「・・・で戦況は芳しくないのか?」
「うむ、グレートブリッジ・・・我々の生命線の様な物と考えてもらえればよいがそこをヘラス帝国に奪われておるのだが、此度のお主の参入と赤き翼が投入されれば奪還は容易と思うのじゃが」
アリカの執務室に呼ばれた戒翔は壁に寄りかかりながらアリカは書類に目を通しながら戒翔に話す。
「不安要素があるのか・・・?」
「内通者がおるか不安なのじゃ。 此度のグレートブリッジも堅牢と言われる物では無いが、その大きさから敵の侵入が容易に分かってしまうような場所じゃ。 なのに帝国にいとも簡単に奪われてしまっている。」
「分かった。 なら俺は裏で動こう・・・あのチビ助たちは表で派手に暴れて貰わないと困るからな・・・それに奴らの事だ前回の敗北を機に更に上に行くかも知れんな」
「お主はあの小僧たちを過大評価し過ぎではないのか? 妾から見てもあの者等がお主が思うような」
「分かっていないな・・・アリカ。 俺は目立つことは極力避けたいのだ。 だから敢えてアイツ等を焚き付けて今以上の実力を付けて貰って暴れて貰えればこっちの動きを察知され辛くするんだ。」
アリカの赤き翼の辛い評価に戒翔は苦笑しながら自身の本音を語る。
「・・・まるでこの戦いが仕組まれている様な物言いじゃな」
「まだ話す事は出来ないな・・・ここには色々とあり過ぎるからな」
アリカが軽く睨みつける様にして戒翔に問うが戒翔は苦笑して自身の目と耳を指で指す
「・・・まぁ、よかろう。 ならお主はどうするのじゃ?」
「当面は情報収集かな・・・連中の動向を探るのも大事だが、・・・俺は俺という異分子が紛れ込んだ時に生じる歪みの調査を行うさ」
そう言って戒翔は壁に寄りかかりながら周囲の景色に溶け込むようにしてアリカの執務室から姿を消す。
「あ奴は不思議じゃな・・・色々と不審な点はあるものの妾達に害するという意識があまりにも無い・・・不思議じゃが、逆に危うい。」
戒翔のいた場所を見つめてアリカは誰も聞いていない所でそんな事を洩らしていた。
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「・・・ここが完全なる世界のアジトの一つか・・・。」
燃え盛る建物の中で戒翔は数枚の紙を見て溜め息を吐く。
「アリカに教えてもらった重要人物にあの国王様もか・・・こりゃ色々とやらないとならないか・・・。」
そう言って戒翔は手に持っていた紙を丸めて炎の中に投げ込む
「先ずは下部組織を潰し回れば釣れるかな?」
そう言って戒翔は建物の中から転移する。
「・・・ここもやられた様だね。 まったく、ここまで見事に破壊されておまけに魔力残滓が残っていないなんてね」
「どうする? 創造主様にお伝えするか?」
「いや、この破壊工作をしている者が何者かを確認して使えるのなら勧誘するさ・・・
転移した直後にその建物の前に現れた青年二人は何事か話すと直ぐにその場から姿を消す。
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「・・・アリカの方は何事も無くグレートブリッジの奪還作戦が決行されるのか・・・。」
《新しい仲間として傭兵のジャック・ラカンが仲間になったみたいだよ》
「そうか・・・あの有名な奴隷拳闘士が赤き翼に・・・なるほど、最終局面まであともう少しか。」
《どうする? 一度アリカさんの所に戻るの?》
「いや、俺達は引き続き敵のアジトを虱潰しで破壊して幹部級の敵を誘き出して情報を手に入れる。」
《りょーかい。》
「・・・アレは?」
《樹が独りでに動いてるね?》
「一応調べてみるか」
戒翔は樹海の中にある一本の木が動いているのをたまたま見つけて気になったのか調べる為に地に降り立つ。