぬ溜息を吐く。

 

「徹夜って、あんた元々夜行性じゃない」

「最近は朝方の生活を送ってるのよ。相手が寝てる時間に訪問するなんて、失礼じゃない?」

「えらく、実感の籠った言葉ね」

「そりゃ、そうよ。今まで一体何人のヴァンパイアハンターに、不躾な訪問を食らったと思ってるのよ。まあ、そういった無礼な奴らはみんな神様の下に送ってあげたけど。やだ、私ってすごい親切」

 

 色々とへこむことはあったが、すぐに切り替えたらしくレミリアはペラペラと喋りだす。

 そんな彼女の話に、やっぱりこいつは生かしておくべきでなかったかと、内心で思いながら霊夢は紅茶をすする。

 

「神様も不躾に魂を送り込まれて、大迷惑だと思うけどね」

「あら、神は全知全能らしいから大丈夫よ。そもそも私悪魔だから、神様の嫌がることをやってなんぼだし」

「なんで、天罰が下らないのかしら。もう少し頑張りなさいよ、神様」

 

 そうすれば、私がこんな妖怪共の相手をせずに済むのにと霊夢は愚痴をこぼす。

 

「だったら改宗でもしてみる? キリスト教の神は悪を許さず、必ず裁くらしいわよ」

「嫌よ。1つの神しか許さない宗教とか邪教じゃない。第一、あんたが目の前で元気に生きてる時点で悪が裁けてないし」

「つまり、逆説的に言えば私は邪悪な悪魔じゃなくて、正義の天使と言うことね………ごめん、自分で言ってて吐き気がしてきた。やっぱり、私悪魔だわ」

 

 なんか、1人で勝手に笑って、勝手に苦しみ始めたレミリアを無視してクッキーを食べる。

 あ、これアーモンドが入ってる。ラッキー。

 

「ちょっと、せっかく遊びに来たんだからもっと話しましょうよ。暇だし、暇だし」

「2回も言わなくていいわよ」

「大切なことは2回言うってマイブームなのよ、たった今から」

「あっそ」

 

 いっそ、ここまで無関心な声を出せるのかと感心する程の平坦な声を出しながら、霊夢は行儀悪く机に肘をつく。

 どうやら、態度で完全に相手をするつもりがないと示すつもりらしい。

 

「つれないわねぇ」

「残念だけど、私に鱗はついてないわよ」

()()()()魚でもなければ龍でもないものね」

「何を当たり前のことを……」

 

 意味深に笑ってみせるレミリアだが、霊夢はそのことに気づかない。

 ハムスターのように齧っている、クッキーの方が彼女には重要なのだ。

 

「そうそう、パチェが言ってたけど、今度日食が起こるらしいわよ」

「ふーん、それで?」

 

 そんな霊夢の興味なさげな態度が気に入らないのか、急激な話題転換でもって気を引こうとするレミリア。しかしながら、相も変わらず霊夢は興味がない様子。

 

「それでって、少しは心配したりとかしないのかしら?」

「ただの気象現象に何を心配するってのよ…ってもしかして!」

「フフ、気づいたかしら」

 

 それまでのやる気のない様子が一変して、ガバッと体を起こす霊夢。

 そんな彼女にレミリアは、ニヤリと妖怪に相応しい顔を浮かべて。

 

「日食グッズに見物客用の屋台! せっかくの商売チャンスを逃すなってことね!!」

 

 そのまま机に顔を打ちつけるのだった。

 

「あなたねぇ……」

「何呆れた顔してるのよ? 要は日食というイベントを見逃すなってことでしょ?」

「全然違うわよ。少しは巫女らしい思考でもしたらどう?」

 

 まさに天がもたらした恵みとばかりに、瞳を輝かせる霊夢にレミリアは頭を振る。

 そんな彼女の態度に霊夢は見当もつかないと、キョトンとした表情をするのだった。

 

「巫女らしい思考?」

「太陽が月に隠されるのよ。光と闇の逆転。私達(あやかし)の力が強まるってことよ。古事記風に言うとすれば、天照が天岩戸に引き篭もって地に穢れが満ちるってことね」

 

 なぜ、自分が敵である巫女に懇切丁寧に説明しているのかと、レミリアは軽く頭を抑えながら話す。しかしながら、そんな必死の説明にも、霊夢は特に恥じる様子もなくポケ―とした表情でそう言えばそうかと思うだけだ。

 

「何か準備とかしなくていいわけ?」

「準備って言っても、あんた達の方こそたかが数分で何をやらかすって言うのよ? テンションが上がって、何かをしようと考えるころには太陽も元に戻るわよ」

 

