鬼殺隊入隊が認められ、煉獄さんによる最終選別のための修行が開始された。
まずは刀の構え。基礎中の基礎だが、これがどうにも難しい。少しでも体幹がブレると刀の軌道もブレてしまう。刃の向きと、力を込めるときの方向が寸分の狂いもなく同じでないと折れやすくなってしまう。ここが上手く行かないせいで藁切りの時に刃こぼれを起こしてしまった。刀に申し訳ない。そんな日が続いて3日目。
「シロ、すまない!任務が入ってしまったから俺が教えられるのはここまでだ!明日からは時間がある時に宇髄が見てくれると言っていたし、それにある程度基礎は出来ているから大丈夫だろう!」
3日目で早くも放置された。まあ、仕方ない、柱が忙しいのは分かっていた。むしろ3日も私に時間を割いてくれていたと考えるとかなり有難いし足を向けて寝られない。そう伝えると、推薦した者の責務だ、と返された。人間が出来すぎてて末恐ろしい。もしや煉獄さんも転生しているのではないかなどありえない事を勘繰ってしまった。
「っつーことで、派手に修行すんぞ!」
「思ってたんだけど宇髄さんって暇なの?」
なんやかんやでよく話すのは宇髄さんだと思う。なにせ、遭遇率が高い。柱は忙しい筈なのだが、頻繁に会うのは宇髄さんだけだ。思ったことをそのまま口に出したら、瞬時に両頬をつまみあげられた。
「てめぇなぁ、この俺直々に指導してやんだからもっと媚へつらって泣いて喜べ!」
「ひゃい・・・」
聞くと、宇髄さんは継子が居ないからその分空きの時間があるらしい。そういえば、柱は下級隊士だと姿すら見ることは難しいのに山田くんは宇髄さんのことを知っていた。もしかして、継子がいない分の空き時間に下級隊士の面倒を見ていたんだろうか?
「つっても、特に教えることがねえんだよな。地味にひたすら素振りするしかねーだろ。」
「ええ、そんな投げやりな」
「そもそもシロは鬼だしな。鬼の面倒は見たことねえ」
「そりゃそうだろうけど・・・」
「お、そうだ。派手に手合わせでもするか?」
「宇髄さん相手だと無意識で血鬼術使っちゃいそうだから辞めておくね」
「あー、問題になりそうだしな」
人間(鬼だけど)、焦った時に何をやらかすか分からないものだ。きっと宇髄さんは日輪刀でやるつもりだろうし、私だってまだ死にたくないから本気で応戦するだろう。その時うっかり血鬼術使って流血沙汰になりましたー、なんてなったら大変なんてものじゃない。お館様と煉獄さんと宇髄さんの顔に泥を塗るようなものだ。まあ、宇髄さんなら私の攻撃なんて避けるだろうが血鬼術を人に向けて使う時点でアウトなのだ。以前の煉獄さんのときは言い出しっぺが煉獄さんだからノーカンとする。
「んじゃあやっぱひたすら素振りと打ち込みだろ。太刀筋の矯正くらいならやってやる」
「ありがと、助かる!」
最終選別まで後数日。それまでに、刀を扱う力を自分のものにしておかないと。
煉獄さんも宇髄さんも面倒見がいいんだよ!!私がそう決めた!!
遊郭編にシロを同行させるか
-
させる
-
させない