「伊之助、占いしてみない?」
「うらない?何だそれ」
以前、日雇いの仕事をしていた時の店主が大の占い好きだった。しかも、占われる方ではなく占う方だったためついでに教えて貰ったのだ。そのときいくつかの種類を教えて貰ったのだが、どうも覚えきることが出来なかったため私は手相占いしか出来ない。まあ道具が必要ないという点では、結局手相占いしか出来ないのだが。
「占いっていうのはね、未来に何が起こるのか予想するものなの。まあ気休めみたいなものだし、当たるも八卦当たらぬも八卦って感じなんだけど」
「あたるも・・・なんだ?」
「当たるも八卦当たらぬも八卦。当たることもあるし外れることもあるから、あんまり気にするなってことね」
「それ、する意味あんのか?」
「痛いところついてくるわね・・・ほんの暇つぶしみたいなものよ。あとは、どうすればいいか分からなくなった時に占いに決めてもらったりとか、ね」
「ふーん」
「手相占いっていうのするから、手のひら見せてね」
結局は、私がただやりたいだけなのだ。伊之助が今後どうなるか、長生きできるか、幸せに暮らせるか・・・いい結果が出ればいいと思っている。悪い結果が出た時は見なかったことにしよう。そうしよう。いい所だけを、探すのだ。
「あら?あら、あらあらあら!伊之助、生命線長いのね!長生きするわよ」
「せーめーせん?」
「早い話が、どのくらい生きていられるかっていう線ね。ほらここ、この線。手首の方まであるでしょ?凄い、こんなに長いの初めて見たわ。滅多に居ないんじゃないかしら」
本当に長い。占い好きの店主のところでもここまで生命線が長い人は一人もいなかった。手首につきそうなほど生命線が長いなんて、もしかしたら伊之助100歳超えられるんじゃないの?・・・あれ?
「副生命線が、ある・・・?」
「ふくせーめーせん?」
「ほらここ、さっきの生命線の内側にもう一本あるでしょ?これがあると、普通の人の倍生きるとされているの。生命線がこんなに長いのに副生命線まであるなんて・・・200歳超えそうな勢いね」
「でも占いって外れることもあんだろ?」
「これは絶対に当たるわ!むしろ私が当てに行くからね!」
この占い結果だけは絶対に当てないといけない。そのためにはやっぱり鬼を駆逐しないと・・・!伊之助が長生きできるように、幸せに暮らせるように、楽しく過ごせるように危険を排除しとかないと!
ブラコン上等!伊之助のためならなんだってするわ!
オリ主はブラコン
小説版に触発されました
遊郭編にシロを同行させるか
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させる
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させない