 だから、妖怪が何かするか警戒するよりも屋台でも開いて金を稼いだ方が良いのだ。

 と、霊夢は何一つ恥じ入ることなく答える。

 その余りに堂々とした態度に、さしものレミリアも曖昧な顔で頷くことしかできない。

 

「ドライというか……合理的というか…あなたが本当に巫女なのか疑いたくなるわ」

「この幻想郷に私と霊和以外に一体どこに巫女が居るって言うの?」

「妖怪の山の巫女を忘れてるわよ」

「あれは風祝(かぜはふり)だから巫女じゃないわ」

 

 山の頂上から屁理屈な、という声が聞こえてきた気がするが霊夢は無視をする。

 

「ま、そういうことだから特に何もしないわ。いや、屋台とか天体観測グッズとかは用意するけど」

「霊夢……」

 

 それだけ言って、この話は終わりだとシッシと手を振る霊夢。

 そんな彼女の姿にレミリアは軽く溜息をつくと、真面目な声を出す。

 

「太陽に縛られているものが、妖怪だけだと思わないことね」

「太陽に縛られている…?」

 

 夜の王者に相応しい低く威厳のある声に、やっと霊夢も真面目な視線をレミリアに向ける。

 

「太陽は百鬼夜行ですら、ただ一瞥するだけで散らす。太陽の前ではどんな大妖怪も不浄も意味をなさない。それは太陽が私達にとって神に等しい存在だから」

「妖怪にとっての神?」

 

 妖怪と神とは正反対のものではないかと霊夢が視線で問いかけると、レミリアは首を振る。

 妖怪は太陽を畏れ(おそれ)ている。その事実こそが重要なのだ。

 

「霊夢、巫女であるあなたに聞くわ。神様ってどういう存在?」

「……人を畏れさせて、同時に恵みを与える。そうすることで信仰を得た存在よ」

「そう。それと同じ理由で妖怪にとっての太陽は神になるのよ」

「ちょっと待って。妖怪が太陽を畏れるのは分かるわ。あんたなんて灰になる程だし。でも、太陽が何の恵みをあんた達に与えているって言うのよ」

 

 霊夢の疑問はもっともである。

 太陽は吸血鬼を代表する妖怪を焼き尽くす。

 しかし、恵みなんてものは与えていないはずだ。

 どちらかといえば、妖怪の信仰対象になりそうなものは月だろう。

 そんな霊夢の思考を見透かしたようにレミリアが頷く。

 

「そうね。一見すると太陽は私達の敵で、月が恵みを与える神」

「だったら――」

「ねえ、あなたは月が光る理由を知ってるかしら?」

 

 そして、問いを重ねる。

 

「月が光ってるからじゃないの? 月の民とかが光らせて」

「残念。月の民ならそれぐらいやりそうだけど、私が言いたいのは自然な月よ」

 

 月は宇宙に浮かぶ恒星とは違う。

 自らが燃えているわけではない、言ってしまえばただの巨大な岩の塊だ。

 そんな岩の塊が夜に地球を照らすことが出来る理由。

 

「月はね、太陽の光を反射してるのよ」

 

 それは太陽が月を照らしているからだ。

 

「太陽が? それってつまり…」

「そう。夜に生き、月を神聖視する妖怪も、結局のところは太陽に照らされた存在に過ぎない」

 

 太陽はあまねく全てを照らす。

 大地に恵みを、人に命を、妖に力を。

 この世の全てに慈しみを与えている。

 

「だから妖怪は太陽に勝てない。生きるにしろ、死ぬにしろ太陽に縛られている」

「人間も…ね」

 

 太陽の影響力は凄まじい。

 闇に潜む存在ですら、それが無ければ生きていけぬ程に。

 ただ照らすだけで、光に住まう者すら焼き尽くしてしまう程に。

 姿を隠すだけで、神々にすら死の恐怖を与える程に。

 

「そしてそれは……人間と妖怪に限ったことじゃない」

 

 だからこそ、その光に縛られた者達が居る。

 その眩さに隠された歴史がある。

 その名を()()()()神が居る。

 

「太陽が姿を隠すとき、縛られていた存在が本当の姿を現す……気をつけなさい霊夢」

 

 剣のように鋭い視線でこちらを睨んでくる霊夢に、憂うように、嗤うようにレミリアは告げる。

 

 

「神様って本質的には―――悪魔みたいな奴だから」

 

 

 そう言って、レミリアは悪魔の名に相応しい笑みを浮かべて見せるのだった。

 




次回はゆかりんや橙が登場します。
それと、後半からどこかに行った霊和はフランと遊んでいました。
機会があれば2人の絡みも書きたいです。

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