2度の人生と1度の鬼生   作:惰眠勢

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第27話 友達

 

 

「そりゃああれだ、蛇柱よ」

 

 なんの縁か、久しぶりに宇髄さんと遭遇したため伊黒さんのことを聞いて上記に至る。ちなみにここは天ぷら屋さんだ。ちょうど昼時に会って、お互いに昼食がまだだったため一緒に食べることになった。ちょいちょい口喧嘩はあるものの、仲は悪くないと思っている。

 

「つーか、お前ここに来て長いだろ?誰かに教えて貰わなかったのか?」

「雑談する相手もそんなに居ないし、聞いてたとしても忘れてるかも」

「なるほど、友達ほとんどいねえんだな」

「否定出来なくて悲しくなるわ」

 

 確かに、宇髄さんの言う通り私はほとんど友達がいない。というか胸を張って友達と言える人は誰もいないかもしれない。強いて言うなら山田くんくらいじゃないだろうか?あ、でも山田くんは友達と言うよりも仲間みたいな感じかもしれない。うわ、人脈無さすぎ・・・!?

 

「しっかたねーな。友達がいないシロの為に、たまーになら飯付き合ってやってもいーぜ?」

「・・・なに企んでんの?」

「ア゛ァ゛!?」

「ごめんて。ていうか私思い込み激しいから、勝手に友達ってことにするね!」

「前向きすぎんだろ・・・まあ、勝手にしろ」

「うん、勝手にする」

 

 わーい、友達ゲットだぜ!お互いいつ死ぬか分かんないし宇髄さんが何考えてんのかも分かんないけど、友達ゲット!宇髄さんだって勝手にしろって言ってるし、これってつまりオーケーサインだよね!私は前向きになる。あれ、よく考えたら今世で初めて出来た友達では???

 

「そうだ、俺3人嫁いるから今度紹介してやるよ」

「えっ、3人も侍らせてんの・・・?女の敵じゃん近づかないで」

「うるせえ!なんか文句あんのか!」

「日本は一夫一妻制だから!3人いる方がおかしいと思う!」

「制度なんか関係あるか!愛してんだから問題ねえだろ!」

「正論だ!」

 

 怒鳴りあっているものの、一応周りに配慮して小声だ。3人もお嫁さんがいると聞いて驚いたものの、一夫一妻なんて誰かが勝手に作った勝手なルールだし、愛し合う気持ちがあればそんなもの関係ないのかもしれない。現代日本でも、お互いに愛し合っているのに制度のせいで結婚出来ないなんて事がザラにあった。ふむ、今回は宇髄さんの方が正しいな。

 

「友達とはいえ、鬼にお嫁さん紹介していいの?」

「嫁も全員元忍だ。そう簡単にはやられねえよ。まあ、シロはそんなことしねえだろ」

「え、なんかすごい信用されてる・・・伊黒さんに信用しないって連呼された直後だから身に染みる・・・」

「お前なに涙目になってんだ?・・・信用するに値するって俺は思ってんだよ。他人の評価は気にすんな。地味に面倒くせえやつだな」

 

 宇髄さんが優しすぎて逆に心にダメージを受けた。今度高級なご飯ご馳走するね・・・!

 

 

 

 




宇髄さんは懐に入れた人(鬼だけど)に対しては凄い優しいしイケメンだと思ってる
この2人は海の後も何回か共闘してるからこその信頼関係かもしれない

遊郭編にシロを同行させるか

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  • させない

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