「あーっ!シロちゃんだ!やっと見つけた!」
「えっ」
山田くん達と駄菓子&パンを食べまくったあと、まだ少しお腹が空いていたから何かを食べに行こうと町まで足を伸ばしていた。どの店に入ろうか悩みながら道を歩いていたところ、聞き覚えのない女性の声に呼び止められた。
「もう、気づいたらシロちゃんいなくなっていたんだもの、びっくりよ!」
「えっと、どちら様ですか?」
「いけない、私ったら!うっかりしてたわ、私は恋柱の甘露寺蜜璃よ、よろしくねシロちゃん!」
「よ、よろしくお願いします・・・?」
え、テンション高い。煉獄さんとか宇髄さんとは別ベクトルでテンションが高い。しかも、隠しているのかもしれないが鬼に対する嫌悪があまり見受けられない。今まであった中で1番のフレンドリーさだ。
「何か食べに行くところだったのかしら?おすすめのお店があるのだけれど、良ければ一緒にどう?」
「いいんですか?」
「もちろんよ、美味しいものは共有した方がいいもの!隠れた名店なのよ本当よ」
「ありがとうございます、楽しみです!」
と、いうわけでなぜか一緒に食べに行くことになった。今なら天丼10杯くらい余裕でいけそうだ。道中、甘露寺さんが鬼殺隊に入った理由が結婚相手を見つけるためというのを聞いて遠い目になったが、まあ、そういうのもいいと思う。
「ところで甘露寺さんって・・・」
「もう、そんな他人行儀じゃなくていいのに!女の子同士仲良くしましょ?」
「・・・蜜璃さん?」
「さん付けしなくてもいいのに・・・」
「いえ、一応階級が下なので」
「私ね、シロちゃんと仲良くなりたいの。だめ?」
うぐっ、顔がいい・・・!そんなしょぼくれたチワワみたいな顔をしないで欲しい。こちらの罪悪感が酷い。というか仲良くってなんだ。何をもって仲良いというんだ。ここ数十年人との繋がりがほぼなかったせいでまったく分からない。
「仲良く、ですか・・・よく分からないんですけど、敬語とか外す感じですか?」
「!そうそう、敬語だと距離がある気がするもの!要らないわ!」
ふ、フレンドリー!悪意ゼロの鬼殺隊とか初めてすぎてすごく困惑している。なんだろ、この人悪い人に騙されそうだ・・・。
「ま、まあ、さん付けはさせて欲しいけど、うん、仲良く・・・してくれる?友達が宇髄さんしかいなくて」
「!!もちろんもちろんよ!友達って言葉、キュンキュンしちゃう!早くお店行きましょ、お友達とご飯なんていつぶりかしら!」
そういうと、満面の笑みを浮かべた蜜璃さんに手を取られて一緒に駆け出した。私の先を行く蜜璃さんはすごい笑顔だしなんなら鼻歌も歌っている。・・・女の子の友達、かあ・・・。
着いた店で、二人がかりで有るだけの備蓄を食い尽くしたのは余談である。
うちの蜜璃ちゃんはかなりフレンドリーだし、周りはすごく殺気立ってるから友達と呼べる友達がいなくて(見た目の)歳が近そうなシロちゃんに目をつけた模様
お互いに癒しになればいい
あと蜜璃ちゃんの口調がよく分からない
遊郭編にシロを同行させるか
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させる
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させない